2025年8月21日
昨日は大阪の「私学展」での活況をお伝えしましたが、大阪府を含む近畿圏の私立高校専願率について、開成教育グループ生の変化を調べてみました。
ご覧のように、大阪府の専願率は確かに上昇しています。コロナ禍直撃の2021年度入試に35.0%という異常値となりましたが、2025年度はそれも超えています。
兵庫県は逆に低下傾向です。公立高校の平均倍率低下によって、ひとまず公立を受験しておこうかな?という層が増えたのでしょうか。
京都府はあまり変わらず、といったところです。予定されている公立高校入試制度の変更がどのような影響を及ぼすのか注目です。
公立高校の大きな再編が行われた奈良県では2019年頃から公立を回避する動きにより、早めに専願率上昇がみられましたが、大阪と同じく2021年度入試の急増の後、落ち着いています。
公立王国(?)の滋賀県では少しずつ専願率は上がってきてはいますが、他の府県と比べるとかなり低い割合となっています。
2026年度入試では、昨日のべたように大阪府ではさらに専願率が上がりそうです。現在議論されている私学も含めた国庫負担による高校の修学金支援制度(高校無償化)が全国で導入された場合、他の府県にも影響が出ると思います。今後の情報には注意が必要でしょう。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |
2025年8月20日
大阪府では段階的に「高校授業料無償化」が導入されており、今年の中3生は、高校入学時から無償となる初めての学年となります。従来、公立高校と私立高校では授業料だけで50万円程度の差がありましたが、どちらも無料、つまりその差が無くなることになります。その影響もあり、各私立高校のオープンキャンパスの来場者は増えているという情報も入ってきましたが、8月16日、17日に開催された大阪府私立高校の合同の入試説明会「私学展」でも多くの来場者を集めたようです。
コロナ禍によって来場制限が行われた2022年までの数字は参考にならないので、2023年からの3年間の全体来場者数を調べてみました。(※来場者数は来場「中3生受験者数」ではなく、保護者や中2以下の学年も含んでいますが、例年同じ数え方ですので、比較としてご覧ください。)
ご覧のように大きく増えています。この増加は中3生の数が増えているためか?と疑われるかもしれませんが、実は2023年に受験生だった2008年の大阪の出生数は7万7千人、今年受験を迎える学年が生まれた2010年の出生数は7万5千人でした。学年と出生年は3か月ずれていますし、出生後の流出・流入は考慮していませんので不正確ではありますが、中3生がここ3年で減少していると考える方が自然です。従って高校で私学に興味を持った受験生の割合が増えていると見られます。今後の進路希望調査なども参考に、私学の難易度の変化にも注意していきたいと思います。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |
2025年8月19日
夏期休暇が明けていきなりですが、大阪府公立高校に関する大きなニュースが飛び込んできました。
「府立高校の再編を進めている大阪府教育庁は、少子化に伴い、府立高校の数を今後15年間で現在の136校から104校程度に減らすことが適正だとする試算をまとめたことが府関係者への取材でわかりました。」
(NHK 関西NEWS WEB 8月18日 12:25配信 より)
大阪には国立や東大阪市立など府立以外の公立高校も合わせると145校ありますが、その内全日制の府立高校は136校あります。今回の報道によるとその内の23.5%に相当する32校を減少させる、との試算結果が発表されたようです。新たに工業系や多様な学び支援など新たな高校を新設する構想もあるようですから、実際には32校以上の高校が募集停止になる、ということになります。
2025年度入試では大阪府公立高校の約半数で志願者数が募集定員数を下回りました。大阪府には3年連続で定員を下回った学校を統廃合の検討対象にするという条例がありますから、今後募集停止となるのは現状で既に3年連続定員下回っている学校から検討となる可能性が高いかもしれません。
今後も15歳人口は減少していきますので、致し方無いのかもしれませんが、この方針によって高校が無くなってしまう地域が増えることに、一抹の寂しさを覚えてしまいます。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |
2025年8月7日
いつも「学校選びの道しるべ」をご愛読いただきありがとうございます。このブログは個人の趣味で好き勝手に書いているとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、まあ、好き勝手の部分は否定しませんが、実は社内審査を経て掲載されています。モノによっては数日かけて内容を吟味されています。
会社全体が夏季休業期間に入りますと、この体制が取れないためブログの掲載ができなくなるというわけで、しばらくのお別れとなります。皆様におかれましては猛暑の中無理をせず、ご自愛をお願い申し上げます(と書きながら、高校野球の近畿勢を応援するために甲子園には行く予定。さらに大阪関西万博の大学の出展もチェックしに行くつもりです。ちょっと待っとけや!ミャクミャク。)
本ブログを楽しみにしていただいていた皆さんには申し訳ありませんが、次回の掲載は19日or20日となります。引き続きよろしくお願い申し上げます。
カテゴリー: このブログについて |
2025年8月6日
「サイエンス・フェスタ」は日本科学技術振興財団や日本物理教育学会などが主催する、子どものための科学体験イベントです。会場は大阪阿倍野の大谷中学校・高等学校です。さすが理系教育で定評のある学校だけのことはあります。学校の募集イベントではありませんので、男子小学生の参加も可能です。
予約不要、入場無料です。但し2足制の学校ですから上履きと、下履きを持ち歩く袋は各自ご用意ください。予約は不要ですが、一部のイベントは当日整理券が配布される場合もあるようです。多くのプログラムが用意されています。1日楽しんできてください。
カテゴリー: 中学校・中学入試, 進路・職業選び |
2025年8月5日
最後は北摂です。小編成では5年前に校舎が新築移転した大阪学院は昨年に引き続き入賞。チアリーディングでも有名な梅花、府立桜塚も金賞・代表です。
大編成(A組)は常連さんが上位を占めました。府立茨木も何度か関西大会には進んでいますので、驚きはありません。しかし高槻が今回金賞が取れなかったのはちょっと意外でした。
さて、代表に選ばれた学校は、今週の府大会に進みます。悔いのない演奏ができるように頑張って欲しいと思います。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |
2025年8月4日
コロナ禍以降、各学校の吹奏楽部の部員数が減少する傾向があったようで、コンクールでも小編成に回る学校が多かったのですが、今年の中地区では逆に昨年小編成で出演した金光藤蔭が大編成(A組)に回るなど、明るい話題もあります。
さて、地区大会の結果ですが、小編成では建国と府立高津が昨年に引き続き金賞・代表。大阪朝鮮、府立山本に加え、唯一の男子校である明星も金賞・代表となりました。大編成の方では府立八尾に加えて大阪学芸とプール学院の私学2校が昨年に続いて、金賞・代表となりました。
この地域ではシード校が多いので、今後は厳しい戦いとなります。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |
2025年8月1日
「山形大学は2026年度から正式に「教育学部」を設置することを発表しました。
山形大学では、子どもの多様な課題に対応できる教員の養成に向け、「地域教育文化学部」を「教育学部」に改めることを国に申請していました。
7月9日付で国の認可がおり、2026年度から「教育学部」を設置します。」(山形テレビ 7月19日18:53配信ネットニュースより一部引用)
既存の「地域教育文化学部」を「教育学部」に改組する方針は昨年から公表されていました。定員について、当初は地域教育文化学部の165名を維持する構想でしたが、結果的に145名に落ち着いたようです。ところで、その目的は「教育の機能を強化し、教員のなり手を増やす事」だそうです。その部分へのツッコミはお読みの皆さんにお任せするとして、ちょっと気の毒になるのは同じ山形にある私立の東北文教大学。この大学の人間科学部子ども教育学科の入学定員は70名ですが、今年度の入学者数は57名。定員充足率は81.4%と厳しい数字になっています。旺文社のパスナビによる偏差値は35。一方で当然推定値となりますが、山形大学教育学部には45という偏差値を付けていますので、受験者層が重ならないわけではなさそうです。
というわけで、今まで他の都道府県に流れていた、学校教員を目指す受験生が戻ってくることに望みを託す、というところでしょうか。
カテゴリー: 大学・大学入試 |
2025年7月31日
南地区大会も終了しましたので結果をお知らせします。
小編成では東大谷、羽衣学園の常連私学が今年も代表。さすがでございます。PL学園は現在1学年10名前後の小規模校(昨年度の高校入学者数は9名、今年は12名)なのですが、今年は代表入り。大したものです。
大編成(A)では校名を初芝立命館から変更した利晶学園大阪立命館が代表に。常連の清教学園、府立登美丘と共に府大会に進みます。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |
2025年7月30日
今年も各地で吹奏楽コンクールが始まりました。大阪の地区大会の結果も発表されてきたのでご紹介しましょう。
北地区です。まず小編成は大阪女学院、香里ヌヴェール、相愛といった私立の常連校に加えて府立が2校代表となりました。いずれもそれほど部員数の多いところでは無いようですが、レベルの高い演奏ができたようです。
大編成(A)では代表の6校はすべてが私立高校に占められています。私学の勢いを感じます。
カテゴリー: 高等学校・高校入試 |