中堅私大戦線 異常あり

2019年6月3日

私立大学定員厳格化の影響で、関西でも関関同立近などの難関大規模校の合格ラインはここ2~3年上昇しつつありますが、今年度は出願動向にも影響が出て摂神追桃も難化、さらにその影響が中堅私大にも広がりつつあります。

高校現場でも先輩方が受験でなかなか合格が取れず苦しんでいる姿を見た下の代が、指定校推薦に流れるという現象が起きており、その結果中堅私大は一般入試を行う前にすでにお席が埋まっている状態になっています。

 

こちらが大阪商業大学の2016年から2019年の状況をまとめたものです。

御覧のようにAO入試が昨年より37名増、指定校推薦の消化率も進んで昨年より104名増え、その影響で昨年よりも919名も多く出願した一般入試の実合格者を減らさざるを得ず、結果的に実質倍率が5.77倍と厳しい戦いになりました。

勿論この大学の志願者が増えたのは新校舎の完成や就職率の高さといった魅力や入試日程の追加も理由として考えられますが、2019年度中堅私大の状況を象徴する数字となっています。大阪商業大学と同じように系列の高校を持っている大学は、そこからの入学者数を操作するのは困難ですから、一般入試の難易度・競争倍率への影響が大きく出ます。今年の高3生は特に最新の入試難易度情報で受験校選びを行いましょう。