関西8大学 志望動向

2017年11月17日 金曜日

9月の駿台マーク摸試による志望動向が発表されました。

そのうち、関関同立 産近甲龍 と呼ばれる関西の難関8大学についてまとめてみました。

 

まず、関関同立の4大学では、昨年同時期の志願者数123,390名に対し、122,452人と昨年比99%と減少しています。中でも立命館大が96%と大きく減少させていますが、これは2017年度入試で、定員厳格化の影響か、合格者数を大きく絞り込んだため、合格ラインが上がって敬遠されていると考えられます。逆に同志社はセンター利用が昨年並み、一般が102.0%と全体でも101.5%と伸びてきています。学部にもよりますが、昨年度より難化することも考えられます。

 

次に産近甲龍の4大学については、近畿大学がさすがに昨年度の反動で94.9%と減少していますが、それでも関西8大学の中ではダントツの40,000名近くの志願者数をキープしています。龍谷大学の減少は、京都産業大学の新学部への流動も考えられるでしょう。

これらのデータを元に、一般入試の難易度が予測されると思いますが、各大学の出題傾向は大きく異なりますので、摸試の判定で一喜一憂することなく、受験する大学の対策を入念に行うことの方が重要です。

特に文系学部は引き続き人気が高いようですので、複数の判定方式を申し込むなど出願でも注意が必要でしょう。

 

常翔学園中学校・高等学校 ICT公開授業

2017年11月16日 木曜日

常翔学園中学校・高等学校の公開授業を見てきました。今回は265名の申し込みがあったそうです。教育大学の付属校や、公立の学校で公開研究授業がよく行われていますが、私立の学校で、この規模の公開授業が行われるのは珍しいと思います。同志社中や大阪信愛学院(現、大阪信愛女学院)中高など、私立の中高の先生方も結構参加されていました。

 

今回見せていただいたのは、今年から新入生全員に導入されたiPadを活用した授業です。

しかし、同じ機械なのに、先生によって(科目によって)様々な使われ方がされていました。

高校世界史の授業では、補助資料として、中学数学では課題の一斉提供し生徒全員の解答状況が一覧となって投影されるという小テスト管理ツールとして、中学国語では紙に記述したものを画像にして投影し、マーカーを引くなど皆で共有、中学英語では音声認識ソフトを使って発音の練習、中学社会では調べ学習とレポート作成に利用するなど、いずれも授業効率を上げるために活用されていました。また黒板にチョークの授業と、iPadを利用した授業の使い分けがスムーズに展開されており、先生方のスキルの高さにも感心です。周りに見学者が居て落ち着かない環境だったと思いますが、中学生の皆さんも授業に積極的に取り組んでいました。校長先生もご説明ありがとうございました。

それよりも教室移動するときに、エレベーターで生徒さんたちと乗り合わせましたが、皆さん気持ちよく接してくださいました。先生方との信頼関係もしっかり築けている良い学校だな、と感じたのでした。

 

関西大倉高等学校 学校説明会はあと2回

2017年11月15日 水曜日

神戸市の各線三宮(JRのみ三ノ宮)駅から地下鉄で2駅目に「大倉山」という駅があり、その近くに「大倉山公園」という広い公園がありますが、この地名と大阪府茨木市の関西大倉高等学校、実は深い関係があります。関西大倉高等学校は実業家、大倉喜八郎氏が1907年に堂島川の南に開校した「大阪大倉商業学校」を母体とする学校ですが、その大倉喜八郎氏の別荘があったのが神戸の「大倉山」というわけです。神戸市にその広大な土地を公園にでも、と豪快に寄付しています。単に売却していたら、地名に名前は残らなかったかもしれません。

それはさておき、再び学校の方の話に戻りますが、1963年(昭和38年)大阪市北区大淀(今の金蘭会中高の近く、ザ・シンフォニーホールの北)から、茨木に移転します。(その跡地にはABC朝日放送やプラザホテルが建ちましたが、ザ・シンフォニーホール以外の施設は現在解体されています。その朝日放送は現在堂島川北側の大阪大学医学部付属病院の跡地(ほたるまち)に移転していますが、実はその川の向かい側が、大阪大倉商業学校創業の地なのでした、というややこしいお話でした。)

関西大倉中学校高等学校は1997年に創設後初めて男女共学を中学校から順次始めていきます。2003年に中1~高3が、2007年には全コースが共学となり、今や女子の方が元気なくらいの学校となっています。

特進S、特進、総合に加えて中学校から上がってくる6年一貫のコースが二つの合計5コースとなっています。それぞれのトップクラスからは、毎年のように京都大学、大阪大学への合格者を出しているようです。(2017年度入試では京都大3、大阪大17)

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学校説明会は11月18日、12月16日の残りあと2回です。専願受験の方はもちろん、併願受験を考えている中学生も、是非説明会には参加してみましょう。

 

大阪府立岸和田高校「岸高スーパークラス」導入

2017年11月14日 火曜日

今月11日(土)に行われた岸和田高校の説明会で、「岸高スーパークラス」の導入が発表されました。

夏には発表されましたが、次年度の入試から、昨年まで文理学科と普通科が混在していた大阪府立Top10高のうち、北野高校と天王寺高校を除く8校も、1学年すべてが「文理学科」のみの募集となりますが、岸和田高校は、その文理学科の中に選抜クラスを作る、ということです。

このクラスは難関大学(京都大学・大阪大学を想定)の合格実績の向上を目標に、高2から「文系スーパークラス」(文スパ)と「理系スーパークラス」(理スパ)を各1クラスずつ(40名)設置するというものです。

公立高校で学力別クラス編成というのも思い切った方法ですが、3年度(2021年度入試)でどのような難関大学合格実績が出るのか、楽しみでもあります。

詳細はPDFをご覧ください。

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京都産業大学 一般入試対策講座

2017年11月13日 月曜日

以前、このエントリーで京都産業大学の公募推薦入試対策講座を紹介しましたが、次は一般入試対策講座のお知らせが届きました。

全国9か所で行われるこの講座は、ガイダンスと2科目分の対策講座がセットになっており、その後個別相談が行われるという手厚さです。開催地によって日程が異なりますので、京都産業大学志願者は、日程を確認の上、是非参加するようにしましょう。

 

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ところで、地図を見ると京都産業大学って遠いなぁ、という受験生の感想を時々聞きますが、実は地下鉄や京阪の駅からバスが頻繁に出ていて便利です。個人的には北大路駅から賀茂川(今出川通より北の鴨川は「賀茂川」と表記します。)沿いに15分ほど北上するバスが好きなのですが、地下鉄で国際会館駅まで行きますと、バスに乗っている時間は10分もかかりません。バスターミナルは大学の中にありますから、降りたらあとは学内の移動だけです。このように通学は便利なのですが、バイク通学をしている学生も多いのか、広大なバイク駐輪場もあります。バイクを使う場合は、晴れた日に鞍馬や大原までツーリングするのもお勧めです。

 

【ようやく】岡山理科大学 獣医学部 【認可答申】

2017年11月10日 金曜日

もはやここで説明しなくても、マスコミ等で有名になってしまった「加計学園」の運営する岡山理科大学の獣医学部についてです。52年前の北里大学以来の学部新設というのは報道の通りなのですが、募集定員やその中身についての情報がほとんど報じられませんのでここで紹介します。

 

そもそもこの「岡山理科大学」は理学部・工学部・総合情報学部・生物地球学部、という理系の学部と、教育学部・経営学部の文系学部を持つ総合大学です。既存の理学部に生命科学、臨床生命科学、動物学科が、工学部にもバイオ・応用科学科が、さらに生物地球学部があるわけですから、農学部か獣医学部があっても不思議ではないといえるでしょう。

獣医学部の定員は200名ですが、実は2つの学科があります。

「獣医学科」(6年制)140名 「獣医保健看護学科」(4年制)60名と分けて募集されます。「獣医学科」の140名のうち20名は四国入学枠となっていますので、他地域からは約120の募集ということになります。

 

「獣医学科」はもちろん獣医師養成の課程なのですが、動物病院のお医者さんを養成することだけが目的ではありません。想定される進路は以下の3点です。

  1. ライフサイエンス分野=製薬会社など医薬品開発関連の研究機関
  2. 公共獣医事分野=公衆衛生、産業動物(いわゆる家畜)臨床
  3. 医獣連携獣医分野=実験動物研究施設、中央競馬会など

口蹄疫や鳥インフルエンザなど様々な脅威が現実となっている今、さらに輸入食肉の検疫など2に関する需要は増える一方なのに、そのための人材は不足しています。この学校はそういった人材育成を目標としています。

一方、「獣医保健看護学科」は、いわゆる動物看護士を養成する学科ですが、人間向けの看護師は国家資格であるのに対し、動物看護士は通信教育で取得が可能な民間資格であり、法的根拠がないためその水準は様々だといわれています。しかし、獣医師と同じように獣医療従事者の需要は高まっていますので、公的な資格に格上げされる方向で進んでいます。そこで、そのレベルに対応できる人材育成を先にやっておこうというのがこの学科です。こんな難しいこと、新しい大学ができるのか、と思ってしまいますが、実はこの加計学園、倉敷芸術科学大学という大学も運営しており、そこではすでに獣医看護の教育が行われています。つまり、新設学部となるものの、積み上げられたノウハウのもと、数少ない有資格者を目指せる大変魅力的な学科になるといえるでしょう。

さて、入試関連の情報です。多くの私立大学は公募制推薦入試がすでに行われているわけですが、この学部は認可が遅れたため、ここまで入試が実施できていません。12月16日(土)、17日(日)の公募推薦が初回の入試ですので、ここで大きく合格者を確保することが予想できます。つまり狙い目だということです。出願は12月9日(土)までですので、出願はお早めに。

ちなみに、教育学部でも、これからの教育に備えた「IB(国際バカロレア)教員養成コース」を立ち上げるなど、時代の変化に機敏に対応するという姿勢の学園です。現在建設中の獣医学部図書館も医学書を中心に1万3千冊以上の図書を用意するなど準備が進んでいます。獣医学部の1期生になるのなら、今がチャンスですよ。(次の機会は52年後か???)

 

藍野高校 オープンスクール

2017年11月9日 木曜日

高齢化を迎えつつあるわが国では看護師の需要は高まっていると思うのですが、看護師養成系の高校はなぜか減っています。かつて大阪には府立白菊高校という衛生看護科のある公立高校がありましたが、残念ながら、2003年に廃校になりました。今は私立で3校、大東市のアナン学園高校、河内長野市の大阪暁光高校、そして茨木市の藍野高校が衛生看護科を設置しています。しかし、アナン学園、大阪暁光の2校は5年一貫教育で看護師になれるのに対し、藍野高校は3年で准看護師、その後系列の短大に進めば看護師が取れる、というシステムになっています。つまり大阪では高校卒業と准看護師の資格が3年で取得できる唯一の学校となります。准看護師というのは医師や看護師の監督のもとでしか業務ができないため、不自由な資格だという人もいますが、個人経営のクリニックなどのように准看護師を求めているところも多く、就職後にもう一度勉強して看護師になることも可能ですので、ひとまず18歳で看護の仕事に就けるというのは大きなメリットだといえるでしょう。

大阪唯一の学校ですから、遠くから志願する学生もいるでしょう。そのために女子寮が用意されています。食費込みで月5万円だそうです。(男子には寮はありません。)

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というわけで、1年でも早く看護のお仕事がしたいという中学生は、こちらのオープンスクール、説明会に参加してみてはいかがでしょうか。12月の対策講座もお勧めです。

 

相愛高等学校 入試対策講座

2017年11月8日 水曜日

大阪を南北に貫く地下鉄御堂筋線の本町駅の5番出口から出て、10歩以内で到着、小雨なら傘も不要という大阪で最も通学しやすい相愛中学校・高等学校は来年で130周年を迎えるという伝統のある女子校です。龍谷大学と同じ浄土真宗本願寺派が運営母体となっているため、相愛大学だけでなく、龍谷大学や京都女子大学への推薦枠も持っています。

ところで、この学校は普通科以外に音楽科があります。大阪の高校で音楽科を併設しているのは大阪府立夕陽丘と相愛だけですので、私立としては唯一となります。(近畿地方全体を見ても、今では兵庫県の山手女子と相愛の2校しか募集がありません。)したがって文化系のイメージが強いと思われていますが、スポーツ系の部活も盛んな学校です。

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今週末から「入試対策講座」が行われます。全部で3回行われますが、それぞれ内容が異なるそうですので、3回とも受講する方がよいそうです。この高校の受験を考えている女子は、事前に申し込んで参加してみてはいかがでしょうか。

 

関西国際大学オープンキャンパス

2017年11月7日 火曜日

大阪駅からJR神戸線に5分ほど乗りますと、かつては工業地域だったJR尼崎駅があります。駅の北側は8年ほど前に再開発が行われ、今はホテルやショッピングモールが並ぶにぎやかな場所になりました。その一角に「関西国際大学」の教育学部のキャンパスがあります。「関西国際大学」は兵庫県の三木市に本部がある大学ですので、かなり離れた場所に引っ越してきたなぁ、という印象でしたが、実はこの大学は昭和28年(1953年)に作られた「尼崎幼稚園教員養成所」という学校がルーツとなっていますので、尼崎に「帰ってきた」わけです。

 

60年以上教育系の歴史をもつこの学校は、今年度44名が教員採用試験の合格者を出し、教員免許更新の講習を行うなど、教育、保育の人材育成でも定評があります。2013年には三木市の本学にある看護学科が開設されましたので、この分野でも今年から卒業生が生まれることになります。

 

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今年はあと1回になりましたが、オープンキャンパスのお知らせを貼っておきます。

大阪からでも十分通学範囲内ですので、教員養成系を考える受験生は一度のぞいてみてはいかがでしょうか。

 

★中学受験(近畿圏)【プレテスト】真っ最中!

2017年11月6日 月曜日

2018年度中学入試(近畿圏)に向けて、現在【プレテスト】が各中学校で盛んに実施されています。中学入試の場合は、公立小学校の成績だけでは生徒・保護者にとって合格目安になるものが不足しがちです。勿論、外部模試の活用も一つの方法ですが、各中学校が実施する【プレテスト】を受験すると合格の目安を知ることができます。また、その学校の入試問題傾向や学校の様子など様々な情報を得ることができます。多くの学校がこの【プレテスト】を実施していますので、中学受験を考えられている生徒・保護者の皆様は是非、受験することをお勧めします。前半期9月・10月の【プレテスト】は終了し、もう後半期に突入して11月には2回目・3回目を実施する学校があります。チャンスは逃さず、トライしてみてください。

今回、前半期の受験者数について51校から回答を得ました。昨年度との増減については他校との日程の関係や、台風接近の影響もあり、学校によって様々ですが、51校の平均受験者数は昨年度の約96%となっています。以前に比べてあちらこちらと受験するのではなく、早めに志望校を絞って受験する生徒さんが増えているようです。プレテストは色々な学校の様子や合格目安を知る場だといえますが、それまでの説明会やオープンスクールの効果も大きくなったといえるでしょう。