2021年12月29日
早いもので、2021年もあとわずかです。今年も本ブログをお読みいただいた皆様、ありがとうございました。しかし、2019年12月に発生した中国での集団肺炎が、これほど世界に長期間に影響を与えるとは当時誰が予測したでしょうか。2つの世界大戦による中止以外は4年に1度行われてきたオリンピック・パラリンピックですら延期になったわけですから、大変な状況になったものです。
教育の世界でも2020年2月末の休校要請から始まり、卒業式や入学式も含め、ほとんどの学校行事への影響はもちろん、楽しいはずの昼休みも黙食の日々。その影響からか中高生が多いファーストフード店でも最近は妙に静かになってしまいました。2020年は高校野球をはじめとして全国レベルの大会やコンクールがことごとく中止になりましたが、今年に入ってからも部活動は断続的に活動中止となり、モチベーションが保てず中途退部者も続出・・・。
海外との交流も制限され、海外語学研修や異文化体験を特徴とする高校のコースや大学の学部は志願者減。また、エンタテインメント業界の冷え込みから、音楽や舞台芸術を志向する高校生も減少しています。一方でテレワークや遠隔授業の広がりから情報通信環境や技術は一気に進化し、大学受験の世界でも情報系の分野の志願者が増えるなど、急激な構造変化が進行しています。旅行やライブといった体験型・参加型のエンターテイメントに制約がかかる中で、読書時間が増えたのでしょうか、出版物の売り上げが15年ぶりに伸びるなど、思わぬ良い(?)影響も出てきています。
2019年12月末のブログを読み返してみましたが、近畿大学から頂いた「近大みかん」の写真を掲載した呑気な内容です。2022年の12月には、このようなのほほんとしたブログが書けるような世の中になっていれば良いなぁ、と祈りつつ、お読みいただいた皆様に於かれましても、来年は良い年になるように願っております。来年もよろしくお願い申し上げます。<m(__)m>
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2021年12月28日
【旧3学区】
昨年度入試では定員割れの学校が多かった地域ですが、今年は全体で3クラス減、但し例年人気校を中心に4校で1クラス増。多少の倍率の緩和はあるかもしれませんが、逆に入りやすくなったと判断して志願者も集まるような気がします。
【旧4学区】
この地域では定員の変動はほとんどありません。という事は昨年度と似たような動きが予想されます。定員増の高石は特に同レベル校からの流入は無く、多少緩和されると予測しています。
12月時点での予測ですから、私立入試の結果などから状況の変動が考えられます。また状況が変わればご紹介したいと思います。
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2021年12月27日
大阪府の公立高校の倍率を、塾生の志願動向などを元に「勝手に」予測してみました。定員増や過去の倍率、揺り戻しなどを総合的に判定して高倍率注意マーク(⚠)を入れています。
【旧1学区】
昨年度はその前の年度から大きく定員を減らしたために平均倍率が高くなった旧1学区ですが、今回は桜和高校の開校(6クラス)と昨年厳しい戦いになった数校が1クラス増となります。一方福井は2クラス減、2022年度が最後の入試となる島本が3クラス減というわけで、全体では1クラス増とほぼ変わりません。そんな中で、茨木・豊中・春日丘は昨年と変わらず高倍率、桜塚・山田も志願者が増えることから高倍率予測をつけています。逆に定員減の2校は、私立専願への流出も多く、定員割れになる可能性が高いと考えています。
【旧2学区】
比較的定員の変動の少ない地域となります。枚方と旭の2校が定員増となる一方、大正白稜が2クラス減、茨田が3クラス減となっています。過去4か年の状況から寝屋川と東、に加えて定員増の旭の倍率にも注意が必要です。(続く)
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2021年12月24日
♪雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう♪
という歌詞を読んでメロディーと山下達郎の甘い声が浮かんだあなた、もう若くはありません。
それはさておき、先週末は城星学園(4月からヴェリタス城星)の公開クリスマス会がありましたが、やはりコロナ禍の影響でしょうか、クリスマス祝会を一般公開にしない学校さんも増えたようです。外部の人間としてはちょっと残念なのですが、静かに生徒さんだけでクリスマスを祝うというのも、良いと思います。
【同志社中学校のお話】
毎年キリスト教系の学校様からはクリスマスカードを頂いております。ここでまとめてお礼を申し上げます。ありがとうございました。デザインもキリスト生誕の絵をあしらった正統派(城星・ノートルダム女学院・近江兄弟社)や、生徒さんが描いたもの(プール学院)、2つ折りの本格的なカード(松蔭)など様々なバリエーションも楽しませていただいております。そんな中で一つ紹介。
同志社中学校といえば、理科室前の廊下にカバのはく製があることから、カバがキャラクターでちょいちょい登場しますが、ここにもかわいいデザインで登場しています。実は同志社はキリスト教会が運営している「ミッションスクール」ではなく、「キリスト教主義」の学校なのですが、20日には生徒会・聖歌隊・ハンドベルクワイア・管弦楽部・演劇部の生徒さん方が中心となって本格的な「クリスマス礼拝」を行ったそうです。
【ノートルダム女学院中学校・高等学校のお話】
こちらは昨夜行われた「ザ・リッツカールトン京都」でのノートルダム女学院中高オーケストラクラブの演奏風景です。ホテルのロビーでの生演奏はその場にいる人にとって素晴らしいクリスマスプレゼントとなりました。
因みにこのクラブ、来年4月にはびわ湖ホールでの定期演奏会を開催しますが、なんとメイン・プログラムはプロオーケストラのオーディションにも部分的に使われる難曲、ロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフの交響曲第2番。こちらも楽しみですね。
詳しくは学校HPをご覧ください。皆様、メリークリスマス!
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2021年12月23日
京都府教育庁から中学生の進路希望調査結果が発表されました。 まず、京都府下では中学3年生が22,415名と昨年より327人(1.4%)増、つまりわずかに増えています。公立高校希望者は100名増、私立高校希望者は63名増と、これも僅かですが増えています。しかし、通信制の希望者が451人から570人と119人(26%)増、進路が決まっていない生徒も含まれる「その他」が151人(26%)増となっています。コロナ禍の影響でしょうか、進路がまだ決まっていない生徒が増えているのが心配です。今後の動きにも要注意です。
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2021年12月22日
12月17日、滋賀県教育委員会から滋賀県立中学校3校の出願者数が発表されました。12月16日が出願締め切り日(郵送の場合は15日の消印有効)でしたので、これが確定値となります。昨年は出願したが受検(入学試「験」ではなく適性「検」査なので受「検」と表記します)しなかったのは守山中の4名だけでしたので、出願数はほぼ受検者数となります。
3校併せての出願数は、2013年の933名をピークにここ数年減少傾向となっていましたが、ついに600名を割り込み過去最低となりました。特にかつては6倍を超える超狭き門だった守山が初めて4倍を下回る3.88倍となっています。(それでも4倍近い狭き門ではありますが・・・)
通学範囲が広い県立の中学校ですから、コロナ禍の影響で交通機関を使って通学するのを避け、徒歩通学できる地元の中学校を選択した小学生が増えたのかもしれません。とはいえ、受検生の皆さん、出願数が減少しても、合否は抽選ではなく学力で決まります。1月15日の入試に向けて頑張りましょう。
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2021年12月21日
一応昨日でこの公募推薦シリーズを終えるつもりでしたが、近畿大学と追手門学院大学の結果が入ってきたので、追加で紹介しておきます。
【近畿大学】
東大阪の10学部+医学部だけでグラフ化してみました。
まず、今年学科から学部に昇格した「情報学部」、なんと24.33倍!!! 大変なことになっています。今年は情報系の学部を志願する人が増えていますが、その分学部新設や定員増が行われているので心配ないよ、と思っていたのに、近畿大学の情報学部に対する期待感からでしょうか、いい意味でそれを裏切ってくれました。経営学部も7.84倍。昨年は5.84倍まで下がり、お得感が出たためでしょう、一気に反発です。国際も含めて2倍を割った学部はありませんでした。さすが近畿大学!
【追手門学院大学】
昨年13倍を超えた心理学部、反動で落ち着きましたが、それでも7.71倍。今年も受験生には厳しいです。一方、新設の文学部も4.34倍となかなかの人気です。心理、社会に続いて3番目の狭き門となっています。実は人気の地域創造が今回では最低倍率となりましたがそれでも2.37倍。以前狙い目として紹介した経済学部も2.46倍と落ち着きました。とはいえ追手門学院大学も近畿大学同様2倍を割った学部は皆無だったのでした。
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2021年12月20日
【関西外国語大学】
関西外大の志願者数は、コロナ禍の影響もあって、2年連続前年比15%前後の減少(2020年度を1とすると2022年度は0.71)と続落しています。その結果、いずれの学科でも志願倍率が低下しています。つまり航空業界、観光業界への就職に強い関西外大はコロナ禍の影響をまともに受けてしまったわけですが、語学のスキルを軸に、幅広い異文化理解の教育リソースは大変魅力ですので、今年は超狙い目だといえるのではないでしょうか。
【武庫川女子大学】
日本最大の女子大学である武庫川女子大学の状況も見てみましょう。短期大学を除く10学部の出願数は2020年度10,309件→2021年度8,238件(20%減)→7,874件(4.1%減)と連続して減少しています。2021年度の激減から食物栄養や教育のように反発して上昇した学部もありますが、看護や薬といった難易度の高い学部でも倍率が低下しています。募集人数としては少ないのですが、音楽の倍率が最も低くなっています。実はこの傾向はその他の音楽系の大学や学部でも見られており、演奏の機会が少なくなったコロナ禍の影響がここにも表れているのかもしれません。
というわけで、いくつかの大学の公募推薦入試の状況を見てきましたが、全体的には今年の公募推薦入試は多くの合格者が出たという意味で、それほど厳しい戦いではなかったといえるでしょう。しかし合格者数が増えても複数の大学に合格した人が増えただけなら入学者は増えないわけですから、まだまだ一般入試の枠には余裕のある大学もあると思います。
また、追加の情報が入りましたらここで紹介したいと思います。
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2021年12月17日
【摂南大学】
摂南大学は日程が二つあるのですが、今回紹介するのは結果が判明しているA日程のみです。まず、志願者数は2020年度16,111件→2021年度14,389件→2022年度14,101件と2年連続減少していますが、合格者数は4,951件→6,295件→8,313件と大幅に増加しています。その結果平均倍率は3.25倍→2.29倍→1.70倍と大幅に低下しています。
その中でも経営学部は3.66倍、安定の看護も3.30倍と高い倍率を付けましたが、農は1.09倍と、龍谷と同じく最も倍率の低い学部となりました。農学部といえば環境や食と直結する専門分野ですが、人は必ず食事はしますので、受験生の皆さん、狙い目ですよ。
【神戸学院大学】
神戸学院大学の出願数の推移ですが、2020年度6,667件→2021年度5,724件(14%減)→5,312件(7.1%減)と2年連続減少、それに対し合格数は1,557件→1,875件→2,717件と増加し、結果的に倍率は2.46→3.05→1.96と他大学とは少し違う動きが見られます。特に2021年度入試で7.85倍となった経営と隣接分野の経済は、今年はその揺り戻しでしょうか、大きく志願者が減っています。また、他大学では人気の法が、今回の結果では低い倍率となっていますので、一般入試での狙い目になるのではないでしょうか。(続く)
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2021年12月16日
最後の大学入試センター試験が行われた2020年度入試では、制度変更を嫌った受験生による「超安全志向」、コロナ禍の影響を受けた2021年度入試では、先行き不透明感から「早期決着」と大学入試の世界では2年連続で安全志向が続きました。そこで、今年はどうなるのだろう、という話になるのですが、9月以降のコロナ禍の鎮静化も手伝って、難関大学の秋のオープンキャンパスや説明会が大盛況と、強気の出願が増えるのでは、との説もあります。ところで、近畿圏では「産近甲龍」と呼ばれる規模の大きな大学群を中心に、公募推薦(学校推薦型選抜 公募制)が行われましたが、その結果をいくつか紹介してみたいと思います。
【京都産業大学】
京都産業大学の公募制推薦の出願数は、2020年度13,079件→2021年度12,154件(7%減)→2022年度12,332件(1.5%増)と推移しているのに対し、合格者数は2020年度2,523件→2021年度2,981件(18%増)、2022年度3,993件(34%増)と早めの入試で積極的に合格通知を出す傾向が見られます。その結果平均倍率は2020年度の5.18倍から2022年度の3.09倍まで低下しています。とはいえ、就職状況と研究実績で定評のある京都産業大学ですから、どの学部も2倍を下回ることはありません。
【龍谷大学】
龍谷大学の公募制推薦の出願数は、2020年度15,671件→2021年度17,644件(13%増)→2022年度20,350件(15%増)と続伸しています。それに対して、合格者数は2020年度2,885件→2021年度3,886件(35%増)、2022年度5,115件(32%増)とそれ以上の伸びを記録しています。その結果平均倍率(短期大学部除く)は2020年度の5.47倍から2022年度の3.98倍まで緩やかに低下しています。但しほとんどの大学で志願動向がマイナスとなっている「国際」が3.68倍と高止まり、「経営」では何と8.56倍という高倍率を維持するなど、龍谷大学の勢いを感じます。一方理系の2学部では志願者減がそのまま倍率低下につながった形です。(続く)
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