2020年4月21日
3月末にも調査しましたが、各大学、試行錯誤が続いています。予定よりも授業開始を遅らせる場合やオンライン授業の導入範囲が縮小するなど、3月の発表から変更している大学も多いようです。
そんな中で、法政・関西・立命館・甲南は前回発表からほぼ変更なく進められています。立命館・中央・追手門はオンライン授業を今月上旬から提供中。いつまでオンライン授業を提供するのか見えませんが、追手門のように状況が多少落ち着いても学生を集めるのは危険と考えての事でしょうか、7月22日までは基本オンライン授業と思い切った発表もひとつのメッセージですね。条件整備が一様でないのは理解できますが、学生にとってはまだオンライン授業すら始まっていない大学に比べると、安心感が違います。
しかし、学生生活というのは授業を受ければ済むものではありません。図書館やゼミ室などを利用した自由で主体的な学びも大切です。5月の連休明けに、緊急事態宣言が解除されることを祈っております。
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2020年4月20日
ついに緊急事態宣言の対象地域が全国になるなど、学校教育の正常化にはまだまだ時間がかかりそうな状況です。多くの生徒さん方は自宅に籠って学校から与えられた課題をひたすら解くという孤独な日々を送っているようですが、そういえば京都で初めてオンライン英会話を導入したといわれるノートルダム女学院はどういう状況かなと思ってホームページを見てみると・・・
さすがでございます。一部のクラス、コースが対象というわけではなくて、中高6学年の全クラス、つまり100%の生徒にオンライン授業が提供できているようです。まず、朝のオンラインホームルームから一日が始まります。その後3コマの45分授業を、実技教科も含めて実施しているそうです。実は突然休校要請があった2月末の段階で準備に入り、3月の終業式とその後のホームルームもオンラインで開催するなど1か月以上の準備や試行期間を経ての実用化です。情報通信機器と通信ソフトがあれば生徒とはオンライン状態にはなりますが、授業として成立させるためには様々な工夫が必要です。この点でもこの学校は一歩先に進みましたね、というお話でした。
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2020年4月17日
実は、緊急事態宣言が出されてから、成学社の学習塾部門ではオンライン授業を導入していますが、今回は一足先に導入した個別指導学院フリーステップの双方向オンライン授業を紹介します。
まず、授業の様子から・・・ 授業時間になったら教室に出社している講師がタブレットにログイン。生徒にも事前に接続方法が伝わっています。
いつもは横に並んでの授業ですが、お互いの顔が正面から見えます。よろしくお願いします。
先生が自分の書いたノートを見せてポイント解説。今のタブレットやパソコンだとはっきり映っています。 生徒もいつものように質問しやすい環境です。実は先生は2人の生徒を同時に指導していますが、授業内容が教室チーフによってモニターされているので、どちらかの生徒に指導が偏るということもありません。
というわけで、あっという間の授業時間が終わってしまいました。先生からその時の理解度に応じた宿題を伝えてもらって・・・お疲れ様でした。ありがとうございました。
という感じのサービスを提供しています。「おうちにいよう」という不自由な環境を逆手に取って効率的な授業を提供していますよ、という自慢話なのでした。
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2020年4月16日
いよいよ本日最終回、ベスト3の発表です。
第3位は・・・以前このエントリーでも紹介した日本最大の女子大学である武庫川女子大学。やはり学部再編が効いたようです。当グループからだけで138件も昨年より多く出願しています。この学校の併願の特徴は武庫川女子大学短期大学部も受験するという作戦。阪神間では抜群のブランド力ですね。
第2位は・・・桃山学院大学。今年は近畿大学出願減が桃山学院にとってはプラスに作用したということでしょうか。もちろん元から強い国際教養系が強いミッション系のイメージに加え、今年からビジネスデザイン学科が大阪中心部の阿倍野区(桃山学院中高の敷地内)に移転というニュースも追い風となった形です。(とはいえ、ビジネスデザイン学科は募集単位が少ないので、実際に出願が増えたのは経営の経営・経済・社会・国際教養といった学部です)
併願状況はご覧の通り。龍谷・大阪経済・近畿というところが多いですが、合格者の半分以上が入学者となっていますので、桃山学院を第一志望と考えた受験生も増えたようです。
さて、今回のランキングの第1位は京都産業大学。これも比率では112.4%ですが、実人数が多いので1位となりました。学部の改組や新設が毎年のように行われるなど、時代に合わせた大学づくりが進んでいますが、それに合わせて定員の変更も発表され受験しやすさを印象付けるなど広報にも工夫が見られました。そのため当グループからだけでも200件近く出願数が増えました。特に経営・経済・現代社会の人気は厚かったといえるでしょう。
合格者のうち約半数は他大学に進学しています。主な進学先は龍谷・立命館・関西・近畿・摂南・・・、ということですので、それらの大学の併願として選んだ受験生も多かったということです。しかし、昨年よりも入学者数も増えていますので、京都産業大学の魅力を感じた受験生も増えたということではないでしょうか。
今年の新入生はせっかく合格したのに、入学式も新入生歓迎の行事もなく、授業も本格的には始まっていないという異常現象ですが、事態が鎮静化したら是非、積極的に大学を利用し、次の入試に向けたオープンキャンパスも盛り上げてほしいと思います。次年度の受験生も参加して、自分の眼でその大学の魅力を確認していただきたいものです。
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2020年4月15日
さあ、いよいよベスト5です。
神戸学院大学は13年前にポートアイランドに新たなキャンパスを作り、4年前には付属中高も移転、2年前には心理学部を新設、昨年には夙川学院のキャンパスも手に入れて神戸医療大学を挟み撃ち(にしているつもりはないと思いますが、2つのキャンパスの間に兵庫医療大学があります。誤解のないように書いておきますと実はお向かいの神戸女子大、神戸女子短期大学も含めて「ポーアイ4大学連携事業」というのもあり、仲が悪いわけではございません)。と勢いのある大学です。
合格者の6割はそのまま入学しますが、1割弱は甲南大学、6%弱は京都産業大学に進学しています。一方不合格者の2割弱は他の日程で合格し、入学していますが、1割以上が浪人を選択しています。つまり今年の神戸学院大学志願者は第一志望率が高かったと考えられます。
ベスト4位は四天王寺大学。実業系の短期大学をルーツに持ちますが、40年近く前に4年制に転換、教育系の学部再編などが行われましたが、昨年度から看護学部が設置され、その認知度アップも手伝って受験生が増えたようです。看護・教育系の併願先は畿央・大和・太成、人文系では関西外大・追手門となるわけです。(続く)
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2020年4月14日
今日は10位から6位です。
看護、理学療法、鍼灸といった医療系で定評のある森ノ宮医療大学ですが、今年度から開設した「診療放射線学科」は従来のレントゲン技師以上の技術を必要とする、放射線を使った治療のスペシャリストを養成する全国でも珍しい学部が設置され、話題性が上がった形です。何と入学者数は昨年の2倍以上です。
割合でいえば3%増なのですが、元々の出願数が多いのでここに立命館大学がランクインしています。入学者数も2%増、つまりほぼ変化なしという状況です。文部科学省による入学定員厳格化の方針によりここ数年続いていた合格者減もひとまず落ち着いたようです。
スポーツでも有名な阪南大学は流通、商業、国際観光といった分野に特化した大学ですが、学部構成では桃山学院と重なるという意味でも、併願受験が増えたようです。桃山学院の難化に伴って、入学者数も281%と激増しています。
今年で80周年も迎える大阪電気通信大学はデジタルゲーム(eスポーツ)や情報通信が有名ですが、2年前に増設された建築学科、今年から改組された医療健康科学部など、先端の技術への対応にも積極的な大学ですが、7位にランクイン。但し入学者が昨年比84.6%と減少していますので、合格ラインを上げたために歩留まりが下がったのではと思われます。
そして、このエントリーでも紹介したことのある追手門学院大学が堂々6位にランクイン。学部再編、キャンパス移転など矢継ぎ早に行われる改革に高校生が反応した形です。海外大学との連携やキャリア教育の充実など、まだあまり知られていない魅力がありますので、まだまだ伸びしろがあると考えられます。(続く)
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2020年4月13日
2020年度大学入試と2019年度の大学入試を比較してみました。その中で出願数が50件以上増加した大学をカウントダウン形式で紹介します。本日は15位から11位まで
2018年度に学部改組によって生まれた「社会学部」「教育学部」の話題性と、文学部の安定した人気で15位にランクインした京都の大谷大学、割合で昨年よりも3割近くの志願増です。難易度上昇中の京都橘や京都文教の心理からの流入も考えられます。
同じく京都の佛教大学がランクイン。今年度は「超安全志向」という全体状況の中で関関同立近は志願者数を減らしましたが、滋賀・京都の教育系を志向する受験生は佛教大学への志願変更が見られます。
これまた、同様な理由で、大阪では近畿大学が摂神追桃に流入すると考え、その受験生が公務員試験対策などでも定評のある大阪経済法科大へ出願したと考えられます。出願は156%ですが、入学は200%でしたので、外的な要因というよりも大学の魅力が伝わって受験生が増えたということでしょう。
理工学部の認可から、理系の受験生が純増した大和大学が次にランクインします。今後さらに社会学部の設置も構想中とのことですので、次年度もさらに受験生が増えていくことでしょう。
11位の大阪産業大学は今年で開学55年目の比較的若い大学ですが、情報システム系の学部を8年前に関西で初めて設置、3年前には国際学部を新設するなど話題性の多い大学で、近畿大学から逃れた層が、桃山学院と併願という選択を増やした影響が考えられます。(続く)
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2020年4月10日
昨日YouTubeを利用の「オンライン始業式」が行われた立命館宇治中学校・高等学校は本日から先生方は基本的に自宅待機しておられます。といってもお休みというわけではなく、生徒さんとはClassiを利用して連絡を取り合っているようです。また13日からは本格的にオンライン学習指導を行います、などという連絡が学校のホームページに日本語と英語で掲示されています。校長先生も外国の方ですので学校内では英語が公用語なのかもしれません。
さて、その立命館宇治中学校・高等学校は2021年度入試に向けた個別相談会もオンラインで実施するとのご案内が届きました。
カメラの付いたスマートフォンやタブレットがあれば、世界のどこからでも個別相談が可能です。いろんな意味で最先端のこの学校、緊急事態宣言が出ようが、教育活動についても募集活動についても手を休めることはございません。ご興味のある方はQRコードをスキャンしてみてください。
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2020年4月9日
新型コロナウイルス感染症の影響で、この春に行われるはずだった入試説明会はことごとく中止に追い込まれ、このエントリーで紹介したものでも中止を余儀なくされているものがあります。「密閉・密集・密接の3つの密」を避けなくてはいけない状況ですのでやむを得ないのはわかっていますが、素晴らしい教育活動を伝える機会が減るのは実に残念です。そんな中で理数教育でも定評のある大阪阿倍野の「大谷中学校・高等学校」は「予約制」で「個別」の相談会を実施します。これなら密集になりませんから中止になる恐れもありません。但しカレンダーでHと書いてある「あべのハルカス」会場は、あべのハルカスそのものが閉館になる可能性もありますので、電話でお問い合わせください。(因みにHはハルカス、Gは学校の略です)前日の16時までにお電話でお申し込みください。
(小さい声で業務連絡・・・塾の先生もウエルカムだそうです)
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2020年4月8日
明治期に京都に5つの府立旧制中学校と2つの高等女学校が設立されました。
京都第一中学校(現在の京都市洛北高等学校)
京都第二中学校(現在の京都府立鳥羽高等学校)
京都第三中学校(現在の京都府立福知山高等学校)
京都第四中学校(その後の京都府立宮津高等学校)
京都第五中学校(現在の京都府立山城高等学校)
京都府立第一高女(現在の京都府立鴨沂高等学校)
京都府立第二高女(現在の京都府立朱雀高等学校)
いわゆる「ナンバースクール」と呼ばれた旧制中学校はその後、名門校として発展しているわけですが、その中の旧制第四中学校の宮津高校の名前がなくなるというお話です。 こちらも京都府北部の人口減に伴う2校の統合なのですが、お相手はウェイトトリフティングや合唱で有名な「京都府立加悦谷高等学校」。これまた距離が車で20分以上と離れていますので、「京都府立丹後緑風高等学校」と同じように学舎制として、校舎そのものの統合はしない形になります。つまりその名も「宮津天橋(みやづてんきょう)高等学校宮津学舎」と「宮津天橋高等学校加悦谷学舎」ができたというわけです。もちろん同じようにICT活用の合同授業も展開される予定です。
また宮津高校には舟屋で有名な伊根町に「宮津高校伊根分校」という定時制の分校がありましたが、こちらと昨日紹介した網野高校の間人(たいざ)分校と峰山高校弥栄(やさか)分校の3校が統合されて、弥栄分校の場所に新たな定時制総合学科の「京都府立清新高等学校」ができました。こちらは新たな校舎が建築され、今年の新入生は真新しい施設が使えるようです。
というわけで、4つの高校と3つの分校が、3つの高校になりました、というお話でした。
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