2019年1月17日
昨日に続いて近畿圏中学入試出願ネタです。まだ、仮集計ですので数値変更の可能性があることをお断りしておきます。いま判明している範囲でそれぞれの地域のトップ校の競争倍率を調べてみました。複数回入試が行われる学校では、初回のみの人数となっています。初日午後や月曜日から入試が始まる奈良の西大和学園と東大寺学園は出願倍率が高くなっています。

昨年との出願倍率の差を出してみました。四天王寺は3科目選択も可能になり受験しやすくなったので例外ですが、どの学校も見事に差がありません。例えば灘は昨年735名に対し今年は731名。西大和学園は男子が昨年1032名に対し今年は1039名、女子は昨年231名に対し今年は232名と、まるで図ったようにほぼ同じ人数が出願しています。これはやはりトップ校を目指す受験生は模擬試験などで受験の可否を正確に測定できているというわけでしょう。トップ校受験生の本気度が感じられます。
因みにこの表は出願倍率の順に並べていますが、難易度を示しているわけではありません。受験者層がそれぞれ違います。
土曜日の京阪神は少し暖かく、晴れの天気予報です。大学入試センター試験も行われますので、ともかく公共交通機関が遅れないことを祈るばかりです。

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2019年1月16日
現在はポートアイランドにありますが、次年度から運営する法人と校名を変更し、校地も移転すると発表された夙川中学校(現時点では「夙川学院中学校」)の出願状況が判明しました。まだ、出願締め切りは17日(19日入試分)ですので、あくまでも途中集計ですが、40名の募集に、昨年初日午前に行われる第1回目入試は10名出願だったのに対し、今年は33名。初日午後入試では昨年4名だったのに対し、今年はなんと79名が出願しています。現時点ではまだ運営法人変更の認可申請中の状態ですが、進学校としての地位を確立させた須磨学園が運営する予定だというニュースで人気が一気に高まった形です。昨年11月に行われたプレテストでも273人が受験していますので、最終出願数はもっと伸びるかもしれません。
もちろん入学手続きが終わらなければわかりませんが、おそらくこの様子からすると新生「夙川中学校」は賑やかなスタートを切ることが出来そうです。

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2019年1月15日
世界経済フォーラム(WEF)による、世界各国の男女平等の度合いを指数化した2018年のジェンダー・ギャップ指数によると、日本は調査対象の149カ国中110位でした、という報道がありました。短期大学も多かった30年ほど前は4年制大学に進学する女子は少数派だったような気がしますが、今はどうなのでしょうか、というわけで、過去1993年からの男女学生数データがそろっている有名大学を比較してみました。

一目瞭然、元からその割合が高い南山大学は変化が少ないですが、いずれの大学も女子学生の割合が増えています。関西学院大学は既に約半数が女子、同じミッション系の同志社大も4割を超えています。早稲田大学、慶應義塾大学も4割に迫ってきています。そういえば大学案内のパンフレットにも女子学生が多く登場しているような気がします。一方東京大学、京都大学は全国区ということも影響しているのでしょうか、昔より増えたとはいえ女子の割合は2割前後とまだまだ少なくなっています。昨年から東京大学は女子学生に3万円の家賃補助を行うという、女子優遇策を始めましたが、入学者に占める女子の割合は19.5%とまだあまり効果は表れていないようです。

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2019年1月11日
近畿圏の私立中高の教職員の皆様にとっては、いよいよ来週末から中学入試が始まり、2月には高校入試、3月は生徒の送り出しや受け入れ準備で大変な日々が続きます。首都圏の中学入試は2月1日から6日の間に集中していますので、さらに大忙しな2か月になりそうなのですが、その合否発表の次の週から、もう学校説明会が始まっています。

(株)森上教育研究所が調べていただいた資料によりますと、今判明しているものだけでも26校が2月に説明会や見学会など生徒募集、学校紹介に関するイベントを行います。今年は5月の10連休などイレギュラーなカレンダーになりますので、5月~6月の普通の土日に説明会が重なる事が予想されます。受験生に落ち着いて学校を見ていただくために、この大変な時期にあえて設定をされたのでしょう。というわけで受験生(といってもこの段階ではまだ5年生)も入試関連イベントの情報収集はお早めに、というお話でした。

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2019年1月10日
新聞(日本経済新聞)に奨学金制度が変わるという記事が載っていました。
「財務省と文部科学省は2020年春にも日本学生支援機構の貸与型奨学金の仕組みを見直す。長期の延滞が増えて制度を圧迫しているため、奨学金を借りる全ての学生から、借入額に応じて一定額を保証料として徴収する方向で検討に入った。保証人を求める制度はなくす。保証料で延滞を補えば制度は安定するが、学生の負担は増える。」(以上引用)
その保証料の金額というのは標準支給額、月額5万4千円に対して、2千円程度だそうです。まあ、3.7%程度の手数料が取られるといったイメージでしょうか。今の奨学金の滞納率は約5%ですので、これでも足りないという理屈でしょうが、借りる側からするとこの低金利時代に厳しい負担だといえるでしょう。
大学進学率が50%を超え、もう6割近くなっている今となっては、大学に進学する事を「ぜいたく品」扱いする時代ではありません。高校並みとは言いませんが、高等教育の無償化についてもそれを参考にした「踏み込んだ議論」をお願いしたいと思います。

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2019年1月9日
もう一つの特徴は、国語力を「話す力・聞く力」「書く力」「読む力」に分け、それぞれに標準指導時間が示されたというところです。その時間の割合は、「話す力・聞く力」が約13%であるのに対し、「書く力」が約40%、「読む力」が約47%となっています。今回の改訂ほど明確ではありませんでしたが、旧指導要領では「書く力」が3割弱、「読む力」は約45%でしたので、今回の改定では特に「書く力」の強化を目指していることがわかります。
というわけで、2022年に高校に入学する今の小6生(新中1生)は「書く」ことを得意になっておいた方が高校生活を楽しむことが出来そうです。でもどうすれば書く力が身につくのでしょうか。どのような勉強をしたらいいのかわからない、というご心配は無用です。開成教育セミナーの「作文添削教室」
https://www.kaisei-group.co.jp/seminar/course/grade_write/
を利用すれば、正しい作文力を段階的に習得することができます。いかがでしょうか。

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2019年1月8日
高等学校の学習指導要領改訂についてです。2016年12月に答申された次の学習指導要領は、2017年3月に修正され、現在教科書検定の準備作業に入っており、2022年度入学生から順次適用される予定です。
学習指導要領の改訂は、新たな科目の増設や統合などを伴います。
その中で、今までは変更の少なかった国語もリニューアルされます。まず、現行の「国語総合」が「現代の国語」と「言語文化」という必修科目2つに分かれ、それぞれで単位認定されます。また、「現代文」も「論理国語」と「文学国語」に分かれることになりますので、論説文での失点を物語分で取り返す、という作戦が通用しなくなります。(続く)

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2019年1月7日

正月明け早々の1月5日(土)は香川誠陵中、岡山白陵中の県外入試でしたが、今週は北嶺中、函館ラ・サール中、愛光中、岡山中など寮を併設している学校の入試が続きます。その中で愛光中は昨年より大阪会場の出願者数を大きく増やしていますが、説明会の強化、新校舎建設計画のリリースなどの影響があったとはいえ、学力上位層の受験者が増えたとの見方もできると思います。
近畿圏の私立中学入試解禁日は1月19日(土)と昨年よりも日程に余裕がありますので、県外入試の結果を元に、上位校へ追加で出願されることも考えられます。2019年度の中学入試に関しては、まだ倍率の変動から目が離せません。

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2019年1月4日
あけましておめでとうございます。
いつも本ブログをご愛読くださりありがとうございます。
お正月とはいえ、毎年数千人の受験生を抱える私たちとしては、年末年始関係なく、合否結果の集約までは緊張感が続いています。
大学入試についてですが、2020年度(2021年1月)に、第1回目の「大学入学共通テスト」が始まります。つまり今の高1生が最初の年になるわけですが、受験指導に限って言えば、当然高校も塾も授業内容をリニューアルしていかなくてはなりません。記述試験の導入、英語の民間検定・資格の利用など今回の制度変更は大規模なものですので、過去の大学受験のノウハウが通用するとは限りません。そういった意味で、各高校の合格実績によるランキングも乱高下が予想されます。
「大学入学共通テスト」に限らず、これから人に要求される能力は知識・技能偏重から脱却する方向に進んでいます。それぞれの持つ伝統や校風を活かしつつ、生徒の意欲を喚起し、共に学ぶ姿勢をサポートしているような学校を、今後も紹介していきたいと思います。
今後とも本ブログをよろしくお願い申し上げます。

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2018年12月28日
今回は滋賀です。

こちらでは立命館大が1位で同志社大が2位。立命館大と違って同志社大は滋賀にキャンパスがありませんから当然でしょう。しかし、その差は2割もありませんのでやはり同志社の層の厚さを感じます。3位は滋賀医科大。これも京都の京都府立医科大と同じような理由ですが、これまた1学年の募集が100名と、京都府立医科大と同じような規模です。そう考えると逆に少ないなぁ、という話になりますが、滋賀医科大は「国立」で、もう40年も前の事ですからこの格付けを覚えている人も少なくなりましたが、実は「旧一期校」です。というわけで、卒業後、京都大の医局に属する医師も多く、その分滋賀に留まる率が下がるというわけです。
最後に奈良です。

2位の2倍以上と圧勝の近畿大が1位。近畿大の農学部や附属小学校は奈良にありますし、東大阪の本部も近鉄沿線にある近畿大学にとって奈良は「ほぼ地元」だと考えると納得できます。2位は奈良県立医科大、僅差で同志社大、関西大と並びます。京田辺キャンパスを持つ同志社も、近畿大と同じように「ほぼ地元」といえますが、距離的に離れている関西大がほぼ同じ人数だというのは評価されるべきところでしょう。
5位にはこういうランキングには珍しい理工系大学である大阪工業大学がランクインしています。大阪のランキングをお見せした時には突っ込みませんでしたが、大阪でも6位入賞です。実は大阪工業大学は実就職ランキングで連続8年間関西1位にランクインしており(大学通信調べ)、全国社長数も2000名弱と、全国の理工系大学では東京理科大学に次いで2位という大学なのです。こちらも元気のある大学として注目株ですね。
このようなランキングも、見ようによっては大学の歴史や背景などを再認識することができます。
2018年のブログもこれで最後です。ご愛読いただいた皆様には感謝いたします。次回は1月4日にお会いしましょう。良い年をお迎えください。

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