日本の大学の数 その1

2022年12月6日 火曜日

文部科学省の「学校基本調査」という細かい統計資料がネット上に公開されていますが、その数値を見ていて、いやぁ大学って増える一方だなと思っていたのですが、一人で楽しんでいても寂しいので設置者別に分けて10年毎に区切ったグラフを作ってみました。(文部科学省の統計資料ですので、既に募集が無い大学も含まれており、逆に省庁大学校は含まれていません。)学校基本調査 年次統計 総括表(学校種ごと) 10 大学の学校数、在籍者数、教職員数(昭和23年~) | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp)

第2次ベビーブームによる18歳人口が最高だった1992年は、大学の増設が追い付かず、男子の大学進学率は1975年の約4割から、3割5分ほどまで急落したのですが、そこから大学は急増期に入ります。特に公立大学は1990年からの10年間で1.82倍になっています。2000年からの10年間に国立大学は減少しますが、山梨大学への山梨医科大学の統合など、同じ地域の医科大学が国立大学に吸収されるケースや、筑波大学への図書館情報大学の統合、東京商船大学+東京水産大学=東京海洋大学、神戸大学への神戸商船大学の統合、九州大学への九州芸術工科大学の統合、大阪大学への大阪外国語大学の統合などが行われたためです。

一方1950年(昭和25年)には105校しかなかった私立大学は今では600校以上と大きく伸びています。戦後の学制改革後から女子は短期大学への進学率が大学進学率よりも高かったのですが、1986年から施行された男女雇用機会均等法により労働市場が変化し、ちょうどOA化が大きく進むきっかけとなったWindows95が発表された1995年には逆転します。そこで短期大学から4年制大学への昇格や共学化も進み、私立大学が1990年からの20年間で急増することになりました。(続く)