公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係を探る②

2013年10月11日 金曜日

多くの私立大では「公募推薦入試」が開始となる季節となりましたが、公募推薦入試において「出願要件」や「得点化」などで受験生に重くのしかかってくる「評定」について検証しているこのシリーズ。今回で2回目となります。評定の点数化がどれほど合否に影響を与えているのか、また、実際に評定が悪いと公募推薦入試には合格出来ないのか?や、評定が悪くても公募推薦入試で合格を勝ち取るためには一体何をすればいいのか?について、2回のエントリーに分けてご紹介しています。

なお、今回のエントリーをお読みになる前に、こちら「公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係は?①」とこちら「公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係を探る①」のエントリーをご一読頂き、「東日本の大学と西日本の大学では評定の扱いが異なる」点や「特に近畿地区の私立大で多い評定の得点化」、同志社女子大の2011~2013年度公募推薦入試S(2011及び2012年度は公募推薦入試S一次)における評定平均値帯域別合格率について把握しておいて下さい。

前回の同志社女子大のデータに続き、今回は龍谷大の公募推薦入試における評定平均値と合格率の関係について次の3つの画像でご紹介します(それぞれ画像をクリックすると拡大します)。



こちらは2教科型公募推薦入試において評定帯域別に合格率を算出したものです。学部ごとにご紹介をしています。

同志社女子大のデータと明らかに違う点は、最も低いゾーンである評定2.6~1.9であっても、例えば評定3.4~2.7や4.2~3.5のゾーンとほとんど変わらない合格率になっている学部が多数見られる、という点です。特に、2012年度入試の政策学部は評定2.6以下の受験生の合格率が非常に高くなっています。

しっかりとした対策を行えば充分合格は勝ち取れる、ということが言えるのではないでしょうか。

そうなのです。例え自分の評定が低くて、公募推薦でそれが得点化されてしまう場合でも、試験までの対策次第では充分挽回が可能なのです。

自分が受験する大学の入試問題をしっかり分析し、出題傾向に合わせた学習方法に特化すれば、評定の点数化で若干不利になっていたとしても跳ね返すことが可能です。

公募推薦入試が行われるのは11月前後からとなります。それまでの間、高校3年間(正しくは2年と少しですが)の成績の悪さをカバーすべく、他の受験生以上の実力をつけるべく勉強に励んでほしいと思います。

公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係を探る①

2013年10月4日 金曜日

間もなく、多くの私立大では「公募推薦入試」が開始となる季節となりました。

今回と次回のエントリーでは、公募推薦入試において「出願要件」や「得点化」などで受験生に重くのしかかってくる「評定」について検証してみたいと思います。

なお、今回と次回のエントリーをお読みになる前に、こちらのエントリー「公募推薦入試 評定平均値と合格率の関係は?①」をご一読頂き、「東日本の大学と西日本の大学では評定の扱いが異なる」点や、「特に近畿地区の私立大で多い評定の得点化」について理解しておいてください。

評定の点数化がどれほど合否に影響を与えているのか、また、実際に評定が悪いと公募推薦入試には合格出来ないのか?や、評定が悪くても公募推薦入試で合格を勝ち取るためには一体何をすればいいのか?について、2回のエントリーに分けてご紹介したいと思います。

一部の大学では、公募推薦入試における評定平均値と合否の相関関係についての資料が発表になっていますので、それらを見ながら話を進めていきます。

まずは、同志社女子大の2011~2013年度公募推薦入試S(2011及び2012年度は公募推薦入試S一次)における評定平均値帯域別合格率を次の4つの画像でご紹介します(それぞれ画像をクリックすると拡大します)。なお、この公募推薦入試においては調査書は50点満点、つまり「評定平均値の10倍」されて配点の一部として加算される方式です。ちなみに、どの学部・学科も総点は350点となっていました(ただし、学科によって教科・科目の配点は異なる)。




先にご紹介したとおり、総点350点満点中50点、全体の14.3%が調査書の占める割合となっています。

例えば、「現代社会学部 現代こども学科」や「生活科学部 食物栄養科学科 管理栄養士専攻」といった人気が高い学部・学科・専攻では決してそうであるとは言えないものの、大きな特徴として「評定平均値が5.0~4.3のゾーンにいる受験生の合格率が高い」という点が挙げられます。

「評定平均が高い」ということはつまり、「学校の成績が良い」ということになり、もっと簡単に言えば「勉強が出来る・得意」ということを示しますから、評定平均値が高い受験生が合格率が高くなるのはごくごく当然の結果でしょう。

注目すべきは4.2~3.5のゾーンにある受験生たちの合格率です。先にご紹介した5.0~4.3のゾーンと比べると少し合格率が落ちますが、それでもさほど大きくは変わらない学部・学科もいくつかあります。

それよりも低いゾーン2つになると合格率がかなり低くなりますが、それでも多くの学部・学科では3~4人に1人は合格した、というデータになっていますから、あきらめるのは禁物です。

次回のエントリーでは、他の大学が公表している評定平均値と合格率のデータと、評定が低くても公募推薦入試で「逆転合格」を勝ち取る方法をお教えします。

2013年3月卒就職率 分析③ ~企業が求める人材~

2013年10月2日 水曜日

こちらのエントリー「2013年3月卒就職率 分析① ~文系<理系 男子<女子~」とこちらのエントリー「2013年3月卒就職率 分析② ~就職率が高い学部・系統~」で、今春大学を卒業された方々の就職率を中心に考察をしてきました。

2つのエントリーに続いては、企業の側に立って「就職」を考えてみたいと思います。

企業はどのような学生を求めているのか?という疑問に対する答えを示していそうなものとして、独立行政法人 労働政策研究・研修機構が2011年6月に発表した「入職初期のキャリア形成と世代間コミュニケーションに関する調査」という資料の中から、「企業が重視してきた人材とこれから重視する人材」についてのアンケート調査結果をご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

青い棒グラフで示している「これまで育成、確保することを重視してきた人材」としてトップに挙げられているのが「職場でチームワークを尊重することのできる人材(76.2%)」ですが、赤い棒グラフが示す「今後、育成、確保することを重視する人材」においては4番手(58.3%)にまで後退しています。

反対に「今後、育成、確保することを重視する人材」として1位に浮上しているのが「指示されたことだけでなく自ら考え行動することのできる人材(78.0%)」です。また、それに次ぐ支持を得ているのが「リーダーシップを持ち、担当部署等を引っ張っていける人材(68.2%)」となっています。

企業が求めている人材は、「協調型」から「自主行動型」に移りつつあることが見て取れます。

一方で、関西大学のキャリアセンターでは、現代の学生の気質を以下のようにおまとめになられています。

気になる現代の学生気質
・働く意義、労働観が希薄
・人懐っこいわりには「コミュニケーション能力」が低い
・異年齢者との対応が苦手
・団体・組織で行動するのが苦手
・社会人としての基本的行動規範が具備されていない
・挫折に対する耐性が弱い
など
(出典:関西大学 教員対象説明会 資料)

企業は「自主行動型」の人材を求めているのですが、それ以前に現代の学生は「社会人としての基本的行動規範が具備されていない」という状態であり、現代の若者の気質と企業が求める「自主行動型」とは対照的なようです。

社会に出て自主的・自立(自律)的に仕事に取り組むような人間に育てるには、大学に通う年数だけでは足りないものと思います。まして、昨今では3回生の後半からという、非常に早くから就職活動に入る必要があるため、大学には実質2年半しか猶予が無いことになります。

ですから、社会人としての基礎を育み、出来ることならば、企業が必要としている「自主行動型」の人間となるよう高校時代から素養を養う必要がある気がします。

2013年3月卒就職率 分析② ~就職率が高い学部・系統~

2013年9月26日 木曜日

こちらのエントリー「2013年3月卒就職率 分析① ~文系<理系 男子<女子~」では、2013年4月卒業生の最終就職率をご紹介し、特に今年3月卒業生においては男子よりも女子の方が就職率の点では健闘が光った、という話をご紹介しました。

大まかな就職率については前回のエントリーのような状況となっていますが、もっと細かく就職率を見てみたいと思います。今回は、近年ではどういった学部・系統の就職率が高いのか?低いのか?について検証してみます。次の表をご覧ください。なお、表内で紹介している就職率は大学通信調べによるもので、先にご紹介をした文部科学省及び厚生労働省調べのものとはソースが異なり、総計の就職率も異なっています。以下でご紹介する就職率は「就職決定者÷(卒業生-大学院進学者数)×100」で計算されたものです。

学部・系統別に過去5年分の値を掲載していますが、2013年度の就職率が高い学部・系統から順に左上⇒左下⇒右上⇒右下、と掲載しています。

就職率が高い学部・系統として、ベスト3は看護、薬、医療技術といった「医療系」が独占しており、もう少し下の方の順位を見てみても社会福祉、家政・栄養、教育という「資格系」が人気を集めています。

また、反対に就職率としては振るわない部類に入る、右側の表にある学部・系統を見てみますと、文系学部がひしめいています。

全国の進学校でご勤務されている進度指導教諭644名に「就職を意識して大学・学部を選ぶ傾向が強まっているか」と聞いた所…

以前に比べて強くなった 34.8%
以前に比べて少し強くなった 53.0%

と、この2つの回答だけで90%近くにまで達しています。その点から考えますと、この学部・系統別の就職率データは大学受験を控えた受験生の学部選びの参考になるものではないかと感じます。

特に、「大学で何を学びたいか決まらない」「興味がある分野が見つからない」といった受験生の皆さんは、いわゆる「つぶしが利く」所として「就職率が高い学部・系統」を候補として挙げるのも1つではないでしょうか。

このシリーズ3回目となる次回のエントリーでは、企業側の目線に立った内容で、昨今の就職状況等について分析してみたいと思います。

2013年3月卒就職率 分析① ~文系<理系 男子<女子~

2013年9月17日 火曜日

当ブログでは、過去に「大卒生の就職率」について何度か記事を書いてきています。

特に、直近の動きとなる今年4月卒業生の途中経過についてはこちらのエントリー「2月時点就職内定率 文系<理系 男子<女子」で、昨年春に卒業された方々の就職率についてはこちら2つのエントリー「大卒生就職内定率 昨年より上昇も・・・①」「大卒生就職内定率 昨年より上昇も・・・②」でご紹介をしています。

この度、2013年4月卒業生の最終就職率が明らかになりましたので、ご紹介を致します。以下、文部科学省および厚生労働省発表の資料を基に作成・分析を進めます。早速下のグラフをご覧ください(画像をクリックすると拡大します)。

折れ線グラフが示しているのが、毎年4月時点の就職率となります。今年度は93.9%ということで、昨年度の93.6%から0.3%という微々たるものではありますが、2年連続で就職率が上昇しています。しかしながら、過去からの就職率の推移をご覧いただければお分かりの通り、「厳しい就職状況」と言わざるを得ない状況が続いています。

また、棒グラフが示しておりますが、国公立大の就職率95.3%(昨年度より―0.1 ポイント)、私立大就職率93.4%(同+0.5 ポイント)となっており、国公立大と私立大の就職率の差が2012年度の2.5 ポイントから1.9 ポイントに縮まっています。「リーマンショック」による景気の悪化で就職率が大きく落ち込んだ2010年度や2011年度は国公立大の就職率が私立大のそれを大きく上回り、「不況でも国公立大卒は強い」ことを見せつけましたが、景気が徐々に回復していくにつれて私立大の就職率も持ち直してきている、という状況です。

就職率自体は改善の傾向にありますが、企業の採用方針に関しては必ずしも「人数を多く採る」というわけでもなさそうです。

近年ちょくちょく聞く話の1つに、大手企業の中には「要求する水準を満たす人材が募集人数より少ない場合、人数を確保することに執着しない」という、言わば「質を保つ」方針の所が多くある、という話があります。ですから、学生の質次第では、特に大手企業での採用者数がもう少し増えるでしょう。

続いて、文系・理系に分けて就職率をご紹介します(こちらも画像をクリックすると拡大します)。

左側に文系、右側に理系、それぞれ国公立大・私立大別に過去4年分の就職率をご紹介しています。

一目でお分かりいただけるのが、理系の就職率の高さです。国公立大・私立大とも、理系の就職率が文系を凌駕しています。

また、2012年度⇒2013年度の動きを見てみますと、文系は国公立大で前年比+0.4ポイント、私立大は横ばいとなっている一方で、理系では(国公立大ではなぜかダウンしていますが)私立大で+4.1ポイント、理系トータルで+1.6ポイントと、大きく数値が上がっている点も目を引きます。

文系と理系で比べると、やはり理系に分があるようです。

続いては、男女別の就職状況です(画像をクリックすると拡大します)。

冒頭にお知らせしました通り、若干ではあるものの就職率が好転しているにもかかわらず、男子は全体・国公立大・私立大の3つすべてで値を下げています。その反面、女子は全体・国公立大・私立大すべてで値を伸ばし、全体で94.7%となりとうとう男子の94.5%を超えました。日本経済新聞が過日に報じていたところによりますと、女子の就職率が男子を「5年ぶりに上回った」とのことです。

男女で就職率が逆転した理由として、同紙では「女子の採用が多い医療や介護分野の求人が伸び、男子の就職が多い製造業の求人減が影響した」と文部科学省及び厚生労働省はみている、と報じています。

また、あちこちの中高あるいは大学で「男子よりも女子の方が元気」というお話をお聞きします。「元気」にはいろいろな意味が含まれていると思いますが、就職率を見ている限りでは「女子の元気さ」が浮き彫りとなっています。

男子諸君、頑張れ!

次回のエントリーでは、学部・系統別の就職率をご紹介し、近年ではどういった学部・系統の就職率が高いのか?低いのか?について検証してみます。

女子の憧れ キャビンアテンダント採用数ランキング07~11

2013年4月5日 金曜日

女子の憧れ キャビンアテンダント採用数ランキング」でご紹介したランキングですが、年間を通してアクセスが多い記事となっています。

今回のエントリーは、そのデータに最新の採用数を加算した、07~11年の合算での採用数ランキングをご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

並んでいる大学名を見ていますと、首都圏の大学に偏っているということも無く、トップ5以内に近畿地区の大学が3つランクインしているなど、近畿地区の大学も数多く顔を出しています。

また、ランクインしている大学の顔ぶれを見てみると、早稲田大や関関同立といった難易度の高い大学はもちろんのこと、日本女子大・フェリス女学院大・同志社女子大といった女子大も大健闘しています。

ただ、やはり関西外国語大と青山学院大、この2校の実績がダントツで高いのは前回ご紹介した傾向通りです。

こちらのエントリー「関西外国語大 各科目の出題傾向・対策法」では、関西外国語大が新たに設置をされた最新設備「エアライン演習室」の様子を簡単にご紹介しました。先日も、教科書の学習だけではわかりにくい「緊急時の対応」も含めた授業がこの演習室で実施されたようで、緊急脱出時の乗客の誘導、客室に持ち込まれた不審物の捜索、といった実技を交えた具体的な講義が行われたようです。

こういった実際の航空機の内部を再現した演習室で実に具体的な内容を訓練されている学生と、そうではない学生とでは採用試験時に大きな差が出るのは当然でしょう。

関西外国語大のキャビンアテンダント採用数1位、まだまだ続きです。

国立教員養成大 鳴門教育大が3年連続教員就職率トップ!

2013年3月28日 木曜日

文部科学省は、小・中・高等学校等の教員養成を目的とする国立の教員養成大学・学部卒業者(44大学・学部)の教員養成課程の就職状況について、毎年データを取りまとめて公表しています。この度、最新のデータとなる「平成24年3月 教員養成課程卒業者」についての平成24年9月末までの就職状況が発表されました。

なお、昨年同時期のデータに関してはこちらのエントリー「またまた上昇 国立出身者の教員就職率」でご紹介をしています。

データの概要は次の通りです。

①国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)卒業者の教員就職者数
今年6,466人(正規採用3,726人、臨時的任用2,740人)
昨年6,494人(正規採用3,820人、臨時的任用2,674人)

②全体での教員就職率
今年61.6%(前年より-0.4%)
昨年62.0%(前年より+2.4%)

ここ数十年の教員就職率等の推移は以下のグラフの通りとなっています(画像をクリックすると拡大します)。

中央付近に点線で示されているのが、国立の教員養成大学及び学部(教員養成課程)卒業者の「教員就職率」となります。直近の教員就職率は61.6%となっております。少子化による児童生徒の減少等に伴い採用率を減少させた平成11年度32%という過去最低値から考えますと、かなりの良化となっています。

採用率の良化にはいくつか理由がありますが、その内の最も大きな部分を占めていると思われるのが「団塊世代の大量退職で近年は新規採用が増えている」というものです。

また、教員養成大学・学部の入学定員を減らしたりしてきたことも理由の1つになるでしょう。

教員就職率が盛り返したのは「臨時的任用」の部分での人数・割合が増したことが大きく寄与していることもわかります。今回の最新のデータでは、総就職者数の4割強が臨時的任用での採用、となっています。

「少人数クラス編成」や「習熟度別授業」を取り入れる学校が増えるにつれて、この臨時的任用で採用される先生の数が飛躍的に増えているようです。

待遇面で正規での採用者よりも安く抑えられるということもあり、正規任用の代わりに臨時任用の先生を増やすことで人件費等を抑えていると思われる所もあるようです。

ですから、教員就職率が上昇しているとは言えども、臨時任用の占める率が高いことを考えると手放しで喜べる状況ではないというのは引き続き変わらない状況です。

続いて、国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)を2012年3月に卒業した方々の教員就職率を、大学別に見てみたいと思います。下のグラフは率が高い方から順に、全国国立大平均就職率を超えた19校を並べています(画像をクリックすると拡大します)。

鳴門教育大が1位となっています。上のグラフは過去2年分のデータ掲載となっていますが、データをひも解きますとなんと同大は3年連続で全国1位を達成しています。

調べてみますと、鳴門教育大では「少人数教育」を実践するとともに、就職支援策として校長を経験したアドバイザーによるきめ細やかな指導、充実した教員採用対策ガイダンス、採用試験対策の論文指導、全教員が面接官となった模擬面接・模擬授業の実施、などに力を入れているようです。

充実した教育環境と教員就職支援であることがわかります。

近畿地区に目をやりますと、昨年は近畿地区全校が平均就職率を上回っていたのに対し、今年は京都教育大が57.7%と平均を若干下回る結果となりました。

近畿地区に住んでいる受験生の皆さんで将来学校の先生になりたい方は、地元である近畿地区の国立大に鳴門教育大も含めて、教員就職率が高い所がそろっているという点ではとても恵まれた状況です。

「教師」が2年連続1位 高校生たちが希望する職業

2013年3月27日 水曜日

現在の高校生たちが一体どのような職業に興味を持っているのか?について集計したデータがありますので、ご紹介したいと思います。

今回ご紹介するデータは、日本ドリコムが毎年12月から翌年2月にかけて高校2年生を対象に実施している、職業を中心に尋ねる意識調査の集計結果です。

それでは、トップ10にランクインした職業を以下にご紹介します。

最新のランキングと合わせて、過去2年分の順位も併記しています。

「教師」は昨年に引き続き今回も1位となり、2年連続1位の首位となりました。2年前は2位でしたから、毎年高い人気となっていることがわかります。

ランキングの中で特に目を引くのが、今回の5位の「建築士」です。昨年ランキングでは12位、一昨年は25位と、年々大きく順位を上げています。志望理由をみて見ると建築士では「1つの町のようなマンションとかを建てたい」「誰も見たことのない世界を自分の手で作りたい」というものが挙がっているようです。クリエイティブな仕事を希望する高校生が、特に男子の間で増えているのではないでしょうか。

男女比率が極端になっている職業について取り上げてみたいと思います。

男子で最も希望の比率が高いのが「公務員」です。これは2年前の同様の調査においても同じ傾向でした。男子においては「公務員」についで「教師」「警察官」が順位として続きますが、「公務員」「警察官」が上位に来ていることからわかるように、男子は職業選びにおいて「安定志向」が強いようです。

女子は「看護師」の割合が最も高く、次いで「保育士・幼稚園教諭」となっています。2年前は「保育士・幼稚園教諭」の方が「看護師」よりも割合が高かったものの、この2つの職業の人気が高いことには変わりありません。職業は違えど、「人に接する」という点が共通しているこれらの職業に惹かれる女子が多いようです。

明日のエントリーでは、今回の調査で高校生が「なりたい」と思う職業1位の教師に関する記事をご紹介する予定です。