昨日までの流れで「産近甲龍だし、今日は近畿大学かな?」と期待していた皆さん、済みません。近畿大学からは詳細なデータをいただいているのですが、そのデータが多すぎて分析が追い付いていません。また次の機会にさせてください。というわけで、こちらも注目の甲南大学の状況を紹介します。
今年度入試から一般選抜の日程を1月に移動させて、関関立(主に関学?)との併願が可能となった甲南大学ですが、入試結果はどうだったのでしょうか。
①出願者数は激増、但し他大学併願受験者も増えたため、難易度はあまり変わらず
一般選抜の出願数が、全学部合計17,199件(2024)から23,036(2025)と3割以上伸びた甲南大学ですが、合格者数は5,000名弱と昨年と変わらず。すると入学者は確保できるのか?と不思議に思うのですが、合格最低点はほぼ変わらず。国公立や上位大学に抜けていく数も例年並み。つまり出願増加は学力下位層(受験しやすくなったから憧れの甲南も受けておこうかな?という層)の他大学併願が増えたから、ということになります。
従って、文系では狙い目となっていたマネジメント創造学部の合格最低ラインが大きく上がるなど、お手軽学部がお手軽ではなくなりました。逆に文系の中では最難関グループの文学部の歴史文化学科では、合格しても入学手続きをしなかった受験生が多かったのでしょう、29名の補欠合格を出したために合格最低点が下がっています。結果的に大学内での難易度差が圧縮された形になりました。
②理系は全体的に難化
理工学部の物理学科ですが、実質倍率は1.5倍(2023)→3.0倍(2024)→3.7倍(2025)と変化し、合格最低得点率も43.3%(2023)→55.5%(2024)→63.3%(2025)と難化しています。甲南大学理系学部は現在新校舎の建設と学部改編を計画中です。この勢いで理系分野の更なる発展を考えているということでしょう。次年度以降も注意が必要です。
模擬試験の判定基準となる偏差値が変動する事も考えられます。早めの模試で良い判定が取れたからといって安心せず、その後も志望校として登録し判定を確認するようにした方が良いでしょう。
★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。