大学入試センター試験 もうすぐ出願締め切り

2016年10月4日 火曜日

今週末、大学入試センター試験の出願締め切りとなっています。

1月に行われる試験ですが、毎年この時期が出願期間となっています。

国公立志願者は、志望大学が要求している科目を確認する必要があります。特に理科については「基礎」がついている科目でよいのか、科目数はいくつ必要なのかなど、チェックポイントがいくつかありますので確認が必要です。

受験科目が3教科以上か2教科以下か、成績通知が必要か、必要でないかで受験料の金額が異なっています。したがって振込用紙も4種類同封されていますので間違えないようにしましょう。

受験案内に入っている黄色い封筒ですが、今高校3年生の生徒は使いません。学校に直接志願表だけを提出します。現役生がこの封筒を使って勝手に簡易書留で送ってしまうというトラブルが毎年散発しているようです。

というわけで、今年大学受験を迎える皆さんにとっては入試が一気に身近に感じられ、緊張が高まってくる時期ですが、センター試験までまだ3カ月あります。落ち着いて不得意な科目や単元の克服に時間をかけるようにしましょう。

 

関西福祉大学 金光藤蔭高等学校の説明会に行ってきました

2016年10月3日 月曜日

大阪市生野区にあります「関西福祉大学金光藤蔭高等学校」の説明会が行われましたので行ってきました。「関西福祉科学大学高校」と間違えられることもあるそうですが、そちらは大阪の柏原市と少し離れたところにあり、この学校とは関係無いそうです。

かつては「浪花女子高等学校」という女子校でしたが、1999年の男女共学化と併せて「金光藤蔭」と改称され、2012年から今の校名になったそうです。このように元女子校ですが、今では男子:女子=約2:1と男子の方が多い人数バランスです。しかし学校に行ってみると元気な女子が多い印象でした。

校名をダジャレに使うという思い切った表紙のパンフレットですが、内容は至って真面目です。「駅から近い」「生徒に近い(親しみやすい)」「夢に近い」という意味を込めて「近いんです!」と表現しているわけです。

コースは「文理進学」・「エンカレッジ」・「ITライセンス」・「アートアニメーション」・「ライフクリエイティブ」・「トップアスリート」、と募集時点から6つのコースに分かれています。(エンカレッジとトップアスリートは専願のみの募集となっています。)

校長先生のあいさつやコース説明の後、卒業生2名のスピーチが行われました。一人目は調理や理容・美容といった専門学校に進むことを想定した「ライフクリエイティブ」コースの卒業生ですが、佛教大学文学部に進学した女子です。自分の夢が見つかるのが遅かったけれども、この学校ではそんな生徒もサポートしてくれるという内容でした。なるほど、コースは細かく分かれていますが、柔軟な対応をしてもらえるようです。二人目は大学に進学するコースから京都教育大学に合格した女子です。中学校の時には不登校気味であったが、この学校のアットホームな雰囲気と学習面での基礎からのフォロー、シンガポールでの異文化体験などを通して自信をつけ、吹奏楽部と受験勉強の両立を成し遂げることができたという話でした。

その後の先生の説明で納得できましたが、奈良女子大学や大阪教育大学の研究室の協力によって、臨床心理士や教員を目指す大学院生などが学内カウンセラーとして学習相談に乗ってくれるというシステムが出来上がっているそうです。大人数の中での競争が苦手なタイプの生徒でも安心できそうです。なるほど、生徒に「近い」!

「アートアニメーション」は、なんと部活から発展し、今も部活(漫画・声優部)と連携しているという珍しいコースです。2年生から制作と声優の2分野に分かれて学ぶことになっています。アニメ制作のために一人一台iPadが貸与され、大阪アニメーションカレッジという専門学校とも提携しており、希望者はそちらに進学してさらにプロのアニメーターや声優を目指すというシステムになっています。なるほど、夢に「近い」学校です。

部活動も盛んですが、運動部では女子ソフトボール、男子バスケット、男子バレー、ラグビー、柔道、サッカーの6つ、文化部では吹奏楽と和太鼓が強化指定クラブになっています。先日開催されました「開成進学フェア」でも、この学校の和太鼓部に演奏をお願いしましたが、見事にシンクロしつつも躍動感あふれる素晴らしい演奏を聴かせていただきました。

この日の説明から、コース制のみならず、補習のシステムやカウンセリングシステムなどきめ細かな対応がなされている学校との印象を持ちました。

10月にも2回ほどオープンスクールがあるようですので、興味がある中学生は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

初芝立命館中学校・高等学校の説明会に行ってきました

2016年9月30日 金曜日

大学入試改革や小学校英語の教科化など、教育環境が大きく変化しようとしていますが、私立中学校・高等学校も、それに対応した改革を進めています。

 

本日お邪魔した初芝立命館も大きく改革を進めている学校の一つです。

平成15年(2003年)に進学指導体制を強化した学校改革を実施し、平成21年(2009年)に立命館大学と提携して「初芝立命館」と校名を変更し、平成23年(2011年)には現在の校地に移転、と大きな変更に加えて、コース変更も行いました。(しかも2018年のコース変更まですでに予告されています。)

 

立命館との連携は、単に推薦枠を120名分持っているということにとどまらず、立命館コース以外の生徒も含めて立命館大学の先生による出張授業など高大連携が行われています。また、アクティブ・ラーニングの一環で日本語リテラシー、サイエンスプログラム、イングリッシュプログラムといった多彩なプログラムが用意されており、分析力やプレゼン力をつける仕組みができ上がっています。

もちろん国際教育にも力を入れており、オーストラリアからの留学生の受け入れやニュージーランド、カナダへの語学研修など積極的に行っているようです。

大学合格実績についても、立命館大学に137名をはじめ、関関同立合計で169名合格と、立命館の推薦枠に頼るのではなく、大学入試に通用するような学力が養成されていることを証明しています。これは、立命館大学への推薦も、「到達度検証試験」といわれるテストの点数や、GTEC、TOEFLのスコアが必要なシステムとなっていますので、立命館コースの生徒であっても安心することなく、必要な学力をつけているのでしょう。

中学入試について、「きらめき入試」という推薦系の入試制度がありますが、出願資格があるかどうかは事前に学校側と相談の上決まるシステムとなっています。その相談期間は10月17日から12月2日となっていますので、お考えの方は早めの準備が必要でしょう。

この学校に興味がある方は学校HPなどでより詳細な情報をご確認ください。

 

大阪薫英女学院にお邪魔してきました

2016年9月29日 木曜日

大阪府摂津市にある薫英女学院、今年で創立85年を迎えた女子中学、高校です。JR岸部駅、モノレール摂津駅からも歩けますが、阪急京都線正雀駅からですと、わずか徒歩5分です。

 

大学でも英検など英語の資格やスコアが有利になる入試制度が多く、英検取得や留学に力を入れている私立中学・高校も増えてきました。英検は日本でしか通用しないなどのデメリットを強調し、TOEFLの受験を薦めている学校もありますが、受験料の安さや、一度取得すると期限がないというメリットから、人気の高い検定でもあります。しかし文部科学省の統計では準2級以上を取得している高校生はわずか10.1%しかいないそうです。しかし、薫英女学院は14年連続で高校在学中に英検1級合格者を複数輩出するなど、20年近く前から英検取得の取り組みを続けている「英検強豪校」なのです。

 

特に中学から入学した生徒のうち、準2級を取得した生徒は94%に上るそうで、一部のトップがすごい、という学校ではなく、全員がすごいという学校なのです。

 

その秘密を探るべく、学校にお邪魔してみました。すると、まず入口に大きな垂れ幕が・・・。女子駅伝、バスケットボールなどスポーツ・特技コースの生徒の戦績もたたえられていますが、その横に英検1級合格の文字が・・・。このように学校全体が英検取得を応援しています。

 

校内には英検の合格者の掲示物が廊下に大きく貼りだされています。歴代の英検1級取得者も名を連ねています。まさに殿堂入りといった感じでしょうか、生徒さんたちはこの掲示を見て、自分も続こうと気合を入れるのでしょう。

 

ブース形式の自習室も完備されています。これ以外にも図書室など自習スペースが用意されています。ちなみに自習室には留学準備コーナも用意されており、学校ぐるみで留学も応援している姿勢が感じられます。

 

休憩時間に入りました。廊下を移動する先生方の姿がありますが、外国の方が数人歩いています。生徒や他の先生と英語で談笑しています。まるで外国に来たようです。きれいな金髪の生徒が・・・。交換留学生も毎年受け入れているとのことです。

実は来週末が今年度第2回の英検の試験日です。そこで、昨日からこの学校はすべての授業を5分間短縮授業にし、放課後に英検対策を行っています。

その英検対策というのが面白いのです。もちろん先生が工夫した小テストでステップを刻んで成長させる仕掛けもあるのですが、自習時間はクラスみんなで「楽しく」自習をするのです。お互いに単語テストを出し合うグループや黒板に問題を書いて、先生の真似をする生徒、判断が難しい問題の決め手を討議するグループ・・・。ともかく一人ひとりが英検に向かっているのではなく、クラス全員で合格するぞ、といった自習が行われます。

特に中学から入学した生徒は中3の1月から1年間の留学を経験しているので英語の感覚にも相当敏感になっていますが、それ以上に異文化の中で戦ってきた自信でしょうか、討議するときもきわめてアクティブに、それでいて明るく対決することができるようになっています。

英検取得なら「薫英女学院」を超える学校は無いでしょう。もちろん英検がゴールではなく、それ以上にチームで成果を掴むという体験から多くのことを学ぶことでしょう。卒業生が生徒の相談相手や授業補助として数名働いていることからも、もはや先生の頑張りだけでなく、みんなで協力して勉強するのが学校の文化となっていることがよくわかります。

校舎にカメラを向けると窓から手を振る生徒さんたちの姿が。勉強ばかりで疲れている時間帯だと思いましたが、とても皆さん楽しそうで元気なのでした。

英検取得と留学をお考えの女子は、一度考えてみられては如何でしょうか。高校からの募集人数も多い学校ですが、1年間の留学から帰ってからも2年間の大学受験準備期間が取れる6年制の方が、大学進学には有利だと思われます。
 

 

明星中学校・高等学校 説明会に行ってきました

2016年9月28日 水曜日

大阪市は東京などと比べるとあまり高低差のない街ですが、大阪城から南には南北に長く上町台地(うえまちだいち)と呼ばれる丘陵地が続いています。古代から陸地だったところで地質的にも安定しているといわれているところです。その台地の上、特に大阪城公園と近鉄の上本町(うえほんまち)駅との間には北から「城星学園」「大阪女学院」「府立清水谷高校」「大阪明星学園」「府立高津高校」と伝統校が集中している文教地区となっています。

(さらにその南にも、「清風」「上宮」「大阪夕陽丘学園」「四天王寺」「大阪星光」と、この台地の上に有名校が続いています。)

 

(地図はマピオンより引用)

さて、今回はNHK大河ドラマでおなじみの真田丸があったとされるところに立地する大阪の明星中学校・高等学校に行ってきました。

 

説明会ではまず大学進学に関する数値を説明していただきました。進学に強い男子校らしく、やはり理系が多いようです。学年によっても多少差がありますが、約6割が理系といった感じでしょうか。しかもその理系の中で2割ほど(実人数で40名超)の生徒が医学部志望とのことで、それに特化した「医学部進学ガイダンス」もおこなわれているそうです。2016年度入試では医学部合格者と旧帝国大学7校に加えて一橋、東工大、神戸大の合格者を合計した10大学への合格実績では、181名と卒業者数の6割を超える数値となっています。

また、私立文系に関しても早慶上智・関関同立といった有名私大への合格率もきわめて高くなっているとのことです。

一方、グローバル教育にも力を入れています。中学生の時期には英会話から始めて、英語発信力の養成まで行います。中3では希望制ではありますが、ニュージーランドやカナダへの3か月の語学研修も取り入れています。さらに高1では3日間、一日5時間の「英語集中ディスカッション」というイベントを30名のネイティブを動員して行うのだそうです。そのうえでさらに高2でカナダへの語学研修や次世代リーダー養成プログラムへとつなげていくという5年間で完成する階段ができ上がっています。

高校からの募集でも、そのような中学時代を過ごした生徒に負けないようにということでしょうか、今年から英語にリスニングが導入されるようです。さらに英検準1級やTOEFL iBT60があれば英語の点数を90点に読み替えるなど、大阪公立高校入試と同じようなシステムも導入するようです。

玄関には生徒が作った「真田丸」の模型が飾られています。大河ドラマの影響で学校付近を散策する人が増えたとのことです。理系のイメージが強い学校ですが、これを機会に歴史も好きになる生徒さんが増えたことでしょう。
 

 

大阪府立大学と大阪市立大学の統合について

2016年9月27日 火曜日

数年前から報道されている大阪府立大学と大阪市立大学の統合についてです。

同じ大阪府内にある、この二つの大学は難易度も規模も似通っている大学です。

少し古いデータですが旺文社「大学の真の実力2013―2014」から収容定員数のランキングを抜き出してきました。


御覧のように、公立大学としてはすでにトップレベルの定員数なのですが、これが統合すると国立3位の京都大学に迫る規模となりそうです。

また、学部のラインナップも増えることになり、関西では大阪大学よりも専門分野が多い大学になるとも言われています。(大阪府立大学HPより引用)


キャンパスの配置も、研究室や附属病院など今の設備をそのまま生かすとすれば、6拠点の巨大な大学となりそうです。

府立大学のHPにはその工程表も掲載されていました。

すでに単位の互換は始まっていますし、クラブなど学生レベルでの協力体制も次第に進んでいます。2019年、つまり今年の受験生が3回生になる年には法人が統合されますが、それぞれ独立した2大学の名前をそのまま継承します。2022年、つまり今の中1が大学を受験する年には大学名も統合される、という計画です。今後具体的な統合に向けて解決すべき問題も多く、計画通り進むのか不透明ですし、本部の設置場所や新たな大学名の決定など様々な意見が出ることも予想されます。しかし、大学が大きくなって幅広い専門分野が協力できる体制によって、世界に誇れるような大学に成長してほしいと思います。

 

 

京都文教中学校高等学校説明会に行ってきました

2016年9月26日 月曜日

先日京都文教中学校高等学校の説明会に参加してきました。

京都岡崎公園近くの浄土宗系の学校です。かつては女子校でしたが、2004年から共学化が始まり、2012年には全コースが共学になりました。男女の人数は今の高校1年では男子99名、女子141名とバランスが取れています。毎週月曜日には礼拝(らいはい)と呼ばれる仏教の教えを基にした心の教育の時間が設けられています。

中学からの募集で学力別に2コース編成にしますが、基礎のコース(ACTβ)は英国数の放課後補習など授業時間が多く、基礎学力の定着にも力を入れている印象です。2年生以降も習熟度別のクラス編成を行うそうです。

高校からは「特進」「進学」「体育」の3コースで募集し、特進の中がさらに「文系・理系」「文理専攻」「国際英語専攻」と別れています。国際英語専攻は高2の9月から半年のカナダ留学を行いますが、高1終了までに英検準2級かTOEIC400以上などの基準があり、それを満たしていなければ文理専攻に異動、つまり留学に行けないという基準を設けています。

授業も見せていただきました。国際英語の授業ではプロジェクターを利用した音読の授業が行われていましたが、そのスピードの速いこと。1年間でTOEIC400まで持っていくためにはこのくらいの負荷が必要なのでしょう。

さまざまな改革を取り入れているこの学校ですが、京都らしく歴史も大切にしています。一番古い校舎は築80年ほどだそうで、耐震補強やパイプラインの補修などを繰り返して不便はないようになっていますが、木の階段の生徒がよく通る部分がすり減っていい味を出しています。廊下に面した窓や扉も透明ガラスで明るく、古さを感じません。

部活動も中高合計での参加率が78%と高い数値になっています。男子が入ることによって、部活の幅も広がりました。今後さらなる活躍を見せてくれることでしょう。

 

 

近畿圏 中学入試 プレテスト情報(10月前半)

2016年9月23日 金曜日

前回お知らせした近畿圏中学入試プレテスト情報第2弾です。10月16日までのプレテストを一覧にしてみました。

今回は学校数が多いので、昨年の参加者数で色分けをしてみました。

昨年同時期のデータから、学校名を、100名以下は白、100名~199名は薄い赤、200名~399名までは黄色、400名以上はオレンジ色に塗っています。

御覧のように10月15日の帝塚山学院(大阪)、16日の武庫川女子(兵庫)が400名以上と集中しています。(帝塚山学院はなんと昨年500名以上がこの日のプレテストを受験しました)。このくらいの規模になりますと、本番さながらの緊張感を味わうこともできますし、学校の先生もほとんどの先生が参加されることになりますので、入学後の学校の雰囲気を感じることもできるでしょう。

もちろん、100名以下だった学校は、逆に手厚く対応することが可能となり、個別の学習相談や試験後の答案分析などきめ細かなイベントがセットになっているというメリットもあります。
以前も書きましたが、プレテストを受験したからといって必ずその中学の入試を受けなければいけないわけではないので、力試しや学校見学も兼ねて、実際にその中学校の先生と触れ合う機会を作ってみるのはいかがでしょうか。

この情報はすべての中学を網羅しているわけではありませんので、各中学校のホームページなどで日時などの実施要項や申込方法など詳細について確認してください。

 

 

安全が学べる大学

2016年9月21日 水曜日

我々は自然災害やテロなどの危険に常にさらされているはずですが、特にその危険を意識することなく生活しています。しかし、いざ何かが発生した時に、その対処をする人材が必要なはずです。例えば火災なら消防、事故なら警察、災害は気象庁とそれぞれ別の組織が対処しているわけですが、横断的にそれらを併せて研究しているところはありませんでした。

2004年、千葉科学大学に日本で初めて「危機管理学部」が設置されました。危機管理といえば危険から逃れる、危険を防ぐといった意味が強い言葉ですが、危機が起こる前の管理を「リスク・マネジメント」、危機が発生した後の管理を「クライシス・マネジメント」と呼んで区別し、さらにその中で場面に応じての対処法を研究するという学問分野です。

2010年、関西大学に社会安全学部が設置されましたが、2011年に発生した東日本大震災の検証と復興に大きな役割を果たしました。またその後の調査や研究は、報道が災害発生後の被害状況を伝えるだけでなく、そこにいる人にさらに被害を拡大させないような避難情報を流すようになるなどの影響を与えました。このようなことから、防災にかかわる人材育成の必要性が注目されるようになってきました。今年度には日本大学に「危機管理学部」が設置されましたが、さらに来年度には倉敷芸術科学大学にも「危機管理学部」が設置されることになっています。

 

 

 

倉敷芸術科学大学のパンフレットによりますと、安全管理や情報セキュリティーなど企業に関連するものと、防災や災害時の支援など地域にかかわるものといった二つの視点から危機管理が学べるようです。

まだ歴史の浅い学問分野ですが、これからはこのような知識と経験を有する人材の需要はさらに高まってくることでしょう。

 

医学部と学費のお話

2016年9月20日 火曜日

先日も地方の医師不足に関する対策を、政府が検討するというニュースがありましたが、今回は医療の質を長期的に維持するための医学部を学費の面からみてみましょう。国立大学では何学部でも学費は同じなのですが、私立の場合、医学部の学費が極端に高くなっています。

そこで、どの程度違うのかを一覧にしてみました。入学金も100万、200万といった金額になりますので、学費だけでなく、初年度納入金という比較をしてみました。初年度納入金が高い方から順番に並べています。

※学費は年額です。国立では入学金と学費を合わせた金額が初年度納入金になりますが、私立は「教育充実費」等の名目での金額が加わりますので、初年度納入金はそれ以上の金額となっています。

 

初年度で1000万円を超える大学が4校あります。設備や環境も良いといわれる大学ですが、それにしても大変な金額です。入学金が20万円と、ほかの学部と同じ金額に抑えている慶應義塾大学は医学部の最難関と言われ、東京大学理科Ⅲ類が滑り止めだといわれています。かつては1千万円級だった順天堂大学は290万と私立大学最安値を付けたために難易度もはるかに上昇しました。

参考までに公立大学2校と国立大学の学費も載せておきましたが、これで国立の医学部の難易度がなぜこれほど高いのかがお分かりいただけると思います。

医学部を目指している皆さんは、私立大学と国立大学の初年度納入金の差を、自分の1年間の勉強時間で割ってみましょう。自分の勉強の「時給」がどれほど高いのかがよくわかります。いい仕事をしましょう。

ちなみに防衛医科大学のように、学費は無料なだけでなく給料までいただけるところもあります。もちろん最難関です。卒業後9年間は自衛隊に入隊しなければならないという縛りがありますが、学費のために医学をあきらめなければならなかった人でも医師免許を取ることができるわけです。

大学を学費という観点からみると、難易度の違いや変化を知ることもできます。色々な方面から大学を調べてみると良いでしょう。