いよいよ平成が終わります

2019年4月26日

あと5日になった「平成」ですが、こちらのブログは土日祝の更新がありませんので、これが平成最後のブログとなります。

思えば平成が始まったころは、公立高校のオープンスクールや説明会どころか学校を紹介するホームページもリーフレットもなく、どの学校がどのような校風であるのかは、地域や先輩方からの情報しかありませんでした。また、私立の中学校や高等学校は、受験生向けの説明会はありましたが、学習塾を対象とした説明会をしていないところもあり、十分な情報を得るのは困難な時代でした。

大学も同じようなもので、国立大学は白黒印刷の募集要項の冊子のみ、私立大学はそれよりはもう少しきれいな(とはいえ文字だけの)学部紹介パンフレットと出願書類がセットになったものがありましたが、書店で有料販売されていました。これで専門性の高い大学を選びなさい、というわけですから乱暴な話です。大学受験では「蛍雪時代」のような情報誌がありましたが、高校に関しては同じような情報誌が出版されていた人口密集地を除くと、ほぼ中学校の内申点で受験校が決められていたように思います。

当時、私の進路指導で入学した学校が自分の求める環境と異なり、我慢を強いられた生徒・学生も少なからずいたはずだと思うと心が痛みます。

すべての子どもにとって「良い」学校や「悪い」学校というのは存在しません。子どもに伸ばすべき個性があるように学校にも校風や理念といった個性があり、その個性の相性(通学時間などもその相性に含まれます)で学校の「良し悪し」が決まるものです。そういった意味で今は当時よりはるかに学校の中身を知る機会が多いわけですから、ミスマッチが減ったことでしょう。一方ネット上の出所不明な情報が氾濫する今日は逆にどの情報を信じればよいのか判断に迷う局面もあると思います。一部の無責任なネット上の書き込み(もし、それが真実だとしても、客観的情報ではない場合も)やその情報を鵜呑みにした加筆や拡散が、多くの学校関係者がおこなっている熱意溢れる誠実な教育活動に水を差している側面も否定できませんし、そもそも匿名による投稿は学校の校風や理念をまともに紹介していないものが大半です(中には所属コース名称を間違っているなど「偽」在校生の書き込みも)。

「学校選びの道しるべ」ブログでは、できるだけ客観的データを収集しつつ、実際に学校に足を運んでしか得られない情報も取材し、学校選びに失敗する子どもを一人でも減らすことに加え、よりよい教育活動が学校関係者に共有していただけることを願って、元号が変わっても掲載を続けていきたいと考えています。今後ともお付き合いよろしくお願い申し上げます。

(次回の更新は令和元年5月7日(火)の予定です)