入試結果分析をしていて、いつも不思議に思うのが京都産業大学。コロナ禍の影響を受け始めた2021年度入試から出願数は減少しましたが、難易度はそれほど変化していないのです。むしろ今年に関しては、倍率はあまり変化がないのに、合格最低得点率に関しては募集単位間の差が広がる、つまり人気分野には高学力層が集まる、という状況になっています。研究分野で大学を選ぶ受験生には支持されている大学だということでしょうか。
①現代社会学部現代社会学科は最難関に
現代社会学科の合格採点得点率(スタンダード方式)は66.3%(2021)、62.0%(2022)、64.7%(2023)、65.7%(2024)、68.8%(2025)とV字回復(いやそれ以上!)となり、他学部との差が広がっています。経営学部も昨年より2ポイント以上難化し、文系の中では上位になっています。
②外国語学部は変化なし
文系の中で比較的合格ラインが低いので、狙い目とされる外国語学部ですが、いずれの専攻もここ3年間合格ラインは6割ほどと変化していません。分野的に興味があれば、という前提ですが、文化学部の併願としての使い方もできそうです。
③理系では理学部宇宙物理・気象学科が最難関に
近畿圏私大では唯一の宇宙物理や気象を扱う学科(正確に言うと龍谷大学の先端理工学部、環境科学課程もありますが、「学科」としては唯一)という強みでしょうか、2016年の創設以来人気を誇っています。近畿大学の水産学科と同じ構図ですね。
こちらも文系と同じように募集単位間の合格最低得点率の差が広がっていますが、今まで落ち着いていた生命科学部も合格ラインがあがっていますので、どうやら上位層も戻ってきたようです。
★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。