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開成教育グループ


立命館アジア太平洋大学 大人気(その1)

2019年3月18日

まだ正式なものではありませんが、大分の立命館アジア太平洋大学の入試統計を入手しました。ここまでシンプルに全部を教えていただけるとありがたい限りです。

ここ2年間で志願者が2倍以上、合格最低点もうなぎのぼりとなっています。センター利用も結構な得点率が必要だとわかりますので、次年度受験を考えている人はそれなりの覚悟が必要です。

半数が海外からの留学生、その外国人と同じ寮に住むわけですから国内に居ながら留学状態。グローバル化が進むこれからの世の中に必要な力が付くのは間違いなしということで、企業からの評価も高い大学です。(続く)

関西8大学 併願の結果

2019年3月15日

そろそろ関西の私立大学の結果が判明してきましたので、関西8大学(関関同立産近甲龍)に関する併願受験結果をまとめてみました。併願可能な学力系入試方法(公募推薦、センター利用、一般入試)の記録をもとに、その大学から1回でも合格を得た人数を分母とし、その中で1回でも合格、不合格が来た割合を出してみました。

まず、合格校/不合格校の表をご覧ください。

関西大学合格者313名(実人数)のうち、同じ関西大学で不合格だった受験生は144名、つまり46%(「割合」の表参照)は全勝ではなかったことになります。開成教育グループでは別日程を利用した複数回受験を推奨していますが、その有効性が証明されたことになります。

ややこしいですが、1つ目の表と3つ目の表を見比べてみてください。例えば関西の列、同志社の行を見ると、関西合格で同志社不合格は46名、合格校は19名となっています。このことから、同じ関西大学合格者という受験集団では同志社の不合格率のほうが高くなります。その数値をもとに、勝敗表を作りました。合格率が1%より大きな差をつけて高ければ青色、合格率が-1%未満(不合格率が1%を上回る)場合は赤色にセルを塗っています。(結果的に白いセルは、合格率・不合格率の差がほとんどない引き分け状態を表しています)

すると、同志社は併願受験者が無かった甲南以外の全大学に勝っています。関西学院と立命館の併願受験に関しては、ほぼ同じような結果になっており、関西大学が続きます。近畿大学と甲南大学がほぼ並び、龍谷、京都産業の順になることがわかります。予備校のように合格者の平均偏差値からランキングを作る手法ではなく、合否結果から作った資料ですので、問題傾向の類似性など併願にふさわしい組み合わせも見えてくると思います。次年度に向けての受験作戦を考える上での参考にしてみてください。

大阪府 公立高校一般入試2019概況(旧4学区)

2019年3月14日

学区全体倍率は昨年とほぼ変わりのない1.18倍ですが、上位行の競争率が上がって、難易度と競争倍率がほぼ比例する地域となりました。(難易度と競争倍率の相関係数が、この4つの旧学区の中では最大となっています)御覧のように鳳と泉陽が若干シーソーのように逆の動きを見せていますが、競争率高目で安定しています。泉北は隔年現象で厳しい倍率となっていますが、昨年人気を集めて厳しい倍率になった堺東は一気に揺り戻しで落ち着いた倍率になっています。また、この学区全体で中間集計から最終集計までの間に競争倍率が0.5も上がっています。

御覧のように、旧4学区は最終日に出願する人数が多いことがわかりますので、中間発表から大きく数値が動く可能性のある地域でもあります。次年度の受験生はこのことも含んだうえで、出願の作戦を考えるとよいでしょう。

この4日間で紹介した全校を加えると競争倍率は1.20倍から1.19倍とわずかに減少しています。旧3学区の出願数減少がその最大の原因となっています。さて、来週19日が発表、そこからあわただしく入学に向けた手続きが始まります。第一志望の学校や学科に合格できた人も、そうでなかった人も、ここからがさらに新たなスタートラインです。新しい友だちづくりや部活での活躍も大切ですが、制度変更される大学入試に向けて、勉強も頑張りましょう。

大阪府 公立高校一般入試2019概況(旧3学区)

2019年3月13日

こちらの地域では昨年に続いて混戦模様です。トップ校の天王寺も倍率が上がっていますが、100名以上不合格校が6校(昨年は9校)に対し、定員割れが8校(昨年は募集停止となった長野北と柏原東を除くと3校)と極端な動きがみられます。その中で、中間発表時点でまさかの定員割れとなった夕陽丘は、最終集計で何とか定員を超えましたが、それでも1.03倍と、昨年の1.58と打って変わって落ち着いた倍率になりました。一方、高津、布施、花園は3年連続で募集定員超100名以上の安定した人気を誇っています。

この地域では出願数合計が昨年より10%近く減っており、全体倍率は1.21倍から1.17倍と落ち着いています。(続く)

大阪府 公立高校一般入試2019概況(旧2学区)

2019年3月12日

こちらの地域では大きな変動がみられます。上位3校の安定的な人気は変わりませんが、昨年落ち着いた倍率になった大阪市立東高校が一昨年水準に揺れ戻され、一方で南がまさかの定員割れです。専門学科のみのためこのリストにはない、大阪市立西高校と旧1学区の扇町総合と2022年に合併されることがすでに発表されていますが、その影響もあるのでしょうか、定評のある英語科・国語科という学科を持つ南だけが定員を割っています。

2年連続で激戦となった枚方と旭は少し落ち着いた動きとなっています。旧2学区の全体倍率は昨年の1.19倍から1.18倍とほぼ変わりません。(続く)

大阪府 公立高校一般入試2019概況(旧1学区)

2019年3月11日

今朝は大阪府立高校の一般入試が行われています。その出願は3月5日に締め切られましたが、その次の日(3月6日)に大阪府教育委員会より公表された志願者数を元に、今年の大阪府立高校の状況を見てみましょう。

大阪府は学区制がありませんが、学校数が多いため、旧4学区に分けて紹介します。

 

※従来の学区に属さない普通科単位制の学校などは所在地で各学区に割り振っています。また、工業科など専門学科のみの学校は省略しています。

まず、各学区で入試難易度順に学校を並べ、その横に出願途中の中間集計と、最終集計を並べています。右端には直近3か年の出願者数から募集定員を引いた、理論上の不合格者数を並べています。

まず、昨年度は1.13倍と落ち着いた倍率になっていた北野高校が、1.33倍と厳しい倍率になっています。それも含めた上位3校は、中間集計から最終締め切りまでの間に、それぞれ3名ずつの追加出願しかなく、初日に志願者のほぼ全員が出願したことがわかります。豊中高校は理論上の不合格者は151名とかなり厳しい戦いになりそうです。

昨年度は200名近い不合格者が出た春日丘高校は多少落ち着きましたが、それでも旧学区内最高の1.51倍となっています。このように高倍率だった学校の揺り戻しもありますが、総じて黄色で塗ったセルが上に移動している、つまり上位校ほど厳しい戦いになっていることがわかります。全体倍率は昨年の1.24から1.22と若干落ち着きを見せています。(続く)

追手門学院中学校 入試関連イベント

2019年3月8日

大阪府茨木市の追手門学院は駅から少し距離があり、スクールバスが必要でしたが、以前このエントリーでもご紹介したとおり、大学の一部と中学校・高等学校が駅から徒歩圏内に移転します。現在建設中で、建物は姿を現し、最後の仕上げに入っています。周りの道からも大きな建物もそびえたっているのが見えます。

下の画像のように、豪華クルーズ船のような新校舎の完成予想図が送られてきましたが、特徴的なのはその外観だけではなく、新たな学びに対応したレイアウトや設備などが準備されるとのことです。

そのお披露目会も含めて、主に土曜日を使っての入試関連イベントが開かれます。

小学生と保護者の皆さんは、学校のホームページで詳細を確認の上、一度見に行ってみましょう。

 

 

 

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その4)

2019年3月7日

松蔭中学校の入試では英語を選択することも可能になっています。つまり、ある程度の英語力のある生徒さんも入学するわけです。そこで中1英語を担当なさっている先生は、英語力に差のある生徒さん方への対応がむつかしいだろうな、と思っていましたが、中1段階から二つの「ストリーム」と呼ばれる別カリキュラム集団に分けるという改革を行うそうです。英語以外の科目で入学してきた生徒さんには初歩からの英語を、英語で入学してきた生徒さんにはそれ以外の科目の授業を強化するというのは合理的ですね。それに伴い、高校のコース分けも1年間前倒しされ、英語力がもともとある生徒さんには英検準1級を、そうでない生徒さんにも英検2級レベルの英語力養成を行おうというものです。

途中でコースを変えることができるのか、コース分けの基準は、などといった詳細は今後検討の上、発表されるとのことです。学校HPで説明会の日程などご確認ください。4月、5月の説明会については事前申し込みは不要とのことです。

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その3)

2019年3月6日

図書館も行ってみました。生徒さんを本に引き付ける工夫が半端ないです。

手書き手作りのポップで満ち溢れています。文字の本だけでなく、漫画も含めてテーマごとの展示やドラマや映画の原作コーナーなど思わず手に取るきっかけを作る工夫を見て、以前このエントリーで紹介した近畿大学のアカデミックシアターを思い出しました。見学していると司書の先生が「松蔭中高図書館案内」というパンフレットを下さいました。図書館専用のパンフレットがあること自体驚きですが、蔵書も102,365冊、CD1,457枚、レコード2,632枚、雑誌約50タイトル・・・などなど図書館を大学と共用していない中高としてはおそらくトップレベルの点数です。

文庫・新書コーナーも充実しており、岩波ブックレットは刊行されているすべてが所蔵されているとのことで(「ここは国立国会図書館か?」と心の中で突っ込みを入れたあなたは図書館関係者)基本はNDCの分類法に従っていますが、このコーナーは独自の分類番号(筆者を頭文字のアルファベットと数字で表記されたもの)によって整然と配架されています。カード式の目録はありませんが、OPAC端末が導入されていますから不要なのでしょう。これらの膨大な蔵書と最新の検索システムを導入するためにはそれなりの予算が必要だったはずですが、読書量を通して思考力と表現力を育成しようという学校の姿勢が明確に表れているように思えます。ちなみに4名の司書の資格を持つ先生が常駐していらっしゃるとのこと。うらやましい限りです。

50冊以上読んだ生徒さんには「ゴールドカード」と「オリジナルブックカバー」がプレゼントされるそうです。いいなぁ。(続く)

松蔭中学校・高等学校にお邪魔してきました(その2)

2019年3月5日

英語教育にも力を入れており、ネイティブの先生も数名いらっしゃいますし、オンライン英会話を行うためのパソコンルームも完備されています。日本語禁止の部屋はカーペットが敷かれていてリラックスできるようになっていますが、この4名はお行儀よく正座しています。

文系のイメージの強い学校ですので、ここまでは想像の範囲内ですが、実は理科の実験室は4つあり、実験助手も常駐でそれぞれ活用されています。

化学実験室には島津のドラフトチャンバーが鎮座。(ここで、「おーっ」と心の中で叫んだあなたは化学系)ガラス棚には色とりどりの金属塩の入った瓶が化粧品売り場のように整然と保管(というより展示?)されています。

地学の部屋には小型プラネタリウム(これは折りたたまれている状態)と天体望遠鏡2種(反射と屈折)と鉱物標本がありました。学校内に合宿所もあるらしく、お泊りの天体観測会も行われたとのことです。学校外に宿泊所を持っている学校は少なくありませんが、寮のある学校を除いて、京阪神の中高で学校内に合宿所があるのは私が知る限り、大阪星光とここだけです。(学校の先生方への業務連絡です。うちにもあるよ、という情報があればお知らせください)

さすが女子校らしく家庭科関連も充実しています。こちらは被服の部屋。ミシンやアイロンが整然と置かれています。

授業中の美術室です。全員美大志願者かと思うくらい真面目に課題に取り組んでいます。こんな整然とした美術の授業を見るのも初めてです。廊下には外部の美術展で入賞した作品が展示されていました。今の美術の先生も精力的に創作活動を続けている芸術家だそうですが、戦前の一時期、かの小磯良平氏もここで講師をしていたそうです。ちなみに校歌の作曲者は「赤とんぼ」「うさぎのダンス」の作曲でも有名な山田耕筰氏というハイスペックぶりです。

やはり伝統校としての蓄積でしょうか、人文科学、自然科学、社会科学、芸術、生活力の何かに重点を置いて伸ばすのではなく、人として全部養成しようという体制が出来上がっています。大切な哲学も中1から高3まで設置されている聖書の授業を通して育成していくという徹底ぶりです。(続く)