2023年1月25日
新聞報道によりますと、大阪府教育委員会は1月23日、新たな再編整備計画案を承認した、とのことです。
中学生の人口減に伴って、2023年からの5年間で9校程度の府立高校の募集停止を発表する、との内容です。
過去の府立高校の1次募集の段階で、ここ数年連続して定員を割っている普通科および普通科併設の府立高校を数えてみますと、4年連続は5校、3年連続も5校の合計10校あります。それ以外に総合学科や職業科でも数校ありますが、それは別の役割がありますので分けて考えるとすると、この普通科10校のなかでの統廃合が行われる可能性が高いのではないでしょうか。
具体的な校名は出ていませんが、地域ではその学校は知られているわけですから、今年の志願者動向にも影響を与えるのではないでしょうか。
3月に発表される追加情報にも注目です。
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2023年1月24日
2015年から段階的に厳しくなっていた文部科学省による「私立大学入学定員厳格化」ですが、特にこれといった検証もないまま今年から緩和されることになりました。私学助成が全額不交付になるという基準は、収容定員が8000名以上の大規模大学なら募集定員の1.10倍、4000名以上、8000名未満の中規模大学なら1.20という基準を各年度の入試で判断するという運用をされてきましたが、今年度から収容定員、つまり全学年合計での判断にするとのことです。
ということは、昨年度、基準ぎりぎりまで入学させていた大学よりも、余裕がある大学の方が今年、多くの合格者を出してくれるのではないか、という期待が生まれます。
実際にはそれぞれの大学や学部が要求する水準に達していなければ、合格はさせてもらえないのでそんなに単純なものではないのですが、ひとまず関西8大学の、昨年の入学者÷定員でランキングを作ってみました。
甲南大学だけ中規模大学になりますので、基準値が1.20となりますが、ご覧のように同志社と立命館はお席に余裕があるように見えます。一般募集の規模も大きい立命館は今年狙い目かも、というお話でした。
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2023年1月23日
英語の民間検定が大学入学共通テストに導入されると誰もが信じていた2019年6月、国会では動物看護師を国家資格とする法律「愛玩動物看護師法」が成立していました。今までは「認定動物看護士」といった民間資格はありましたが、資格が無くても動物病院で獣医師の助手として働くことができ、逆に資格があってもできることが限られているため、その待遇も厳しいものとなっていました。従って動物看護士も人向けの看護師と同じように、採血や注射など一定の医療行為を行うことができる国家資格にすべきとの意見が専門家の間では広まっていました。そういう流れの中で2018年に新設された加計学園、岡山理科大学の獣医学部は別の意味で世間の話題となっていましたが、実は同時に設置された獣医保健看護学科はまさに時代の最先端を読んでいたわけです。
さて、第1回目の国家試験がこの4月から開始されます。その受験資格は「養成校」を卒業しているか、予備試験に合格した者、となっています。大学でその「養成校」に該当するのは・・・
酪農学園大学、千葉科学大学、帝京平成大学、帝京科学大学、日本獣医生命科学大学、ヤマザキ動物看護大学、日本大学、倉敷芸術科学大学、東亜大学、岡山理科大学、九州保健福祉大学の11大学(ヤマザキ動物看護専門職暖気大学 も含めると12大学)しかありませんので、人向けの看護師に比べてかなり狭き門となっております。
というわけで、動物の健康にかかわる仕事を考えているが、獣医師はハードルが高いな、と感じている皆様、こちらの分野についても詳しく調べてみましょう。
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2023年1月20日
共通テスト自己採点の分析が河合塾とベネッセ駿台の両社から発表されました。
まず、数学の易化に伴い、平均合計は前年よりプラスです。その影響もあるのでしょうか、難関大学の志願者が増えています。例えばベネッセ駿台が発表した数値だと、東京大学理科Ⅲ類は前年比111%、京都大医学部も116%、経済はなんと123%と強気な志願動向となっています。
また、今年度から合併して一つの大学になった大阪公立大ですが、医学部医学科は204%、看護の後期も232%、商学部の後期が200%、というのは極端だとしても、全体的に大きく伸びている募集単位が多く、偏差値帯もかなり上がる可能性があります。
受験生は出願校の決定に向けて、各種ツールでの情報収集もお勧めします。
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2023年1月19日
今月14日、15日と行われた第3回目となる大学入学共通テスト、各予備校から平均点予測が出ています。
各科目で高い得点を付けている予備校に色を塗ってあります。まず、ざっくりみると東進だけ高め予想が多いです。それはさておき、やはりどの予備校でも数学は大幅易化予想です。数ⅠA・ⅡBを試しに何も考えずに前から順に解いてみましたが、地域3番手の高校の定期テストレベルです。世界史はいきなり女性参政権をテーマにした問題で、たまたま探究活動でそのあたりを調べたことのある高校生でなければちょっと手が止まる感じです。第3問、第5問も問題文を読み込む必要がある、つまり処理能力が試される問題でした。倫理も「問い」をテーマにした第2問は仏教・神道・西田哲学に至るまで幅広く、知識だけでは解けない良問ですが、高校生には難しかったでしょう。第4問は「親ガチャ」つまり格差と運をテーマにした問題ですが、これも難しいと感じました。
物理は第2問のリード文と第4問の小問2つが会話文でしたが、それを読み込まなければ解答に行きつかないわけではありません。そもそも物理という科目は思考力を必要とする科目ですので、センター試験とあまり変わりがないような気がします。
しかし、生物は第1問が遺伝子発現に関する出題ですが、実験結果からの考察が必要、第2問は遺伝子重複とこれまた実験結果からの考察で少しですが計算付き。第3問光合成の問題ですが、これまた実験考察問題、第4問は植物の代謝問題ですが、これまた実験考察付き。このように、今年の生物は知識だけで点数になる、お楽しみボーナスワープステージがありません。というわけで平均点は低いだろう、との予想です。しかし個人的には今の高校生は鍛えられているので、この予備校の予想よりも高くなるのではないかな、と思っています。
ともかくそろそろ自己採点による判定が返ってくる頃です。国公立の志願がどのように動くのか、注目です。
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2023年1月18日
同志社大学の一般選抜の出願状況の速報値が出ました。すでに出願は締め切られているので、今から追加出願とはいかないわけですが、昨年との変動から難易度予測をしてみます。まず、全体状況ですが、昨年比106.4%、実数で2,431件と伸びています。
・社会学部の社会福祉学科は昨年比63.4%と大きく落ち込んでいます。需要の高い福祉系のマネジメント人材を育成する学科なのに、受験生は社会学科や産業関係学科に流れたようです。従って合格ラインは昨年よりも落ち着くのではないでしょうか。
・政策学部も前年比87.4%と落ち込んでいます。昨年度入試の合格最低得点率は文系学部の中で真ん中よりも少し上で安定していましたが、今年は少し下がりそうです。
・一方商学部は学部単位で128.4%と大きく増えています。今年は厳しい戦いになる可能性大です。
出願者数が減った学部に出願している受験生も安心せず、なんといっても同志社大学の問題はなかなか手ごわいですから、それなりの準備をしてから試験に臨むようにしましょう。
同志社大学 出願状況(速報)20230117.pdf
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2023年1月17日
立命館大学からの出願状況速報です。
こちらは1月22日出願締め切りの全学統一日程の出願状況です。昨年最終出願殿比較を出してみました。青色は順調に出願が進んでいる学部、赤色は出遅れている学部です。
やはり情報理工、総合心理は予想通り出願が進んでいますが、昨年合格最低点が下がった生命科学も揺り戻しでしょうか、多くの受験生を集めています。一方、産業社会の出願が低調、昨年合格最低点が下がった国際関係と政策科学も出願が遅れています。このままだと合格最低得点率の低下も考えられます。こちらも追加出願の参考にどうぞ。
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2023年1月16日
関西大学からも16日付の出願速報が送られてきました。前年の最終出願数との比率を計算し、数値に色を付けてみました。青色は出願が比較的好調、赤色は前年比で出遅れている募集単位です。ざっくりと見ると政策創造が真っ赤。つまり狙い目ですよ。一方社会学部で青さが目立ちます。社会学部に出願した受験生、今からでも赤っぽい色の募集単位を狙って追加出願しておきましょう
関西大学出願速報(2023年0116)一般.pdf
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2023年1月13日
大阪府教育委員会のHPにこのような発表が掲載されていました。
令和6年度入試、つまり今の小学校5年生が受験する年度から、英語のリスニングを導入するという第一報です。
大阪市立だった「咲くやこの花中学校」と「水都国際中学校」は今年度から大阪府に移管されたわけですが、もとから大阪府立だった「富田林中学校」とは入試に関して科目も問題も異なっていました。しかし富田林中と水都国際中で英語リスニング導入という今回の発表から、この3中学で入試科目や問題の共有化がなされる可能性も出てきたといえるでしょう。
今後の大阪府教育委員会の発表に注目です。
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2023年1月12日
1月6日から出願が始まった立命館大学から速報が送られてきました。こちらも途中経過です。同じようにグラフ化してみました。まず、文系。経済は狙い目か?食マネジメントも現段階では出願が低調です。経済は昨年度共通テスト64%で合格していますので、ひとまず押さえとして出願するべきでしょう。
理系は情報理工の出願状況が低くなっていますが昨年の最低得点率が71.8%と高くなっていますので要注意です。これから出願する人は理工から押さえた方が良いでしょう。薬学は昨年共通テストで75.3%も必要でしたので、一般選抜を併せて考えるべきでしょう。
共通テスト方式の出願締め切りは13日ですが、一般選抜の出願は1月22日までとなっております。お忘れなく。
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