大阪府では段階的に「高校授業料無償化」が導入されており、今年の中3生は、高校入学時から無償となる初めての学年となります。従来、公立高校と私立高校では授業料だけで50万円程度の差がありましたが、どちらも無料、つまりその差が無くなることになります。その影響もあり、各私立高校のオープンキャンパスの来場者は増えているという情報も入ってきましたが、8月16日、17日に開催された大阪府私立高校の合同の入試説明会「私学展」でも多くの来場者を集めたようです。
コロナ禍によって来場制限が行われた2022年までの数字は参考にならないので、2023年からの3年間の全体来場者数を調べてみました。(※来場者数は来場「中3生受験者数」ではなく、保護者や中2以下の学年も含んでいますが、例年同じ数え方ですので、比較としてご覧ください。)

ご覧のように大きく増えています。この増加は中3生の数が増えているためか?と疑われるかもしれませんが、実は2023年に受験生だった2008年の大阪の出生数は7万7千人、今年受験を迎える学年が生まれた2010年の出生数は7万5千人でした。学年と出生年は3か月ずれていますし、出生後の流出・流入は考慮していませんので不正確ではありますが、中3生がここ3年で減少していると考える方が自然です。従って高校で私学に興味を持った受験生の割合が増えていると見られます。今後の進路希望調査なども参考に、私学の難易度の変化にも注意していきたいと思います。