親和中学校・親和女子高等学校にお邪魔してきました(進学実績編)

2016年6月8日

神戸市灘区にあります親和中学校・親和女子高等学校にお邪魔してきました。阪急神戸線六甲駅からは徒歩15分と徒歩圏内ですが、市バスを使えば学校まで徒歩5分の「高羽町」というバス停まで行けます。今はきれいな校舎ですが、約130年前の明治20年(1887年)に開校した神戸市で最も古い女子校だそうです。

 

御覧のように図書室の閲覧室からは神戸港が一望という素晴らしい環境の1学年は200名ほどの女子校です。


 

最初に今春の大学合格実績をお伺いしました。大阪大学5名!全員現役だそうです。神戸大学6名、うち医学部2名、さすがに理系に強いイメージ通りです。たまたま今年はいませんが、例年京都大学の合格者も出る実力のある進学校です。

国公立は56名、占有率(卒業生に対する国公立合格者の割合)は23%という立派な実績に加えて、関関同立合計220件、神戸薬科・大阪薬科・京都薬科合計で20件、東京女子医大や防衛医大各1名と医学薬学系への合格が目立ちます。女子校としては珍しく1学年の半分が理系だそうです。

3年前から中学入学時から「Sコース」と「総合進学コース」の2コースが設置されていますが、授業時間数などそれほど差は無いように感じました。つまり進学に特化したコースだけ長時間拘束、大量の宿題、テスト攻めにして・・・、という学校ではないということです。もちろん部活OKです。

生徒の自主学習のための環境も整っています。9万冊以上の蔵書の詰まったこの立派な図書館では閉館時間まで司書の先生がいらっしゃいますので、資料探しで困ったとき助けていただけると思います。図書の整理法は一風変わっていて、基本はNDC(日本十進分類法)を使っているのですが、岩波文庫など国語の先生の要請で同じシリーズのものを一か所に集めておくなど、授業と連動した柔軟な対応になっています。読書については、校内読書感想文コンクールを40年に渡って実施しているそうで、文部科学省の賞状も飾ってありました。それ以外にも読書指導や読書感想文の外部への発表も行われているようです。国語力を中学の間に固めることが、理系進学にも生きてくることをこんなに昔からの実践で証明しているわけです。この写真の生徒さんたちは1冊の本を手に取って二人でその本の意味を議論し始めました。勝手に「アクティブ・ラーニング」できる力がついているようです。

もう図書館は閉館の時間なのに、案内してくださっていた日本史の先生が生徒の質問に対応しています。大学入試に向けた社会の勉強法を聞いているようです。ここの生徒さんは先生との心理的距離が近いように感じられました。このように先生にいつでも質問できるような環境も大学合格実績につながっていることでしょう。