【新年特集】2024年はこんな年になる?

2024年1月5日

2024年はどのような年になるのでしょうか。現状を踏まえ今後の入試について私なりの考えを書いてみたいと思います。

大学受験では旧指導要領世代の最後の入試を迎えるわけですが、私立大志願者の半分以上が既にどこかの合格切符を持っているという状態ですのであまり悲壮感はありません。国公立も含めて強気な今の高校3年生、最後まで戦う受験生も多いようです。次の高校3年生(現時点の高校2年生)はコロナ禍による影響を中2の時から受けた学年ですが、高校入学時から授業や学校行事もほぼ正常化したのも影響しているのでしょうか、生徒間の人間関係、学校との信頼関係も含めて昔に戻ってきたように感じます。大学受験は各種推薦系入試の広がりもあり、早期決着の傾向が年々強くなってきましたが、この学年からは専門分野や受験校選びに十分時間をかけた上で、2025年度入試では総合型選抜の利用が増える一方で指定校推薦を利用しない受験生が増えるような気がします。

高校受験について、全国的にはそれほど大きな動きはありませんが、大阪府に関しては「高校授業料完全無償化」のニュースによって受験生がどのように動くのか注目です。因みに大阪府の中3生の人数は、昨年の約66.800人から今年は約66,500人と300人ほど減少しているのに対し、大阪府下の公立高校の定員は増加していますので、定員割れとなる公立校が増えるのではないでしょうか。今の中1年は高校入学時点から完全無償化になる学年ですから、私立専願者の増加などの動きも考えられます。

中学受験に関しては、近畿圏に関してはあと半月ほどで答えが出るのですが、12歳人口の減少に対し、中学受験に参加する子どもの割合が上がるため、実人数としてはほぼ変わらないと思われます。但し、現在の小5、小4の学年では受験熱が高まってきていますので、次年度以降の増加が考えられます。首都圏では都内の私立中学校の定員合計よりも中学受験に参加する人数が2020年度以降超過するという過熱ぶりですが、この傾向はさらに強まってくるのではないでしょうか。

などということを、この冬は不作だったそうで職員の皆さんでも手に入らなかったという貴重な「近大みかん」をいただきながら考えていたのでした。公募推薦での出願が5万件を超えた近畿大学にあやかりたいものです。