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開成教育グループ


2023年度 学部が新設される私立大学

2022年11月24日

同じように私立大学の学部新設を一覧にしてみました。北から南、同じ都道府県なら50音順に並べています。

仙台の東北学院大学は元気です。そもそもお隣の東北大学よりも歴史のあるミッションスクールなのですが、大学の規模拡大に伴い、仙台駅近く(徒歩なら20分、地下鉄なら一駅)の土樋(つちとい)キャンパスに入りきらなくなり、泉キャンパス、多賀城キャンパスも加えた3か所に分散していたのですが、なんと土樋キャンパスから徒歩5分の市民病院の跡地を入手。そこを五橋(いつつばし)キャンパスとして16階建ての高層棟の建築などの整備を行い、泉と多賀城のキャンパスを統合することになりました。併せて学部も一気に3つ新設、というわけです。因みにどういう力関係かわかりませんが、土樋キャンパスお隣の東北大学の一部も買い取って新たなホールも建てています。

新潟県で唯一の薬学部がある新潟薬科大学は医療技術、看護という分野に参入で、一気に2学部開設です。新潟には県立の看護大学がありますから併願狙いでしょうか?

石川県の北陸学院大学、元はミッション系の女子校でしたが、共学化し現在は人間総合学部1学部のみ1学年100名ほどの大学です。なんと今回は既存の学部を解体し、短期大学部も廃止して一気に3学部体制にするという大改革です。

というわけで、それぞれの大学にはそれぞれの事情があって学部を開設するわけですが、全51学部の中での分野別割合を出してみました。

すると、情報・データサイエンス系が多いのは国公立と同じですが、私立では医療・看護系や教育系も多いことがわかります。これらの新学部の募集動向にも注目ですね。

2023年度 学部が新設される国公立大学

2022年11月22日

大学では時代の要請に従って専門分野の改編が毎年行われていますが、2023年度入試での国公立大学の学部新設についてまとめてみました。

①まだまだ増える、データサイエンス系

一橋大学、和歌山大学、名古屋市立大学ではデータ分析を中心に扱う学部が新設されます。一橋大学と名古屋市立大学では入試科目で数Ⅲの選択が可能であるなど、経済学に関する分野でありつつ、理系の受験生に門戸を開いているのが特徴的です。

和歌山大学は統計やデータ分析の手法を社会学に応用するイメージでしょうか、総務省統計局などの行政研究機関との連携が売りとなっています。

②グローバル化の動き

静岡大学の地域創造学環は、静岡大学の全ての学部(人文社会科学部、教育学部、情報学部、理学部、工学部、農学部)の授業を履修することが可能で、そこで得た知見を基に学外での活動、特に地域(フィールド)でのワークショップを通じての問題解決などで評価されていたのですが、グローバルという視点を取り入れた方向にシフトするということで学部名が変わり定員も倍以上となります。沖縄の名桜大学も学群を学部に改組し60名の定員増です。

③「魅力ある地方大学の実現に資する地方国立大学の定員増」制度の利用

文部科学省による「魅力ある地方大学の実現に資する地方国立大学の定員増」という特例措置がありますが、これに応募した大学の内、今年は広島大学、徳島大学、島根大学が選ばれました。この3大学の内で、マテリアルとコンピューティングを通じて地方創生につなげようというビジョンの島根大学だけが新学部立ち上げという大きな変更となります。

このように国公立大学も時代に合わせたリニューアルが進んでいます。18歳人口の減少は大学にとって厳しい時代の到来を意味しますが、学部の改組や改編によって、 学生にとっては 時代を先取りした専門分野を学ぶ機会が増えるきっかけにもなっているという意味で、良い時代なのかもしれません。

都道府県別「英語教育実施状況調査」②

2022年11月21日

11月18日に続いて今回は検定を受けたことがある、という人の比率について調べてみました。縦軸は先生の中での比率、横軸は生徒の中での割合です。

教師ー生徒 検定受検率 相関.pdf

すると、やはり何となく相関があって、検定を受けたことがある先生が多い都道府県は生徒の受験率も高いように思います。なぜか秋田県が例外ですが、福井県は先生が引っ張っている様子がうかがえます。各都道府県によって検定に対する取り組みも違いますね、というお話でした。(こっそり業務連絡。入試に検定利用をお考えの大学は、地域によってその効果が異なりそうです。ご参考になさってください。)

都道府県別「英語教育実施状況調査」①

2022年11月18日

文部科学省のHPを見ていたら、ちょっと面白いものを見つけてしまいました。

令和3年度「英語教育実施状況調査」の結果について:文部科学省 (mext.go.jp)

まあ、簡単に言えば都道府県別の英語教育の現状について調べたものなのですが、その中に、高校の英語教員の中でCEFER B2以上の検定を持つ先生の割合、高3生のCEFER A2以上の割合という表がありました。そのまま眺めていても面白くないので相関図を作ってみました。縦軸が先生の英語力、横軸が生徒の英語力を表しているとしましょう。

教師ー生徒 英語力 相関.pdf

おお、福井県は先生も生徒も頑張っているぞ。すげぇ。どんな取り組みをしているのか調べてみたいです。先生よりも生徒が頑張っている秋田県。いったい何が起こっているのでしょう。宮崎県は先生の頑張りが空回りか?

で、近畿圏はといえば、やはり伝統的に英語教育が盛んな兵庫県が先生も生徒も頑張っていて、滋賀県が出遅れているように見えます。(続く)

【祝】 第39回 大阪府高等学校 第2ブロック音楽会【3年ぶり】

2022年11月17日

コロナ禍によって、高校生が参加する様々な大会や合同イベントが中止になっていましたが、この11月13日(日)千里金蘭大学佐藤記念講堂を借りての第39回大阪府高等学校第2ブロック音楽会が3年ぶりに開催されました。

(第2ブロック音楽会とはなんぞや?という方は5年前のこちらの記事大阪府高等学校 第2ブロック音楽会 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp)をご覧ください。)無事開催とはいえ、まだこのような状況ですので、保護者も含めて一般の鑑賞はできず、参加校を前半、後半に分けて、半分ずつの高校がお互いの演奏を聴く、というスタイルです。また、運営補助の生徒も使わず、音楽の先生方が分担して(まさに走り回って)の運営です。

第2ブロックプログラム(2022年11月).pdf

とはいえ、久しぶりの大きなホールでの演奏、いずれの団体も充実の時間を過ごすことができたことでしょう。(実は後半は追い出されたので聴いていないです・・・)

来年は元通りの大合同(複数校合同の合唱団、管弦楽による演奏)ができることを祈っております。

【中学入試プレテストも】大阪信愛学院中学校 プレテスト【後半戦】

2022年11月16日

13日の日曜日、近畿圏では雨が降り、その後一気に冬に近づいた感じになりました。近畿圏の私立中学校の多くで行われている「プレテスト」もそろそろ後半戦です。11月5日、12日に実施した学校が多く、この2週間がピークだったのですが、11月後半に2回目を実施する学校もあります。

今年から共学化した大阪信愛学院もその一つ。23日の祝日にプレテストとその解説会が行われます。朝8時受付開始、と早いスタートですが、解説も含めて午前中には終わるようになっています。小学6年生の皆さん。詳しくは学校HPをご確認ください。

【近畿圏最強?】パスツール「高校入試のための合格資料集」絶賛発売中

2022年11月15日

開成教育グループ入試情報室が編集した2023年度入試用「パスツール」高校受験版は現在大阪の有名書店の店頭に並んでおります(税込み2,530円)。昨年度入試の状況や、各地域の受験システム、公立、私立高校の難易度表や制服紹介のページなど、これから高校探しをしようという中学生にとってはモチベーションが上がる資料が満載なのですが、なんといっても近畿圏の公立高校454校と私立高校206校の最新の進路状況や2023年度募集の要項を掲載しているというのは他に例を見ないのではないでしょうか(と自画自賛)。

この最新の進路状況や、募集要項は各高校・高等専門学校の関係者の皆様に送っていただいたものです。私立校206校中、お返事を頂けなかったところは0件。つまり返送率100%!私学の皆さんご協力いただき本当にありがとうございました。

ところで、同じように国公立高校・高等専門学校についても昨年の原稿を送付して、変更点をご記入して返送していただくようにお願いしているのですが、こちらのお返事はなかなか100%とはなりません。お返事のなかった学校については、各校のHPやその他の資料を見て同じ体裁になるように当社で泣きながら編集しております。この血と涙の結晶がわずか2,530円・・・。

この資料集は受験生が自分に合う学校を探すための大切な資料です。今回お返事を頂けなかった公立高校の先生方も来年はご協力のほど、なにとぞよろしくお願いいたします(と、ここで書いてもこの声は届かない気が・・・涙)。

大阪府 公立高校 募集定員発表される

2022年11月14日

大阪府教育委員会は11月8日に大阪府公立高校の募集定員を発表しました。

学校毎の詳細は大阪府教育委員会からの正式発表1104_R5募集人員表(数式入り色なし)1101から定時注修正 (osaka.lg.jp)をご覧いただければと思いますが、トピックスをいくつか挙げておきます。

①TOP10高に関して、北野高校が1クラス増、茨木高校が1クラス減となります。

2年前に1クラス減だった北野高校、昨年1クラス増だった茨木高校が再び元に戻すという動きです。TOP10高の合計数は変わりません。

②旧1学区は島本高校の募集停止に伴い120名(3クラス分)の減少がありますが、代わりに三島、箕面、桜塚、東淀川での定員増があるため、トータルではプラスとなります。

三島、箕面、桜塚はいずれも2021、2022の2年間、1クラス定員を絞っており、昨年は3校とも不合格者が100名以上の厳しい戦いでしたので、定員を元に戻すことになったと思われます。東淀川も昨年定員1クラス減で79名の不合格が出ましたので、定員増は妥当だと思われます。

③旧2学区ではほとんど動きがありません。昨年大阪市立の学校を4校も移管したこの地域ですが、茨田高校の募集停止に伴う120名(3クラス分)の減少以外には、門真西の1クラス減のみとなっています。

3月の段階で、守口東と長尾、門真西の3校について統廃合に向けての議論がおこなわれているというニュースをここで紹介しましたが、今回の定員変更をみると、その動きは限定的なのでは、と思われます。

④旧3学区は全く動きがありません。今回募集停止になる学校も無く、昨年の平均倍率も1.12倍と落ち着いた入試でしたので、受験生の大きな移動、変動は考えにくいと思います。

⑤旧4学区では鳳の1クラス増、金岡の1クラス減と相殺されていますが、泉鳥取の募集停止で160名(4クラス分)の減少がありますので、トータルでの定員は減少となります。

鳳は2021から1クラス減でしたが、昨年の不合格が100名以上となる人気でしたので、元に戻すのは妥当だと思いますが、金岡は昨年も1.07倍と安定した人気でしたので、定員減はちょっと地域の中学生にとって厳しいような気がします。とはいえ、決まったことですから、受験生は私立の併願校の検討も含めて十分な準備に励んでいただきたいと思います。

【日本最大の】大阪公立大学 大研究【公立大学】

2022年11月11日

現在わが国には私立大学592校、国立大学82校、公立大学94校(文部省管轄外の省庁大学校、専門職大学、大学院大学を除く)があります。その中の公立大学の学生数ランキング2021年では、1位は東京都立大(9,049名)、2位大阪市立大(8,291名)、4位が大阪府大(7,755名)(一般社団法人公立大学協会「令和3年度公立大学便覧」令和4年3月参照)だったのですが、この2位と4位が一緒になった今、公立大学で最大となるのは当然として、大学院生の多い国立大学最大の大阪大学、2位の東京大学にはかないませんが、3位だった京都大学は抜いて、国公立でも3位となりました。

因みに統合前の大阪市立大、大阪府立大での入学者(つまり今の2回生以上)はそれぞれの大学の卒業証書、学士号となります。大阪外国語大学が大阪大学に統合されたときと同じですね。

大阪市立大学は五代友厚らによって明治13年(1880年)に創設された「大阪商業講習所」がルーツです。大阪市は東京高等商業学校(現 一橋大)に次ぐ2番目の官立高等商業学校の誘致を目指していましたが、神戸に先を越された(そこでできたのが神戸高等商業学校。現 神戸大)ため、1901年に大阪市が自前で大阪商業学校を作ります。その後それを改組し、日本初の「市立大学」として旧制大阪商業大学が誕生。というわけで、一橋大、神戸大、大阪市大の3大学は「旧三商大」(三高商)と呼ばれ、今でもスポーツの交流戦やゼミの討論会などが行われているそうです。これとは別に大阪市立の医科大学を1955年に編入して医学部となりました。

一方の大阪府立大学は当時北浜にあった大阪府立医学校(現 大阪大学)の中に1883年に設置された獣医学講習所がルーツですが、堺市に開校した大阪府立農学校に移転し、理系イメージの強い大学になりましたが、2005年には府立大阪女子大、府立看護大を統合したため、教育・福祉・心理・看護などの分野をもつ総合大学に発展していきました。

このように全く異なるルーツと沿革を持つ2大学は、大和川を挟んで近い場所にありつつ、あまり交流が無かったイメージなのですが、大阪都構想の流れの中で合併が検討され、ついにこの春「大阪公立大学」が誕生しました。

多彩な入試日程や方式を取り入れるなど、入試に関しても改革されましたが、その結果、受験者や競争率はどうなったのでしょうか、法人統合前の2018年度入試と2022年度入試で比較してみましょう。(基礎資料は蛍雪時代「大学の真の実力」旺文社の数値を参照)まずは2018年度入試・・・

次に2022年度入試・・・

比較すると・・・

なるほど、多様な入試を行ったために一般選抜を経て入学する受験生が164名(割合も3.3%)減少し、実質倍率は上がっている、というわけです。しかし、予想していたよりは小幅な変動だったと思います。倍率が上がる予想が多かったので様子見になったのかもしれません。そこで要注意なのは2年目の今年の入試。枠が広がった多様な入試も含めて受験生が集まるのではないでしょうか。

城東練兵場跡の不発弾処理も終わり、新キャンパスの建築が始まります。今後の発展にも注目ですね。

ところで、現在NHKで放送中の朝ドラ「舞いあがれ!」で大学の人力飛行機サークルのシーンがありますが、実在する大阪公立大(大阪府立大)の人力飛行機サークルをモデルにしたそうです。ドラマの中の大学名は「浪速大学」なのですが、実はこの校名、大阪府立大学となる前の1949年から1955年の6年間だけ使われていたもので、今回の統合に関する議論の中でも検討されていた名称でもあります。ドラマの制作者は大阪公立大学に対するオマージュとして使ったのでしょう。よく御存知で・・・。

【速報】2025年度 大学入学共通テスト 試作問題発表【問題も一応全部見たよ】

2022年11月10日

2022年11月9日、独立行政法人大学入試センターは、新課程初年度の、今の高校1年生が受験する令和7年度(2025年度)、大学入学共通テストの試作問題等を発表しました。

【国語】

大問が増えます。時間も増えます。配点も現代文の比重が上がります。(現在の50%から55%へ)いろいろ資料を読み比べる必要があります。論理性も試されます。

【地歴・公民】

地歴はいずれも〇〇総合と〇〇探究の組み合わせですが、配点は〇〇総合の配点が25%。つまり〇〇探究の比重が高いです。

地理は地理総合が大問2つ、日本史・世界史は大問1つが歴史総合からの出題です。歴史総合は会話文や資料などがあり、大問1つといえどもページ数では10ページにもなっています。

公共+倫理、公共+政経はそれぞれ全体で43ページ、44ページと結構な分量となっています。

【数学】

数学Ⅰ・Aは4問すべて必答、数学Ⅱ・B・Cは大問3まで必答、以下4問から3問選択となっています。数学Ⅱ・B・Cの大問4は数列、大問5が統計、大問6がベクトル、大問7が軌跡とオーソドックスな内容ですが、計算して答えを求めるのではなく、解き方や条件など論理性が求められている出題となっている点では現在と大きく変わりません。

【情報】

全問必答となっています。以前公表された試作問題よりも踏み込んだ内容となっています。箱ひげ図や分散図・相関など、数学の統計の範囲も加わっています。これなら対策できそうです。

いずれも分量が多いように感じますが、今後調整を行うとの事です。今回はあくまでも試作品ですから、いろいろな意見を取り入れて改善されると思います。今後のニュースにも注意しておきましょう。