立命館アジア太平洋大学(APU)にお邪魔してきました(教室と図書館編)

2019年6月11日 火曜日

一般の講義室はご覧のようにプロジェクタ標準装備の今風なつくりになっていますが、特徴的なのは図書館です。

まず、1階部分に「PANGEA(パンゲア=2億5千万年ほど前に、大陸が分裂する前のつまり世界が一つだった大きな大陸の名前)」と呼ばれるスペースがあり、ここでは議論や相談をするスペースです。この写真は休日の朝ですが、既に数組集まって議論しています。

こちらのコーナーは壁面がすべてホワイトボードになっている個室がいくつか並んでいます。女子学生2名が何やら楽しそうに何かを書いているので、絵でも描いているのかなと覗いてみると、「公的領域」「私的領域」「民主主義」・・・・。学生の政治参加についての議論をしているグループでした。恐れ入りました。ちなみにこのお二人は4月に入学したばかりの日本人の1年生だそうです。意識高いなぁ。

こちらの図書館では「Writing Center」というコーナーで論文作成の指導も受けられます。基本は大学院生などのアルバイトが論の組み立て方から校閲までしてくれるらしく、学生にとってとても心強いのだそうです。もちろん図書館の蔵書も充実しており、開学当初は京都の立命館大学からも多くの本を移送してきたそうですが、英文の雑誌類も多種類収集しており、日々蔵書は増えています。

海外へ出かける日本人学生も、日本国内旅行に出かける外国人学生も多いので、旅行ガイドコーナーも充実。

集中したいときは自習室も完備

山の緑もさわやかな落ち着いた閲覧室。

うらやましい限りです。

実は図書館を案内してくれたのは東京都立高校出身の2年生女子ですが、彼女によると「APUの求める学生像というのは、海外に留学するとか、プレゼンテーションで活躍するとか、将来は起業するとか、何か外への発信をすることを推奨しているように感じるのですが、不十分な知識でそんな活動に意味があるのかと、疑問を持っていて、もっと本を読まなければいけないと思っています」とのこと。大学が推奨する「批判的思考力」によって大学を批判しているという、なかなか興味深い状況になっています。とはいえ、こうやって大学案内のスタッフをやっているので、APUが大好きなのだと思いますけどね。(彼女の写真は許諾を得ていませんので掲載いたしませんのであしからず。)

(続く)