東大谷高 移転に関する進捗状況・続報

2012年3月23日 金曜日

こちらのエントリー「東大谷高 移転+共学化+中学開校へ」でお伝えをした東大谷高の校地移転等に関する情報ですが、進展状況やその後明らかになってきた情報をまとめてお伝えいたします。

移転先となる旧ヤングタウンの三原台単身者住宅2棟の解体工事が2月で終了したようで、来春4月の移転・開校を目指して、跡地には3月から東大谷高の泉ヶ丘キャンパスの建築工事が始まっているようです。

移転先となる泉北ニュータウンで地域住民から長年親しまれているコミュニティ誌「泉北コミュニティ」によりますと、「新校舎は鉄筋4階建て」「まわりの景観に合わせて屋上には天然芝を植えこむなど緑豊かなキャンパスになる」との記載がありました。自然と共生するキャンパスをつくる、という方針のようです。この校舎に関する記述は新情報になります。

当ブログでも過去こちらのエントリー「雲雀丘学園 高校新校舎完成!」や「初芝立命館高 新校舎の全貌が明らかに!」でご紹介をしておりますとおり、どちらも工夫をされた新校舎を作られています。東大谷高の新校舎がどのようなものになるのか、今から大変楽しみです。

なお、同誌では過日に完成予想図を公開されています。下の絵がそれになります。

東大谷高 移転先の外観図

また、過日に当ブログでもご紹介差し上げましたとおり、移転と同時に同校は女子高から男女共学になって開校する予定となっています。この点は既定路線です。

中学校に関しての情報は昨年夏時点のエントリーではほとんどなく、「将来的には開校したい」程度のものだけでしたが、今回新たに判明したのは「1~2年後に中等部を創設」するという点です。先にご紹介したコミュニティ誌では「中高一貫校をめざし高等部は1学年6クラス、中等部は2クラスで生徒数は最終的に900人くらいを見込んでいる」と報じています。

さて、ここからは気になる点を1つ。

今回のこの「校地移転+共学化+将来的には中学開校」という動きは非常に注目を集めるものであり、当然移転して新校舎を作る当事者である学校側からしても「一大プロジェクト」でありますが、地域紙が報じている情報でしか詳しいことを知る手段が無く、学校HP等では全く移転・新校舎に関する情報が得られない状態です(2012年3月中旬時点)。

一方で、場所と開校年度が異なりますが、同じ校地移転・新校舎建設を行う京都産業大学附属中高は大変大がかりな「移転・新校舎関連専用サイト」を学校HP内に作られ、告知をされています。このサイトに行っていただくために下にリンクを貼りますので、ぜひご覧いただきたいと思います。

京都産業大学附属中高 新校舎移転関連情報サイト ⇒ こちら

「移転まであと○日」というカウントダウンがトップページ右下にあり、「ワクワク感(?)」を演出しています(移転してしまうとこの表記は無くなるものと思いますので、お早めにご覧ください)。その甲斐あってでしょうか、2012年度入試に向けて昨年各地で実施された数校合同説明会などでのブース着席者数がかなり増えたようです。

移転・新校舎を募集活動に上手く活用できた、非常に良い例だと思います。

東大谷高のHPに移転・新校舎関連の情報が無いのが寂しいところですが、今後の展開に期待したいと思います。

2012年度大阪府公立高後期 最終倍率②

2012年3月14日 水曜日

2012年度大阪府公立高後期 最終倍率①」に続くエントリーです。

3月9日(金)に出願締め切りを迎えた大阪府公立高後期選抜ですが、早速翌日10日(土)の新聞各紙にて最終倍率が発表されました。前回のエントリーでは全日制普通科主要校の最終倍率を、過去の最終倍率や進路希望調査結果などと絡めて見てきました。

今回のエントリーでは大阪府全体の平均倍率、今年の大阪府公立高後期に見られる特徴的な事項について検証します。

まずは、大阪府全体の平均倍率推移をご紹介します。

大阪府全体倍率(総合選択制含む)

今年の平均倍率は1.16倍、昨年の1.05倍から0.11ポイントの上昇となりました。

上のグラフにもあります通り、まさに「V字回復」という言葉がよく似合う復活劇となっています。また、上でご紹介している2003年度以降で見てみますと、0.1ポイント以上の倍率の上下は初めてのことです。

昨年の「1.05倍というかつてない低倍率」「定員割れ校数が41校」という公立高入試の状況を受けて、今春は全日制普通科で約1000名の定員減が行われました。このように、この急な倍率上昇の理由は定員減に起因します。

さて、上のグラフでは大阪府の普通科全体の平均倍率の推移をご紹介している訳ですが、2010年度以前と2011年度以降の2年間では計測している学校種が異なります。画像内に記載されている通り、普通科総合選択制が2011年度から後期選抜で選考されることになりましたので、2010年度までは含まれていなかった数値が2011年度以降では含まれてしまっていることになります。このままでは純粋な比較はできないことになりますので、昨年・今年のデータから普通科総合選択制各校のデータを除いたものを、下でご紹介します。

大阪府全体倍率(総合選択制除く)①

普通科総合選択制各校を除くと、昨年で0.04ポイント・今年で0.02ポイントの倍率上昇となります。つまり、普通科総合選択制の学校は低倍率の所が多い、ということがこれでわかります。

しかし、普通科総合選択制各校のデータを除く前と除いた後で比べると昨年は0.04ポイントの差があったのに対し、今年は0.02ポイントに縮まっています。

普通科総合選択制は府内全部で20校存在しますが、その内昨年は実に16校で定員割れとなっていた一方で、今年の定員割れは4校に留まっています。昨年定員割れとなってしまった16校中9校が今年定員を減少させています。その甲斐あって、普通科総合選択制は低倍率から脱することにほぼ成功しています。

上のグラフを学区再編前と再編後に分けてみますと、このようになります。

大阪府全体倍率(総合選択制除く)②

ここで改めて、2011年度以前の倍率の動きとそれに影響を与えた事象について以下でまとめてみます。

2007年度に9つあった学区が4つになったことで、より受験生にマッチした受験校が選べる、ということで公立高人気が高まって全体倍率が急激に上昇しました。以降、公立高は2009年度入試まで3年連続で高倍率を更新し続けました。

2009年度入試では「100年に一度」と言われている深刻な経済不況が世間を覆ったタイミングと同じくして、大阪では橋下知事(当時)による「私学助成金カット」を発端とする私立高での授業料値上げが大きく影響し、定時制高にも合格できないという受験生が出てくるなど、非常に公立高が人気となりました。

その影響があり、2010年度入試では公立高人気の過熱を見越して約3000名の定員増が行われました。また、私立高でも低所得者への無償化政策が実施されたこともあって1.14倍という落ち着いた倍率になりました。

そして前述のとおり、昨年は1.05倍という過去最低の倍率となりました。理由としてはやはり「大阪府独自の私立高校授業料無償化枠の拡大によって私立専願者の割合が増えた」ことが影響していることが筆頭に挙げられます。昨年より普通科総合選択制が後期選抜に合流したことも影響しています。なお、後期選抜で入試を実施する高校のうち、実に41校で定員割れとなりました。

さて、大阪府全体の平均倍率1.16倍をもう少し詳しく見てみたいと思います。以下の表は、進学指導特色校10校トータルの倍率などと、その他97校トータルの倍率などを比較したものになります。

トップ10校とその他全校 比較

進学指導特色校10校トータルの倍率は1.58倍、昨年から0.08ポイントの上昇となっております。一方で進学指導特色校以外の97校は昨年から0.11ポイント上昇の1.13倍です。昨年に引き続き今年も進学指導特色校10校は抜きんでた高倍率が続いていることになります。

10校の普通科定員は合計で1880名。それに対して10校の総志願者数は2977名。計算すると、この10校だけで募集定員を1097名オーバーした数が受験予定となっています。この1097名はそのまま不合格者となり、おそらくは併願で合格している私立高へ入学するでしょう。

たった10校のトップ校にいかに多くの受験生が集まっているかがわかります。10校とその他校では昨年に引き続き明らかな「2極化」が見てとれます。

この検証結果から、大阪府下に公立高は数多くあれど、受験生たちから特に支持されている高校はトップ10校を含めほんの一握りしかないのではないか?と思われます。

いよいよ公立高後期選抜。受験生の皆さんには倍率のことは忘れて自分の持てる力をすべて出し切って欲しいと思います。頑張れ!

2012年度大阪府公立高後期 最終倍率①

2012年3月13日 火曜日

3月9日(金)に出願締め切りを迎えた大阪府公立高後期選抜ですが、早速翌日10日(土)の新聞各紙にて最終倍率が発表されました。

今回と次回のエントリーでは、大阪府公立高後期の最終倍率について考察して参ります。今回のエントリーでは、取り急ぎ主要各校の最終倍率を、進路希望調査結果のデータとも合わせて4年分ご紹介します。

まずは第1学区です。

大阪府公立高 後期倍率(第1学区)

注目される文理学科設置校3校ですが、これらに共通している点として「進路希望調査段階から大きく倍率が増減している」という点があります。受験生本人の意思はもちろんですが、各中学校あるいは塾での進路指導で大きく「誘導」がかけられたものと思います。

では、倍率を見てみましょう。

北野高が昨年から微増で1.5倍をとうとう超えました。一方で茨木高と豊中高は昨年から大きく倍率を下げていますが、文理学科が無かった2010年度以前の倍率と比べると高めの倍率になっていることがわかります。これら3校は文理学科が設置されたことによって普通科の募集定員が昨年度から半減していますので、受験生の心理であれば「定員が少ない所は避けよう」ということになって煽りを受けるところなのでしょうが、この倍率の高さから定員の少なさでも果敢にチャレンジしてくる受験生が多いことがわかります。それだけ「市場からの評価が高くなっている」学校である、という証拠ではないでしょうか。

進路希望調査段階から高い倍率を示していた春日丘高は1.73倍となり、結局調査段階からほとんど倍率が下がることはありませんでした。春日丘高の最終倍率の推移を見てみますと・・・

2009年度 1.35倍 ⇒ 2010年度 1.44倍 ⇒ 2011年度 1.51倍
⇒ 2012年度 1.73倍

となっており、上昇しっぱなしです。おそらく、3番手校あたりの力の受験生たちがちょっと背伸びをして春日丘高をチャレンジしているのではないでしょうか。また、同じことが豊中高にも当てはまると思います。

昨年はあまりにも低い倍率で我々を驚かせた箕面高は今年1.34倍となり、上の表でご紹介している4年分の倍率の中で最も高い値となってしまいました。

ここ4年の中で最も高い倍率、と言えば池田高(1.32倍)・桜塚高(1.28倍)もそれに当てはまります。

第2学区を見てみましょう。

大阪府公立高 後期倍率(第2学区)

この学区で最も高い倍率となったのが四條畷高の1.82倍ですが、これは今年の大阪府下で最も高い倍率となっています。進路希望調査段階から0.32ポイントも下げたにもかかわらずこの倍率となってしまいました。こちらのエントリー「四條畷高 文理学科1期生の文系・理系選択状況」でもご紹介しました通り、今年1月28日(土)に実施された中1・2対象の説明会では想定されていた倍以上の参加者数となっていましたが、四條畷高の評価がうなぎ上りに上昇中のようです。

大手前高は昨年最終倍率から大きく上げ、1.45倍となりました。進路希望調査段階では昨年の最終倍率と同水準である1.3倍を下回るものでしたが、そこから大きく伸ばしています。さすがに昨年の倍率は「低すぎる」という声が圧倒的でしたので、今年のこの倍率が適正値ではないかと考えています。

その他に、昨年から大きく倍率が高くなった所は枚方高+0.12ポイント、大阪市立高+0.17ポイント、香里丘高+0.18ポイントといったところです。

反対に、大きく倍率を下げてお手ごろ感が出ているのが寝屋川高(1.19倍)です。これまでは1.3倍越えが当たり前だったのですが、さすがにその高倍率が嫌われてしまったのか、今年は昨年から0.13ポイントも下げて一気に1.2倍を切ってしまいました。おそらくですが、従来寝屋川高を受験していたと思しき成績層の受験生たちが今年は四條畷高にシフトしている、そんな気がします。

第3学区を見てみましょう。

大阪府公立高 後期倍率(第3学区)

この学区での倍率トップは高津高で1.60倍です。進路希望調査段階から昨年最終倍率を下回っており、最終倍率も昨年を下回ったものの、昨年に続いて学区トップ倍率を守りました。

それに大きく追随してきたのが生野高。昨年最終倍率から0.16ポイント増やして1.55倍となりました。生野高では普通科と文理学科の中間の位置づけとなる「SSH(スーパーサイエンスハイスクール)クラス(40名定員)」なるものが普通科内に設置されており、文理学科の理系コースと同じカリキュラムで学習することになっています。普通科でありながら文理学科と同じ勉強ができるチャンス、ということで、文理学科で残念な結果になった受験生たちが大挙ここに集まっているのではないかと推測しています。

天王寺高が1.38倍、昨年1.20倍から大きく上昇しています。こちらも大手前高同様に昨年は「低すぎる」という評価でしたので、これぐらいの倍率が出ないといけないのかな、と思います。

それ以外に上の表内で紹介している学校の中で、昨年から倍率を下げたのは夕陽丘高のみで、あとは倍率を上昇させています。特に布施高の+0.23ポイントというのが目を引きます。また、富田林高・八尾高・河南高・布施高は2009年度以降の4年間で今年の最終倍率が最も高いものになっています。これらの学校に出願した受験生の皆さんは今頃大変ガッカリされていることと思います。

最後、第4学区です。

大阪府公立高 後期倍率(第4学区)

進路希望調査段階で高い倍率を示していた三国丘高・岸和田高ですが、調査段階からは倍率を下げたものの、昨年の最終倍率からは大きく上昇してしまっています。第1学区の所で述べました通り、文理学科設置校に対する市場の評価が高まっていることがここでも浮き彫りになっている形です。

その2校の人気上昇の煽りを受けたのが泉陽高で、昨年から-0.11ポイントです。昨年は泉陽高を受験したと思われる成績層の受験生たちが、おそらくは今年岸和田高と三国丘高へ鞍替えしたのではないでしょうか。

和泉高はとうとう1.4倍を超えてしまいました。第1学区の春日丘高同様、こちらもこの4年間で倍率が上昇しっぱなしです。以下推移です。

2009年度 1.14倍 ⇒ 2010年度 1.26倍 ⇒ 2011年度 1.33倍
⇒ 2012年度 1.40倍

一般的には「倍率が上がった次の年は倍率が下がる」というのが定説なのですが、春日丘高と和泉高にはそれが当てはまらず、どんどんと倍率が上がる一方です。

その他の学校についてですが、最終倍率が昨年から0.1ポイント以上上下している学校が目立つ、というのがこの学区の特徴です。特に佐野高は-0.20ポイントの1.04倍で思いがけない低倍率となり、今年ここに出願した受験生は非常にラッキーだった形になっています。

ここまでは各学区の主要校の最終倍率を、過去の最終倍率や進路希望調査結果などと絡めて見てきました。次回のエントリーでは大阪府全体の平均倍率、今年の大阪府公立高後期に見られる特徴的な事項について検証します。こちらもお見逃しなく。

近畿地区公立高 相次ぐ学区見直し

2012年3月12日 月曜日

大阪府では先日、公立高の学区を2014年度に撤廃することを盛り込んだ府条例案が提案され、大阪府知事が幹事長の「大阪維新の会」府議団が単独過半数を占めていることから条例案が可決する見通しとなっています。これが実現すれば、現在中学1年生の皆さんが高校受験を迎えるときには、住んでいる地域にかかわらず、大阪府内のどの高校でも受験が可能となります。

さて、この学区の見直しに関する話題ですが、ここ数年で頻繁に目にしている気がします。そこで、今後の予定等も含めてですが、近畿地区だけで列挙してみました。

2006年   滋賀県 学区を撤廃し全県一区へ
2007年   大阪府 9学区から4学区へ統合
2009年   京都府 京都市・乙訓地域 東西南北4学区から南北2学区へ統合
2014年? 大阪府 学区を撤廃?
2015年   兵庫県 16学区を5学区に再編

なお、近畿地区以外においても2003年度以降東京都や神奈川県などで学区撤廃が相次いでいます。全国規模で見てみますと、学区を撤廃した都道府県は2010年度には約20都県となっています。

近年、この学区再編の動きは特に公立高人気の復権を目指す都市部で多く起こっています。

また、大阪府では2007年に4学区へ統合していますが、学区再編1年目・2年目に入学した生徒たちがすでに大学入試を経ています。特に、トップレベル公立高の昨春の大学合格実績は非常に良かったことは記憶に新しいところです。中でも、交通アクセスの良い公立高には学区再編1年目から優秀な生徒が集まっていたようです。2期生に加え1期生の一部が浪人で残ったこともあって、大学合格実績が飛躍的に伸びた形です。

このように、大学合格実績を見ると一部の学校には学区再編が良い影響を与えていることがわかります。ですが、交通アクセスで不利な学校や特色を出しきれず個性が埋没してしまっている学校の中には、学区再編以降の入試における倍率が低迷している例も少なくありません。

学区再編によって受験校の選択肢が広がることで、受験生の皆さんにもしっかりと「学校を選ぶ目」を持ってもらうことが必要になります。「近いから」「昔から知っているから」ということだけではなく、ご自身をきっちり育ててくれると思える所を選ぶようにしましょう。

そういった受験生が増えていくことによって、「選ばれる学校」「選んでもらえない学校」の差がはっきりとしてくることでしょう。今後ますます公立高は受験生を引きつけるような特色づくりに邁進していかなければならないことは明らかです。

2012年度大阪府公立高後期 進路希望調査結果

2012年3月7日 水曜日

今春卒業する大阪府内の公立中学3年生を対象にした2012年度公立高校後期入試の進路希望調査(3月2日現在)の結果が、6日の新聞各紙にて発表されました。今回のエントリーではこの調査結果と今後の展望についてご紹介したいと思います。

さて、今回の調査結果によりますと、後期選抜を実施する全日制公立高校107校の平均倍率は1.17倍となっています。昨年の調査時点平均倍率1.05倍という倍率は近年で最も低い倍率となりましたが、今年は0.12ポイントアップしています。理由としては、「卒業見込み者数が増えた一方で、募集定員を減らしたため」というものが有力です。

ちなみに、ここ数年の進路希望調査時点の平均倍率は次のように推移しています。

2009年度 1.23倍 ⇒ 2010年度 1.15倍 ⇒ 2011年度 1.05倍
⇒ 2012年度 1.17倍

もう1つ、昨年の調査時点で定員割れとなっていた高校が49校、その前の年である2010年度の調査時点での定員割れ校数21校から倍以上の数となり、平均倍率と同じく近年で最多となりました。

今年は、と言いますと、調査時点での定員割れ校数は26校となっています。こちらも、定員の大幅減が奏功しているように思えます。

さて、ここからは各学区主要校の調査時点の倍率を、2011・2010・2009年度の調査時点倍率・最終倍率とを合わせてご紹介していきます。

まずは第1学区です。

第1学区

昨年の最終倍率と同水準の高倍率となっているのが、北野高(1.39倍)・茨木高(1.70倍)・豊中高(1.84倍)といったところです。それに加え、春日丘高が昨年の最終倍率から大きく人気を上げて1.76倍になっています。これらの学校が最終的にどのような倍率になるのか、に大変注目が集まります。

昨年の最終倍率では手ごろ感が強いものになった池田高・箕面高の両校は、共に1.3倍超えと昨年の反動から人気を回復させています。

続いて第2学区です。

第2学区

目を引くのが四條畷高(2.14倍)です。調査時点では府内で2番目に高い倍率となっています。こちらのエントリー「四條畷高 文理学科1期生の文系・理系選択状況」では中1・2生対象の説明会の様子をご紹介していますが、そのあまりの人気沸騰ぶりに学校の先生方も驚かれているようでした。この一事をもってしても、四條畷高の今回の高倍率はうなづけます。

他に目立つ動きとしては、東高が昨年最終の1.25倍から今年1.46倍へ、枚方高は昨年最終1.18倍から今年は1.52倍、大阪市立高が昨年最終1.23倍から今年1.51倍、香里丘高が昨年最終1.06倍から今年1.27倍と、大幅に倍率を上げている所がある点です。この辺りの学校を志望されている受験生は注意が必要です。

第3学区はどうでしょうか。

第3学区

生野高1.67倍、高津高1.66倍と文理学科設置校の倍率がかなり高くなっています。特に生野高は昨年の調査段階でも高い倍率を示していましたものの、その後の最終倍率では生野高を敬遠する受験生が続出し、結果として大きく倍率を落としましたので、ひょっとすると今年も同じような動きが出るかもしれませんが、どうなるでしょうか・・・。

現時点では定員を割っている狭山高(0.92倍)と阪南高(0.93倍)ですが、昨年も調査時点は定員割れ⇒その後最終倍率では1倍を超える、という動きになりました。今年も同じように「人気が無いから狙い目」として出願先をこれらに変える受験生がたくさん出てくるでしょう。

最後、第4学区です。

第4学区

やはり、岸和田高の2.16倍に目が行きます。これは、今回の調査時点では府下トップの倍率となっています。また、三国丘高も1.98倍とかなり高い倍率になっており、ここでも文理学科設置校の人気が高くなっています。

反対に調査時点の倍率が低く、今後「狙い目」として受験生が殺到しそうな学校としては泉陽高(1.14倍)と佐野高(1.11倍)があります。今後、最終出願に向けて受験生がこの2校に多数出願先を鞍替えすることが予想されます。

今回ご紹介した倍率は、あくまで「進路希望調査時点」のデータとなります。最終の出願校決定に向けて、受験生はこのデータを見てあれこれと迷うことだと思います。

最後に、受験生の皆さんにおかれましては、出来るだけ今回の調査結果の倍率に惑わされず、今考えている受験校を最後まで貫き通して欲しい、と個人的には考えます。

大阪府公立高後期の出願締切は3月9日(金)、早ければその翌日には新聞紙上で各校の最終倍率が掲載されるでしょう。こちらのブログでは12日(月)から最終倍率をご紹介出来れば、と考えています。お見逃しなく!

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率④

2012年3月6日 火曜日

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率②
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率③

に続くエントリーです。昨年の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。これまで「~①」では昨年の後期選抜の国語、「~②」では社会、「~③」では数学についてそれぞれご紹介しました。

今回は、理科についての情報です。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

2011大阪府公立高後期 理科

なお、2009年度と2010年度の理科についての小問別得点率や解説については以下のエントリーでご紹介していますので、そちらも合わせて参考にして下さい。

2009年度⇒「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率⑤
2010年度⇒「2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率④

大阪府教育委員会からはこの理科の入試問題について以下のような見解が出されています。

・基礎的・基本的な事項に関する問題については、高い得点率であった。科学的な思考を要する問題や論理的に説明する問題については、低い得点率であった。
・観察・実験を通して技能や知識を習得するとともに、学習した内容と実生活でみられる事物・現象とのかかわりについて考えることにより、科学的な思考力・判断力や表現力を身に付けることが大切である。

身近な自然の事物や現象を題材として取り上げ、中学校で学習する基礎・基本的な事項についての理解を問う問題が中心となっている中にも、観察や実験に基づく科学的な思考力・判断力や論理的に説明する力が問われる問題となっています。

また、これまでのエントリーでもお伝えしたとおり、国語や社会ではきちんとした記述力が必要なのですが、理科でもそれが当てはまります。観察や実験で得た結果をできるだけわかりやすく、短い言葉で表現する練習をしておけば記述問題の対策になるでしょう。

当然、基礎・基本の知識は不可欠です。言葉の意味だけでなく、漢字で書くべきところは漢字で書けるように練習しておきましょう。

最終回となる次回は、英語についてご紹介します。

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率③

2012年3月1日 木曜日

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率②

に続くエントリーです。昨年の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。これまで「~①」では昨年の後期選抜の国語、「~②」では同じく社会についてご紹介しました。

今回は、国語・社会に続いて数学についての情報です。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

2011大阪府公立高後期 数学

なお、2009年度と2010年度の数学についての小問別得点率や解説については以下のエントリーでご紹介していますので、そちらも合わせて参考にして下さい。

2009年度⇒「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率④
2010年度⇒「2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率③

大阪府教育委員会からはこの数学の入試問題について以下のような見解が発表されています。

・基礎的・基本的な内容に関する問題については、基礎的な概念の理解や数学的に表現し処理する力において不十分な点がみられた。
・数学的な見方や考え方を必要とする問題や論理的思考力・表現力が要求される問題については、得点率が低く無答率が高かった。単に答えを出すだけでなく、答えに到達するまでの過程を論理立てて確実に表現することを大切にするとともに、そこで用いた考え方についてさらに振り返ってみる学習が必要である。

選択問題A・Bともに、特に図形に関する問題の得点率の低さが目を引きます。図形に関する基礎的な概念や原理・法則の理解を深めるとともに、図形について見通しを持った上で論理的に考察をする力を持つようにする必要があるでしょう。まずは平面図形の性質や条件から図形についての理解を深め、論理的な思考力を身につけるように訓練していきましょう。

共通問題では、与えられた条件を文字を用いて表現し、方程式を利用する力が問われる問題での得点率が低く、同時に無答率も高いのが目を引きます。図形問題に比べるとそれほど難しい問題ではありませんので、ここは是が非でも得点しておきたいところです。

次回は理科についてご紹介します。

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率②

2012年2月28日 火曜日

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

に続くエントリーです。昨年の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。前回の「~①」では昨年の後期選抜 国語についてご紹介しました。

今回は、国語に続いて社会についての情報です。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

2011大阪府公立高後期 社会

なお、2009年度と2010年度の社会についての小問別得点率や解説については以下のエントリーでご紹介していますので、そちらも合わせて参考にして下さい。

2009年度⇒「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率③
2010年度⇒「2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率②

大阪府教育委員会からはこの社会の入試問題について以下のような見解が出されています。

・基礎的・基本的な事項に関する問題については、高い得点率であった。
・用語などを記述する問題については、得点率の低いものや無答率の高いものがあった。教科書に記載されている用語の意味や内容を正しく理解するとともに、適切に表現できるようにしておくことが大切である。
・日本や世界の地域の諸事象を位置や空間的な広がりとのかかわりでとらえ、国・都市の位置や名称については、学習内容の定着を図る上からも白地図を活用するなどして繰り返し学習する機会をもつことが大切である。
・問われている事項を的確に把握して、要点をおさえて分かりやすく表現する力が必要である。

歴史的分野の1⑶②(a)や、公民的分野2⑴②、地理的分野3⑴③(a)といった基礎的な事項に関する問題は得点率が高い一方、公民的分野の2⑵②(c)「参議院の緊急集会」のように用語について記述する問題は得点率が低いだけでなく、無答率(白紙にした率)が高くなっています。教科書に記載されている用語の意味や内容を正しく理解するとともに、適切に表現できるようにすることが大切です。

次回は数学についてご紹介します。

続報! 西大和学園の島本町進出

2012年2月24日 金曜日

過去にこちらのエントリー「西大和学園 JR島本駅前に大きな一手」でご紹介した西大和学園の次なる一手についてですが、その後若干の動きが出ているようです。

まず、過去のエントリー「西大和学園 JR島本駅前に大きな一手」では「JR島本駅前に看護・医療系大学を新設(2014年開学予定)」ということが島本町進出の大きな目的であることをお伝えしましたが、ここ約半年の間に大学新設を目的とした話し合いから中高一貫校の設置を目指した協議に方向転換されておられるようです。

当初はJR島本駅の西側にある2~3haの土地が予定されていたものの、現在では1.8haに縮小して話が進められているようです。用意できる土地面積が限られるとなると大学運営は難しいと判断されて中高一貫校の計画へシフトされたのかもしれません。

また、地域住民の皆さんに対しては、大学設置予定から中高一貫校の設置予定へと計画を変更している旨も含めて、すでに「建物の外観図が示されている」こと、「H26(2014)年開校を目指す」こと、銀行から専門家を迎えて土地の有効的な活用や土地価格の相場といった最近の動向についての「勉強会が実施されている」こと、といったことが知らされたり行われたりしているようです。

なお、こちらのエントリー「西大和学園中高 26年目を迎え「次のステージ」を模索」でご紹介しました通り、「現校地にある中高については変わりは無く今後もずっと進めていく」との発言が説明会内であったことから、今回島本町と協議を進めておられる中高一貫校は移転ではなく新設の予定であることになります。

それが共学校なのか、などは一切不明ではあるものの、2014年にはひょっとすると島本町に西大和学園の新しい中高一貫校が開校するかもしれない、というところまで話は進んでいる、ということになります。

さて、島本町のお隣である長岡京市には、立命館中高が移転してくることになっています。小学校から大学までの一貫教育の新たな展開を進めるためのこの中高移転ですが、移転時期は2013年9月の予定となっています。

立命館中高が長岡京市に移転後初めての入試を実施するのが2014年度になりますが、現在の西大和学園の計画では同じ年に新校の入試を実施することになります。

2014年、天王山付近には大注目です。

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

2012年2月23日 木曜日

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点」に続くエントリーです。前回は大阪府公立高 後期選抜の教科別平均点を過去3年分ご紹介しました。この後の5回のエントリーでは昨年の後期選抜における科目ごとの小問別得点率をご紹介していきます。

今回以降でご紹介していく表の中には、小問題ごとに次のデータが載せられています。

①全体の得点率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を正解したか
②評定平均値別の得点率・・・調査対象者を評定10~8・7~5・4~1の3段階に分けたそれぞれがその問題を正解した率
③無答率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を白紙にしたか

特に参考にしてほしいのが②のデータで、自分の評定平均や自分が受験する予定の高校で大体これぐらいの評定は必要だ、というようなものを考えて「3つのゾーンの中で自分はこのゾーンのデータを見ればいいのか」ということを決めてから見てほしいと思います。

③についても少し補足。これは「白紙にして出した率」ですから、「答えを書いたけど間違えた」というものは省かれています(②で計算されています)。そこを間違えないようにしてください。

まずは、今回のエントリーでは国語についてご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

2011大阪府公立高後期 国語

なお、2009年度と2010年度の国語についての小問別得点率や解説については以下のエントリーでご紹介していますので、そちらも合わせて参考にして下さい。

2009年度⇒「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率②
2010年度⇒「2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率①

大阪府教育委員会からはこの国語の入試問題について以下のような見解が出されています。

・古文分野において、内容把握に関する記述問題については低い得点率であった。本文を丁寧に読み、書かれている内容を正しく理解した上で表現することが大切である。
・文章を記述する問題においては、設問の意図を正しく読み取る力と、求められている内容を適切に表現する力が必要である。本文から必要な情報を取り出し、その内容を理解した上で与えられた条件にしたがって的確に表現する力を身に付けることが大切である。
・国語力は日常生活の中でも培われていくものである。普段からさまざまな文章に親しむとともに、文章を書くときには適切に表現することを心掛けることが大切である。

一番最後に設けられている作文ですが、昨年のお題は「最も好きな身近な風景」。好きな風景を1つ選んで、その理由と自らの経験に照らして述べる力を見るものでした。選んだ風景としては「空」が最も多く、日常的な場面でもある「教室」「部活動」なども多かったようです。

この作文の問題ですが、誤字・脱字や原稿用紙の使い方の誤りが大きな失点を呼ぶことになってしまいます。内容そのものも大切ですが、その前に正しい表記を心がけることが大切でしょう。

次回は社会についてご紹介する予定です。