追手門学院創立130周年記念式典にお邪魔してきました

2018年11月9日 金曜日

明治時代のお話です。陸軍の外郭団体であった財団法人「偕行社」が将校の子弟学校として1888年、大阪城の横に「西日本」最古の「私立」小学校「大阪偕行社附属小学校」を設立しますが、その学校が今の追手門学院の元となっています。(因みに「日本」最古の「私立」小学校は慶應義塾幼稚舎、次が学習院初等科、続いて立教女学院小学校、横浜英和小学校、東洋英和女学院諸学校、捜真小学校と追手門の前に5校も誕生しています。公立も含めて「日本最古の小学校」は慶應の前の年(1873年)に作られた、今では重要文化財に指定されている長野県松本市の「旧開智学校」です。)

追手門学院は先に述べた小学校に加えて、今ではこども園から大学院までを設置する総合学園となっております。大学が先に設置され、付属高校、中学、小学校と対象年齢が下に延びてきている学校法人も多いのですが、この追手門学院のように、小学校をルーツとして後から中学・高校・大学を作った学校法人(甲南、学習院(創立当時は帝国立)、ちょっと事情は違いますが慶應も?)の共通点として、財界人の子弟が多く入学するからでしょうか、今でも卒業生に経済界で活躍している人(つまり社長さん・会長さん)が多いような気がします。今日も企業紹介のブースが会場ロビーにずらりと並んでいました。

それはさておき、今回の記念式典、大阪城ホールに1万人以上の在校生、卒業生、来賓を集めての巨大イベントです。しかしここからが変化球。祝辞やご挨拶はほとんどありません。司会進行もほとんどなく、和太鼓によるオープニングに続いて、オリンピックの開会式のように音楽(演奏)と生徒の演技、学長による学園紹介のプレゼンテーションと映像がプロジェクションマッピングと共にシームレスに流れていくという趣向です。最後は吹奏楽部によるラデツキー行進曲の演奏と観客による手拍子にて式典は締めくくられました。学校法人の周年式典としてはなかなか斬新です。

正直楽しめました。まさに見せつけられた、という感じです。130周年でここまでハードル上げたら、10年後はどうなるんでしょう、と要らない心配をしてしまいました。

準備も含めて、児童・生徒・学生の皆さん、先生方、お疲れ様でした。今回は周年イベントのご紹介でしたが、後日、学校改革についてもご紹介していきます。ぜひご期待ください。