近畿の高校と「まんが甲子園」

2016年9月15日

今や日本発の文化として世界に知られるようになった「まんが」ですが、この分野でも高校生が競い合っている大会があります。今年で25回目を迎える「全国高等学校漫画選手権大会〜まんが甲子園〜」が今年も高知県で開催されました。 学校ごとのチームでの参加です。最初に書類審査があります。今年は44都道府県319校と韓国2校、台湾3校から応募された作品をもとに、本選に出場できる33校が選ばれました。 本選では決まったテーマとコマ数の範囲で、制限時間内に作品を完成させ、その出来栄えで優劣を決めるというものです。まんがの制作は多くの手順が必要ですので、それをチームで手分けしながら共同で仕上げていきます。アイディアと画力、スピード、そしてチームワークが要求されるわけです。 審査の結果、最優秀賞、第2位、第3位、協賛企業名の賞といくつかの賞が与えられます。 ここ10年以内に近畿の高校でそれらの賞を受賞した高校名を選び出してみました。

開催年

高校名

15

2006年

京都芸術高校

16

2007年

兵庫県立香寺高校

17

2008年

大阪府立松原高校

19

2010年

京都芸術高校

23

2014年

京都精華学園

24

2015年

京都芸術高校

25

2016年

京都文教高校

回数で飛んでいるところは、近畿圏の学校が受賞できなかった年です。御覧のように、「京都芸術高校」が3回も受賞しており、圧倒的な強さを誇っています。まんがは一人で黙々と描くものと思われがちですが、絵画や造形、イラストなど美術系の生徒だけが学ぶこの学校では、お互いに刺激を受けることも大きいのでしょう。同じような夢を目指す生徒が集まっているという環境が大切だということがわかります。ところで、この「まんが甲子園」では、出版社によるスカウトも行われており、そこからプロの漫画家になる人が毎年生まれているそうです。そういった意味では高校野球の甲子園と同じように職業にもつながるイベントとなっているわけです。 未来の漫画家を目指す中学生は、このコンクールによく出場している学校を調べてみてはいかがでしょうか。