兵庫私立中学校 2020年度入試 定員充足率/歩留率相関

2020年6月18日 木曜日

大阪に続いて、兵庫県の私立中学校の募集状況についてもまとめてみました。こちらは過年度のデータが揃っていないので、本年度入試における定員充足率(入学者数÷募集定員)と歩留率(入学者数÷合格者数)の相関を充足率が100%超の16校で作ってみました。

定員の1.35倍も入学したのは夙川。須磨学園の傘下に入ったことによる期待感と、須磨学園との併願が容易になった入試施策によって兵庫では定員充足率トップです。但し、入学者数は合格者数の4割もありません。同一人物がこの2校を併願、または複数日程受験したことも影響しています。

トップ校である甲陽学院や白陵、神戸女学院の歩留率、すなわち合格者に占める入学者の割合が高いのは理解できますが、灘合格者の2割以上が辞退しているのは首都圏など遠隔地からの、つまり合格しても入学を前提としていない受験生も居るからです。

関西学院と、同じ系列の啓明学院や、神戸学院大学附属といった大学付属系の学校も定員充足率が高めとなっています。東洋大学附属姫路も大学附属でしょ、というツッコミを入れられる前に断っておきますが、この学校から東洋大学への進学者は今年も13名と限られています。淳心学院や六甲学院、甲南女子、三田学園、雲雀丘学園と同じように、進学校としての実績が評価されていると思われます。甲南は大学附属(いや、歴史的には大学のほうが附属?)という安心感に加えて、京都大学、大阪大、神戸大や今年は名古屋大学の医学部に合格者を出すなど進学校としての実績も評価されているというところでしょう。

というわけで、次年度入試でもこれらの学校の志願状況には注意が必要でしょう。