2021年度入試 大学志願者動向(速報値)分析(その1)

2021年2月10日

朝日新聞によりますと、一時12万人を超えていた早稲田大学の志願者が10万人を割り込んだというニュースがありました。(早稲田大学の詳細状況については過去のブログもご参照ください。)

https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/36438.html 

https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/36442.html 

全体状況についてはこちらもご参考にどうぞ。

https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/37418.html

改めて今年の大学入試の状況についての分析を加えてみたいと思います。

【社会不安による、早期決着の動き】 まだ、断続的に続いているコロナ関連の休校が、早く行先を確保しておきたいという受験生心理につながっています。志願者数1万件以上の大規模校で推薦系の出願が増えたという事は、一般入試では志願者がその数倍減少します。もちろん公募推薦を併願として利用して、ワンランク上を一般入試で狙う受験生も多数いますが、当グループでは産近甲龍の公募推薦合格者のうち、そのまま入学手続きに進むのが例年約1/3程度です。今年の人数はまだ判明していませんが、昨年よりも増えている印象です。一般入試に進んだ受験生は一人で平均5出願以上するわけですから、公募推薦で終わる受験生が1000人増加すれば、一般入試で5000件の出願が消えることになります。

【都市部への流入減】 地方から首都圏、関西圏への流入は減少しています。また、地域人口の減少幅をみると、北海道、東日本の18歳人口の減少幅が大きくなっていますから、首都圏、特に北関東に関してはその影響が大きく出ていると思われます。以前書きましたように関西では四国・中国からの受験生が減少しており、フェリーを使えば交通費もお手頃な愛媛県から大阪への受験生も大きく減少している(森ノ宮医療大学)との情報もあります。(つづく)