果たして大学生はライブの授業を切望しているのか

2020年10月29日 木曜日

コロナ禍の影響で、特に大学生に対する世間の風当たりは強く、キャンパス立ち入り制限の中で半年が経過しました。それによる学生の不満や、オンライン授業疲れ、同輩・先輩との交流の機会がつくれないなど学生のストレスを伝える報道を目にすることもあります。しかし、とある大学の先生からの情報によると、今月から専門基礎科目で30名の受講生を、対面―遠隔と交互に2グループに分けた授業を実施したところ、本来なら15名ずつ出席のはずが、3~4名しか出席が無いとのこと。何故かといえは「常に遠隔授業を希望する」という選択肢もあったため、結局8割ほどの学生がそちらを希望したということだそうです。つまり、この授業に関しては通学の時間や費用、感染リスクを考えれば遠隔授業の方が良いという学生が多数派だということになります。

もちろん実習や実験が欠かせない専門分野や、ゼミや研究会といった協働学習の場合、オンラインでできることは限られますので、登校が必要な場面はありますが、講義形式の授業の大半は遠隔の方が合理的だといえるのではないでしょうか。 今後、遠隔とライブを組み合わせた大学教育を認める方向での議論も進めていただきたいものです。