全国高校駅伝大会が開催されました

2016年12月27日 火曜日

駅伝ファンの皆様、お待たせしました。今年も恒例の「全国高校駅伝競走大会」が京都市内を舞台に開催されました。男子は第67回、女子は第28回となるそうです。個人で競うことが多い陸上競技ですが、駅伝は区間ごとの距離やアップダウンなど条件が異なるため、どこにその選手を配置するべきかなどチームプレイとしての側面と、合計でのタイムで競うわけですから選手層の厚さがものをいう競技です。今回もトップ集団の順位が途中で入れ替わるなど、目が離せないレース展開でした。男子は倉敷(岡山)が初優勝、女子は大阪薫英女学院が2年ぶり2回目の優勝を果たしました。 

この大会は記念大会を除くと各都道府県から1校しか参加できませんので、高校野球よりも出場のハードルが高いといえるでしょう。元々長距離走に向いた生徒が入学しているケースもあると思いますが、他のスポーツと同じように練習方法や監督の指導など、総合力でが勝っている学校が常連校となっています。

 男女の結果です。入賞の順位である1位から8位までは全国の高校から、それ以下は大阪、奈良、京都、滋賀、兵庫の学校のみリストアップしています。

 

男女とも入賞の西脇工業高校は、機械科、電気科、工業化学科、情報・繊維科、総合技術科の5つの専門科を持つ兵庫県立の高校です。特に長距離走の選手を集めているわけではないと思うのですが、上位入賞の常連校となっています。

同じく近畿から男女とも出場しているのが、奈良の智辯学園。県代表になっている段階で十分強いと思うのですが、さらに練習環境を向上させるために、同じ学校法人が運営する智辯奈良カレッジに活動の拠点を移すという話も伝わってきています。

京都の洛南も2年連続の入賞。関大北陽も2009年からの8年間に6回大阪代表になる常連校です。

女子は大阪府摂津市の大阪薫英女学院が2年ぶり2度目の優勝となりました。この学校は英検の合格率で有名な学校ですが、バスケットボールも全国高校バスケット選抜優勝大会で全国ベスト4に進むなど(12月26日現在)スポーツも盛んです。

薫英女学院についてはこのブログでも以前紹介していますので、併せてお読みください。

http://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/juniorhigh/25579.html

 冬は長距離走の季節です。陸上に興味のある方や駅伝が好きな方はこれらの大会結果も学校選びの参考になさってはいかがでしょうか。

 

 

京都聖母学院中学校・高等学校にお邪魔してきました

2016年12月7日 水曜日

京都市伏見区の「京都聖母学院中学校・高等学校」は京阪電車「藤森」駅から徒歩3分という便利なところにあります。同じ敷地の中に幼稚園から小・中・高・短大までが併設されている学園の中にあります。小学校までは共学ですが、中学校以上は女子校です。昨年度の卒業生は139名とそれほど大きな学校ではありませんが、京都大学をはじめとして国公立12名合格、関関同立43名合格、その他上智大学や東京理科大学などの難関大学にも合格者を出すなど、すばらしい進学実績をあげています。

カトリックミッションスクールらしく校門からすでにクリスマス仕様になっています。

正面に学園の本部がある「本館」があり、その横に中学校・高等学校の校舎があります。向かいの幼稚園からは元気な声も聞こえてきます。

職員室の前が質問受付コーナーになっています。明るい廊下に机が並べられています。同じように職員室前に机を並べている学校を見たことがありますが、ここでは筆記具やメモ用紙などが置かれており、日常的に実際に活用されているようです。優れた大学合格実績はこういったきめ細かな対応で生み出されたことがうかがえます。ちなみにここにもクリスマスツリーが。

図書室も充実しています。4万冊は閉架にしているそうですが約8万冊の蔵書を収蔵しており、随所にみられるディスプレイも生徒の興味を引く工夫がいたるところになされています。基本はNDC(日本十進分類法)で配架されていますが、全集やシリーズものをまとめるなど、書架が非常にすっきりとしていて見やすくなっています。中にはカーペット敷きのコーナーもあり、リラックスして閲覧できる工夫もされています。ぬいぐるみや毛布が備えられているなど、女子校らしい気配りもありました。ここもクリスマス仕様になっています。図書室は自習室として夜8時まで利用することができるそうです。

「オラトリウム」というお祈りをするための部屋がありました。この建物にはチャペルが無いため、代わりにこの部屋があるそうです。天井が高く、おごそかな雰囲気が感じられる部屋です。オルガンも備えられています。もちろんここにもクリスマスツリーが。

 

この部屋だけではなく、階段や各教室にも(エレベーターの中まで)十字架が飾られています。廊下の窓にもクリスマスの飾りがあり、学校を挙げて降誕祭を祝う気持ちが表れています。

 

ちょうど授業中でしたが、どのクラスも「レベルが高いな!」という印象を受けました。生物室では眼球の解剖実験が、また普通教室でもハイスピードな英語の授業や、数学の「場合の数と確率」の授業も行われていました。調理実習の部屋は楽しそうです。これらの日々の授業の積み重ねは、落ち着いた環境の中でのキリスト教による情操教育と相まって、大学進学も含めて生徒の可能性を伸ばしているのだなと感じられる学校でした。

 

もちろんこの学校は高校からの入学もできますが、可能であれば中学校から入学して落ち着いた6年間を過ごされるのはいかがでしょうか。

 

 

学校と防災

2016年12月6日 火曜日

生徒達が一日の多くの時間を過ごす「学校」では、そこで災害に遭遇する確率も低くはありません。東日本大震災では下校直前の小学校児童が多数、津波の犠牲になってしまった痛ましい事例もありましたが、直接の被害を免れた高台にある学校でも、周りの住宅などが流される、道路が寸断されるなどで、そこから帰宅できなくなる児童・生徒もおり、避難してきた一般住民も含めて水も食料も不足するなどの問題も発生しました。

 

大阪府高槻市にあります関西大学 小等部・中等部・高等部は関西大学の社会安全学部に隣接していますが、大学と共用の非常用設備をたくさん持っています。400人×3日間分の飲料水を貯蔵している受水槽や、屋内プールの水を30日分の生活用水に転用できる高度浄水システム、自家発電システム、炊き出しのための設備、灯光器、テント、組み立て式トイレ、非常用食料、毛布などを生徒のみならず近隣住民にも配布できるほど大量に備蓄しています。学校の先生も「ここの方が家より安心」とおっしゃっているほどです。

 

京都府京都市の京都産業大学附属中学校・高等学校も全生徒・教職員分の災害備蓄用品個人セットを確保しており、地域の広域避難場所にも指定されていることから、それ以外にも飲料水や災害用の器具が備え付けられているそうです。

 

兵庫県芦屋市の甲南中学校・高等学校にも学校内に生徒全員分の「非常用備蓄セット」が備え付けられています。保存水や乾パン、ビスケット、携帯トイレ、防寒シートなど、二日間分のセットが一人分ずつA4サイズほどの段ボール箱にセットされたものです。卒業時でもまだ消費期限が残っていますので、卒業生全員に配布されることになっています。

 

これをきっかけに家庭の防災意識も高まるのではないでしょうか。そういえば、この学校、校門を入ったところに創立者の書による「常ニ備ヘヨ」の石碑が建っています。

 

 

 

こういった取り組みは通学範囲が広い首都圏の学校の方が進んでいます。地震警戒情報が出た場合の鉄道運休に伴い、生徒が帰宅困難になることを想定されますので、多くの学校には生徒分の非常用食料が備蓄されています。大規模災害時には携帯電話やメールの送受信も困難になることを想定し、各学校の詳細被害情報がラジオ(ニッポン放送1242kHz)で放送されることになっています。

 

というわけで、こちらは東京純心女子中学校・高等学校の防災用の備品です。かなりきめ細かなセット内容となっています。

 

 

 

学校の安全管理といえば修学旅行などの行事や体育や運動部の活動、また通学時などの事故を想定しているものが多いと思いますが、このように災害まで想定して対策をしている学校も増えてくることでしょう。しかし、学校パンフレットやホームページで公開しているのはごく一部で、なかなか知ることができない内容です。個別説明会などで学校の先生に直接聞いてみられてはいかがでしょうか。

 

大阪府立高校の募集定員が発表されました

2016年11月29日 火曜日

先週、大阪府立高校の募集定員が発表されました。昨年度入試は、大阪公立入試で利用される中学校の内申点が「相対評価」(学年での順位を10段階に表記したもの)から「絶対評価」(学習目標に対する到達度を5段階評価したもの)に変更された初年度でしたが、従来の評価よりも高めの数値が得られた場合も多かったため、特に進学上位校では競争倍率が高くなりました。特に文理学科併設の四條畷、茨木、高津、豊中は1.5倍(総志願者数/学校定員)を超え、その次に位置する2番手校(春日丘、寝屋川、泉陽)も1.35倍を超えるなどの激戦となりました。

次年度入試の定員は、これらの学校の定員が増えるかといえば、そう単純なものではなく、今年度入試で定員を増やしていた豊中や、さらにその前の年度で定員を増やしていた泉陽などが、逆に定員を減少させています。つまりこれらの学校は昨年並みの出願者数ではさらなる激戦となりますので、今後の動向に注意が必要です。

一方、次年度の定員が増えている、北野、三国丘、枚方などは、昨年よりも入りやすい印象を与えますので、志願者が増え、逆に倍率が上昇することも考えられます。

本来、学校選びは、その教育方針や校風に自分が合うかどうかで考えるべきものですので、競争倍率だけで受験校を選ぶのはどうかとは思いますが、今後の中学校校長会調査による希望調査などの新聞発表にも注意して、志願者数の動向を情報の一つとして知っておくことは大事でしょう。

 

近畿高等学校総合文化祭 「自然科学部門」について

2016年11月25日 金曜日

このコーナーで以前紹介された「第36回近畿高等学校総合文化祭 兵庫大会」は、あと演劇部門と総合閉会式を残すのみとなりました。各会場で合唱や伝統芸能、マーチングバンド・バトントワリングなど、各府県の代表校による公演や、絵画や写真・書道・工芸などの展示が行われました。その中で、ちょっと部門として珍しいなと思った「自然科学部門」について紹介します。

このセクションでは、生徒たちが普段取り組んできた研究成果を口頭発表かポスター発表で行います。その後、会場からの質疑応答に応えるという、まさに学会発表のような形式を取っています。最終日には県外からの参加者は神戸ポートアイランドにあります「理化学研究所」の見学ができるという、理系の高校生にとっては感涙モノの企画まで用意されています。

 

今回出場校の一覧は以下のとおりです。身近な現象をテーマにしたものから、とても高校生とは思えないほど本格的な調査、研究内容まで、バラエティーに富んでいます。

 近畿総合文化祭プログラム(←こちらをクリックするとPDFが開きます)

今回は残念ながら大阪府の学校からは参加がありませんでしたが、理系のカラーがそれほど強くない高校でも、本格的な発表を行なった生徒がいる場合もあります。よく見るとその学校のイメージが少し変わるかもしれません。高校選びのご参考にいかがでしょうか

 

札幌聖心女子学院 中学校・高等学校について

2016年11月18日 金曜日

今回は、札幌にある学校をご紹介します。このブログをお読みの皆さん「そんな遠い学校まで通学できないから関係ない」とお思いかもしれませんが、お読みいただけるとなぜ紹介するのかお分かりいただけると思います。

札幌市中央区、1972年の札幌冬季オリンピックでも使用されたスキージャンプ台「大倉山シャンツェ」近くの「札幌聖心女子学院 中学校・高等学校」は、女子の学校として珍しく「寄宿舎」と呼ばれる寮を併設している女子校です。(珍しく、と書きましたが、今ほど交通が発達していなくて、学校そのものが少なかった戦前では、通学できる範囲が限られていたため、旧制高等女学校や高等女子師範学校に寄宿舎が併設されているところも多く、その設備が無い場合でも下宿をして通学するのが珍しくはありませんでした。)

 

この学校の寄宿舎は、単に食事と寝るところが提供されているというものではありません。まず、中学1年生で寄宿舎に入りますと、上級生のお姉さんがお世話係としてついてくれます。(新入生は「チャイルド」、お世話係の高校生は「エンジェル」と呼ばれます。)寝室は2人部屋で、この二人が同じ部屋で過ごすことになります。いろんな人と仲良くなるために、この組み合わせは年に3回変わります。また、食事の時は6人テーブルに座るのですが、各学年1名ずつの6名が固定されたグループとなり毎日の食事を共にします。寄宿舎専属の栄養士が作成した献立が3食提供されます。(金曜の夜はバイキング形式だそうです。)このグループには、食事をしながら上級生から下級生にいろいろ伝えるばかりではなく、メンバーの一人が、体調が良くない、何か悩みがある、などの異変にもすぐに誰かが気づくことができる、という機能もあるようです。このような生活を通して、目上の方に対する言葉遣いや食事のマナー、テーブルセットを学んでいきます。食後のお皿洗いは食洗機を使っての当番制となっているなどの共同作業もあり、楽しそうです。生徒たちは共同生活を通して学年を超えて仲良くなり、その関係は卒業後も切れることはないそうです。

 

この学校は、東京の聖心女子大学、聖心女子学院中学校、高等学校をはじめ、静岡の不二聖心女子学院、兵庫の小林聖心女子学院などを擁する学校法人「聖心女子学院」が運営している学校です。先に寄宿舎の事を書きましたが、全員が寄宿舎で暮らしているわけではなく、自宅通学の生徒もいます。1学年の定員が60名のこの学校は、SGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)に指定されており、「聖心女子学院」ならではの英語教育を少人数制で実施しており、英語暗唱やスピーチコンテストなども行われています。)

卒業後は東京の聖心女子大学に推薦進学する生徒も多いのですが、国公立大学や、医療系に進学した生徒も多く、昨年卒業31名中4名が医学部医学科に合格しています。

中学入試は東京でも行われていますので、たくさんの「姉妹」と一緒に学園生活を送りたい女子は、詳しく調べてみてはいかがでしょうか。2017年度の首都圏入試は、東京の聖心女子大学3号館にて、1月9日(月・祝)に行われます。(札幌本校入試は1月8日(日)です。)

 

 

第36回近畿高等学校総合文化祭 間もなく開催されます。

2016年11月10日 木曜日

昨日に続いて文化祭ネタですが、こちらは近畿2府8県の高校から選りすぐりの団体が出展・出演する文化祭です。

今年は神戸市を中心に部門ごとに各会場で行われます。

(掲示されているポスターを撮影したものですので、少し曲がっています。すみません。)

http://www.hyogo-c.ed.jp/~kinki-soubun/

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【日程】

平成28年11月11日(金)~27日(日)

【開催部門】

演劇、合唱、吹奏楽、器楽・管弦楽、郷土芸能、日本音楽、マーチングバンド・バトントワリング、美術・工芸、書道、写真、放送文化、囲碁、将棋、新聞、吟詠剣詩舞、小倉百人一首かるた、茶道、自然科学、文芸、特別支援学校(協賛部門、県内のみ)

【開催会場】

兵庫県立芸術文化センター、兵庫県立美術館、兵庫県私学会館、のじぎく会館、兵庫県立総合体育館、武庫川女子大学甲子園会館、神戸国際会議場、あましんアルカイックホール、イーグレひめじ、バンドー神戸青少年科学館、神戸新聞松方ホール、神戸文化ホール、ウインク体育館(姫路市立中央体育館)、いたみホール、神戸ハーバーランドumie

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部門ごとの出演団体などは、以下のリンクから「実施細目」の中の「大会日程」をご確認ください。http://www.hyogo-c.ed.jp/~kinki-soubun/youkou.html

 

以前ここで紹介した私学美術展の優秀作品も県立美術館に展示されます。

因みに、11月20日(日)に神戸ハーバーランド、神戸新聞松方ホールで開催される「器楽・管弦楽部門」には、開成進学フェア(滋賀会場)のミュージックフェアに出演してくださった、京都聖母学院高校のハンドベル部も出演します(持ち時間は12:40~12:55)。

ご興味がおありの分野からでも、一度、近畿の高校生の文化活動の水準の高さを確認してみては如何でしょうか。

 

甲南中学校・高等学校の文化祭に行ってきました

2016年11月9日 水曜日

兵庫県芦屋市の山手にあります男子校、甲南中学校・高等学校に行ってきました。かつて卒業後はそのまま甲南大学へ進学するイメージが強かった学校ですが、その甲南大学への推薦枠を維持したまま、国公立大学などへのチャレンジが推奨され、今では京大・阪大をはじめとして、4割ほどが外部の大学に進学するようになってきました。

多くの生徒は阪急芦屋川から徒歩で通学しているそうですが、今回はJR芦屋駅から阪急バスで向かうことにしました。実はそこからすでに異変は始まっていました。バス乗り場には長蛇の列が・・・。それも10代の女性ばかりです。どこかで男性アイドルのコンサートでもあるのでしょうか。バスが女性専用車みたいになっています。

実は彼女たちは甲南中学校・高等学校の文化祭に向かう集団なのでした。男子校の文化祭というのは女子に大人気のイベントだったのですね。

それはさておき、まずは講堂にてブラスアンサンブル部の演奏を聴きました。Jazzのビッグバンドとしては全国トップレベルの有名な団体です。満席の観客を、若々しいながらも渋いジャズの世界に引きずり込んでいました。

各文化部やクラスの展示も見ごたえがありました。生物研究部はさまざまな標本だけでなく、ハムスターを使った実験結果や生態系の展示に加えて、実験や観察レポートが64ページにわたってつづられている部誌の配布もされていました。

文芸部は俳句甲子園出品作品の感想を書いてもらう、鉄道研究会では鉄道模型の運転を体験するなど、来場者参加型の展示が多かったようです。化学実験部の実験コーナーには女子中学生が詰めかけていました。

中でも目を引いたのは図書委員会の文学作品紹介の展示です。英字新聞の上にずらりと名作の紹介文がレイアウトされていたのには感心しました。

校庭では物理研究部がモデルロケットの発射の実演を行っています。中庭のステージでは応援団の演武が行われています。そして、運動部の各部は模擬店を開いて軽食類の販売をしているというわけです。

先生方の写真展も行われていました。生徒と同じレベルで先生も文化祭を楽しんでいらっしゃるようです。

来場者には小学生も多数みられました。このようなイベントを実際に見て、体験して、学校選びの材料にしているのでしょう。これから学校選びを考えている皆さんは、体育祭や文化祭をのぞいてみるのもいいでしょう。

(校内イベントを、一般向けには公開していない学校や、別途チケットが必要な場合などもありますので、各学校のホームページなどをご確認の上、お出かけください。)

 

清明学院高等学校にお邪魔してきました

2016年11月7日 月曜日

今回は大阪市住吉区墨江にあります清明学院高等学校を紹介します。

南海高野線「沢ノ町駅」から徒歩3分ほど、とても便利な場所にある共学校です。1941年(昭和16年)に創立された「大阪住吉女学校」がルーツですが、2000年(平成12年)に男女共学化し、校名も「清明学院高等学校」と改称されました。現在の男女比は6:4と男子の方が少し多くなっています。私立の高校は中学校や大学と併設されている場合も多いのですが、こちらの学校法人は高校1校だけの設置となっています。そのことは高校3年間の教育成果で勝負することに特化した学校だ、ともいえます。かつて女子校だった時代は専門学校や就職する生徒も多かったとのことですが、近年では進学校としての実績を安定して出しており、2016年度入試でも国公立4名、関関同立37名(うち指定校推薦無し)など多くの生徒が大学への進学を実現しています。

今回は授業が終わって1時間以上経った遅い時刻にお邪魔しました。人工芝の校庭からは元気な声が聞こえてきます。硬式テニス部が練習しています。その向こうには特進コース全学年が入った校舎がありますが、教室の電気がついています。遅い時刻ですので一部の部活の生徒しか残っていないと思っていましたが、何が行われているのでしょうか。学校の先生に御案内していただきました。

新しくはありませんが清掃が行き届いた広い廊下の両側に教室があります。何とどの教室にも補習授業や自習の生徒が残っているではありませんか!この学校では補習授業もすべて先生方が担当しているそうです。進路指導部長の先生まで補習授業を担当していました。こちらは看護・医療系特進コースの3年生の教室です。ちょうど問題演習を行っていました。

もちろん部活の生徒も頑張っています。この学校には硬式野球部が無い代わりにサッカー部が盛んで外部のグランドも借りて活動しているそうです。全国大会への出場歴があるなど立派な戦績を誇っています。

 

体育館では女子バスケット部が実戦さながらの真剣な練習をしています。もう一つの体育館からは剣道部の激しい音が聞こえてきます。講堂では吹奏楽部が個人練習をしていました。この夏のコンクールでも大阪地区予選の小編成部門で優秀賞受賞の実力です。今回は見ることができませんでしたが、ダンス部も全国大会レベル、美術部も数々の受賞歴があります。

整理された進路指導室の向こうには自習室がありました。補習を受けている特進コースの生徒以外でも遅い時刻まで使うことができ、別室で先生が生徒の質問に答えていらっしゃる姿も見ることができました。きめ細かいコース制に加えて先生方の熱意によって今の進学実績が生み出されていることがよくわかりました。

さて、食堂にはサッカー部の卒業生から食堂の職員さんに向けた感謝の寄せ書きが飾られていました。この学校で部活や勉強に3年間燃え続けた彼らには、自信とともに大きな感謝の心も育ったようです。

対応してくださった先生はこの学校のことを「うちは特徴が無いので」と謙遜なさっておられましたが、進路指導、生徒指導にかける先生方の熱意が大きな特徴だといえます。この学校のように近年進路実績が伸びた学校にはそれだけの理由が必ずあります。オープンスクールなどのイベントではわかりにくいこれらの特徴にも、是非着目して学校選びをしてみてはいかがでしょうか。

 

八尾地区入試説明会が開催されます

2016年11月2日 水曜日

日時:2016年11月12日(土)
場所:八尾商工会議所 3階大ホール(近鉄大阪線「近鉄八尾」駅より徒歩約8分
内容: 教育講演会「教えます、学校選びの極意」(10:20~10:50)
各学校別相談コーナー(11:00~14:30)、総合相談コーナー、パンフレットコーナー、制服展示コーナー


当日は、学校別の相談コーナーとは別に、会の冒頭に30分の教育講演会が催されます。今回も、大変僭越ではありますが、開成教育グループ 入試情報室が担当させていただくことになりました。ご来場の皆さまの受験校選びのご参考になるようなお話になるよう、しっかりと時間をかけて準備をしております。

また、勉強方法や受験校選びなどありとあらゆる相談を受け付ける「総合相談コーナー」も設置されています。まずは相談コーナーに来ていただいてから学校選びのポイントを聞き、その後各校を回る、というのもいいかもしれません。

 

最初の「教育講演会」と合わせてこちらの「総合相談コーナー」も、開成教育グループ 入試情報室が担当させていただくことになっています。当日はよろしくお願いします。

1人でも多くの皆さまにお会いできるとうれしいです。ぜひご来場ください。