勢いのある大学図書館はどこだ?(その1)

2021年5月26日

大学の教育力の指標の一つに附属図書館の充実が挙げられますが、一般の受験生が大学図書館を簡単に比較することは難しいでしょう。そこで、今回朝日新聞社出版の「アエラムック2022大学ランキング」という冊子に掲載されている数値を元に分析してみました。まずは蔵書数ランキングベスト20。

東京大学って980万冊もあるのですね。4年間365日24時間本を読み続けたとしても、12.8秒に1冊読まなければ読み切れない計算になります。頑張れ東大生。

次は受け入れ冊数のランキングです。つまり年間に蔵書が何冊増えたのかという数値です。ここでもトップは東京大学。毎年10万冊近く本を買っているのですね。図書館の職員さんの月間労働時間を160時間とすると、年間の労働時間は1920時間。9万6千冊の本にラベルを貼り付けてデータベースに登録し、書架に並べる作業を1分あたり約1冊、休みなしに続けなければならない計算になります。頑張れ東大職員。

という冗談はさておき、この二つの指標を掛け合わせると、現存の蔵書数に比べて受け入れ冊数の大小で、大学の研究や教育に力を入れているのかどうかが見えてきます。そこで、受け入れ冊数がわからない広島大学を除く蔵書数15位までの14大学で相関のグラフを作ってみました。この点線の上が受け入れ冊数が多い、つまりこれからの研究や教育に力を入れている大学という事になります。関西では関西学院と同志社が頑張っています。(続く)