大阪府 公立高校入試 倍率予測(専門学科)

2017年3月1日 水曜日

大阪府の専門学科の動向についてもまとめてみました。

昨日までの、各旧学区の表の中にも入っている学校もありますが、主な専門学科として示しておきます。

まず、文理学科は軒並み高倍率となっています。北野と天王寺以外は普通への回し合格が見込めるため、強気の出願も多いと思いますが、大学進学実績の伸びも評判となり、高い人気を誇っています。いずれの学校も熾烈な競争となっています。

国際系の学科は多少落ち着きを見せています。私学も含めて国際・グローバルに力を入れている学校は増えていますので、他校との違いが見えなくなっている可能性もあります。10校のうち、3校が定員を下回っています。

同様に国語・理数・総合科学といった分野特化型の学科でも同じ傾向が見られます。同レベルの普通科の高校でも大学進学実績は高くなっており、差別化が難しくなっていることも考えられるでしょう。大きく定員を上回っている学校はありません。

普通科単位制の4校は、鳳を除いて落ち着いた競争倍率になりそうです。鳳は「ソフトな進学校」としての評価が定着しており、一定の倍率は出るでしょう。

総合学科は大阪市立咲くやこの花以外の学校では落ち着いた倍率になりそうです。将来の進路に合わせて科目やコース選択できるメリットがアピールできていないとの見方もありますが、通学の便が悪いなど、地理的な要因によって希望者が少なくなっている学校もあります。今宮と貝塚は1.3倍を超えており、実際の出願ではこの2校からの流出が考えられます。

中3生のみなさんの出願の参考になれば幸いです。

また、新しい情報があれば紹介していきたいと思います。

大阪府 公立高校入試 倍率予測(旧第4学区)

2017年2月28日 火曜日

旧4学区は他の学区に比べ、学校間の距離が大きいため、移動が少ないと思われがちですが、交通が発達しているために通学範囲も広く、受験者の移動も多い地域です。文理学科のある、三国丘高は昨年103名の流出がありましたが、その分岸和田に流入し、結果的に岸和田の流出分を埋めるという結果になりました。泉陽からも69名の流出がありましたが、鳳などに流れたと考えられます。中堅の学校でも50名前後の増減があり、貝塚南や福泉など調査結果と実出願数が大きく変わっている学校もあります。

今年の台風の目は泉陽、1クラス減であるにもかかわらず、昨年より101名多い希望者を集めています。自由な校風と進学校としての実績のバランスが良く、年々人気が上がっている学校ですので、ここからの流出はそれほど見込めないのではないでしょうか。(続く)

 

 

大阪府 公立高校入試 倍率予測(旧第3学区)

2017年2月27日 月曜日

旧第3学区は旧第2学区と異なり、この調査以降の受験生の移動が多い地域です。但し昨年、高津、清水谷合計で100名ほど流出しましたが、同じ地域の夕陽丘、生野も減少しており、東住吉、阿倍野、布施への流出も少なかったことから、他学区への流出が考えられ、「上下動」は少ないといえるでしょう。一方、大塚は昨年度117名流入するなど、中堅レベル間での移動も大きいともいえます。この調査結果で安易に志望校を変えると、結果的にそちらが高倍率になる可能性もありますので注意が必要です。

昨年度、関西大学への現役進学率で全国1位になった八尾高校は昨年よりも低い倍率になっていますので、お買い得感から流入が予想されます。注意が必要でしょう。(続く)

 

大阪府 公立高校入試 倍率予測(旧第2学区)

2017年2月24日 金曜日

旧第2学区は旧第1学区と比較すると、それほど大きな乱高下はありません。また、昨年度の調査結果と実出願者を比較しても、それほど大きな流入や流出が少ない地域でもあります。 但し、市立桜宮のように、希望調査で定員割れの学校に流入が起こり、結局1.18倍という倍率になっている例もありますので、この段階での倍率が低いという事での安心は禁物です。昨年度、国際教養科よりも普通科の方が競争倍率の上がった枚方高校ですが、今年もさらにその傾向が強まり、普通科から国際教養科への回し合格が発生する可能性があります。国際教養科は普通科とカリキュラムなどが異なりますので、第2志望として書いておくべきか検討が必要でしょう。

昨年度後期入試に移行したため競争率が急落した市岡高校は、今年度も希望者が少なく、穴場となっています。

大阪市立東高校の理数科は、府立の文理学科よりも歴史があり、少人数制ながら難関大学への合格実績を出すなど定評があります。昨年も希望調査よりも出願者数が多いという上位校からの流入が起こっていますので、今年も注意が必要でしょう。(続く)

 

大阪府公立高校入試 倍率予測(旧第1学区)

2017年2月23日 木曜日

大阪府御公立中学校で行われた進路希望調査の結果が発表になりました。

その数値を元に、3月入試の難易度を予測していきたいと思います。

大阪府には161校の公立高校がありますが、全日制普通科について、旧学区ごとに紹介していきます。

 

まず、旧第1学区についてです。

表の見方ですが、左側が中学校校長会の調査報告、右半分が昨年の調査結果と実際の倍率です。30%以上の受験生が不合格となる1.428倍以上の倍率となっているところに黄色で色を塗っています。

大学進学実績の伸びが著しい学校を中心に人気が昨年よりも高まっています。地域では吹田、茨木、高槻といった旧旧2学区に高倍率の学校が集中しています。春日丘高校は昨年調査で40%の受験生が不合格になる1.67倍という高倍率になったため、結果は1.40倍に落ち着きましたが、今年はさらに高い1.96倍と、半数が不合格になるという厳しい数値になっています。普通に考えると他の学校に変えようという志願者も出ると思いますが、同じ茨木市の茨木高校が普通科込での倍率でも2倍になっていますので、こちらからの流入を考えると、春日丘は高止まりになる可能性があります。

一方、定員が1クラス減の三島高校は、逆に昨年よりも希望者数が増えたために高倍率になっています。三島からの流出先としては高槻市では高槻北か槻の木になると思われますが、槻の木高校が今回調査では希望者が昨年より減っているので、そちらへの流出が考えられ、ある程度落ち着いた倍率になると思われます。ともにマンモス校の吹田市の北千里と山田も昨年より希望者が増えていますが、山田からは吹田東への流出が可能ですので、こちらもある程度落ち着くと思われます。(続く)

 

大阪私立高校入試 出願者数が多い学校②

2017年2月16日 木曜日

(続き)

5位の阪南大学高校はもちろん阪南大学の系列校ですが、国公立をはじめとして外部への進学者も多く出ています。人数で3割ほどの生徒を特進として外部受験に向けた指導を行っているところが評価されたかたちです。

6位の大阪高校は2008年から共学化し、受験者が大きく増えた学校です。阪急京都線相川駅から徒歩1分の好立地です。隣接する大阪成蹊女子も1,200名以上の受験生を集めましたので、相川駅に3,000人以上の受験生が集まったことになります。

7位の箕面自由学園高校は広大な校地の中に、小学校から高校まで擁する総合学園で、全国大会で優勝常連のチアリーダー部や吹奏楽部、放送部をはじめとして部活も盛んな学校です。オープンスクールで華やかな生徒の活動を見て受験を決める中学生も多いようです。

 

中学入試と同じように大学付属校が人気です。ベスト7の中に3校もランクインしています。高校からの募集が少ないのでランクインしていませんが、関西大学第一や中学入試でも志願者を増やした関西大(高槻)も多くの受験生を集めていました。

高校は一般的に3学年分の教室、つまり1学年の3倍の座席しかないはずですので、1学年の5倍近い受験生を収容するためには特別教室など臨時の受験会場の設営などが必要になったはずです。受験生も大変ですが、先生方もその準備や採点など大変なご苦労があったことでしょう。

 

大阪私立高校入試 出願者数が多い学校①

2017年2月15日 水曜日

2月10日に行われた京阪神の私立高校入試について、結果が順次発表されていますが、今年の出願者数が多かった学校のランキングを紹介します。大阪では7校が2,000名を超える受験生を集めました。

※高校からの募集を行っていない学校や学校の方針で定員を絞り込んでいる学校もありますので、このランキングが学校の難易度(入りにくさ)を表しているわけではありませんが、今人気のある学校の目安としてご覧ください。

専願・併願合せて2,000名以上の出願があった高校をリストアップしました。

まず、1位は近畿大学附属高校。近畿大学の志願者数も日本一です。大学の知名度が上がるのに従って高校も人気が高まっています。

2位の大阪産業大学附属高校。野球やアメリカンフットボールでも有名な学校ですが、普通科に加えて有名私大への合格実績を誇る国際科も人気です。

3位の上宮は2011年に共学化し、志願者が急増した学校です。ここも国公立大学への進学実績が伸びてきている学校です。

4位の浪速、大阪では唯一の神道系の学校です。新校舎だけでなく空手・弓道・ボクシングといった部活の活躍でも注目されている学校です。

(続く)

 

 

今年も開催!! 神戸市東地区女子中高一貫校 合同説明会

2017年2月14日 火曜日

神戸海星女子学院・松蔭・親和・甲南女子という、神戸市の東に位置する女子中高一貫校4校が今年も合同説明会を開催されることになりました。

神戸市東地区女子中高一貫校 合同説明会

日時:2017年3月9日(木)10:00~11:40(9:30受付開始)
場所:東灘区民センター うはらホール(JR・六甲ライナー「住吉」駅 南へ徒歩約2分)
※ご予約は不要

添付しておりますPDF文書内には、次のような紹介文があります。
神戸市東地区の灘区・東灘区は、長い歴史と伝統をもつ私学が六甲山麓に集まる、学びの環境がととのった地。そのなかで仲間との出会いと素敵な女性へと成長する場を提供してきた、女子中高一貫校四校が女子教育の魅力と各校の特色を紹介します。

神戸市東地区の女子中高一貫校「神戸海星女子学院・松蔭・親和・甲南女子」の4校が、女子教育の魅力と各校の特色を各校による学校紹介を公演形式で行われるこの催しは見逃せません。お誘い合わせの上、ぜひご参加下さい。

 

外国語(英語)を習得するメリット

2017年1月19日 木曜日

現在、世界人口約70億人のうち、約17.5億人が実用レベルで英語を使用しています。つまり、全世界で4人に1人の割合で英語が話されていることになります。また、インターネット上でやりとりされる言語のうち26%は英語だという調査結果もあります。(2015年6月Internet World Stats(http://internetworldstats.com/stats7.html))

 

このように国際化され、英語が共通語となっている社会では、「英語ができないこと=デメリット」だと言わざるをえません。この「英語ができる」というのは、日常英会話程度なら話せる、英語の読み書きならできるという意味ではありません。外国の歴史・文化への理解があり、その上で外国の人々と積極的にコミュニケーションを取れるということです。日本でも、そうした「英語ができる」人材育成のために、平成23年度から小学5年生・6年生での外国語活動が必修化されています。

今、社会に求められているのは「Listening聞く」「Speaking話す」「Reading読む」「Writing書く」の4つの基本的な英語技能をバランスよく身につけ、「Communicate話し合う」ことに長けた人材なのです。

確かに日本国内で普通に生活していれば英語が必要な場面はそれほどありませんが、現代では「海外から原材料や人材の調達をしていない、海外で製造をしていない、海外で販売をしていない」といった「海外と一切関係のない企業」はほとんど無いといえます。近年、楽天やユニクロのように、社内での公用語を英語にしている企業、管理職の大半を外国人が占めている企業、人事採用の比率が日本人よりも外国人が上回る企業、そして英語力を人事採用の決め手の1つとしている企業が増えています。

 

TOEICが2011年に行った「上場企業における英語活用実態調査」では、回答した上場企業のうち84.5%の企業が業務で英語を使用していると答えています。これは「英語を使用する部署・部門がある」「特定の部署・部門はないが英語を使用することがある」「社内公用語が英語である」の割合の合計です。また、入社希望者が「資格・特技」として提出したTOEICスコアを参考にしている(参考にすることがある)企業は77.7%に上り、講師派遣をはじめとした様々な英語研修を実施している企業は66.5%にも上ります。その他に、TOEICのスコアアップ体制を敷いている企業やTOEICスコアを昇進昇格の条件にしている企業も近年増え続けています。

こうした調査結果からみて、英語力が社会人必須の「ビジネススキル」と考えられ始めていることが分かります。

小中学生は就職後のために、というよりも、ひとまず英検などの検定試験合格を目標に、明日から学校の勉強以上に英語を学習するのはいかがでしょうか。また高校でも「国際科」や「英語コース」といった、英語の時間数が多い学科やコースを設けているところが増えています。会話の力も含めて英語力を上げるには良い環境だと思われますので、一度見学会などに参加してみてはいかがでしょうか。

 

東京都 私立高校の無償化が始まります

2017年1月18日 水曜日

大阪では2011年から始まっている、私立高校の無償化が東京都でも実施されることとなりました。

17日の新聞各社の報道によりますと、東京都の小池百合子知事は都内外の私立高校に通う都内在住の生徒の授業料について、世帯年収760万円未満の家庭を対象に、実質無償化する方針を明らかにしました。都の試算によると、支給対象は都内の約5万1千人で、約3割の生徒が対象になるようです。この支給基準となる年収760万円というのは、大阪の590万円と比べてかなり高くなっています。

無償といっても施設費や制服、修学旅行の積立などは対象外となりますので、全く費用が必要なくなるというわけではありませんが、最大で年間44万2千円を受け取ることができるため、その効果は大きいと思います。

また、都内の私立高校だけでなく、都民であれば都外の私立高校に通っていても無償化が適用されるというのも魅力的です。私立高校によっては広い校地・充実した設備といった学習環境や、進学実績を特長としている学校もありますので、公立高校と経済的な負担があまり変わらないとなると、当然私立高校への入学希望者が増えることになるでしょう。また、私立高校の方が良いといった評判から、近年盛んになってきた都立高校の学校説明会に参加する人数が減少すれば、都立高校の魅力を知ってもらう機会が減る事にもなりますので、来年以降の都立高校受験者がさらに減少するかもしれません。

一方、年収400万円未満であれば、私立小学校・中学校に通う世帯には年間10万円が支給される制度も来年度から始まります。高校から私立に進むのではなく、もっと早く、小学校、中学校から入学するという動きも出てくることでしょう。