今回は関西学院大学です。一般選抜による入学者数を増やしたい→受験生にとって一般選抜を受験しやすくしたい、という方針に転換してから数年経ちましたが、今年は甲南大学の入試方式、日程の変更という外部環境も変わりました。どのような入試だったのでしょうか。
①全体倍率は大きく変わらず。但し文学部は難化、商学部以外の社会科学系は倍率上昇+難化か?
文系の募集単位に関し、人文科学系の学部、学科はこの3年間、全体としてはあまり動いていないのですが、文学部、特に日本文学日本語学専修に関しては、この3年間の合格最低得点率が60.7%(2023)→65.9%(2024)→70.0%(2025)と上昇しており、今年の西洋史学専修の合格最低得点率も68.1%、日本史学専修も66.6%とここ数年で最高となっています。
一方で社会科学系では、法学部と経済学部に関して倍率、合格最低点とも上昇しています。
②商学部は昨年並み、
多くの大学で商、経営学系統は人気上昇中なのですが、関学では相対的に落ち着きました。これはもう少し分析が必要なのですが、学部系統的に立命館の大阪いばらきキャンパスと甲南との重なりが大きいので、その影響を受けた可能性も考えられます。
③理系では情報工学、知能・機械工学が落ち着く
理系で最も難関といわれるこの2つの募集単位が落ち着いています。数理重視型でみてみると2023年度には情報工学は3.4倍、合格最低得点率は60.9%でしたが、今年は2.5倍、55.5%となっています。情報工学系に関しては他大学でも学部や学科の新設など多様化・細分化が進んでおり、「関学の情報系」というブランド力で集まる受験生が減少しているのかもしれません。
★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。
ところで、この流れで明日は同志社かな?と期待されたかと思いますが、同志社も立命館もまだデータがございません。しばらくお待ちください。