「子どもがなりたい職業」と新学部・新コース(後)

2018年1月12日 金曜日

調査したのが第一生命ではないので選択肢が異なるのですが、1970年、いまでは50代の人が子どもだった頃の調査です。なんと、「学者・博士」がありません。また、食べ物関係が入っていません。(職業名も「看護婦」など古い表現ですが、あえて当時の調査のままの表記を掲載しています。)

 

昔も今も、男の子がスポーツ選手を、女の子が看護系や保育園・幼稚園の先生など人と触れ合う職業を志向しているのは変わりませんが、女子では1990年から、男子でも2000.年からランクインした「食べ物屋さん」ですが、立命館大学が今年から募集を始める「食マネジメント学部」はこのような指向も調査したのでしょうか。女の子でも今回ランクインした「ダンスの先生・・・」ですが、梅花や樟蔭、堺リベラル中学などの身体表現系のコースも、まさに今の子どものニーズをつかんでいるといえるでしょう。

そんな中で今回男の子第一位は「学者・博士」ですから、それに向けた探求型のコースを備えた学校が増えてくるのではないでしょうか。

 

 

「子どもがなりたい職業」と新学部・新コース(前)

2018年1月11日 木曜日

15年ぶりに「学者・博士」が男の子がなりたい職業1位になったという新聞記事を見つけました。それで、過去の推移を調べてみました。

 

まず、昨年2017年の調査結果から

見やすいように男女各1位を黄色で塗っています。これ以前の表も、この2017年で1位だった職業に色を付けています。

 

その5年前・・・。男子に「宇宙飛行士」が入っています。女子に「ダンサー・・・」が入っていません。たった5年前ですが、それほどダンスがメジャーではなかったのですね。代わりに「ピアノの先生・・・」が入っています。

 2000年、平成12年では・・・。男子の「おもちゃ屋さん」が微笑ましいですね。女子に「お医者さん」が入っていませんが、「獣医・・・」といった動物関係がこのころからランクインします。

 

バブル時代の1990年、男子の「学者・博士」のランクが低いです。女子に「客室乗務員」と「マンガ家」がランクインしています。

(続く)

 

 

私立大センター利用の出願をお忘れなく

2018年1月10日 水曜日

大学入試センターを入試に利用する私立大学に出願する場合の注意です。

センター試験を受験することに気を取られて、出願を忘れる受験生が毎年います。

 

(クリックするとPDFが開きます。)

立命館大学の場合は明後日12日が出願締め切りです。それ以外の方式はセンター試験後ですが、それでもあまり日数はありませんのでこちらも注意が必要です。

もちろん高校の調査書など必要な書類も早めにそろえておきましょう。

 

 

いよいよ入試本番!この週末は大変です。

2018年1月9日 火曜日

お正月が終わったと思ったら、いよいよ入試の季節が巡ってまいりました。1月13日、14日は大学入試センター試験の日ですが、近畿では私立中学入試の解禁日でもあります。つまり13日の朝は、大学受験生と、中学受験生とその保護者、さらに受験生応援のための旗竿を持った塾関係者が大移動するという大変な日なのです。しかも近畿では149の私立中学校のうち、半分近くが午後入試も実施するため、午前中の入試後にも次の学校に受験生が移動します。学校の場所によってはご家族が自家用車で送迎する場合もあるようです。

14日に関しては、前日の結果が発表され、その手続きが必要な学校もありますから、ご家族で手分けをして確認や移動が行われることになります。というわけでこのブログをお読みの、受験生のご家族でない方は、できるだけ13日、14日はお出かけを控えていただき、受験生が車内で座れるように、自家用車がスムーズに試験会場に行けるようにご協力ください。あとは雪などによる交通障害が生じることが無いように祈るばかりです。

近畿圏の私立中学校受験では、学校間の移動手段も併願パターンを組むのに重要だというお話でした。

 

 

早稲田摂陵高等学校ウィンドバンド定期演奏会

2018年1月5日 金曜日

その昔、阪急西宮球場の中に「阪急商業学園」という阪急百貨店の企業内研修所がありましたが、そこでは全員必修の実業団のような吹奏楽団がありました。但し、ここでは高校卒業の資格は取れなかったため、茨木の向陽台高校(単位制・通信制)と提携をしていました。阪急商業学園は2004年に閉校しますが、その吹奏楽団は向陽台高校に移管され、2009年からは同じ学校法人の早稲田摂陵高校の普通科吹奏楽コースとして移管されたという団体です。そのような歴史がありますので、一般の高校の部活と異なり、音楽大学のように楽器ごとにプロの演奏家が指導してくれるというシステムになっています。

ちなみに向陽台高校は今ではガンバ大阪や宝塚音楽学校とも提携しているようです。(宝塚音楽学校は中学卒業後の2年間、歌や踊りを学ぶ学校ですが、高卒資格は得られません。)

早稲田摂陵高校の普通科吹奏楽コースの入試は教科+実技+面接です。募集は女子のみとなっています。

 (クリックするとPDFが開きます)

さて、その伝統あるウィンドバンドの演奏会が2月24日(土)にザ・シンフォニーホールで開かれます。1,500円+発券手数料で絶品のハーモニーをお楽しみください。

 

 

2018年が始まりました

2018年1月4日 木曜日

あけましておめでとうございます。

2018年(平成30年)がいよいよ始まりました。

小学校の新指導要領全面実施は2020年度、中学校は2021年度からとなっていますが、ともに2018年度から先行実施が始まることになっています。つまりこの4月からは学校の教育内容が大きく変わるという節目の年となっております。

また、大学入試も2021年1月から新テストに切り替わるわけですから、現行のシステム最後の受験生となる今の高1生は浪人できない(してもいいけど不利になる)など、いよいよ現実味を帯びてきました。

それだけに受験情報の重要性は増してくると思います。教育情報、受験情報、学校情報に関して最新の生きた情報をお届けしていきたいと思っております。

今年も、本ブログをご愛顧いただきますよう、お願い申し上げます。
文部科学省 HP(PDF資料)より引用

 

 

 

「学校選びの道しるべ」について

2017年12月29日 金曜日

早いもので、2017年もあとわずかです。今年も本ブログをお読みいただいた皆様、ありがとうございました。今年の1月4日から237本のブログを発信してきました(このブログが238本目)が、その情報を御提供いただいた学校関係、教育関係、報道関係の皆様にも感謝でございます。夏の暑い中、校内を長時間案内してくださった先生、急な訪問にも温かく迎えてくださった先生、プライベートの時間にもご連絡下さった「ある教育関係者」をはじめ、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。やはり自信のある学校ほど外部発信にも積極的だということでしょうか、多くの情報を頂いた学校様ほど人気が高まっているようにも感じます。

また、教育改革関連の文部科学省の会議やセミナーにも出席しましたが、文部科学省の官僚の皆さんの超人的な情報収集能力もさることながら、この国を、この世界を、教育から変えていきたいという熱意溢れる議論には感心いたしました。

一昔前なら考えられなかったことですが、国公立大学、公立高校もカラーのパンフレットを作成し、Webサイトを充実させ、オープンキャンパス、オープンスクール、入試説明会を開催するようになりました。

そういった意味では学校情報は手に入りやすくなったといえるでしょう。しかし学校発の情報では、その学校の「良い所」しか発信されないわけですから、逆にあふれる情報の取捨選択が求められているともいえます。本ブログでは、できるだけ客観的事実に基づく取材を通してそのお手伝いができればと考えております。

例えば有名大学への合格実績というのも、学校選びの基準の一つではありますが、その数字が在校生・卒業生の満足度につながるとは限りません。もちろん社会に出て必要なルールの定着やしつけが行われたうえでのことですが、それぞれの生徒が生き生きと成長できる環境をどのような形で提供しているのか、どのような成果を生んでいるのか、をできるだけ生徒の目線に近い形でお伝えできればと考えています。

本ブログは土日祝をお休みとしておりますので、次回は1月4日発信となります。

皆さま、よい新年をお迎えください。

 

(この写真は10月に行われた大阪府立槻の木高校の説明会の風景です。説明会の後半では、部活に所属する全生徒がずらりと並んで、放送部の生徒の司会で、各クラブの紹介がきびきびと行なわれていました。)

 

 

京都芸術高校 卒業制作展

2017年12月28日 木曜日

近畿圏で美術科を設置している高校は12校ありますが、そのうちで美術科のみの単科高校は「京都市立銅駝美術工芸高等学校」「大阪府立港南造形高等学校」「京都芸術高校」の3校です。京都芸術高校は私立としては近畿で唯一の美術科単科の高校というわけです。

入学時には美術に関する基本を全員勉強(週14時間)しますが、2年からは絵画表現とマンガ文化表現の絵画系2コース、造形表現コース、視覚デザインと映像メディアデザイン表現のデザイン2コースの計5コース制に分かれてそれ以上のコマ数で美術を学ぶことになっています。もちろん国公立の美術大学を目指す生徒向けにセンター試験対策の選択講座も用意されています。

 

そこで3年間学んだ彼らの卒業制作展が2018年1月24日(水)から28日(日)まで学校内で行われます。美術を本気で勉強したいという中学生は是非、先輩方の実力を見に行ってみましょう。場所はJR黄檗(おうばく)駅から徒歩1分以内です。

 

 

高槻中学校・高等学校 生物部にお邪魔してきました(下)

2017年12月27日 水曜日

既に一部完成していて使用が始まった新校舎の、100メートル以上の長~い廊下の前に真新しい理科実験室がずらりと並んでいます。なんとその数7つ、生物実験室だけでも2つという恵まれた環境です。隣には広い準備室があり、実験助手の方が作業を行っていました。

こちらでも生物部が活動しています。こちらには海水魚が入った温度が管理されている水槽がいくつもあり、まさにその生態を調べるために魚の模型を泳がせて、反応をみるという実験が行われていました。

高槻高等学校はSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)に指定されており、その予算で購入された実験機器や書籍が活用されています。島津製作所製のデジタル顕微鏡もその予算で買いそろえ、現在35台になっているそうです。もちろん普通の光学顕微鏡は授業でクラス人数分、双眼実体顕微鏡も同じく一人一台揃っているそうですので、普段の授業でも観察・実験の効率も上がることでしょう。

もちろん先生方の苦労・工夫も欠かせません。結構値段の張る温度と湿度を一定に保つ機器の代わりに、家庭用のワインセラーを流用するなどで経費を節約しています。

今年の「科学の甲子園」でも大阪2位を獲得した高槻中学校・高等学校は、生物部以外でも電気物理研究部や科学研究部など理系の部活が盛んな学校です。先輩や先生方も含めて、好きなだけ実験や観察ができる恵まれた環境が備わった、関西では数少ない学校だといえるでしょう。

ところで、どさくさ紛れに今年の中学入試の出願者数を聞き出してきました。昨年同日比で約2割増し、とのことです。昨年も女子は男子よりも合格最低点が高くなっていましたが、今年は男女ともラインが上昇する可能性も高いといえるでしょう。今年受験の方は併願を厚めにするなど、受験作戦のご参考になさってください。

 

高槻中学校・高等学校 生物部にお邪魔してきました(上)

2017年12月26日 火曜日

新校舎の建築が進む高槻市の高槻中学校・高等学校ですが、今回は10月の「第10回大阪府生徒研究発表会」ポスター発表部門で金賞、オーラルセッション(口頭発表)部門でも優秀賞を受賞した生物部にお邪魔してきました。

高槻中学校・高等学校の生物部は約50名の大所帯で、「哺乳類班」「爬虫類班」など生物の種類ごとの班に分かれて活動しています。「鳥類班」は剥製の作成、「植物班」は花や野菜の栽培を行うなど、それぞれの班独自の活動も本格的です。部室にはずらりと魚類やサンショウウオなどの両生類が入った水槽などが並んでいます。

ロッカーの中には生きたクワガタやタランチュラの入った容器や、迷路の学習実験に使うためのハムスターの入ったかごが納められています。既に冬休みに入っている校内でしたが、これらの生き物のお世話のために交替で生徒さんが来ていました。ちなみにこのロッカーには中の温度を保つためにヒーターがセットされていますが、これらの設備も生徒さんたちの手作りです。今年から入学した女子生徒も数名入部しており、先輩方と一緒に生き物の世話をしていました。

近所の川まで魚や、箕面までサンショウウオを取りに行くなど、結構アクティブに活動しているようです。先日も先生の引率で水族館に行ってきたそうです。結構楽しそうですね。(続く)