【なるほど】大阪暁光高等学校「アルティメット部」【その手があったか】

2025年9月3日 水曜日

高校生にとって部活動も大事な居場所の一つです。そこで競技の技量のみならず、集中力や持久力、体力、コミュニケーション能力などを身につけることもあるでしょうし、全国大会に出場するなどの成果によって忘れられない成功体験を得ることもできます。

しかし、例えば硬式野球など競技人口が多く、経験者も多い種目で全国大会まで進むのは並大抵ではありません。言いかえれば、全国大会に出場するには競技人口の少ない種目を選ぶほうが近道だ、ということになります。

中学校体育の教科書にも出ている「アルティメット」というスポーツがあります。フリスビーを味方でパスしながら敵陣を突破するという、バスケットボールとアメフトを合わせたような基本は7人制の競技です。(と書きながら、やったことが無いので面白さを伝えることができません。すみません。)まだまだ競技人口は少なく、大学から始めるプレーヤーが多いそうです。

大阪の高校でアルティメット部があるのは英真学園と大阪暁光の2校のみ。大会では高校の全国組織はないので大学生と一緒に戦うのですが、大阪暁光アルティメット部は、2023年には男子が、2024年には女子が決勝トーナメントで勝ち上がり、全国大会に出場したそうです。

というわけで、ちょっと珍しい競技ができる学校というのも面白そうですよ、というお話でした。

【春日丘、狭山に続いて】大阪府公立高校が変わります【寝屋川と泉陽も】

2025年9月2日 火曜日

8月26日に開催された大阪府の教育委員会会議の資料が公開されました。

ご存知の通り、大阪府による修学支援制度の充実(いわゆる「授業料無償化」)によって私立と公立の学費差が無くなることもあり、大阪府の公立高校の受験生は減少しています。そこで、府立高校は「学校改革」「入試改革」「広報改革」を3つの軸とした改革を進めようとしています。

その一つ、「学校改革」の文脈の中で、2026年度から設置される新たな普通科(文理探究科)についての情報がありました。

2026年からは、春日丘高校が文理探究科(学際領域)に、狭山高校が文理探究科(社会共創)となりますが、2029年度以降、寝屋川高校と泉陽高校にも文理探究科(学際領域)が設置されるとの情報が発表されました。

また、同じく2029年以降ですが、旭高校、枚方高校、花園高校、長野高校、佐野高校が文理探究科(国際(仮))に、東の英語科と理数科を国際文化科と総合科学科に改編するという内容も併せて公表されています。

2029年度といえば今の小学6年生が高校受験を迎える年度となります。今後具体的な情報が出てくると思われます。楽しみですね。

大阪電気通信大学高等学校 コース改編【2026年度から】

2025年8月29日 金曜日

大阪府で工学科を設置している私立高校は星翔高校と大阪電気通信大学高校の2校しかありません。星翔高校もドローンスクールをいち早く併設するなど面白い取り組みをしていますが、大阪電気通信大学高校はその名の通り大学を併設していますので、ロボット開発やゲームのプログラミングなど高大連携の探究活動も特徴の一つとなっています。

いままでは主に2年進級時にコースごとに分かれるイメージでしたが、次年度から、普通科のアドバンスコースを募集段階から分離することなりました。

さらにコース名も実態に合わせたものにリニューアルし、より中身がわかりやすくなっています。「ゲーム&メディアデザイン」や「AI・情報活用」など今人気の分野もコース名となっています。興味のある中学生は学校HPを確認して説明会などに出かけてみてはいかがでしょうか。

大阪府 府立高校2校 募集停止へ

2025年8月27日 水曜日

8月27日の各種報道によりますと、大阪府教育委員会は府立高校2校を2027年度から募集停止する方針を示した、とのことです。

今回対象の2校のうち、一つは門真市の「門真西高校」。1977年人口急増期に108番目の府立高校として作られた比較的歴史の浅い学校です。今年入学したのは49期生となります。大阪府で自動車やバイクの運転免許を取得した方はご存知の「門真の運転免許試験場」のお隣にあります。鉄道の駅からはちょいと遠いのが玉に瑕ですが、広いグラウンドと4階建ての校舎に各種特別教室も完備と学習環境の整った学校です。

しかし、2020年度入試から定員を下回り、2023年度からは定員を240名から200名に減らしたにもかかわらず196名出願とぎりぎりの定員割れ、その後も出願数が定員を上回ることなく、2025年度入試では200名募集に対して140名出願とかなり厳しい状況が続いています。

もう一つは「懐風館高校」。1971年に開校した府立羽曳野高校と1978年に開校した府立西浦高校を統合する形で羽曳野高校の校地に開校した懐風館高校は2009年開校ですので、今年入学した1年生が17期生と、新しい学校です。この段階の統廃合も地域の人口減少によるものですが、その後も人口減少が続き、2018年入試で志願者数が募集定員を17名、2019年度入試では13名下回りました。2020年度入試では9名を上回り、ホッとしたのも束の間、2021年度から定員割れが続き、2025年度募集は定員を240名から200名に削減したにも関わらず、出願が67名と大きく定員を下回ってしまいました。

2027年度からの募集停止が正式決定となれば2029年3月で在校生がいなくなり、人口10万人の羽曳野市から高校が無くなることになります。因みに人口でほぼ同規模でお隣の富田林市には府立3校、私立2校の合計5校の高校があります。羽曳野市は子どもが少ないのでしょうか?また調べてみます。

金光八尾高校 美術コース新設

2025年8月26日 火曜日

私立高校美術展でも毎年多くの素晴らしい作品を出品している金光八尾高校でコース改編が行われます。現状では総合進学コースとして入学した生徒が、2年進級時に美術コースを選択する事ができますが、次年度から入学段階から美術コースが設置されることになりました。今までも数々の美術系大学への進学実績を誇るこの学校の美術コース、いかがでしょうか。

ところで、高校進学後に希望が変わる可能性があるので、高校入学時から美術コースに決めるのもどうかな、とご心配の皆さん、実は高2進級時にコースを選び直すことも可能だそうです。美術に興味のある受験生は一度詳しく説明を聞いてみましょう。

【大阪府 公立高校】英語外部検定利用について【もう9年目】

2025年8月22日 金曜日

大阪府の公立高校入試では、英語の外部検定を利用する制度が2017年から導入されています。出願時に証明書類が用意できる外部検定があれば、その級やスコアに応じて、英語の点数が保証されるというものです。

例えば英検2級を持っていたら、満点の80%(一般選抜なら満点は90点なので72点)か本人が取った点数の高い方が英語の得点となり、それを含めて合否判定されるという仕組みです。

導入初年度の2017年度入試では、この制度を利用したのは334名。この時の公立高校出願数は5万件を超えていましたので、利用率は僅か0.7%でした。しかし年によっては主に難関校が採用しているC問題(発展的問題)の合格者平均が半分前後となる難しさなので、この制度を利用したほうがお得、というわけで年々利用者が増えていきました。そして2025年度入試では全体では11.8%、TOP10高に関しては66.6%の受験生がこの制度を使うようになりました。

府立最難関とされる北野高校ではなんと出願者407名のうち394名(96.8%)がこの制度を利用しており、その中の47名は英検準1級以上に相当する「資格①」で出願しています。この47名の英語は90点満点だったわけです。

この制度はあと2年は続きますが、現在の中学1年生が受験する2028年度入試からはその「読み替え率」が10%ずつ下がり、資格①では90%、資格②で80%、資格③で70%と変更される方向で議論されています。しかし、それでもお得だと思います。因みに現行制度ではこの外部検定の有効期間は設定されていませんので、早めの取得がお勧めです。

【高校受験】近畿圏の高校受験生の動向【開成教育グループ生】

2025年8月21日 木曜日

昨日は大阪の「私学展」での活況をお伝えしましたが、大阪府を含む近畿圏の私立高校専願率について、開成教育グループ生の変化を調べてみました。

ご覧のように、大阪府の専願率は確かに上昇しています。コロナ禍直撃の2021年度入試に35.0%という異常値となりましたが、2025年度はそれも超えています。

兵庫県は逆に低下傾向です。公立高校の平均倍率低下によって、ひとまず公立を受験しておこうかな?という層が増えたのでしょうか。

京都府はあまり変わらず、といったところです。予定されている公立高校入試制度の変更がどのような影響を及ぼすのか注目です。

公立高校の大きな再編が行われた奈良県では2019年頃から公立を回避する動きにより、早めに専願率上昇がみられましたが、大阪と同じく2021年度入試の急増の後、落ち着いています。

公立王国(?)の滋賀県では少しずつ専願率は上がってきてはいますが、他の府県と比べるとかなり低い割合となっています。

2026年度入試では、昨日のべたように大阪府ではさらに専願率が上がりそうです。現在議論されている私学も含めた国庫負担による高校の修学金支援制度(高校無償化)が全国で導入された場合、他の府県にも影響が出ると思います。今後の情報には注意が必要でしょう。

【大阪府 高校入試】私学人気はさらに高まるか?

2025年8月20日 水曜日

大阪府では段階的に「高校授業料無償化」が導入されており、今年の中3生は、高校入学時から無償となる初めての学年となります。従来、公立高校と私立高校では授業料だけで50万円程度の差がありましたが、どちらも無料、つまりその差が無くなることになります。その影響もあり、各私立高校のオープンキャンパスの来場者は増えているという情報も入ってきましたが、8月16日、17日に開催された大阪府私立高校の合同の入試説明会「私学展」でも多くの来場者を集めたようです。

コロナ禍によって来場制限が行われた2022年までの数字は参考にならないので、2023年からの3年間の全体来場者数を調べてみました。(※来場者数は来場「中3生受験者数」ではなく、保護者や中2以下の学年も含んでいますが、例年同じ数え方ですので、比較としてご覧ください。)

ご覧のように大きく増えています。この増加は中3生の数が増えているためか?と疑われるかもしれませんが、実は2023年に受験生だった2008年の大阪の出生数は7万7千人、今年受験を迎える学年が生まれた2010年の出生数は7万5千人でした。学年と出生年は3か月ずれていますし、出生後の流出・流入は考慮していませんので不正確ではありますが、中3生がここ3年で減少していると考える方が自然です。従って高校で私学に興味を持った受験生の割合が増えていると見られます。今後の進路希望調査なども参考に、私学の難易度の変化にも注意していきたいと思います。

【速報】大阪府教育庁「府立高校15年間で32校程度減が適正」と試算

2025年8月19日 火曜日

夏期休暇が明けていきなりですが、大阪府公立高校に関する大きなニュースが飛び込んできました。

「府立高校の再編を進めている大阪府教育庁は、少子化に伴い、府立高校の数を今後15年間で現在の136校から104校程度に減らすことが適正だとする試算をまとめたことが府関係者への取材でわかりました。」

(NHK 関西NEWS WEB 8月18日 12:25配信 より)

大阪には国立や東大阪市立など府立以外の公立高校も合わせると145校ありますが、その内全日制の府立高校は136校あります。今回の報道によるとその内の23.5%に相当する32校を減少させる、との試算結果が発表されたようです。新たに工業系や多様な学び支援など新たな高校を新設する構想もあるようですから、実際には32校以上の高校が募集停止になる、ということになります。

2025年度入試では大阪府公立高校の約半数で志願者数が募集定員数を下回りました。大阪府には3年連続で定員を下回った学校を統廃合の検討対象にするという条例がありますから、今後募集停止となるのは現状で既に3年連続定員下回っている学校から検討となる可能性が高いかもしれません。

今後も15歳人口は減少していきますので、致し方無いのかもしれませんが、この方針によって高校が無くなってしまう地域が増えることに、一抹の寂しさを覚えてしまいます。

【夏だ】大阪府 吹奏楽コンクール2025 高等学校地区大会 結果【吹奏楽だ】(北摂地区)

2025年8月5日 火曜日

最後は北摂です。小編成では5年前に校舎が新築移転した大阪学院は昨年に引き続き入賞。チアリーディングでも有名な梅花、府立桜塚も金賞・代表です。

大編成(A組)は常連さんが上位を占めました。府立茨木も何度か関西大会には進んでいますので、驚きはありません。しかし高槻が今回金賞が取れなかったのはちょっと意外でした。

さて、代表に選ばれた学校は、今週の府大会に進みます。悔いのない演奏ができるように頑張って欲しいと思います。