【近畿圏最強?】パスツール「高校入試のための合格資料集」絶賛発売中

2022年11月15日 火曜日

開成教育グループ入試情報室が編集した2023年度入試用「パスツール」高校受験版は現在大阪の有名書店の店頭に並んでおります(税込み2,530円)。昨年度入試の状況や、各地域の受験システム、公立、私立高校の難易度表や制服紹介のページなど、これから高校探しをしようという中学生にとってはモチベーションが上がる資料が満載なのですが、なんといっても近畿圏の公立高校454校と私立高校206校の最新の進路状況や2023年度募集の要項を掲載しているというのは他に例を見ないのではないでしょうか(と自画自賛)。

この最新の進路状況や、募集要項は各高校・高等専門学校の関係者の皆様に送っていただいたものです。私立校206校中、お返事を頂けなかったところは0件。つまり返送率100%!私学の皆さんご協力いただき本当にありがとうございました。

ところで、同じように国公立高校・高等専門学校についても昨年の原稿を送付して、変更点をご記入して返送していただくようにお願いしているのですが、こちらのお返事はなかなか100%とはなりません。お返事のなかった学校については、各校のHPやその他の資料を見て同じ体裁になるように当社で泣きながら編集しております。この血と涙の結晶がわずか2,530円・・・。

この資料集は受験生が自分に合う学校を探すための大切な資料です。今回お返事を頂けなかった公立高校の先生方も来年はご協力のほど、なにとぞよろしくお願いいたします(と、ここで書いてもこの声は届かない気が・・・涙)。

大阪府 公立高校 募集定員発表される

2022年11月14日 月曜日

大阪府教育委員会は11月8日に大阪府公立高校の募集定員を発表しました。

学校毎の詳細は大阪府教育委員会からの正式発表1104_R5募集人員表(数式入り色なし)1101から定時注修正 (osaka.lg.jp)をご覧いただければと思いますが、トピックスをいくつか挙げておきます。

①TOP10高に関して、北野高校が1クラス増、茨木高校が1クラス減となります。

2年前に1クラス減だった北野高校、昨年1クラス増だった茨木高校が再び元に戻すという動きです。TOP10高の合計数は変わりません。

②旧1学区は島本高校の募集停止に伴い120名(3クラス分)の減少がありますが、代わりに三島、箕面、桜塚、東淀川での定員増があるため、トータルではプラスとなります。

三島、箕面、桜塚はいずれも2021、2022の2年間、1クラス定員を絞っており、昨年は3校とも不合格者が100名以上の厳しい戦いでしたので、定員を元に戻すことになったと思われます。東淀川も昨年定員1クラス減で79名の不合格が出ましたので、定員増は妥当だと思われます。

③旧2学区ではほとんど動きがありません。昨年大阪市立の学校を4校も移管したこの地域ですが、茨田高校の募集停止に伴う120名(3クラス分)の減少以外には、門真西の1クラス減のみとなっています。

3月の段階で、守口東と長尾、門真西の3校について統廃合に向けての議論がおこなわれているというニュースをここで紹介しましたが、今回の定員変更をみると、その動きは限定的なのでは、と思われます。

④旧3学区は全く動きがありません。今回募集停止になる学校も無く、昨年の平均倍率も1.12倍と落ち着いた入試でしたので、受験生の大きな移動、変動は考えにくいと思います。

⑤旧4学区では鳳の1クラス増、金岡の1クラス減と相殺されていますが、泉鳥取の募集停止で160名(4クラス分)の減少がありますので、トータルでの定員は減少となります。

鳳は2021から1クラス減でしたが、昨年の不合格が100名以上となる人気でしたので、元に戻すのは妥当だと思いますが、金岡は昨年も1.07倍と安定した人気でしたので、定員減はちょっと地域の中学生にとって厳しいような気がします。とはいえ、決まったことですから、受験生は私立の併願校の検討も含めて十分な準備に励んでいただきたいと思います。

【日本最大の】大阪公立大学 大研究【公立大学】

2022年11月11日 金曜日

現在わが国には私立大学592校、国立大学82校、公立大学94校(文部省管轄外の省庁大学校、専門職大学、大学院大学を除く)があります。その中の公立大学の学生数ランキング2021年では、1位は東京都立大(9,049名)、2位大阪市立大(8,291名)、4位が大阪府大(7,755名)(一般社団法人公立大学協会「令和3年度公立大学便覧」令和4年3月参照)だったのですが、この2位と4位が一緒になった今、公立大学で最大となるのは当然として、大学院生の多い国立大学最大の大阪大学、2位の東京大学にはかないませんが、3位だった京都大学は抜いて、国公立でも3位となりました。

因みに統合前の大阪市立大、大阪府立大での入学者(つまり今の2回生以上)はそれぞれの大学の卒業証書、学士号となります。大阪外国語大学が大阪大学に統合されたときと同じですね。

大阪市立大学は五代友厚らによって明治13年(1880年)に創設された「大阪商業講習所」がルーツです。大阪市は東京高等商業学校(現 一橋大)に次ぐ2番目の官立高等商業学校の誘致を目指していましたが、神戸に先を越された(そこでできたのが神戸高等商業学校。現 神戸大)ため、1901年に大阪市が自前で大阪商業学校を作ります。その後それを改組し、日本初の「市立大学」として旧制大阪商業大学が誕生。というわけで、一橋大、神戸大、大阪市大の3大学は「旧三商大」(三高商)と呼ばれ、今でもスポーツの交流戦やゼミの討論会などが行われているそうです。これとは別に大阪市立の医科大学を1955年に編入して医学部となりました。

一方の大阪府立大学は当時北浜にあった大阪府立医学校(現 大阪大学)の中に1883年に設置された獣医学講習所がルーツですが、堺市に開校した大阪府立農学校に移転し、理系イメージの強い大学になりましたが、2005年には府立大阪女子大、府立看護大を統合したため、教育・福祉・心理・看護などの分野をもつ総合大学に発展していきました。

このように全く異なるルーツと沿革を持つ2大学は、大和川を挟んで近い場所にありつつ、あまり交流が無かったイメージなのですが、大阪都構想の流れの中で合併が検討され、ついにこの春「大阪公立大学」が誕生しました。

多彩な入試日程や方式を取り入れるなど、入試に関しても改革されましたが、その結果、受験者や競争率はどうなったのでしょうか、法人統合前の2018年度入試と2022年度入試で比較してみましょう。(基礎資料は蛍雪時代「大学の真の実力」旺文社の数値を参照)まずは2018年度入試・・・

次に2022年度入試・・・

比較すると・・・

なるほど、多様な入試を行ったために一般選抜を経て入学する受験生が164名(割合も3.3%)減少し、実質倍率は上がっている、というわけです。しかし、予想していたよりは小幅な変動だったと思います。倍率が上がる予想が多かったので様子見になったのかもしれません。そこで要注意なのは2年目の今年の入試。枠が広がった多様な入試も含めて受験生が集まるのではないでしょうか。

城東練兵場跡の不発弾処理も終わり、新キャンパスの建築が始まります。今後の発展にも注目ですね。

ところで、現在NHKで放送中の朝ドラ「舞いあがれ!」で大学の人力飛行機サークルのシーンがありますが、実在する大阪公立大(大阪府立大)の人力飛行機サークルをモデルにしたそうです。ドラマの中の大学名は「浪速大学」なのですが、実はこの校名、大阪府立大学となる前の1949年から1955年の6年間だけ使われていたもので、今回の統合に関する議論の中でも検討されていた名称でもあります。ドラマの制作者は大阪公立大学に対するオマージュとして使ったのでしょう。よく御存知で・・・。

【速報】2025年度 大学入学共通テスト 試作問題発表【問題も一応全部見たよ】

2022年11月10日 木曜日

2022年11月9日、独立行政法人大学入試センターは、新課程初年度の、今の高校1年生が受験する令和7年度(2025年度)、大学入学共通テストの試作問題等を発表しました。

【国語】

大問が増えます。時間も増えます。配点も現代文の比重が上がります。(現在の50%から55%へ)いろいろ資料を読み比べる必要があります。論理性も試されます。

【地歴・公民】

地歴はいずれも〇〇総合と〇〇探究の組み合わせですが、配点は〇〇総合の配点が25%。つまり〇〇探究の比重が高いです。

地理は地理総合が大問2つ、日本史・世界史は大問1つが歴史総合からの出題です。歴史総合は会話文や資料などがあり、大問1つといえどもページ数では10ページにもなっています。

公共+倫理、公共+政経はそれぞれ全体で43ページ、44ページと結構な分量となっています。

【数学】

数学Ⅰ・Aは4問すべて必答、数学Ⅱ・B・Cは大問3まで必答、以下4問から3問選択となっています。数学Ⅱ・B・Cの大問4は数列、大問5が統計、大問6がベクトル、大問7が軌跡とオーソドックスな内容ですが、計算して答えを求めるのではなく、解き方や条件など論理性が求められている出題となっている点では現在と大きく変わりません。

【情報】

全問必答となっています。以前公表された試作問題よりも踏み込んだ内容となっています。箱ひげ図や分散図・相関など、数学の統計の範囲も加わっています。これなら対策できそうです。

いずれも分量が多いように感じますが、今後調整を行うとの事です。今回はあくまでも試作品ですから、いろいろな意見を取り入れて改善されると思います。今後のニュースにも注意しておきましょう。

【コロナ対応】兵庫教育大学附属中学校 募集要項【フローチャート付き】

2022年11月9日 水曜日

国立大学附属も含めて、国公立の中学校の募集要項もそろそろ出揃ってきましたが、結構学校ごとの差があって面白いです。例えば埼玉大学教育学部附属中学校は、入学願書の配布日(平日のみ)と時間(9:00~12:00及び13:00~15:30)も決められており、出願も直接持参のみ。郵送受付は行っていません。一方、横浜国立大学附属横浜中学校はインターネット出願のみ。出願後に出力した願書と小学校による報告書をレターパックで郵送する形です。奈良県立国際中学校は郵送でも持参でも願書の提出ができます。同様に、兵庫教育大学附属中学校も出願についてはどちらでも良いのですが、コロナ対応に関してフローチャートでわかりやすく示されていたのでちょっと紹介します。

受験生の体調が悪かった場合や濃厚接触者となった場合の対応が示されています。いずれの場合でも、「受験」「別室受験」「追試験受験」のどれかに該当しますよという安心材料にもなっています。募集要項にこの図を載せるという発想は、先生方の日々の創意あふれる教育活動も透けて見えるような気もしますね。

もちろんこの対応や判断は学校によって異なりますので、受験生はそれぞれ自分が受験する学校の募集要項や注意事項を確認しておきましょう。

【秋晴れの中】高校駅伝2022(都道府県大会)開催される【各地で戦う高校生】②

2022年11月8日 火曜日

【兵庫県女子】

さわやかな秋晴れの丹波篠山で行われた大会、画面越しには気持ちよさそうに見えましたが午後には気温が上がり、まさかの乱調となってしまいました。都大路の常連、須磨学園は各区間を首位で通過しますが、2位の西脇工業との差は10~20秒程度の接戦です。ゴールの篠山鳳鳴高校グラウンドには須磨学園のアンカーが首位で現れますが、体調が優れずゴール100m手前で転倒、その後も意識が薄れていたのでしょうか、転倒を繰り返します。何とかふらつきながらゴールにはたどり着きましたが、その前に西脇工業に抜かれてしまいした。というわけで、西脇工業が男女とも都大路を走ることになります。

【京都府男子】

第1区では4位だった洛南、ここから7区中4区で区間新記録を出す爆走で次々と抜いていきます。ついには2位に2分以上の差をつけて余裕でゴールテープを切りました。圧倒的な力を見せつけた洛南でした。

【京都府女子】

立命館宇治高校、今年も全区間で区間賞という圧倒的な強さ、2位に3分以上の差をつけての優勝です。全国高校駅伝の女子は昨年で33回目だったのですが、そのすべてに出場している高校は全国で高知県立山田高校と立命館宇治高校の2校です。で、この2校、今年も共に代表校となりましたので出場記録更新です。

というわけで、各地域の状況と過去5年分の戦績(ベスト10)を紹介しました。今回の優勝校は12月25日(日)、女子は10時20分出発、男子は12時30分出発で、都大路を走ることになります。各代表校を応援しましょう。

【秋晴れの中】高校駅伝2022(都道府県大会)開催される【各地で戦う高校生】①

2022年11月7日 月曜日

各地で年末に行われる全国高校駅伝の都道府県代表を決める選考会を兼ねた駅伝大会が各都道府県で行われておりますが、近畿圏でも10月30日に奈良県、11月5日には大阪府、京都府、和歌山県、11月6日には兵庫県と滋賀県で開催されました。

その中から大阪府、兵庫県、京都府の結果をお知らせします。長距離走が得意な中学生は、学校選びの参考にどうぞ。

【大阪府男子】

長居公園を周回する道路で行われた今年の大会ですが、昨年に引き続き、清風高校が優勝です。3区でトップに立ったまま首位を譲らず、なんと大会新記録で36回目の都大路を走る切符を手に入れました。2020年に優勝した大阪高校も昨年に引き続き2位と健闘、関大北陽、興國と上位層が厚い大阪男子の高校駅伝でした。

【大阪府女子】

全国高等学校駅伝大会で2回の優勝、昨年も2位と全国的にも駅伝でも有名な薫英女学院。今年も5区間のうち、4区間で区間賞、アンカーは2位と2分以上の差をつけての余裕のゴールです。全国での戦いにも注目です。

【兵庫県男子】

兵庫県も毎年ベスト3が固定されているかのような接戦となのですが、今年の西脇工は1区から区間新記録を出すスタートダッシュで一度も首位を譲らず、2位に3分以上の差をつけて大会新記録で優勝です。

(続く)

【芸術の秋】第42回 近畿高等学校総合文化祭 和歌山大会【まだ一般観覧はできないですが・・・】

2022年11月4日 金曜日

秋といえば芸術の秋、文化の秋。今年で42回目を迎える近畿高等学校総合文化祭は和歌山県の各施設で11月19日から開催されます。2年前はオンラインでの開催でしたが、昨年の滋賀大会から会場開催に戻っています。今回は16の分野に分かれての高校生による発表です。合唱、吹奏楽、器楽・管弦楽、日本音楽、演劇、書道、美術・工芸、写真、茶道、放送、囲碁、将棋、自然科学、郷土芸能といった分野は、なるほど文化祭だなぁという感じですが、英語、マーチング・バトントワリングという分野の発表もあります。実は毎回この16部門と決まっているわけではなく、昨年の滋賀大会には小倉百人一首かるた、新聞、文芸の部門があって、茶道、英語はありませんでした。

さて、今年の器楽・管弦楽部門の出演団体です。

ご覧のように昨年に引き続き出演するのは単独では兵庫県の雲雀丘学園高等学校と和歌山県立耐久高等学校の2校。滋賀県合同弦楽合奏団も滋賀県立八幡高校と幸福の科学高校という昨年と同じ組み合わせで連続出場です。こちらの部門は一般の観覧ができず、客席には出演者しか入れないのが残念ですが、各校すばらしい演奏を聴かせてくれることでしょう。

【昨年開設】近畿大学 情報学部 大人気【台風の目】

2022年11月2日 水曜日

昨年度の一般入試(2月1日、2日)の3教科型合格最低得点率と倍率の平均値を募集単位ごとに計算し、近畿大学は募集単位が多いので、そもそも入試問題が異なる医学部以外の理系学部をグラフ化してみました。

すると、昨年度開設された情報学部が倍率、合格点とも最高レベルとなっています。既存の学部改編ではなく、新分野の学部開設の初年度は周知されにくく、倍率は上がりにくいものですが、近畿大学の情報学部は見事に裏切ってくれました。コロナ禍によるオンライン需要増やデータサイエンス人材への期待感が増している今日ですが、情報処理技術はもちろんメタバースやサイバーフィジカルといった、現段階ではエンターテインメント分野で使われている技術にも守備範囲を広げた戦略が見事に当たったという事でしょう。しかも模試の志願状況から今年の受験生はさらに増えるとみられており、こちらの学部も要注意だと考えられます。この学部を志願する受験生も、他学部の隣接分野との併願をおすすめします。

【新設】龍谷大学 心理学部【大人気】

2022年11月1日 火曜日

今から383年前の寛永16年(1639年)に西本願寺に設けられた学寮をルーツとする龍谷大学ですが、1949年に新制大学として認可されたときは、まだ文学部のみの単科大学でした。これが、1961年に経済学部が、1966年には経営学部が、1968年には法学部が開設されるなど拡大を続け、その後も1989年には滋賀県大津市に理工学部、社会学部を開設するなどキャンパスの増設、1996年には国際文化学部(その後国際学部に再編)、2011年には政策学部、2015年には農学部の開設と、さらなる進化が続いています。

昨年の一般入試の合格最低得点率(縦軸)と実質倍率(横軸)の全日程の平均値を散布図にしてみました。

すると、文学部の歴史学科日本史学専攻、歴史学科文化遺産学専攻、臨床心理学科の3つの専門分野が点数、倍率共に高く、難関だったことがわかります。しかし、次年度からなんと人気が一番高い臨床心理学科が独立して心理学部になることになりました。というわけで、さらに人気爆裂、各種模試の志願動向を見ても昨年の2倍近い希望者を集めているようです。

ということで、龍谷大学の心理学部を考えている皆さん、気合を入れて準備することももちろんですが、他大学の教育学部など隣接分野でも心理学は勉強できますので、念のために併願を押さえておくこともお勧めします。