【女子に限らず】武庫川女子大学 建築学研究科 作品展/建築学部 卒業設計展【見てみましょう】

2023年3月27日

日本が太平洋戦争に突入する2年前の1939年に設立された高等女学校をルーツとする武庫川女子学院ですが、戦後は幼稚園、中学校、高等学校など相次いで設立し、1949年には新制大学として武庫川女子大学を開学します。当初は学芸学部の国文学科と生活科学科という体制でしたが拡大を続け、今や12学部を擁する日本最大の女子大学となりました。2020年に生活環境学部から独立した建築学部は建築学科と景観建築学科の2学科体制ですが、学舎としてなんと国の登録有形文化財である旧甲子園ホテルの建物をそのまま授業に使っているという、建造物マニアにとってはうらやましすぎる夢のような学習環境です。学生は一人1畳分の製図机を占有して、圧倒的な実習時間を確保することができます。しかも一般的に大学の建築学部といえば4年制なのですが、こちらでは基本は大学院まで進んでねという6年通してのカリキュラムが組まれており、修士課程の2年間には学内に設けられた1級建築士事務所で実務を行うことにより、卒業するといきなり1級建築士(どでかい建物の設計をしてもいいよ、という無敵の資格)になれるわけです。というわけで、就職実績はすごいですよ。

それはさておき、彼らの作品展、卒業設計展がwebで公開されていますので、是非ご覧ください。一般的に建物は設計士、お庭は造園士と役割分担がなされていますが、その両方を統合した景観建築の考え方の一端を感じることができます。因みに大学院は共学です。