【ついに出ました】帝塚山学院大学【出願料無料の共通テスト利用】

2020年10月8日 木曜日

2021年度大学入試にもコロナ禍の影響が出ています。横浜国立大学は、ついには独自の学力検査を取りやめて、「大学入学共通テスト」のスコアと自己推薦書などで判定すると発表しました。確かに大学側としても受験生が発症または濃厚接触者に認定された場合の対応も大変ですし、入試の当日はいくら座席定員を減らすなど試験会場内での対応を考えたとしても、会場までの交通機関や出入り口で多くの人が集まるのは避けられず、感染拡大のリスクが高まるのは間違いないとの判断でしょう。特に併願受験が多い私立大学では、できるだけ学校に出向かずに完結する「共通テスト利用」も増加するのではないでしょうか。

そんな中で、大阪府堺市泉ヶ丘にある、韓国語・韓国文化が学べることでも知られている「帝塚山学院大学」は共通テスト利用の検定料が全額免除と発表されました。基本はネット出願ですので、調査書と大学入学共通テスト成績請求票、角2封筒があれば出願可能です。受験料は無料!というわけで共通テストを受験予定の皆さんはさしあたり出願しておきましょう。共通テストをがんばるだけで合格通知が送られてきます。一応念のための確認ですが、現在では帝塚山学院大学は全面共学ですので、男子も大歓迎されておりますよ。

【7年ぶりの】京都学園中高 京都先端科学大学 法人合併【復縁?】

2020年10月7日 水曜日

昔むかし、和歌山に辻本光楠(こうなん)さんという農家の四男さんがおったそうな。広い世界を知るために単身アメリカに行ってみたところ、何者かに襲われて片腕が無くなるほどの大けがをして帰国。後遺症に苦しみながらも英語を学び続けて立派な教育者になったそうな。その方が京都大学の近くに商業学校を作ったのが95年前。その3年後、花園妙心寺の塔頭(たっちゅう)が持っていた竹林を借りる形で右京区に移転してきたのが、今日の京都学園中学校・高等学校です。校地の一番奥がテニスコートなので、その塔頭の庭にはテニスボールが時々飛び込んできますが、和尚さんは特に気にしていないご様子。実はこの和尚さんは京都工芸繊維大学で蚕の研究をしていた農学博士でもある方ですが・・・(脱線しましたので軌道修正)それはさておき、実は2014年までは当時の京都学園大学も同じ法人「京都学園」が運営していたのですが、何があったのか6年前に中高だけが独立し、学校法人「京都光楠学園」となっていました。

一方、亀岡にあった大学の方はその後大きく姿を変えていきます。2015年の太秦キャンパス開設と併せて学部の増設、改組など拡大路線に走り始め、本部機能を京都市に移転、2018年には日本電産会長の永守氏が理事長に、2019年には法人名も「永守学園」、大学名は「京都先端科学大学」に変更。カリキュラムも大幅変更、英検2級以上持っていれば授業料免除+100万円/年プレゼントといったゴージャスな奨学金を用意するなどでも注目を集めています。 このように6年間の間に大きく進化した大学との協力関係は中高の充実につながるとの考えでしょうか、再び法人が統合されると発表されました。大学側も附属校を新設する構想がうわさされていましたので、一気に大学附属校を手に入れたことにもなります。中学からの10年一貫人材育成プランもかんがえていらっしゃるかも・・・。楽しみです。

【本格的な理系の】追手門学院大学 心理学部 心理学科 人口知能・認知科学専攻【専攻誕生】

2020年10月5日 月曜日

以前このエントリーにも書きましたが、データサイエンス系の学部新設が関西圏でも続いております。そんな中、追手門学院大学も2021年4月から新たな専攻を作るわけですが、既存の心理学部・心理学科の中の「専攻」という小さな単位での募集ですから、基本は文系かな?と思っていたのですが、その「専攻」のためだけのパンフレットを見てあらびっくり。プログラミング演習や統計数学などの理系科目が満載ではありませんか。それに入試科目も数学と英語が基本となっています。

だったら学費も理系並みかと思えば、他の文系学部と同じ金額ですから、これはお得です。というわけで、文系のイメージが強かった追手門学院にも理系ができました。 実は新たな学部や学科を作るには許認可が必要なので、さしあたり「専攻」の形になったという事情もあったようです。40名の学生に11名の教員という手厚い指導でのスタートですが、今後どのように発展していくのか楽しみです。

【教育・看護系】大阪信愛学院大学(仮称)オープンキャンパス【その2】

2020年10月2日 金曜日

こちらも教育・看護系のオープンキャンパス案内です。大阪の「大阪信愛学院短期大学」が4年制で共学の「大阪信愛学院大学」に昇格するお話は7月にこのエントリーでお知らせしましたが、9月30日現在、設置認可申請中という状況です。ということは・・・(ここからは小声で)このタイミングでまだ申請中という状況では学校推薦型選抜(指定校推薦)ができない理屈ですので、一般入試の枠が広がり、今年はチャンス!と考えられます。 次のオープンキャンパスは10月11日。詳しくは学校のWEBサイトをご確認ください。

【教育・看護系】奈良学園大学 入試対策講座【その1】

2020年10月1日 木曜日

奈良学園大学は、1984年には奈良産業大学の校名で経営・経済系の大学として設置され、その後法学部を増設といった文系の大学でしたが、社会ニーズの変化に対応すべく校名変更し、2014年に人間教育学部、保健医療学部看護学科を設置、さらに昨年リハビリテーション学科も設置したという、現在成長中の大学です。

現在は奈良県中部、JR大和路線王寺駅の隣、三郷駅が最寄りの三郷キャンパスと近鉄けいはんな線学研奈良登美ヶ丘駅近くの登美ヶ丘キャンパスに分かれていますが、三郷キャンパスの「人間教育学部」は2022年4月から登美ヶ丘に移転、統合という計画になっています。但し三郷キャンパスには立派な体育館や野球場がありますのでスポーツ施設として引き続き使うのかもしれません。 少し先ですが、12月にこちらの一般選抜対策講座が予定されています。詳しくは学校HPをご覧ください。

【私が高校生だったら】JAPAN e-Portfolioが運営停止【あばれるかも】②

2020年9月25日 金曜日

(昨日の続き)JAPAN e-Portfolioのための研修に参加し、ICT機器を生徒に購入させて準備してきた先生方のご苦労と、その先生の言葉を信じて先生と一緒に受験生が準備や記録を重ねてきたデータが、この9月11日に宇宙に消えていきました。(まあ正確にはPDF保管はできたのですが、出願する学校に合わせて選んでプリントアウトして添付するという余計な作業が発生する上に、調査書は担任先生の手作りに逆戻りです)

まあ、採用していた大学は少なかったとはいえ、AO入試(総合型選抜)の出願期間の直前に、いきなり梯子を外されたようなものです。大学側も募集要項の訂正(出願書類や形式の変更)をホームページに発表するなど、対応に追われています。新たな今の大学1年生と異なり、今の高3生にまつわる混乱状況は、明らかに人災です。 今回の大学入試改革の理念や理想はさておき、具体的な導入についての詰めが甘すぎるような気がします。

【私が高校生だったら】JAPAN e-Portfolioが運営停止【あばれるかも】①

2020年9月24日 木曜日

今年、大学に入学した学生の中には、入学式もガイダンスも無い。キャンパスにもまだ入れない。さらにクラブ・サークルにも参加できない・・・。オンライン授業だけなら大学の近くに住む意味も無く、家賃も惜しいので実家に帰ってひきこもり、という寂しい青春を送っている人が数十万人いるわけですが、大学入試改革元年に当たってしまった今の高3生も大変な学年になってしまいました。 昨年11月に、英語の外部検定利用の中止が発表され、12月には大学入学共通テストへの記述問題の採用見送りが決定され、そのための準備を高校入学時(またはもっと前?)から行ってきた現高3生は、「そんなんだったらもっと今まで通りの勉強に時間とお金を費やしたのに、どうしてくれるのよ!」という気持ちだと思うのですが、この8月7日にはついにもう一つの大学入試改革の柱である「高大接続ポータルサイト『JAPAN e-Portfolio』(文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業(主体性等分野)の取組の一つ)の運用中止が発表され、2021年度入試への利用ができなくなりました。今まで推薦型の入試で特に重視されてきた、担任が記入する調査書の代わりに、電子的に保管・評価された学びの履歴に置き換え、そのデータは出願された大学側が参照できるというシステムだったのですが、採用しようという大学が2018年12月段階で全国774校(大学校含む)中111校(文科省発表:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/143/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2019/02/20/1413594_001.pdf)にとどまり、特に東大・京大をはじめとして国立大学87校中67校も採用見送りなど、大学からの運営協力費を集めることもできなくなったというお粗末ぶりで、ついに文科省からタオルを投げられた形です。(続く)

【危機管理学部といえば】倉敷芸術科学大学 オープンキャンパス【くらげー】

2020年9月9日 水曜日

岡山県倉敷市の「倉敷芸術科学大学」(通称「くらげー」(アクセントは「ら」にあります)こんな勝手な略し方をして大学に怒られないかとご心配の皆様、以前いただいたこの大学のクリアホルダーにはクラゲのイラストが一面にデザインされていましたので、この略し方は公認だと思われます)は、その略称からも芸術系の印象が強いのですが、デザインやメディア映像を扱う芸術学部に加えて、日本には珍しい危機管理学部や動物生命科学科のある生命科学部を持っている、特徴のある理系分野にも強い大学です。

今年は多くの大学がコロナ禍の影響でWeb上でのオープンキャンパスを行っていますが、こちらでは実際に大学に集まる形でのオープンキャンパス(Live Campus)が開催されます。2日程が予定されていますが、内容は少し異なるようです。ご興味のある方は2回お出かけしてみては如何でしょうか。詳しくは大学HPをご覧ください。

【オンラインでも】京都産業大学 Webオープンキャンパス【臨場感】

2020年8月27日 木曜日

登校しての授業が再開している中学校、高等学校はライブでのオープンスクールや説明会が開催されるようになってきましたが、夏以降の授業もオンラインがメインで、キャンパスへの入構も制限されているとなっているところが多い大学については、まだ募集イベントもオンラインとなっています。 そんな中でも京都産業大学の募集関連イベントの一つである「公募推薦入試模擬試験」は、オンラインなのに臨場感満載です。

① 事前申し込みをして「模試セット」を送付してもらう

② 当日入試情報サイト上での「解答始め」の合図とともにゴリゴリ解く

③ 画面上で試験時間のカウントダウンがなされて、「解答終了」の合図で鉛筆を置く

④ 正答が表示されるので自己採点

⑤ 予備校の先生の解説授業を聞く

なるほど、考えましたねぇ。というわけで、おうちで模試を受けてみましょう。

【情報分野の】立命館大学 2学部移転【大坂の陣】

2020年8月26日 水曜日

立命館大学が2024年度から、情報理工学部をびわこ・くさつキャンパスから、映像学部を衣笠から「大阪いばらきキャンパス」に移転すると発表しました。滋賀県民からは学生の流出を心配する声も上がっていますが、情報理工学部はそもそも定員規模が小さく(一般募集で266名)、院生まで含めても、びわこ・くさつキャンパスで学ぶ約1万5千人のうちの2400人程度ですので、草津のマンションの大家さん、ご心配なさらなくて結構です。さらに映像学部は一般募集で86名定員とその3分の1以下ですので、学生移動に伴う周辺環境への影響はあまりないと思います。

滋賀や京都では募集に苦しんでいるので大阪に移転するの?という疑問に対しては以下のグラフをご覧ください。どちらの学部も安定してなかなかの高倍率を維持しています。

それよりも、「情報系」の学部が大阪に出るという意味の方が大きいわけです。情報系といえばビッグデータとディープラーニングをベースとするAI技術が世界的に加速しているわけですが、それに伴い、その人材育成が急務になってきた今、東京では文系のイメージが強い立教大学が「人工知能科学研究科」という情報系の大学院大学をこの4月に開設しました。一方関西では26年前から関西大学の総合情報学部が文理融合型の情報を扱う学部として、茨木のお隣の高槻市に開設されていますが、この世界的な流れに対して近畿大学が反応し、情報系の新学部設置の計画を発表しています。また、認知科学といった隣接分野ではありますが、同じく茨木の追手門学院大学も心理学部の中に人工知能を研究する新学科設立の計画を発表しています。

そこに立命館大学が情報理工と映像をセットで大阪に移転させて来るのですから大変なことになります。短期的には情報系を志望する学生の取り合いになることでしょう。しかし長期的には大阪がAI人材育成の一大拠点となるかもです。

ところで、みんなでパソコンつけたら大阪の電力使用量が一気に上がるような気がします。因みに富山県の黒四ダムで発電された電気は大黒部幹線と呼ばれる送電線で大阪まで送られていますが、その送電線の最終地点は関西大学総合情報学部の隣の変電所ですので、いざとなったら大阪の電気とめたろか、という関大発のギャグも生まれたりして・・・。