2023年12月20日
佛教大学の公募制推薦の状況についても紹介しましたが、そうなれば設置学部や偏差値帯が被る、同じ京都の京都橘大学も気になってきました。
そこで、最初に佛教大学の時と同じように過去の一般選抜の状況分析からしていきます。すると、佛教大学よりも学部間の合格最低得点率の差は小さいのですが、2023年度には合格最低得点率と倍率の相関係数が高くなっています。つまり同じように出願数が増えれば合否ラインが上がる傾向が強いことになります。従って過去の合否ライン以上の得点が取れれば今年も合格する、と言い切れない大学だ、ということになります。
昨年度学部昇格した「総合心理」はその話題性もあって5倍近い倍率となり、合格最低得点率も7割近くと一気に最難関グループ入りしました。
さて、今年の公募制推薦の状況ですが、昨年度の勢いはなく、全学合計で出願は639件も減っています。一方で佛教大学の増加数が756件でしたから、京都橘の減少分の一部が佛教大学に流入したと考えられます。 しかし、最も減少数が大きいのが実は工学部。情報工学科と建築デザイン学科という人気の2学科を設置しているのですが、その人気故、例えばベネッセの偏差値一覧では大和大や京都先端科学大よりも高くなっており大阪工業大に迫るラインとなっています。これらの模試の判定を見た受験生に敬遠されたのかも知れません。また、工学部に限らず、ご覧のように志願者が減っても合格者がほぼ変わらない、若しくは絞り込んでいる募集単位も多くなっていますので、一般選抜に向けてチャンスが広がりそうです。
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2023年12月19日
資格系の分野にも強いイメージのある佛教大学ですが、入試に関しては、募集単位による難易度の差が大きい大学です。これは専門分野によって人気、不人気の差が大きいということではなく、志願者数と募集定員の需給関係で決まっていると思います。
2022年度入試と2023年度入試の一般選抜による合格最低得点率と実質倍率を分散図に表すと、相関係数が結構高くなっていますので、倍率が上がれば合格最低点が上がる傾向が強く、募集単位ごとの受験生の学力層はあまり変わらない、ということになります。
それはさておき、今年の佛教大学の公募制推薦では全学合計で志願者が756件増と大きな伸びになっています。公募制推薦だけでも最大6回受験できる日程、会場も11都市に設置、出願基準を無くすなど、受験しやすい制度を追求した結果だと思います。
合格者数について、文学部は志願者増に応じて合格も増えていますが、社会学部では、志願者が650増えたのに、合格数は275減少という、受験生にとっては極めて厳しい結果となりました。もう一度上の相関図のグラフを見ていただきたいのですが、例年文系学部の中でも合格ラインが上位に属する社会学部の2学科が、昨年まさかの倍率低下で合格最低得点率が5割を下回ったため、「狙い目だ!」との情報が流れたのでしょうか。つまり隔年現象というわけで、今年は一番社会学部が狭き門となりました。
一方で社会的にはまだまだ人材が求められている社会福祉に関しては志願者が減少しています。こちらは一般選抜でも狙い目となりそうですね。
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2023年12月18日
今年も人気の大阪工業大学の公募制推薦の合格者数も判明しました。公募制推薦の出願数は昨年よりも328件減少していますが、これは今年から女子特別推薦入試を新設し、普通科高校特別推薦入試の対象学科も広げたので、そちらに受験生が分散したためです。この表は学部ごとの合計値ですが、実際には学科ごとの募集ですので、一般選抜でねらい目となる学科の情報を手に入れましたので、ここでこっそり㊙情報をお教えします。
【工学部のおすすめ】
その1=電気電子システム工学科
合格最低点では隔年現象が起きる学科なのですが、今年は低めとなりました。一般入試で多くの合格を出す予定とのことで、「電子情報システム工学科」ではなく、こちらがお勧めです。
その2=応用化学科
こちらもスタンダート方式で高学力層が少なく、合格を絞り込んだ募集単位となります。従ってまだお席が空いている状態(一般募集による入学者43名確保予定)となっております。
その3=環境工学科
こちらも同様にまだ入学定員の3分の1にあたる25名分のお席が空いている状況です。SDGsに関心のある皆様、いかがでしょうか。最先端の環境システムを学ぶことができます。因みに合格最低点も低い募集単位となっていますので、他学科との併願もお勧めです。
【ロボティクス&デザイン工学部のおすすめ】
システムデザイン工学科
ヒトが画像や感覚を認識するとき、どのような処理を行っているのか、などヒトと機械を結びつける最先端の研究が行われている専門分野なのですが、少し地味に見えるのでしょうか、人気のこの学部の中で、ここだけ比較的志願者が少なくなっています。一般募集でも多くの合格者を出す見込みとのことですので、お勧めとしておきます。
【情報科学部のおすすめ】
ネットワークデザイン学科
どこの企業でもネットワークセキュリティーやサーバー管理ができる人材というのは大変重宝されるものですが、そのような人材育成をしてくれる学科です。しかしなぜか今回の公募では合格最低点も落ち着いており、まだまだお席が30ほど余っている状況とのことです。
因みに、一般選抜のお勧め日程はB日程。そのココロは、関大と同志社の理系と日程が重なっているからです。
理系の受験生の参考になれば幸いです。
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2023年12月15日
9月に行われた弊社主催の「開成進学フェア」にてプログラミングロボットの体験コーナーで人気を集めていた追手門学院大手前中高ですが、学校のHPではその他部活動の活躍も数多く公開されている元気な学校です。
さて、そろそろ中3生は受験する高校を決めなければいけない時期ですが、追手門学院大手前高校では追加の説明会を開催していただけるようです。
平日夕方ということで、ちょっと間に合うかなぁと心配な皆さんのために、オンラインでの配信も用意されているようです。さすがです。
というわけで、申し込みは学校HPからどうぞ。
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2023年12月14日
昨年大きく出願数を減らした桃山学院大学ですが、今年もさらに出願者数を減らしています。しかし合格者を絞り込み、実質倍率は上昇させました。年内に多くの合格者を確保しようとする大学が増えている中で、あえて一般選抜で多くの学生を確保しようという作戦でしょうか。
学部ごとの増減をみてみると、文系で最難関の経営と社会が逆の動きになっています。経営は185名の志願者減に対して13名昨年よりも多くの合格を出していますが、社会は大きく合格者を絞り込んで、厳しい入試となりました。社会学部は過去2年間で多くの合格者を出していますので、定員管理の観点から絞り込みをかけたのかもしれません。
大阪あべのキャンパスに設置され、2023年度から学部昇格したビジネスデザインは次第に認知されてきたのでしょうか、実質倍率も上昇してきました。こちらは一般選抜でも注意が必要ですね。
というわけで、一般選抜では社会とビジネスデザインに要注意。それ以外は昨年並みの合格最低点を目標にするとよいでしょう。
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2023年12月13日
神戸学院大学の公募制推薦の合格者数も判明しましたので、まとめてみました。
2022年度から全学平均の実質倍率が2倍を下回っていましたが、今年は経営の人気や、そこからの流入でしょうか。経済の出願者増はありましたが、法や薬の激減が響いて全学合計ではマイナスとなりました。全体動向としては回復傾向にあるグローバル系のG・C(グローバル・コミュニケーション)も回復しきれていないのは不思議です。また昨年の一般選抜で、最も合格最低点が高かった心理や現代社会でも志願者が減少しているのも気になります。
いずれにせよ、合格者数も絞り込んでいますので、一般選抜では、多くの合格を出す可能性もあります。狙い目となるかもしれません。
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2023年12月12日
11月27日に出願状況の速報をお伝えした【11月17日確定値】龍谷大学 公募制推薦 志願者数【狙い目情報付き】 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp)龍谷大学の公募制推薦に関してですが、合格者数が判明したので、その数を元に倍率を計算してみました。表の数字は様々な方式を合計したものとなります。
すると、全体平均としては4.09倍。昨年も4倍を超えましたが、今年はさらにそれを超える倍率となりました。
心理は昨年に引き続き6倍を超え、経営も昨年よりは緩和されたとはいえ、7.67倍という狭き門となりました。またキャンパス移転が予定されている社会学部も一気に6倍近くに跳ね上がりました。それらの学部と比較すると法学部が落ち着いた倍率に見えてくるのですが、それでも3倍を超えているわけですから公募としては厳しい入試だったといえるでしょう。
このように公募制推薦入試の結果を見ても、龍谷大学の人気上昇ぶりはお判りいただけると思います。
一般選抜で心理や社会学を目指している受験生は、昨年よりも合格最低点が上昇する可能性も考えて、必ず併願先を用意しておいた方が良いと思います。
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2023年12月11日
全体的に志願動向が昨年比マイナスではないかといわれている薬学部ですが、公募制推薦の結果の多くが判明しましたのでまとめてみました。
過去からの数値が確認できる範囲に限られますが、薬学部を設置している近畿圏の大学についてまとめてみました。
すると、現時点で合格者数が判明している8大学の合計では出願者数が309名減少、合格者数は347名マイナスとなっていますので、難易度はほぼ変化していないことになります。但し大学ごとには差があります。
そこで、過去3か年の薬剤師国家試験合格率の3か年(第106回、107回、108回)の平均値の高い順に並べてみました。トップの京都薬科だけはまだ公募推薦の合格者数が発表されていません(京都薬科大学様への業務連絡です。よろしければ教えてください)が、第2位の近畿大学から4位の神戸薬科までは合格者数を増やしています。受験者の学力層が上がったのでしょうか。と、このように薬剤師国家試験の合格率の高い大学には学力的に自信のある受験生が集まった可能性も高いと思います。
そんな中で3位の大阪医科薬科大学は出願40増に対して、合格者は15増に留めましたので、こちらはハードルを上げたと考えられます。
一方、以前このエントリーでも紹介した武庫川女子ですが、薬学部に関してはかなり合格者を絞り込んだ厳しい入試となったようです。
兵庫医科大学の薬学部は2022年に兵庫医療大学を吸収する形で開設されたばかりですので、この国家資格の合格率は以前の兵庫医療大学のものになるわけですが、兵庫医科大学に対する期待感からでしょうか、次第に競争率は上昇しています。
一般選抜で薬学部を目指している受験生の皆さんへ。公募で合格者を絞り込んだ大学が狙い目となるかもしれません。参考にしてみてください。
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2023年12月8日
大阪府の高校授業料完全無償化に関する続報です。
11月28日にお知らせ【ついに和歌山も!】大阪府の高校授業料「完全無償化」和歌山県の私学も参加 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp)しましたが、その後の報道によると和歌山県の私立高校はすべてこの制度に参加する方針のようです。
一方で、大阪府からの通学も多い奈良県の私学の動向にも注目していましたが、12月7日の読売テレビの報道によると、「智辯学園」「智辯学園奈良カレッジ」の2校が参加をする方針を固めた、とのことです。同じ法人の「智辯和歌山」は参加ですから、そこは予想の範囲内です。しかしそれ以外の私学は現時点で不参加とのことです。大阪府民がこれら不参加の高校に通学する場合は従来通り授業料が必要となります。
これから入試シーズンを迎えますが、今後の中学入試、高校入試の出願動向にどのような影響があるのか、注視しておきたいと思います。
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2023年12月7日
突然ですが、クイズです。在校生や卒業生がこのような成果をあげている大阪府にあるすごい大学とはどこでしょうか?
答えは・・・
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こちらは去年の今頃に書いたブログです。 ↓
【法学部】公務員試験に強い近畿圏の私立大学はここだ!【公務員就職率ランキング】 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp)
というわけで答えは「大阪経済法科大学」なのでした。今年はさらにここから数字が伸びています。
規模の大きな大学も魅力的ではありますが、各種奨学金も充実のこの大学で資格取得や公務員を目指すというのはいかがでしょうか。
一般試験に向けた対策講座も来週末開催されます。ご興味のある受験生は是非参加しましょう。
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