神戸常盤女子高校の「家庭科」

2017年6月15日

神戸市長田区の神戸常盤女子高校は山陽電鉄西代駅、JRや地下鉄の新長田駅から徒歩圏内の女子校です。ビーチバレーやソフトボールなどスポーツが強いことで有名な学校ですが、兵庫県の女子校で唯一の「家庭科」を設置している事でも知られています。100年以上前には女性に生活技術の習得を目的とする女学校が各地に作られ、裁縫や調理などの教育が行われていました。その後、新制高校として存続している学校も数多くありますが、女性の進学率の向上に伴って募集定員の大半が普通科となっていきました。この学校も例にもれず110年前には家政学校としてスタートしたのですが、なんと今でも設立当初の家政科が「家庭科」として存続しています。

2年生から調理・製菓と服飾のコースに分かれ、卒業後はそれぞれを専門とする学校に進むようですが、普通科卒業の生徒と違って、進学後の活躍度が大きく異なるそうです。服飾のコースに進むと、裁縫の基本を手芸で身に着けた後、ワンピース、ドレス作成と段階を追って高度なものを作成し、毎年文化祭でファッションショーを行うそうです。調理・製菓のコースでは専門学校の先生方による本格的な指導を2年間受けることができる上に、テーブルサーブなど付随する技術も学ぶわけですから、卒業生の多くが有名ホテルなどで働いているというのも納得できます。

このような取り組みが地域にも評価され、今春の入試でもこの学校の「家庭科」は40名定員のところ、200名を超す受験生が集まったそうです。

というわけで、交通アクセスも良い学校ですので、これらの分野でプロフェッショナルを目指す女子は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。