【関関同立即日分析「総まとめ」シリーズ】関西学院大学 日本史の出題傾向

2022年3月2日 水曜日

関西学院の日本史は、今年いきなり大問が1つ減少して4問となりましたので、初日は少しびっくりしたのですが、出題傾向そのものは変わっていないので、作っている先生は一緒なのでしょうか。4問になっても、第1問は小問集合の正誤問題が10題、第3問に史料問題2つという構成は変わりません。

次に頻出の2分野に色を付けてみました。(画像クリックで別ウインドウで開きます)

①水色に塗っている「文化・教育」に関する歴史

少なくとも一度も出題されなかった年はありません。大半の日程で出題されています。ここ5年間では2019年以外の4か年、教育史も出題されています。

②オレンジ色に塗ってある「社会・経済・産業・交通・交易」に関する歴史

政治史よりも経済・産業といった一般庶民に直結する歴史を大切にする傾向があります。

ここ2年は特に文化史の比率が上がってきているように見えますので、日本史選択者は、文化史を大切にしておきましょう。

【関関同立即日分析「総まとめ」シリーズ】関西大学 国語の出題傾向

2022年3月1日 火曜日

先月1日から連日発信した「関関同立即日分析」をまとめてみました。今日は関西大学の国語についてです。因みにこの「即日分析」は翌日の受験に対する情報提供という意味もありますので、最終日は行っておりません。従ってこの表にはありませんのでご了承ください。

さて、実は毎日関西大学の国語の入試問題に目を通しているときに「違和感」を感じていたのですが、まとめてみるとその違和感の正体がわかりました。(画像を拡大しなくても雰囲気が感じられるように現代文の「社会科学」に水色、「人文科学」にオレンジ色、「自然科学」に黄色、古文の源氏物語に「緑色」を塗っています)(画像クリックで別ウインドウで開きます)

①古文で「源氏物語」が復活

例年、関西大学では全日程の1日は「源氏物語」が出題されるのですが、2020年度には2回出題され、2021年度には出題がありませんでした(最終日は表にはありませんが、「落窪物語」でした。)しかし、今年は復活、しかも2回。源氏物語の知識がある程度なければ難易度は高くなります。

②論説文で人文科学の内容が激減

哲学的内容や、文化論といった人文科学的な内容が多い関西大学の現代文ですが、2019年から減少が始まり、今年は2回だけでした。特に今年は法学部の先生が作った?と思われる社会科学に関する出題もありましたので、それなりの心構えが必要になりそうです。

というわけで、次年度以降の受験生はこの傾向を見て、対策を考えましょう。

【速報】京都府立大学に付属高校を設置??【京都の私学に激震走る?】

2022年2月28日 月曜日

京都府教育委員会は2月24日、京都府立大学に付属高校を2024年度設置の方向で検討に入ったとの情報を25日の京都新聞の片隅に見つけてしまいました。既存の府立高校を改編する形で付属高校化するとの事ですが、どの高校を改編されるのか気になるところです。

ここからは個人的な妄想だと思って読んでいただきたいのですが、府立大学に近いところで洛北高校や鴨沂高校も考えられますが、洛北には付属の中学校があり、鴨沂高校は仮移転してまで校舎を新築したばかりですから候補から外れると考えると、朱雀か北稜あたりが候補になるのでしょうか?しかし、ちょっとまてよ、京都府立大学には教育学部が無いぞ!教育学部が無いのに付属高校を作るということは教員養成のための「附属校」ではなくて京都府立大学への推薦枠がある学校になるのか?(今年開校の奈良県立大学附属高等学校は奈良県立大学へ50名の推薦枠を設ける、とされています)同志社、立命館、龍谷、京都産業等、大学への推薦枠を持った附属校が多い京都に公立大学への推薦枠を持った学校が出現!!?だとすると大事件ですよ。しかも、もし中学校も併設するとなると・・・おおおおお。いやまてよ、そうなればまさかの洛北!?

ともかく、今後の報道に注目です。

【年間スケジュール付き】大阪工業大学 オープンキャンパス

2022年2月25日 金曜日

こちらの大学も2023年度入試に向けてのイベントがスタートしますが、面白いことに春夏秋冬、つまり年間の予定が既に明らかになっています。来年の受験生にとっては部活や学校行事との兼ね合いを考えながら説明会参加の予定が組めるというのはありがたいですね。「完全予約制」となっていますので、コロナ禍の影響の変動があったとしても、定員調整で対応するという事でしょう。いずれにしても面白い大学ですので興味のある受験生は予定をチェックしましょう。

【高2生の皆さん】関西大学 オープンキャンパス2022【受験生になろう】

2022年2月21日 月曜日

大学入試はまさに試験の真っ最中ですが、一般募集に関して関西大学は昨年度から実質2月1日~7日の日程だけで学生募集するという早期決着作戦に出ています。というわけで、一足早く新年度向けのイベントが企画できるわけでしょうか、オープンキャンパスのお知らせが届きました。コロナ禍の影響もあり、昨年度までは各大学オンライン形式でのイベントも多かったのですが、今回は予約制ですがライブ形式で行うようです。3月14日から受付開始、希望時間帯ごとの募集となっていますので、お申し込みはお早めに。

関西大学 一般入試分析速報

2022年2月18日 金曜日

関西大学から実質倍率と合格最低得点率の速報値が発表されましたので分析してみました。(画像クリックで別ウインドウで開きます)

グラフの中では募集単位を省略しています(人間健康学部→人健)など

ご覧のように、文系学部は実質倍率と合格最低得点率に相関がありません。社会学部は実質倍率ではそんなに高くないのに得点率は最高の約7割。高学力層が集まった少数精鋭だったことから、人気の高さがうかがえます。出願段階では出だしの良かった法学部ですが、結果的に合格ラインは6割程度に落ち着いています。

理系に関しては、実質倍率と合格最低得点率が比例していますので、次年度以降の受験生は模試の志願動向などが難易度のヒントになるという事がわかると思います。

また確定情報が出た段階で分析してみたいと思います。

【瀬田キャンパスから】龍谷大学 社会学部 キャンパスお引越し【深草へ】

2022年2月15日 火曜日

今年も多くの受験生でにぎわっている龍谷大学ですが、2025年から大津市にある瀬田キャンパスから社会学部を京都の深草キャンパスに統合させると発表しました。2021年度入試の合格最低点を見ても、社会学部が文系学部の中で特に低いわけでもなく、志願動向の昨年比も同じく中ほどですので、キャンパスが離れていることが不利になるとは感じていなかったのですが、文系学部が1つだけ離れているというのが問題だったらしく、報道によると在籍生の35%にあたる約2300人が移動することになりそうです。

確かに瀬田キャンパスまでは、JR瀬田駅からバスに乗るのが不便といえば不便ですが、緑の中に整備されたキャンパスは県の文化ゾーンにも近く、滋賀医大や立命館大学までは「瀬田高速」(名神沿い気持ちの良い一般道路。速度取り締まりにはご注意を)を車で数分という好立地。かつては瀬田駅前から名神までの登り道はヤンマーのグラウンドがあったことから「ヤンマー坂」と呼ばれていて、その周辺には建物も少なかったのですが、今はショッピングモールも建って便利になりました。もしかすると新たな学部の増設など、瀬田キャンパスの拡充も計画に入っているのかもしれません。

武庫川女子大学 一般選抜入試始まる

2022年1月24日 月曜日

今朝、武庫川女子大学の横を通ると、いつもの登校する女子大生の華やかな群れが無い。代わりにリュックを背負った緊張気味の女子高生が・・・。そうです今日から入試が始まっているのです。

大学のHPには出願者数速報が載っていますが、昨年に比べて学部学科による凸凹があるようです。

文学部の日本語日本文学科は減、英語文化学科は増、心理・社会福祉学科は減、教育学部は減、生活環境学部の生活環境学科は減、情報メディア学科は増、食物栄養学部はほぼ同数、建築学部は減、音楽学部はほぼ同数、薬学部薬学科は増、看護学部は減、経営学部も減、となっています。資格系と情報系はどの大学でも人気ですね。

武庫川女子大学は今回のA日程のあと、B日程、C日程、共通テスト利用のD日程とまだまだ出願のチャンスがあります。詳しくは学校HPでご確認ください。

大学入学共通テスト 平均点の速報発表

2022年1月21日 金曜日

大学入試センターより、先週行われた大学入学共通テストの平均点の速報値が発表されました。40年以上稼働している安定のシステムはさすがです。

それはさておき、昨日までのブログでも書いたように、大きく難化した科目が目につきます。数学も厳しい戦いになりました。ということは事前に決めていた目標点に達していなくても大丈夫な場合も考えられます。各予備校のシステムなどを利用して出願校を決定しましょう。また、この結果を受けて私立大学をもっと多く受けておこうという場合は、まだ明日締め切りの立命館大学など今からでも出願できる入試もまだまだあります。各大学の特設サイトをご確認ください。

大学入学共通テスト2022を解いてみた③

2022年1月20日 木曜日

開成教育グループには「フリーステップ教育技術研究所」という教務に関する運営支援部署がありまして、共通テストもそこのベテランスタッフたちが解いて平均点予測を出しているのですが、どうも最近大学入試センターの発表より英語は低めに外し、国語は高めに外す事が多いそうです。今の現役受験生は「一昔の受験生」より全体的に英語力が向上しており、国語力は低下しているという事なのでしょうか。そういえば英語に関しては4技能の習得向けの新たな教材や、ICT機器の活用などが進んでいますが、国語はあまり進化していないのかもしれません。ということで、今回は国語を解いてみます。

第1問 論説文

「食べる」という事に関する哲学的な素材文が2種類あり、それをまとめた「メモ」を穴埋めするという形式です。素材文の対比とその目的を読み取る必要がありますが、選択肢が微妙で難易度は高めだったと思われます。「人間に食べられた豚肉(あなた)」という設定、奇妙過ぎて気が散ります。

第2問 小説

これも素材文をまとめた「ノート」を穴埋めする形式です。時系列で記述されている小説ですので設問に対する着目点が絞りやすく、設問も消去法で絞り込めるオーソドックスな選択肢でできています。個人的に小説が得意なので、そう感じただけかもしれませんが、やや易しいと感じました。

第3問 古文

「増鏡」と「とはずかたり」

古文全体で8題中、古語、古典文法が4題(配点は22/50)とセンター試験と近いバランスですが、設問の後半が、この2つの素材文を鑑賞した教師と生徒3人の会話文を穴埋めする形式になっています。発言者が本文のどこに着目したのかを考えるものですが、本文が読み取れていなければ結局解けないようになっています。妹に恋心を抱く兄という気持ち悪い設定を我慢する必要がありますが、難易度はセンター試験と変わらず、例年通りでしょう。

第4問 漢文

序文の付いた七言律詩です。序文の返り点を補う問題は少し時間が必要ですが、韻文は形式が整っていて読みやすくて個人的に好きです。ところで、随筆的な漢文には夢か幻かみたいな不思議なお話、よく出てくるのですが、ここに東洋的な神秘さを感じている私は変な人でしょうか。

それはさておき国語全体としては昨年117.51点だった平均点が10点ほど下がるという予測を各予備校が行っています。冒頭の話ではありませんが、私が例年並みだと思ったら、難化しているっていう事なのかもしれません。

というわけで、国語を解いた後なので思わず長文になってしまったブログなのでした。