【2026年度 大学入試状況速報】甲南大学 公募制推薦【今年の門は狭かった?】

2025年12月2日 火曜日

ここ数年、入試制度を改善して、受験生にとって「受けやすくなった」甲南大学です。公募制推薦の結果が出ましたが、どのような入試だったのでしょう。速報値を見てみました。

まず、ざっくりと全体状況をまとめると、「今年は去年より受かりにくかった」です。

全学合計の実質倍率(=受験数÷合格者数)は昨年度の5.3倍から6.3倍に上昇しています。特に法学部が昨年度の3.7倍から6.4倍、経営学部が6.6倍から10.1倍と大きく難化しています。やはり出願が増えた募集単位で高倍率となりました。一方で理系では合格最低得点率が5割台の学科(理工学部の宇宙理学・量子物理工学科以外の3学科)もあり、こちらは一般選抜でも狙い目となるでしょう。 昨年度は文系学部の国語の受験者平均が79.7点と高すぎて、国語では差が付かなかったという不思議な入試でしたが、今年は平均60.2点と良い感じになった一方、英語の平均点が41.4点と厳しかったので、一般方式よりも外部英語検定試験活用方式の合格最低ラインが高くなっています。先に挙げた経営学部をはじめとして合格最低得点率が8割を超えている募集単位がいくつもありました。今年は例年よりも厳しかった、ということで、今回良いお知らせが来なかった受験生も気を落とさず、次の準備に取り掛かりましょう。

【衝撃】東大阪大学柏原高校 2027年度より募集停止【甲子園にも行ったのに】

2025年12月1日 月曜日

「学校法人「村上学園」(大阪府東大阪市)は、運営する東大阪大柏原高校(大阪府柏原市)について、2027年度以降の生徒募集をやめると発表した。26年度の入学生が卒業する29年春で閉校する予定。」(読売新聞オンライン 2025年11月29日13:45配信)

硬式野球部はこの夏の甲子園にも出場するなど、勢いがあるなぁと思っていたのですが、まさかの募集停止の発表です。

確かに今年の入学者数は近年で最も少ない125名。学校全体在籍数も500名を下回っている状況です。しかし学校というものは生徒数が少なければクラス数を減らすなど経費の調整も可能で、実際に今春大阪府下でも入学者数が100名未満の高校は9校ありますので、それだけが原因ではないと思います。

参考までに、過去10年間の入学者数と卒業生数をリストにしてみました。卒業年度に関しては、2022年度入学生が卒業した2025年3月の人数を2022年度の欄に入れています。(卒業生数はサンデー毎日増刊「大学入試全記録」の数値を参照)

すると卒業生数が入学者数を上回っている年度がみられます。多くの高校では入学者数より卒業者数が少なくなるものですが、増えるというのは転編入によるものでしょう。しかしそれを割り引いたとしても中途退学は少ないようです。落ち着いた教育活動と丁寧な指導がなされているのでしょう。こんなにいい学校なのに募集停止とは・・・。東大阪大学柏原高校の在籍生はもちろん、教職員や卒業生、地域の皆さんの心情を考えると、心が痛みます。