2016年度大学入試 関関同立・産近甲龍志望動向

2016年1月8日

こちらのエントリー「2016年度大学入試 国公私立大 系統・分野別志望動向」では、2016年度大学入試に向けた系統・分野別志望動向について、国公立大(前期)と私立大に分けてご紹介を致しました。

今回のエントリーでは、近畿地区を代表する関関同立・産近甲龍の志望動向という、前回ご紹介した分析よりももう少しミクロかつローカルな視点で志望動向をお知らせします。

次の画像は、分析の基となる資料として「河合塾 第3回全統マーク模試」の受験生諸君の志望データを参考にさせて頂きました(画像をクリックすると拡大します)。

関関同立全体では志願者数の増加率は昨年対比で+5.5%と「微増」となっています。文系・理系に分けて見てみると、文系107.9%・理系99.3%となっており、文系の増加に対し理系は若干ではあるものの人気に陰りが出ています。

その中でも、特に立命館大の志願数の増加が見て取れます。全体的な動向と同じく、理系の増加率はさほどでもありませんが、文系での大幅な志願者数増が目を引きます。こちらのエントリー「立命館大 大阪いばらきキャンパスが今春開設」でご紹介をしております、今春大阪いばらきCに開設予定の総合心理学部の影響が大きいようです。厳密に言うとこの学部は純粋な新設ではなく、既存の「文学部心理学域」を独立・学部へ改組し、設置キャンパスを衣笠Cから大阪いばらきCに変更する、というものになります。

この学部の一般方式の志望者数前年比が272%・センター方式も216%と、大幅な志望者数増となっており、それが文系全体の大きな志望者数増に寄与しているという構図になっています。

なお、立命館大 総合心理学部の各社模擬試験の予想偏差値(秋時点)はこちらのエントリー「近畿地区国公私立大 注目の新設学部等 最新難易度」でご紹介しております。

産近甲龍ですが、4大学全体で114.1%と大幅な志願者数増となっており、4つの大学いずれもが10%以上の志願者数増となっています。

注目点が2つあります。

1つ目は、京都産業大の理系で昨年比142.5%もの志願者数が集まっている点。これは、同大の理学部内に「宇宙物理・気象学科」を新設されることが大きく影響を与えています。当ブログではこちらのエントリー「京都産業大 理学部に「宇宙物理・気象学科」を新設」で詳細をご紹介しています。

第3回全統マーク模試時点で、一般410名・センター方式352名もの志願者数を集めています。同学科は募集定員40名という規模の小ささでありますが、その約10倍もの受験生が(模試時点とはいえ)志望しているということで、大変な人気となっていることがわかります。

それもあって、京都産業大 理系学部の志望者数が前年比で1.5倍近くにまで増えている、ということになっています。

こちらのエントリー「近畿地区国公私立大 注目の新設学部等 最新難易度」で、京都産業大 理学部 宇宙物理・気象学科の各社模擬試験の予想偏差値(秋時点)をご紹介しております。

注目点の2点目は、やはり「近畿大 国際学部」の新設についてでしょう。

すでに公募推薦入試結果についてこちらのエントリー「近畿大 2016年度公募推薦入試結果」でご紹介をしており、2,807名の志願者数に対し537名の合格者数を出し、5倍を超える難関となったとお知らせしました。

第3回全統マーク模試時点でも、メインとなるグローバル専攻で一般前期Aで1,287名・センター前期Cで222名もの志願者数となっているようです。

この新設により、近畿大の文系学部が前年比122.5%もの志願者数を集めていることになります。

こちらのエントリー「近畿地区国公私立大 注目の新設学部等 最新難易度」で、近畿大 国際学部の各社模擬試験の予想偏差値(秋時点)をご紹介しております。

これらの他には、龍谷大は文系・理系ともに、甲南大は文系で、それぞれ昨年より大きく人気を集めている状態です。

 

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