国立大学のAO入試 推薦入試

2018年5月15日 火曜日

私立大学の中には、入学者のうち一般入試で入学した人数の方が、推薦系の入試で入学した人数より少ない所もありますが、国立大学では、一般入試での入学者は約84%と、まだまだ多数派です。

そんな中で、近畿~四国の大学で、推薦系の入試による入学者の割合が25%以上と比較的高い学校を上げてみます。こちらは募集定員ベースで、実際の入学者数は多少この数値よりも割合が高い所もあります。

教育系はやはりコミュニケーション能力が重視されるためか、面接を課される推薦系の入試による入学者の割合が高くなります。実際に面接入試を行う大学の先生方は大変だと思いますが、点数のみで合格させるよりもいい学生を迎えることができるとの判断でしょう。滋賀医大の医学科も25%が推薦による募集となっています。中には一般入試で課される数Ⅲが不得意な受験生が合格することもあり得ますが、その数学の能力よりも対人能力を優先するという考えでしょう。

というわけで、国公立志願者は、センター試験と2次対策を考えていると思いますが、これらの推薦系の割合が高い大学を考えている場合は、推薦対策とその出願要件を一度調べてみるとよいでしょう。

 

 

定員管理厳格化と関関同立一般入試

2018年5月9日 水曜日

2016年から始まった文科省による「入学定員管理の厳格化」によって、一定規模以上の大学は入学者数を段階的に減らす必要があります。そのために今年度も合格者の絞り込みが行われた模様です。関西でも2016年度~2018年度の一般入試における合格者数を比較してみると、関関同立はいずれも合格者を減らしている様子がわかります。特に減少数が大きいのは立命館、2016年の31,953名から2018年の24,995名と6,988名、割合で約22%も減少していることになります。約7,000名といえば、中規模大学2校分くらい、高校約20校分に匹敵する規模ですので、かなり狭き門になったといえるでしょう。

合格者数だけでなく、実際の入学者数によって来年度の減少率も影響を受けますから何とも言えませんが、これらの規模の大きい大学だけでなく、推薦入試の割合を増やし、一般入試での募集を絞る傾向のある中堅大学でも難化が予想されますので、今年の受験生は、学力をつけるのはもちろんの事、様々な評価方法での出願など、受験作戦も考えておきましょう。

摂南大学 オープンキャンパス

2018年5月8日 火曜日

 

最近大学のオープンキャンパスも次第に芸が細かくなってきました。文系学部の学生の方が人数は多いのですが、薬学、看護などの資格系にも強い大学として有名な摂南大学のオープンキャンパスも、合計8回!も計画されています。しかも9月は模試までセットになっています。

大学職員によるガイダンスや説明会は当然として、学生スタッフもキャンパスツアーやプレゼンテーション、女子受験生向けのカフェの運営などに参加することで、学生自身のスキルアップにも役立っているようです。

摂南大学の紹介だけでなく、それぞれの専門分野やその後の進路についての説明もあるようですので、摂南大学の志願者だけでなく、それぞれの学問分野に興味のある受験生も参加すると得るものが多いのではないでしょうか。

当日は無料バスも出るようですが、乗り場や運行時間は大学のホームページでご確認ください。

(画像をクリックすると PDFが開きます)

 

森ノ宮医療大学 新学科情報

2018年4月24日 火曜日

以前このエントリーでも紹介した(http://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/20565.html)大阪南港、コスモスクエア駅近くの森ノ宮医療大学ですが、今春から開設された「臨床工学科」に加えて、2年後には「診療放射線学科」が設置されるかもというニュースが入ってきました。

ガンの治療法として手術や抗がん剤が知られていますが、実は歴史が一番古いのは放射線治療であり、今でも手術ができない深部のガンでも放射線なら治療可能な場合が多いそうです。しかし、実は高度な技術が必要です。

レントゲン写真を撮るときには、体の一か所に放射線が集中しないように、体の外を中心とした扇形に輻射する必要がありますが、逆に体内の一か所に放射線を集中させる必要のある放射線治療では、その周囲の組織の被ばくを防ぐために、逆に線源の方を移動させてターゲットの周りを回転させる必要があります。つまり、放射線を利用する点ではレントゲン写真も放射線治療も同じですが、技術的にはかなり異なることになります。

このような高度医療を行う技術者は実は限られており、人材不足だといわれていますが、この森ノ宮医療大学ではその人材の養成も行おうというものです。

しかし、放射線治療の機器は非常に高価で、低価格の物でも3億、一般的に5億以上となっていますので、実習は既に設置されている病院に出向くことになると思いますが、興味ある方は、学校の説明会に行ってそのあたりも詳しく聞いてみましょう。

 

 

 

 

近畿圏 高校ごと大学合格状況(その5)

2018年4月17日 火曜日

関関同立の合計数で見てみましょう。

合計数を卒業生数で割った(率)が100%を超える27校です。100%を超える数値になるのは、一人で複数合格した生徒がいるためです。上から12番まですべて公立高校となっています。これらの公立高校では当然複数合格が多数いた事になりますが、一人当たりの受験回数が多いということは、試験回数が多い文系である可能性が高く、現役志向が強い文系の受験生が多いことを示しています。

今小学生・中学生の皆さんは、中学校選び、高校選びの材料に今回のランキングも参考にしてみてください。また、現在高校生の皆さんは、自分の高校がランクインしていたらそれを励みに、そうでなければ自分の力でランクインさせてやるぞという気持ちで大学受験準備をしましょう。(終わり)

近畿圏 高校ごと大学合格状況(その3)

2018年4月13日 金曜日

次は有名私大ランキングです。こちらも学校規模を補正するために、合格者数を卒業生数で割った「率」で並べています。まず関西大学のランキングのベスト50です。昨年3位だった岸和田がトップに来ました。しかしやはり入学定員厳格化の影響でしょうか、実数では昨年217に対し、今年は180と減らしています。

 

次は関西学院大学です。昨年度トップだった西宮市立西宮高校、今年は3位ですが安定した実績を出しています。私立では神戸海星女子学院、甲南女子、小林聖心、大阪女学院と女子校が上位に並んでいます。昨年20名でランクイン外だった甲南が25名に伸ばすなど進学校化が進んでいる様子もうかがえます。

 

(続く)

 

 

近畿圏 高校ごと大学合格状況(その2)

2018年4月12日 木曜日

東京阪神の実数の伸びについてもみてみましょう。今年の実数が10名以下の学校は除外しています。

 

 

大阪府立天王寺高校が昨年より41名伸ばして1位、兵庫県立姫路西も30名プラスで堂々の100名越え。大阪桐蔭も京都大学で大躍進です。残念ながら昨年減らした西大和、今年は復権です。1学年200名弱の大阪星光も85名、医学部受験の生徒も多い学校ですので、中位の生徒でも東京阪神に合格できるといえるでしょう。(続く)

 

近畿圏 高校ごと大学合格状況(その1)

2018年4月11日 水曜日

 

今春の大学合格状況が明らかになってきましたので、近畿2府4県の高校についてまとめてみました。(基礎データは週刊朝日、学校HP等を参考に作成しました。したがって、合格状況を発表していない神戸女学院や国公立の状況を発表していない大教大附属池田などは含まれていません。)

今回は東京大学・京都大学・大阪大学・神戸大学の4大学の合計数でのランキングです。実数ではなく、合格者数を卒業生数で割った(率)で上位30校を並べてみました。また、大阪の進学特色校であるTOP10高は黄色で塗ってみました。

ご覧のようにベスト5の中に公立が2校。京大の実数でも北野高校がトップ、続いて洛南、3位が天王寺とトップクラスの層が厚くなっています。(続く)

 

関西大学AO入試のポイント(その2)

2018年4月6日 金曜日

次に、政策創造学部の第2次選考(面接)についてです

 

・面接で、あらかじめ予想されるような質問にはよどみなく答えるが、予期しなかった質問には何も言えなくなる、という受験生が見受けられました。このような場合には、当然評価は厳しくなります。日頃からさまざまな事柄に対して関心をもち、考えをめぐらしていることが必要です。

・政策創造学部の志望学科に入学したい理由を具体的に説明できない受験生が多く見受けられました。まず、政策創造学部の教育方針や学科の特徴をできる限り調査して理解した上で、自分の能力が政策創造学部に本当に適合しているかどうかをしっかり考えるようにしてください。(以下略)

 

確かに世の中にはAO入試の方が合格しやすい大学もありますが、さすがは関西大学、「付け焼刃」では太刀打ちできないようです。高校生の皆さん、まずその学部の専門内容を理解し、自分の特性がその学問分野に適していることを自分の言葉で説明できるようにしたうえで、ともかく新聞を読みましょう。

関西大学AO入試のポイント(その1)

2018年4月5日 木曜日

今年も多くの受験生を集めた一方、定員厳格化で合格者は1割ほど削らざるを得なくなり、特に3月入試では厳しい戦いとなった関西大学から、「AO入試の結果と講評」という冊子を頂きました。その中に、今後の参考になりそうな辛口コメントがありましたのでいくつか紹介します。

 

(文学部 第2次選考(課題と面接)について)

 

(面接)1人につき最大で30分程度の面接を行い、①志望動機、②将来への展望、③資格や受賞歴、④卒業後の将来像・・・(中略)・・・(a)答えが全体として筋道の通ったものになっているか、(b)問題の発見、考察、解決といった学問に対する主体性が見られるか、などを評価しました。

 (a)(b)どちらにもしっかりと答えるためには、付け焼刃ではダメです。例えば今回の面接では、【外国語能力重視型】の受験者に於いて以下の点が目立ちました。

・志望理由書には国際的、社会的視点が認められるが、実生活に於いて社会の情報を得ようとする積極的な努力がほとんど認められない。

・英語に対するモティベーションは認められるが、国際情勢に関する一般的な知識が非常に限られている。

 

 また、ほとんどの志願者が新聞を読んでおらず、家庭でも新聞をとっていない志願者が数人いました。

 面接とは、書類を読むだけでは測れない受験生の個性と意欲、そして勉学への適性をみるためのものです。準備してきた答えを単に繰り返すだけではないことを理解してください。

 また今回、面接してみたら優秀であったが、出願した方式の趣旨と合わなかった受験生がいました。AO入試に出願する際には、自分はどの方式が一番ふさわしいかをよく考えてください。(引用以上)

(続く)