2017年11月24日

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以前、このエントリーでも紹介した大阪女学院についてです。設備や環境、進学実績も申し分のない学校なのですが、当然学校の良さというのはそれだけで判断できるわけではありません。今回はこの学校のやさしさがにじみ出るような説明会の案内が届きました。さすが、大阪女学院、受験生の疑問と不安に答える内容が用意されているようです。
「大阪女学院ってどんな学校だろう」⇒卒業生による、在校時代の思い出紹介
「合格者はどのように受験を乗り切ったのだろう」⇒保護者による、受験時の体験談
「コース制の違いがよくわからない」⇒個別相談ブース
などなど。
今年受験する中3、小6生の保護者はもちろんのこと、興味のあるもっと下の学年の保護者も是非参加してこの学校の魅力に触れてみましょう。このイベントは事前申込制です。今週末(11月26日(日))よりWeb申し込み受付が始まるようですので、学校HPをご確認ください。

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2017年11月22日
大阪では男子校が少なくなりましたが、ここ清風高等学校は、創立以来の男子教育を守り続けている学校の一つです。(戦後の一時期設置された定時制だけ共学だったようですが)
この学校は「自由な校風、生徒の自主性に任せて・・・」などといった生ぬるいことは言いません。校長先生の「社会の全てから安心、尊敬、信頼される人間を育てるという方針」というお言葉通り、授業も行事もすべて教育です。様々な行事の中で最も印象的なのが、「100Km歩行」という文字通り夜を徹して学校から高野山まで歩くというものです。確かに厳しい行事ですが、今、入学を考えている方、ご安心ください。これは希望制で、しかもそれまでの登山やハイキングに参加した生徒でなければ参加できないというものですので、強制ではありません。但し、友人、先生方と一緒にゴールした時の達成感は一生の自信につながる、と卒業生から聞いたことがありますので、是非参加できるように頑張ってほしいと思います。
別に体力勝負の指導だけではありません。新聞を利用した討論や発表の授業は有名ですし、国立大学の推薦入試に対応した小論文指導も専用の部屋があるなど、教育改革を先取りしたような実践も既に行われています。

今年度最後の高校入試説明会が今週末に実施されます。数多くの政治家やスポーツ選手など日本をけん引する人材を育成し続けるこの学校の秘密を、是非直接聞いていただきたいなと思います。志願書と過去問題も頂けるようですよ。

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2017年11月21日
平成28年度から「特色入試」という面白い選考方法を導入した京都大学についてです。どのような背景で入試改革を行ったのかについて、北野副学長の講演を聞く機会がありましたので少し紹介します。
まず、一言でいうと、京都大学は今の大学教育に危機感を持っています。具体的には偏差値重視による大学学部の序列化やミスマッチ、つまり、受験対策だけで合格した学生の志や適性の軽視、さらに少子化による研究レベルの低下など、これからすべての大学が直面するであろうことを、かなり早い時期から真剣に捉え、議論してきたようです。
その過程で、科目群の見直しや時間割の整理をし、特に英語教育に関しては学部ごとに教科書を指定し、ライティングやリスニングの養成のためにオンライン自習教材を導入しました。既に入学後英語力が低下するのを防ぐ効果が表れているとのことです。
日本には博士号取得者が少ないといわれますが、博士課程を充実させるだけでなく、経済的支援やその後の進路保障、また産学共同として企業の支援を取り入れるなどの改革も進んでいます。
また、少子化対策として1学年当たり50~70名の優秀な学部留学生をASEAN諸国から迎える目標を立て、入試も英語で行っているそうです。日本の学生が彼らと切磋琢磨することで刺激を受けるという効果も狙っているとのことです。
「特色入試」で入学した学生は、女子の割合が高く、首都圏出身者も多いそうですが、積極的な学生が多いとのことで、ひとまず成功したと考えられているようです。
霊長類研究所出身の山極京大総長(上の画像の先生)による「大学はジャングルだ」という名言がありますが、今回の話を聞いているうちに、自由すぎる京都大学が、もっと大きな「智のジャングル」になりそうな、そんな気がしてきました。

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2017年11月20日
過去4年連続、出願者数日本一の近畿大学ですが、それでも志願者に対するサービスの手を緩めることはありません。12月には大阪・名古屋・京都・神戸の4会場で対策講座と説明会を実施します。入試問題に関する対策は学校でも塾でも予備校でも可能だと思いますが、「入試アドバイザーによる近大入試活用ナビ」と名付けられた説明会は得難い機会だと思います。
近畿大学も様々な入試方式や判定方法がありますが、どれに出願するのが自分にとって有利なのか、なかなか一般高校生では判断が付かないと思います。入試要項をじっくり読みこめばわかるかもしれませんが、その時間が惜しい人や、自分にとってどうであるのかを個別に相談したい受験予定者は是非是非参加しましょう。

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ところで、以前このエントリーでも紹介した、あまくておいしい「近大みかん」の配布予定もあるそうです。一般ではなかなか手に入らないものですので、そちらもお楽しみに。

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2017年11月17日
9月の駿台マーク摸試による志望動向が発表されました。
そのうち、関関同立 産近甲龍 と呼ばれる関西の難関8大学についてまとめてみました。

まず、関関同立の4大学では、昨年同時期の志願者数123,390名に対し、122,452人と昨年比99%と減少しています。中でも立命館大が96%と大きく減少させていますが、これは2017年度入試で、定員厳格化の影響か、合格者数を大きく絞り込んだため、合格ラインが上がって敬遠されていると考えられます。逆に同志社はセンター利用が昨年並み、一般が102.0%と全体でも101.5%と伸びてきています。学部にもよりますが、昨年度より難化することも考えられます。

次に産近甲龍の4大学については、近畿大学がさすがに昨年度の反動で94.9%と減少していますが、それでも関西8大学の中ではダントツの40,000名近くの志願者数をキープしています。龍谷大学の減少は、京都産業大学の新学部への流動も考えられるでしょう。
これらのデータを元に、一般入試の難易度が予測されると思いますが、各大学の出題傾向は大きく異なりますので、摸試の判定で一喜一憂することなく、受験する大学の対策を入念に行うことの方が重要です。
特に文系学部は引き続き人気が高いようですので、複数の判定方式を申し込むなど出願でも注意が必要でしょう。

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2017年11月16日
常翔学園中学校・高等学校の公開授業を見てきました。今回は265名の申し込みがあったそうです。教育大学の付属校や、公立の学校で公開研究授業がよく行われていますが、私立の学校で、この規模の公開授業が行われるのは珍しいと思います。同志社中や大阪信愛学院(現、大阪信愛女学院)中高など、私立の中高の先生方も結構参加されていました。

今回見せていただいたのは、今年から新入生全員に導入されたiPadを活用した授業です。
しかし、同じ機械なのに、先生によって(科目によって)様々な使われ方がされていました。
高校世界史の授業では、補助資料として、中学数学では課題の一斉提供し生徒全員の解答状況が一覧となって投影されるという小テスト管理ツールとして、中学国語では紙に記述したものを画像にして投影し、マーカーを引くなど皆で共有、中学英語では音声認識ソフトを使って発音の練習、中学社会では調べ学習とレポート作成に利用するなど、いずれも授業効率を上げるために活用されていました。また黒板にチョークの授業と、iPadを利用した授業の使い分けがスムーズに展開されており、先生方のスキルの高さにも感心です。周りに見学者が居て落ち着かない環境だったと思いますが、中学生の皆さんも授業に積極的に取り組んでいました。校長先生もご説明ありがとうございました。
それよりも教室移動するときに、エレベーターで生徒さんたちと乗り合わせましたが、皆さん気持ちよく接してくださいました。先生方との信頼関係もしっかり築けている良い学校だな、と感じたのでした。

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2017年11月15日
神戸市の各線三宮(JRのみ三ノ宮)駅から地下鉄で2駅目に「大倉山」という駅があり、その近くに「大倉山公園」という広い公園がありますが、この地名と大阪府茨木市の関西大倉高等学校、実は深い関係があります。関西大倉高等学校は実業家、大倉喜八郎氏が1907年に堂島川の南に開校した「大阪大倉商業学校」を母体とする学校ですが、その大倉喜八郎氏の別荘があったのが神戸の「大倉山」というわけです。神戸市にその広大な土地を公園にでも、と豪快に寄付しています。単に売却していたら、地名に名前は残らなかったかもしれません。
それはさておき、再び学校の方の話に戻りますが、1963年(昭和38年)大阪市北区大淀(今の金蘭会中高の近く、ザ・シンフォニーホールの北)から、茨木に移転します。(その跡地にはABC朝日放送やプラザホテルが建ちましたが、ザ・シンフォニーホール以外の施設は現在解体されています。その朝日放送は現在堂島川北側の大阪大学医学部付属病院の跡地(ほたるまち)に移転していますが、実はその川の向かい側が、大阪大倉商業学校創業の地なのでした、というややこしいお話でした。)
関西大倉中学校高等学校は1997年に創設後初めて男女共学を中学校から順次始めていきます。2003年に中1~高3が、2007年には全コースが共学となり、今や女子の方が元気なくらいの学校となっています。
特進S、特進、総合に加えて中学校から上がってくる6年一貫のコースが二つの合計5コースとなっています。それぞれのトップクラスからは、毎年のように京都大学、大阪大学への合格者を出しているようです。(2017年度入試では京都大3、大阪大17)

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学校説明会は11月18日、12月16日の残りあと2回です。専願受験の方はもちろん、併願受験を考えている中学生も、是非説明会には参加してみましょう。

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2017年11月14日
今月11日(土)に行われた岸和田高校の説明会で、「岸高スーパークラス」の導入が発表されました。
夏には発表されましたが、次年度の入試から、昨年まで文理学科と普通科が混在していた大阪府立Top10高のうち、北野高校と天王寺高校を除く8校も、1学年すべてが「文理学科」のみの募集となりますが、岸和田高校は、その文理学科の中に選抜クラスを作る、ということです。
このクラスは難関大学(京都大学・大阪大学を想定)の合格実績の向上を目標に、高2から「文系スーパークラス」(文スパ)と「理系スーパークラス」(理スパ)を各1クラスずつ(40名)設置するというものです。
公立高校で学力別クラス編成というのも思い切った方法ですが、3年度(2021年度入試)でどのような難関大学合格実績が出るのか、楽しみでもあります。

詳細はPDFをご覧ください。
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2017年11月13日
以前、このエントリーで京都産業大学の公募推薦入試対策講座を紹介しましたが、次は一般入試対策講座のお知らせが届きました。
全国9か所で行われるこの講座は、ガイダンスと2科目分の対策講座がセットになっており、その後個別相談が行われるという手厚さです。開催地によって日程が異なりますので、京都産業大学志願者は、日程を確認の上、是非参加するようにしましょう。

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ところで、地図を見ると京都産業大学って遠いなぁ、という受験生の感想を時々聞きますが、実は地下鉄や京阪の駅からバスが頻繁に出ていて便利です。個人的には北大路駅から賀茂川(今出川通より北の鴨川は「賀茂川」と表記します。)沿いに15分ほど北上するバスが好きなのですが、地下鉄で国際会館駅まで行きますと、バスに乗っている時間は10分もかかりません。バスターミナルは大学の中にありますから、降りたらあとは学内の移動だけです。このように通学は便利なのですが、バイク通学をしている学生も多いのか、広大なバイク駐輪場もあります。バイクを使う場合は、晴れた日に鞍馬や大原までツーリングするのもお勧めです。

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2017年11月10日
もはやここで説明しなくても、マスコミ等で有名になってしまった「加計学園」の運営する岡山理科大学の獣医学部についてです。52年前の北里大学以来の学部新設というのは報道の通りなのですが、募集定員やその中身についての情報がほとんど報じられませんのでここで紹介します。

そもそもこの「岡山理科大学」は理学部・工学部・総合情報学部・生物地球学部、という理系の学部と、教育学部・経営学部の文系学部を持つ総合大学です。既存の理学部に生命科学、臨床生命科学、動物学科が、工学部にもバイオ・応用科学科が、さらに生物地球学部があるわけですから、農学部か獣医学部があっても不思議ではないといえるでしょう。
獣医学部の定員は200名ですが、実は2つの学科があります。
「獣医学科」(6年制)140名 「獣医保健看護学科」(4年制)60名と分けて募集されます。「獣医学科」の140名のうち20名は四国入学枠となっていますので、他地域からは約120の募集ということになります。

「獣医学科」はもちろん獣医師養成の課程なのですが、動物病院のお医者さんを養成することだけが目的ではありません。想定される進路は以下の3点です。
- ライフサイエンス分野=製薬会社など医薬品開発関連の研究機関
- 公共獣医事分野=公衆衛生、産業動物(いわゆる家畜)臨床
- 医獣連携獣医分野=実験動物研究施設、中央競馬会など
口蹄疫や鳥インフルエンザなど様々な脅威が現実となっている今、さらに輸入食肉の検疫など2に関する需要は増える一方なのに、そのための人材は不足しています。この学校はそういった人材育成を目標としています。
一方、「獣医保健看護学科」は、いわゆる動物看護士を養成する学科ですが、人間向けの看護師は国家資格であるのに対し、動物看護士は通信教育で取得が可能な民間資格であり、法的根拠がないためその水準は様々だといわれています。しかし、獣医師と同じように獣医療従事者の需要は高まっていますので、公的な資格に格上げされる方向で進んでいます。そこで、そのレベルに対応できる人材育成を先にやっておこうというのがこの学科です。こんな難しいこと、新しい大学ができるのか、と思ってしまいますが、実はこの加計学園、倉敷芸術科学大学という大学も運営しており、そこではすでに獣医看護の教育が行われています。つまり、新設学部となるものの、積み上げられたノウハウのもと、数少ない有資格者を目指せる大変魅力的な学科になるといえるでしょう。

さて、入試関連の情報です。多くの私立大学は公募制推薦入試がすでに行われているわけですが、この学部は認可が遅れたため、ここまで入試が実施できていません。12月16日(土)、17日(日)の公募推薦が初回の入試ですので、ここで大きく合格者を確保することが予想できます。つまり狙い目だということです。出願は12月9日(土)までですので、出願はお早めに。
ちなみに、教育学部でも、これからの教育に備えた「IB(国際バカロレア)教員養成コース」を立ち上げるなど、時代の変化に機敏に対応するという姿勢の学園です。現在建設中の獣医学部図書館も医学書を中心に1万3千冊以上の図書を用意するなど準備が進んでいます。獣医学部の1期生になるのなら、今がチャンスですよ。(次の機会は52年後か???)


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