大阪府高等学校 第2ブロック音楽会

2017年12月4日 月曜日

その昔、大阪が9つの学区に分かれていたころの地域を今でも「ブロック」と呼びますが、その地域の高校の部活が集まってのイベントというのが今でも時々行われています。

その中で「ブロック音楽会」という音楽系の部活動や音楽選択の授業成果発表のためのイベントがこの時期、それぞれのブロックで毎年開催されています。今回は先々週の木曜日の祝日に行われた第2ブロックの音楽会を紹介します。

 

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第2ブロックでは、私立高校の進学校化に伴い、一時期は公立高校の出演が目立っていましたが、近年では逆に私立高校の復活も目に付くようになってきました。中でも関西大倉高校は40名のクラシックギター部と70名の吹奏楽部の2団体が単独ステージに出場するなど、文化面でも力が入っています。

昨年まで男子校サウンドを聞かせてくれた高槻中学校・高等学校は、今年度から共学化しましたが、早くも舞台上でも活躍する女子の姿が見られました。

吹奏楽やマーチングのコンクールでも有名な金光大阪中学校・高等学校の吹奏楽部は、舞台上を動き回るパフォーマンスを交えた素晴らしい演奏を聞かせてくれました。

一方、先週のブログで紹介した金蘭会高等学校・中学校も46名の吹奏楽部によるステージがあり、演奏途中で歌をはさむなど、女子校ならではの演出も効果的でした。

このイベントは外部にはあまり宣伝されていないものですが、入場無料で一般席も用意されています。毎年同じ時期に行われますので、音楽系の部活に興味のある小学生、中学生は、それぞれの学校の部活に入部した先輩方などから出演時間や詳細を聞いて、鑑賞してみてはいかがでしょうか。

 

金蘭会中学校・高等学校にお邪魔してきました(授業編)

2017年11月30日 木曜日

この学校にお邪魔して一番感動したのは授業です。どの教室をのぞいても、生徒さん方が授業に集中しているのです。

こちらは美術の授業光景です。オノマトペを図にあらわしましょう、というデザインの授業なのですが、皆真剣です。

体育館では跳び箱の授業がおこなわれていました。左のレーンでどうやら先生によって試験が行われているらしく、こちらは練習コーナーのようなのですが、跳べない生徒を、他の生徒たちが励ましたり、アドバイスをしたりしている姿が見られました。

音楽室では生徒たちによる合唱の授業です。先生は横でサポートしているだけで、指揮も伴奏も生徒が行っています。中学校1年生だと思いますが、既にレベルの高いハーモニーになっていました。

ちなみに音楽室はもう一つあります。

こちらはiPadを使った英語の授業です。自分で取り組む生徒と教え合いをする班が混在しているという珍しい授業です。ここでは留学生の周りに生徒が集まっていました。

こちらも英語の授業ですが電子黒板を活用しています。生徒が次々と積極的に答えを言っている姿が印象的でした。

こちらの家庭科の授業では電子黒板を使って答え合わせの能率を上げています。

こちらは国語の授業ですが、先生の提示する課題を生徒がノートに書きこむという、生徒に考えさせて書かせるということを中心に展開されている授業でした。

いずれの授業でも、生徒を上手に主役に仕立て、先生方が教えすぎないという授業が行われており、退屈したり寝ていたりする生徒が本当に一人もいないのが印象的でした。中高一貫校では、中3や高1で「中だるみ」が来る、などといわれますが、熱心に授業に参加している生徒さん方の姿を見ていると、この学校には全く当てはまらないなと思いました。

今後迎える大学入試改革をはじめとする教育改革の趣旨を理解し、既に実践に生かしていらっしゃる先生方ばかりで、今後この学校もさらに発展していくのではと感じました。

授業を見せてくださった先生方、ありがとうございました。

 

金蘭会中学校・高等学校にお邪魔してきました(学習環境編)

2017年11月29日 水曜日

きれいな広々とした図書館がありました。

自習ができる机の前には文庫の書架がずらり。

こちらには新書がずらり。


辞書・図鑑類も充実です。調べ学習も大丈夫ですね。

こちらは絵本や芸術のコーナー。現代書道の巨匠である村上三島氏の作品集もさりげなく混ざっています。女子校らしくレタスクラブのバックナンバーもそろっています。

一角に受験情報コーナーがありました。もちろん進路指導の部屋に最新のものがそろっているそうですが、ここにも大学案内や「赤本」がずらり。

こちらはパソコン室です。この日も先生が2名付いて情報の授業が行われていました。

茶室です。この学校では全コースで、総合学習の時間を使って本格的な茶道の授業が行われています。1クラス全員収容することができる和室では、さすがに炭火を使うのは安全上問題があるらしく電熱の炉を使っているようです。

(続く)

 

金蘭会中学校・高等学校にお邪魔してきました(安心・安全編)

2017年11月28日 火曜日

JR大阪環状線福島駅近くの金蘭会中学校・高等学校は今から112年前の1905年(明治38年)に設立された女学校を母体とする学校法人ですが、千里金蘭大学や共学校である金蘭千里中学校・高等学校を併設するようになり、現在、校地の横に保育園も建設中という発展が続いている学園です。バレーボールや新体操といった全国レベルの部活でも有名ですが、今回は授業や普段の学校生活を中心に紹介します。

今の場所に移転してきてからも95年という超伝統校なのですが、10年前に校舎を全面的に立て替えて、セキュリティーも万全な学校となりました。というわけで、今回はこの学校の「安心・安全面」をご紹介しましょう。

ご覧のように大きな通りに面しています。今はちょうど下校時刻なので門が空いていますが、それ以外の時間帯は表からインターホンで連絡して内側から開けてもらえなければ中に入ることはできません。

生徒用の靴箱です。玄関が吹き抜けというのも開放感があっていいものですね。おや、靴箱の横に何やらパネルが・・・。

実はこれは登下校時に各生徒が持っているカードをタッチすると、ご家庭にメールが送信されるという仕掛けです。

階段も緩やかで、1フロア移動の間に2か所の広い踊り場があります。エレベーターも3基あって生徒の使用も可能ですが、1基はストレッチャーを運ぶことができるサイズになっています。

ご覧のように廊下も広く、途中に多目的スペースがありますので、余裕が感じられます。

中学生には給食があります。中1には週3回、中2には週2回、中3には週1回だそうですが、こちらのおしゃれな空間で食べることができます。給食の無い日や高校生になっても同じ広さの食堂が別にありますし、食堂の営業時間帯以外はパンの自販機もありますのでカロリー消費の激しいスポーツ女子でも心配はなさそうです。(続く)

 

大阪女学院中学校高等学校 保護者のためのイブニング説明会

2017年11月24日 金曜日

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以前、このエントリーでも紹介した大阪女学院についてです。設備や環境、進学実績も申し分のない学校なのですが、当然学校の良さというのはそれだけで判断できるわけではありません。今回はこの学校のやさしさがにじみ出るような説明会の案内が届きました。さすが、大阪女学院、受験生の疑問と不安に答える内容が用意されているようです。

「大阪女学院ってどんな学校だろう」⇒卒業生による、在校時代の思い出紹介

「合格者はどのように受験を乗り切ったのだろう」⇒保護者による、受験時の体験談

「コース制の違いがよくわからない」⇒個別相談ブース

などなど。

今年受験する中3、小6生の保護者はもちろんのこと、興味のあるもっと下の学年の保護者も是非参加してこの学校の魅力に触れてみましょう。このイベントは事前申込制です。今週末(11月26日(日))よりWeb申し込み受付が始まるようですので、学校HPをご確認ください。

 

常翔学園中学校・高等学校 ICT公開授業

2017年11月16日 木曜日

常翔学園中学校・高等学校の公開授業を見てきました。今回は265名の申し込みがあったそうです。教育大学の付属校や、公立の学校で公開研究授業がよく行われていますが、私立の学校で、この規模の公開授業が行われるのは珍しいと思います。同志社中や大阪信愛学院(現、大阪信愛女学院)中高など、私立の中高の先生方も結構参加されていました。

 

今回見せていただいたのは、今年から新入生全員に導入されたiPadを活用した授業です。

しかし、同じ機械なのに、先生によって(科目によって)様々な使われ方がされていました。

高校世界史の授業では、補助資料として、中学数学では課題の一斉提供し生徒全員の解答状況が一覧となって投影されるという小テスト管理ツールとして、中学国語では紙に記述したものを画像にして投影し、マーカーを引くなど皆で共有、中学英語では音声認識ソフトを使って発音の練習、中学社会では調べ学習とレポート作成に利用するなど、いずれも授業効率を上げるために活用されていました。また黒板にチョークの授業と、iPadを利用した授業の使い分けがスムーズに展開されており、先生方のスキルの高さにも感心です。周りに見学者が居て落ち着かない環境だったと思いますが、中学生の皆さんも授業に積極的に取り組んでいました。校長先生もご説明ありがとうございました。

それよりも教室移動するときに、エレベーターで生徒さんたちと乗り合わせましたが、皆さん気持ちよく接してくださいました。先生方との信頼関係もしっかり築けている良い学校だな、と感じたのでした。

 

★中学受験(近畿圏)【プレテスト】真っ最中!

2017年11月6日 月曜日

2018年度中学入試(近畿圏)に向けて、現在【プレテスト】が各中学校で盛んに実施されています。中学入試の場合は、公立小学校の成績だけでは生徒・保護者にとって合格目安になるものが不足しがちです。勿論、外部模試の活用も一つの方法ですが、各中学校が実施する【プレテスト】を受験すると合格の目安を知ることができます。また、その学校の入試問題傾向や学校の様子など様々な情報を得ることができます。多くの学校がこの【プレテスト】を実施していますので、中学受験を考えられている生徒・保護者の皆様は是非、受験することをお勧めします。前半期9月・10月の【プレテスト】は終了し、もう後半期に突入して11月には2回目・3回目を実施する学校があります。チャンスは逃さず、トライしてみてください。

今回、前半期の受験者数について51校から回答を得ました。昨年度との増減については他校との日程の関係や、台風接近の影響もあり、学校によって様々ですが、51校の平均受験者数は昨年度の約96%となっています。以前に比べてあちらこちらと受験するのではなく、早めに志望校を絞って受験する生徒さんが増えているようです。プレテストは色々な学校の様子や合格目安を知る場だといえますが、それまでの説明会やオープンスクールの効果も大きくなったといえるでしょう。

 

樟蔭学園 100周年記念式典

2017年10月31日 火曜日

東大阪の樟蔭学園は幼稚園、中学、高校、大学、大学院を擁する女子総合学園ですが、高等女学校として創設されたのは大正6年(1917年)つまり、ちょうど100年前です。東大阪は市制50周年を迎えますので、そのちょうど2倍の歴史があることになります。

 

その樟蔭学園の100周年記念式典が、大阪中之島のリーガロイヤルホテルで挙行されました。数百名の来場者がありましたが、会場前の4分の1ほどは「3世代」という席になっています。つまり、3世代に渡って樟蔭学園を卒業、または現在在籍しているという人数がこれだけいるということからも、この学校の地域での評価の高さがうかがい知れます。

 

中学のコーラス、ハーモニー部の校歌合唱(斉唱ではありません。和声になっています。)のあと、式辞が来賓祝辞が続きます。少し雰囲気が固くなったところで、大学の特任講師の先生がたによる弦楽四重奏が披露されました。モーツァルト、ハイドン、ビートルズ、桑田佳祐、葉加瀬太郎というバラエティーに富む選曲で場も和みました。

 

後半の祝宴では中高のボンボンチア部、中高ダンス部、中高バトントワリング、中高大の新体操部による演技発表もありました。一糸乱れぬ技術レベルも高い演技でしたが、表現力にも非常に富んでおり、直接感情を鷲掴みにされるような迫力を感じました。中学校には「身体表現」というコースがありますが、身体表現の力というのをまざまざと感じることができました。

今までの伝統を生かしつつ、中学や高校もコースのリニューアルなど改革が実を結んでいるこの学校は、今後もさらに発展していくことでしょう。

 

夙川学院 須磨学園と提携

2017年10月30日 月曜日

神戸・ポートアイランドに移転し、共学化したばかりの「夙川学院」が「須磨学園」と提携するというニュースが入ってきました。

夙川学院は資金運用の失敗により、大学、西宮の校地を失うなど、経営悪化がマイナスイメージとなっていますが、実際には経営再建は一段落しています。そこで、須磨学園の教育ノウハウを吸収して進学校化し、再建に弾みをつけるということになったのでしょう。しかし、夙川学院の理事長と校長が退任し、須磨学園の西泰子理事長と西和彦学園長が理事に、須磨学園の荻野教頭が夙川学院の校長に就任という動きからすると、実権の委譲も行われたとみるべきでしょう。

夙川学院が今後どのような学校に生まれ変わっていくのか、注目が必要です。

 

大谷中学校(大阪)プレテスト

2017年10月27日 金曜日

以前このエントリーでも紹介しましたが、大阪の大谷中学校では新たに「未来力」という思考力を問う入試を導入します。サンプル問題も見せてもらいましたが、自分の経験や感想を書くのではなく、問題文の読解力や解決能力が求められる問題です。練習や知識量だけではなく、日々の生活の中で、如何に「考えて行動しているか」が試されるような内容なのですが、いわゆる「難問」ではありません。と、ここで書いても実際にどのような問題なのか、受験生自身が見てみないと心配だと思います。

というわけで、大谷中学校の凛花コースを考えている女子小学生は、是非プレテストで「未来力」を選んでみてもらいたいと思います。この思考力型の入試が行われる背景には、学校として中高の6年間でさらに生徒の思考力を育てたい、という思い、それに加えて、思考力型の問題を作ることができる先生方がたくさんいらっしゃるということを意味しています。

 

プレテストは11月11日に行われます。詳しくは学校のホームページをご覧ください。