合格者の進学先(2023年度)「産近甲龍」

2023年4月11日 火曜日

関関同立と並ぶ私大ブランド「産近甲龍」。こちらについても同様の分析を行ってみました。こちらも当グループ出身者で、進学先が判明している産近甲龍合格者1010名分のデータが元になっています。

まず、国公立への進学率は、理系学部の定員割合が多い近畿大学と他の私大との併願が少ない甲南が一番高くなっていますが、いずれも13%~10%ほどでそれほど差がありません。

合格大学への入学率が一番高いのが甲南。関西学院を併願しており、結果的に関西学院に入学する割合は地理的な影響もあって9.8%と一番高くなっていますが、甲南自身のブランド力も強いことがわかります。今年は文系学部を中心に志願者も増えた龍谷ですが、関関同立への入学者が多く、龍谷への入学者割合が49.9%と関関同立も含めた8大学の中で最も低くなっています。大学としては今後のブランド戦略が求められるところでしょう。

合格者の進学先(2023年度)「関関同立」

2023年4月10日 月曜日

近畿圏では難関私大としてグループ化されることの多い関関同立ですが、国公立の併願なら同志社が一番といった噂もあります。確かに入試問題には記述もあり、英語の長文も原文に忠実で難易度が高く、英作文も出題されるなど、国公立の個別学力検査の対策として同志社受験を勧めることが多いのですが、各大学の実際の進学先の割合はどれほどの違いがあるものでしょうか。

2023年度入試で当グループから関関同立合格者の中で進学先が判明しているのは813名ですが、その進学先の割合を計算してみました(この813名には、例えば同志社と立命館両方合格者は重複して数えられていますが、同じ大学の複数合格は省いて実人数となっています)。

すると、同志社合格者の中で、国公立に進学した割合は26.1%と確かに最も高くなっていますが、立命館との違いは4ポイントほどで、圧倒的な違いがあるわけではありません。それよりも注目ポイントは、同志社合格者の中で同志社に進学した割合が73.1%と4大学の中で最も高いのですが、次いで高いのが関西学院。立命館は62.6%と4大学最低となっています。立命館は一般選抜からの入学者比率が一番高いために、他大学との併願が多いというのも影響しているのかもしれません。

もう一つ注目すべきは、関関同立合格者の進学先は、ほぼ国公立+関関同立に限られる(同志社、関西は99%超!、最も割合が低い関西学院でも95.1%)、というところです。そういった意味で高いブランド力は維持されている様子がわかります。

神戸学院大学(理系学部) 2023年度入試結果分析

2023年4月7日 金曜日

同じく理系学部です。

問題が異なるので他学部と同じ基準とはなりませんが、薬学部は文系の心理学部と同じように実質倍率も合格最低得点率もほぼかわりません。つまりこちらも受験者層が限られているということになります。総合リハビリテーション学部の3つの学科は、やはり直接資格取得に結びつく理学療法学科に人気があり、社会福祉士のイメージが強い社会リハビリテーション学科は低めとなっています。こちらも実社会ではとても大切なお仕事ですので、もっと多くの高校生に目指してもらいたいと思います。因みに就職に強い栄養学部の合格最低点が下がっているのが不思議です。これも狙い目だといえるでしょう。

神戸学院大学(文系学部) 2023年度入試結果分析

2023年4月6日 木曜日

1966年、栄養学部のみの単科大学として開学した神戸学院大学は、2007年にポートアイランドキャンパスを開き、今では定評のある薬学、及び医療技術系の学部に加え、法学部や経済学部、経営学部などの文系学部も含めて10学部14学科の総合大学となっています。

さて、今回はそのうちの理系学部について、分析してみました。

ご覧のように心理学部は倍率、合格最低点ともトップとなっています。しかも2年間比べてもほぼ同じ。つまり高めの受検者層が常に集まるという募集単位となっています。現代社会学部の現代社会学科も同様に高め安定となっています。一方グローバルコミュニケーション学部の中国語コースと人文学部が倍率、合格最低得点率とも低くなりました。今年の全国的な傾向がこの大学でも表れています。残念ながら日本と中国の国際的な関係は良いとはいえない現状を反映しているのかとも思いますが、相互理解が国際平和の第一歩ですし、そもそもこのような状態が続くとは限りませんので、今は狙い目だといえるかもしれません。

近畿大学理系学部 2023年度入試結果分析(東大阪キャンパス以外)

2023年4月5日 水曜日

昨日に続いて、今回は東大阪以外のキャンパスにある学部(奈良キャンパスの農学部、和歌山キャンパスの生物理工学部、広島キャンパスの工学部、福岡キャンパスの産業理工学部)について分析してみました。但し入試問題と制度が異なる大阪狭山キャンパスの医学部は除いています。

農学部は相変わらず人気です。特にクロマグロの完全養殖でも有名になった水産学科は2年通してみても倍率、合格最低得点率ではトップレベルとなっており、人気の高さを表しています。そんな中で穴場(?)となっているのが工学部のロボティクス工学科と産業理工学部の生物環境化学科です。広島キャンパスの工学部ロボティクス工学科は名前の通り、ロボットの設計と制御について研究している学科ですが、既に実用化されている産業ロボットの改良や水中を泳ぐ魚のようなロボットの開発、自動運転など最新のモノづくりに直結する分野です。一方福岡の産業理工学部生命環境化学科は遺伝子医薬という最先端の考え方で新薬の開発につながる研究を行っているという魅力的な学部なのですが、合格最低得点率はそれほど高くありません。生命科学を志す受験生には是非選択肢の一つに入れてほしい学科です。さて、新高3の皆さん、若しくは次年度近畿大学を目指す既卒の皆さん、このように東大阪以外のキャンパスは倍率や合格最低点にも幅がありますので、出願時には学部・学科の併願を考える参考にしてみましょう。そしてみんなで来年の4月にはつんく♂プロデュースの入学式に参加しましょう。

近畿大学理系学部 2023年度入試結果分析(東大阪キャンパス)

2023年4月4日 火曜日

理系は募集単位が細分化されているので、キャンパスで分けてみました。

まず今回は東大阪にある、理工学部、建築学部、薬学部、情報学部についてです。

まず、昨年の募集開始初年度から爆発的な人気になった情報学部ですが、今年も高倍率&高得点率となりました。ついに建築も薬学も抜き去って理系最難関となっています。

世界でエネルギー問題が話題となっているのに、もっと人気が出ても良さそうなのが「エネルギー物質学科」です。近畿大学には研究用の原子炉(とはいえ、出力は1w。スマホの充電器並みの小規模なものですので、安全です)から、自然を利用したクリーンエネルギーやエネルギーの搬送など多角度から学ぶことができる学科ですので、もっと高校生にも関心を持ってもらいたいと思います。

近畿大学文系学部 2023年度入試結果分析

2023年4月3日 月曜日

同じように近畿大学の文系学部の分析シートも作ってみました。こちらのグラフの縦軸はスタンダード型での計算での合格最低得点率を表しています。

文芸の造形は科目が異なる(実技300点)ので他学部との比較ができず、国際の東アジアは学科の改編が行われたので過年度比較ができませんが、それを除くと実質倍率、合格最低得点率どちらも2年連続高い総合社会学部の心理が文系最難関となっています。それに次いで法学部や募集単位が大きい経営、経済と続きます。各大学コロナ禍の影響を受けた国際のグローバルは高めですが、東アジア専攻(中国語)は文系の中では落ち着いた倍率と合格最低点となりました。次年度以降の受験生は学部学科選びの参考にしてみてください。

龍谷大学文系学部 2023年度入試結果分析

2023年3月31日 金曜日

そろそろ各大学が入試統計を公表する時期となってきましたので、分析してみました。

心理学部の開設(文学部からの独立)と2025年度からの社会学部のキャンパス移転によって、話題+人気沸騰の龍谷大学の文系学部についてです。

まず、心理学を見てみましょう。青色が昨年、オレンジ色が今年の数値を表しています。

すると、平均倍率は5.47倍から6.60倍に上昇していますが、合格最低得点率は66.0%から68.8%とそれほど上昇していません。つまり受験者は増えましたが、不合格層の出願が増えた、と見ることができます。一方、社会学部の動向にも注目して見ましたが、こちらもキャンパス移転は2年後ですので、大きな合格ラインの上昇とはなっていません。但し3学科の中で一番ラインが低かった現代福祉がコミュニティマネジメントと並んだのは要注意ですね。

【とても】相愛中学校 高等学校 入試関連イベント【シンプル】

2023年3月30日 木曜日

現在校舎全面改築中の相愛中学校、高等学校から年間の入試関連イベントのお知らせが届きました。必要最小限のシンプルかつスタイリッシュなチラシです。

見習って、このブログも今日はシンプルにしてみたのでした。

詳しくは学校のHPをご確認ください。

【年間予定が】桃山学院中学校 高等学校 入試関連イベント【ありがたい】

2023年3月29日 水曜日

2014年から2015年にかけてNHKで放送されていた朝ドラ「マッサン」の主人公は「ニッカウヰスキー」の創業者、竹鶴政孝をモデルにしたものだというのは知られていますが、当時からウィスキー製造で世界的にも有名だった竹鶴政孝氏、実は1年間だけ化学の教員をしていたことがあります。その学校というのが桃山中学(現:桃山学院高等学校)だったのです。今を思えば何と贅沢な話でしょう。

それはさておき、桃山学院中学校・高等学校は、今から139年前の1884年、川口外国人居留地(現:大阪市西区川口)にイギリス聖公会の宣教師によって開かれた男子校の小学校がルーツです。その後高等英学校となり、1912年に現在の校地に移転し、学制変更を経て現校名となり、2001年から共学化、現在の姿となります。

多彩な学校行事や部活動やサークルも多く、とても楽しい学校なのですが、進学校としての実績も、国公立に221名、関関同立に460名(2022年度実績)と立派なものとなっています。

入試関連イベントの年間予定が送られてきました。説明会も大切ですが、生き生きとした在校生の姿をご覧になるのもお勧めですので、オープンキャンパスやクラブ見学・体験会の日程などもチェックしておきましょう。