大学と歩留まり率①

2017年3月27日 月曜日

今年も国公立大学後期試験の結果も出そろい、進学先が決定していく時期ですが、大学に合格した人のうち、実際に入学手続きを行う人はどのくらいになるのでしょうか。最新の数値がそろいませんでしたので2015年入学生についてのデータで比較してみました。歩留まり率とは、合格者数のうち、実際に入学した学生の割合です。私立大学は一人で複数学部や複数回合格することが可能ですが、実人数に直して発表された数値を元にしています。

(大学によってその数値の定義が違いますので、あくまでも目安としてご覧ください。)

まず、関関同立についてですが、関西学院大学が35.03%と最も高い数値になっています。もちろん関西学院大学のブランド力の高さもあるとは思いますが、提携校や系属校からの推薦系の入試による合格者割合が高いというのもプラス材料となっています。一方国公立の併願として受験されるケースが多くなった立命館大学が22.45%と他の3大学より低い数値となっています。

産近甲龍で比較しても受験者数日本一の近畿大学が歩留まり率としては低くなっています。私立大学の場合は「一般入試での受験者が多い大学」=「他大学との併願者が多い大学」となりますので、歩留まり率と難易度との関係は、なさそうだと考えた方が良いでしょう。(続く)

 

京都産業大 3/26(日)にオープンキャンパスを開催

2017年3月6日 月曜日

京都産業大が、2018年度入試に向けたオープンキャンパスを早くも開催されます。
詳細は次のとおりです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。

日時:
2017年3月26日(日)10:30~15:30
※10:00から受付開始(事前申込不要・入退場自由)
場所:
京都産業大学
主なプログラム:
大学紹介・入試説明、個別相談、保護者向けイベント、施設見学・研究紹介、学部紹介・模擬授業・研究展示、学生企画、キャンパスツアー

2018年4月に新設予定である「情報理工学部」の新情報をいち早くチェックできる機会です。また、自然豊かなキャンパスに、同大学が持つ文系・理系の全ての学部が揃うという規模の大きさなど、京都産業大のキャンパスの雰囲気をぜひとも体感していただきたいと思います。

 

大学の合格通知

2017年2月22日 水曜日

2月も下旬となり、私立大学の一般入試の結果も日々判明しています。今回は合格後の手続きについて紹介します。

これは立命館大学の合格通知の実物です。(一部画像を処理しています。)御覧のように、「合格通知」の部分より納付書の方が大きい面積を占めています。(大学によっては納付書が別に添付されている形式もあります。)それはさておき重要な情報は、納付期限です。図の赤丸で囲んでいるところに小さく印字されているので見落としがちですが、入学金と前期授業料の納付期限が異なっていますので注意が必要です。立命館大学の場合は入学金の納付期限は2月27日、授業料の納付期限は3月24日です。国公立大学受験生の場合、国公立前期試験(2月25日~26日)の手ごたえから入学金を納めるかどうかを判断することができますが、合格発表(3月8日頃)を見てから判断することはできません。ちなみに多くの大学では入学金とはその大学に入学しなくても、入学の権利を確保するために必要なものであったとして、返金されないのが通例です。

この入学金を払った後、登録カードや写真などを郵送することになります。そちらも期限が決まっているので確認が必要です。

納付期限までに入学金を納めなかった場合は入学の権利を放棄したとして処理されますので、うっかり日付を見落とすなど手続き上のミスで、せっかく合格したのに入学できないという事のないように気をつけましょう。かつて前期入試で失敗をして、落ち込みすぎて試験後泣きながら寝ていたために併願私立大の入学金納付ができなかったという生徒がいました。結果的に国立に合格したため、笑い話で済んだので良かったのですが、そうでなければ併願受験をした意味がなくなってしまうところでした。

もちろん、入試はまだまだ続きます。合格通知をすでに手にしている人も、いない人も、最後まで気を抜くことなく、体調管理と最後の知識確認を怠らないようにしましょう。

 

個別指導学院フリーステップ 教育技術研究所より(関関同立英語分析2/4)

2017年2月4日 土曜日

関関同立大入試2017 英語の問題

2/4 同志社英語
例年通り、大問3題構成、大問Ⅰ・Ⅱは長文と大問Ⅲは会話文という構成
記述の和訳と英作がそれぞれ1題ずつ出題
長文の設問内容は同意表現選択問題が大半をしめ、内容一致問題、空所補充問題など例年通りの構成
和訳問題は昨年度2/4は大問Ⅰで出題されたが、今年度は大問Ⅱで出題
特に目立った傾向の変化はないので、これまで行ってきたことを信じて試験にのぞみましょう。

個別指導学院フリーステップ 教育技術研究所より(関関同立英語分析2/2)

2017年2月2日 木曜日

関関同立大入試2017 英語の問題

2/2 関西大英語
例年通り、大問3題構成、大問Ⅰは会話文と文整序、大問Ⅱと大問Ⅲは長文という構成
2/1と同様大問ⅢのAの問題の設問指示文は英語
2/1では出題されていない”refer to”という指示文が登場
これから関西大を受験する人は関大の最新の問題と過去問でしっかり例年出題されている設問指示文を確認して、
本番で焦らないように備えておきましょう。

2/2関西学院大英語
例年通り、大問6題構成、大問Ⅰ~Ⅲまでは長文問題、大問Ⅳが文法・語法、大問Ⅴが語句整序、大問Ⅵが会話文という構成
特に目立った変更はなし
大問Ⅵの会話文は2/2は例年通り、語彙、文法、語法、会話表現中心の出題

2/2 立命館大学英語
2/1同様大問5題構成、大問Ⅰ~Ⅱが長文問題、大問Ⅲが会話文、大問Ⅳが文法・語法、大問Ⅴが語彙問題という構成
特に目立った変更はなし
立命館の大問Ⅴは単語知識の問題です。
2/1 2/2で出題されている単語の品詞の割合は①動詞:8/20 ②形容詞:7/20 ③名詞:4/20 ④副詞:1/20です。
これから立命館を受験する予定で単語力が不安な人は自分の持っている単語集の動詞と形容詞だけでも見直すとよいかもしれません。

個別指導学院フリーステップ 教育技術研究所より(関関同立英語分析2/1)

2017年2月2日 木曜日

関関同立大入試2017 英語の問題

2/1に関関同立大の中で関西大、関西学院大、立命館大の入試が始まりました。
各大学の英語の問題を例年の出題傾向と比較して、確認してみます。
塾生の人はフリーステップの教室または開成NETで、塾生でない人はフリーステップの教室に実際の問題を掲示しています。

2/1 関西大英語
例年通り、大問3題構成、大問Ⅰは会話文と文整序、大問Ⅱと大問Ⅲは長文という構成です。ただ、2/1の問題では一部例年と違う部分があります。大問ⅢのAの問題の設問指示文が例年は日本語で書かれていましたが、2/1の問題では英語で書かれています。問題指示文が英語に変わっているので、2/1に関西大を受験した生徒さんの中には驚いた人もいるでしょう。ただ、落ち着いて読めば、例年、日本語で書かれている「下線部の意味に最も近いものはどれか」「下線部の意味の具体例はどれか」「下線部から読み取れるものはどれか」がそのまま英語になっているだけですので、問題の意図は変わっていません。この傾向はおそらく今後も続くと予想されます。見た目が変わっているだけですので、これから関西大を受験する人は過去問でし
っかり例年出題されている設問指示文を確認して、本番で焦らないように備えておきましょう。

2/1 関西学院大英語
例年通り、大問6題構成、大問Ⅰ~Ⅲまでは長文問題、大問Ⅳが文法・語法、大問Ⅴが語句整序、大問Ⅵが会話文という構成です。特に目立った変更はありませんが、2/1の問題では関西学院大の問題としては珍しい問題が散見されました。大問Ⅵの会話文の問題です。
例年、関西学院大の会話文の問題は、会話の流れに合うような内容を選ばせる文脈で考える一般的な問題ではなく、単語の知識、文法・語法、会話表現などを適切に選択させる知識重視の問題です。ただ、2/1の問題では10題中4問程度は文脈に合う内容で正解を選ぶ問題が出題されています。今後、この傾向が続くかはわかりませんが、これから関西学院大を受験する人で特に大問Ⅵの会話文は知識だけで解けると思い込んでいる人は注意してください。長文以外の大問4~6を先に解答して、大問1~3の長文は後回しにする作戦で解く人も多いと思いますが、大問6で思わぬ時間をかけて長文問題にかける時間がない!ということがないように注意してください。

2/1 立命館大学英語
昨年度2016年の入試で大問を1題削除、立命館英語の特徴であった誤文訂正問題の削除など問題傾向に大きな変化があった立命館大ですが、2017年度は昨年度と同じ大問5題構成でした。大問Ⅰ~Ⅱが長文問題、大問Ⅲが会話文、大問Ⅳが文法・語法、大問Ⅴが語彙問題という構成です。特に2016年度の出題傾向と違いはありません。おそらく今後もこの傾向が続くと予測されます。ただ、今出題されている構成は過去問題としては昨年度のものしかないため、数が限られています。これから立命館大学を受験する人で全体の時間配分の調整のチェックなどを行う場合は昨年度の過去問題または2017年度の問題で行うようにするとよいでしょう。

なお2016年に立命館大学の英語の問題で誤文訂正問題が消えたこと、2017年に関西大学の英語の問題で設問指示文が英語に変わったこと、関西学院大学の英語の問題で会話文問題において知識ではなく、読解力が問われる問題が出題されるようになったことは偶然ではありません。当然、現在進行中の大学入試改革、英語の4技能重視への改革が入試問題に具体的に表れてきていることだと思われます。今後、この動きは加速していくことになると予想されるため、「設問指示文が英語に変わる」、「単語、文法、語法知識だけを問う問題が減少する」ことは他大学の問題でも多く見られるようになるのではないでしょうか。

「関関同立」入試対策のお手伝いをします

2017年2月1日 水曜日

このブログを御覧の「関関同立」受験生に特別なお知らせです。

 

2月1日から関西の有名私大「関関同立」の入試が始まります。

開成教育グループでは毎年、塾生向けに英語の解答速報を作成して、その日の夜に配信しています。英語についてはその日のうちに自己採点ができるというわけです。また、次の日程対策に生かしてもらうために、他の教科も含めて問題データをアップしています。特に歴史は、同じ時代や分野が連日続けて出題されないことも多いため、前日の問題から、次の日の出題範囲を予測するなどの使い方もできます。

(入試問題の配信は、塾生だけがアクセスできる「開成NET」内となっております。)

(実際に入試問題を入手してからの処理となりますので、交通事情等の影響で、ここでの公開時刻も遅くなる可能性があることはご了承ください。)

大学入試「新テスト」 高校からの評価

2017年1月31日 火曜日

1月30日付の毎日新聞に、2020年に現行の大学入試センター試験に代えて実施される「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について、高校の先生はあまり評価をしていないという記事がありました。 毎日新聞社と駿台予備校、大学通信社が共同で、全国2377校の進学校にアンケートを送付し、回収できた883校(回収率37.1%)の結果を分析したものです。 まず、一つ目の結果ですが、御覧のように「あまり評価できない」が44%と「評価できる」の18%の2倍以上となっています。複数回実施、記述式導入など概要が示された後で、複数回実施を今回は見送り、記述式問題を長短(難易)2種類に分けて、長い(難しい)方の記述の採点は個別の大学に任す、と方針が揺れ動くなど、実現に向けた議論・検討が不十分なようにも思えます。制度の変わり目というのは受験生にとってだけでなく、今までのシステムの中でノウハウを積み上げてきた進学校にもストレスがかかるところだと思いますが、具体的な内容がなかなか決まらないというのが一番心配なところだと思います。 一方、英語の4技能を重視する方向については66%の学校が「適切だ」と回答しています。国際化社会の中で、英語を使ったコミュニケーション能力は必要だと考えている先生が多いということでしょう。但し、これに関しては英検など既存の民間団体の試験も使うという点で、イメージがつかみやすく支持されているという側面もあると思います。 2020年といえば東京オリンピック開催の年です。もちろんオリンピックも大規模な準備が必要なイベントだと思いますが、新テストは日本の教育水準に直結し、今後も続けられる教育システムの根幹です。文部科学省をはじめ、関係機関の皆さんは、十分な議論と検討を尽くしていただき、より周到な準備をお願いしたいと思います。

大学推薦入試 入学者ランキング②

2017年1月26日 木曜日

今日は昨日に続いて入学者に対する、推薦入学者の割合をランキングにしてみました。
文部科学省は通達で推薦入試に関して「募集人員は附属高等学校長からの推薦も含め、入学定員の5割を超えない範囲」と定めていますので、いずれも50%未満となっています。
(この資料も朝日新聞社刊「大学ランキング2017」を引用しています。このランキングは入学者が2,000人以上の大学について、入学者のうち、推薦入試で合格した人の割合を示しています。)

 

トップは神戸ポートアイランドにあります神戸学院大。法学部や経済学部など文系の学部に加えて、薬学部、総合リハビリテーション学部といった医療系の学部もあり、一般入試でも人気の大学ですが、既に入学枠の半分が埋まってしまっているのは驚きです。付属高校もお隣に移転してきて今年度から中学校を併設するなど付属校も充実してきていますので、一般入試は今後さらに狭き門となるでしょう。(2016年度には付属高校から104名の特別推薦枠がありました。)2位の愛知学院大は仏教、曹洞宗系の学校です。こちらも文系学部に加えて薬学部と歯学部が有名な大学です。公務員への就職率が高いことでも知られている人気校です。ここも系列校の愛知高校から2016年度で57名が推薦入学しています。同じ曹洞宗系の駒澤大学も34位にランクインしています。
人数ではトップだった近畿大学は割合にすると12位です。これは入学者数が7,700人以上いるためです。
さて、このようなランキングで上位の大学は、一般入試の難易度は高くなる傾向があります。これらの大学の合格は科目数の少ない公募制推薦を利用するなど、早めの準備をしておきましょう。

 

大学推薦入試 入学者ランキング①

2017年1月25日 水曜日

1月14日・15日の行われた大学入試センター試験も終わり、私立大の出願・入試、国公立の前期試験と大学受験生にとっては慌ただしい時期になりましたが、一方で既に進学する大学が決まって残り少ない高校生活を楽しんでいる人もいます。実際にはどの程度の人数がいるのでしょうか。
1年前の資料になりますが、推薦入試で入学した学生数の資料がありましたので、紹介します。この資料は付属(附属)校や系列校からの入学者は含まず、それ以外の指定校推薦と公募制推薦を経て入学した人数をまとめたものです。(数値は朝日新聞社刊「大学ランキング2017」から引用しています。)

 

1位の近畿大学は受験者数でも3年連続日本一の大学ですが、実は2,687人が一般入試を経ずに入学しています。もちろんこの中には公募推薦の合格切符を手にした後で、他の大学の一般入試にチャレンジした人もいると思いますが、近畿大学が第一志望だった受験生にとっては2か月も早く進路が決まったことになります。
2位の龍谷大も、定員規模からすると多い2,000人を超える入学者が決まっていたことになります。龍谷大は仏教系の大学ですが、同じ宗派の高校を指定校として入学枠を設けているために人数が多くなっています。同じようにキリスト教系の同志社大や関西学院大も同様の指定校を持っているようです。(明日に続く)