関西大学 2023年度 一般選抜分析(理系)

2023年3月1日 水曜日

同様に、理系学部についてもグラフ化してみました。

【全体的に変動は少ない】

例えば環境都市工学部の建築学科はご覧のように倍率、合格最低得点率、共に理系最難関ゾーンに位置しています。関西学院大学の学部改編の影響も受けなかったということから、阪神間~北摂よりも、大阪市内~大阪府南部の受験生が多いということでしょうか。また、化学生命工学部の化学・物質工学科(グラフ中では「化・化」と省略)を見ると、倍率は1.9倍から2.3倍とほぼ変動がなく、合格最低得点率もほぼ変わりません。生命・生物工学科に比べて女子が少ないといわれていますが、昨年の入学者で30%と年々増加していますので、化学を志す女子の皆さんもご心配はありません。

というわけで、新高3の皆さん、そろそろ学部選びを始めておいてくださいね。

関西大学 2023年度 一般選抜分析(文系 その2)

2023年2月28日 火曜日

(昨日と同じグラフを貼っておきます)

【総合情報と社会安全学部の倍率変化】

データサイエンス人材に対する社会の需要は高まりつつありますが、総合情報は倍率、合格最低得点率共に上昇基調にあります。また、共に千里山キャンパスではありませんが、リスクマネジメントに関する幅広い研究が行われている社会安全学部も実質倍率は上昇しています。それでも合格最低得点率は6割前後ですので来年も狙い目ではないでしょうか。

【学国語学部の人気は続く】

コロナ禍の影響で国外との往来が制限されたこともあり、多くの大学で志願者が減少した国際系、語学系ですが、関西大の外国語学部はその影響をあまり受けず、合格最低得点率だけをみると、2021年度、2022年度入試でも社会学部に続く難関となっています。先に述べたように今年は社会学部が下がったことから、法学部と並ぶ文系最難関を維持しています。

言語分析や地域言語文化といった研究領域と、通訳や異文化コミュニケーションといった実践領域を組み合わせた教育プログラムの魅力が受験生に伝わったということでしょうか。

関西大学 2023年度 一般選抜分析(文系 その1)

2023年2月27日 月曜日

関西大学から2月に行われた一般選抜の合格最低点が発表されました。

そこで、全日程の平均得点率と全日程の平均実質倍率で散布図を作成してみました。

すると・・・

【社会学部と法学部の激変】

2021年度、2022年度には合格最低得点率が60%程度だった法学部が、一気に文系学部最難関に躍り出ました。競争倍率も3倍台から一気に7倍となっています。その一方で常に文系学部の中では最難関に位置していた社会学部が倍率こそ変動がないのですが、合格最低得点率が文系学部の真ん中になっています。今年から得点調整の方式が変わったようですので、その影響も多少あるかとも思いますが、ちょっと変動が大きすぎます。因みに塾生データからは関西学院や立命館に受験生が流れたとも考えにくく、今まで関西大の社会学部を志願していた上位層が就職に強い法学部に流動したのかもしれません。(続く)

【新課程入試】京都産業大学 2025年度 共通テスト利用方式(共通テストプラス)概要

2023年2月24日 金曜日

京都産業大学も、2025年度の新課程入試に関する情報を公表しました。

現段階では共通テストのみで合否を判定する「共通テスト利用入試」と、共通テストと大学一般選抜の英語の試験を併用する「共通テストプラス」と呼ばれる方式についての情報です。

まず、「共通テスト利用方式」の方ですが、文系学部のみ表にまとめてみました。要するに英語はどの方式でも必須で、文系学部なら地歴・公民・理科・情報の中に高得点科目があれば有利、但し国語が必須になる学部や方式も有り。経済学部は数学ができておいた方が有利、といった感じでしょうか。

「共通テストプラス」方式でも、理学部の物理科学科と宇宙物理・気象科学科以外では「情報Ⅰ」が選択できるようになっています。「情報Ⅰ」は新しい科目なので対策が難しいのですが、ここで高得点が取れればとても有利になりますので、「情報Ⅰ」の準備をあまりせずに共通テストを受験する、という考えはもったいないようです。

一般選抜に関する情報は今後の発表を待ちましょう。

【祝】フリーステップ 関関同立合格実績 過去最高か?【祝】

2023年2月22日 水曜日

どうやら個別指導学院フリーステップの関関同立合格実績が、過去最高を更新しそうです。昨年の個別指導部単独実績が過去最高の1,367でしたが、昨夜の時点で1,350。まだ途中経過ですが、きっと昨年を超えることでしょう。合格率も上がっているようです。いやぁ、みんなよく頑張った。

グループ全体の実績でも現時点で1,660。昨年最終が1,704でしたから、こちらも良い感じです。

【受験しておけばよかった(涙)】関西大学 共通テスト利用入試【えっ?まだ出願できるのか!】

2023年2月21日 火曜日

関西大学が3月入試を廃止してしばらくになりますが、実は共通テスト利用入試は残っています。国公立大学に絞っていたので関西大学の受験を考えていなかったけど、どうも心配になってきた、というそこのあなた、関西大学がこんなに優しいチャンスをくれていますよ。

【ポイント1】得意科目だけで判定してもらえる(英語で失敗していても心配ないぞ)

【ポイント2】一番得意な科目はさらに2倍(100点×2を3科目に最高得点の科目の得点がさらに100点×2プラスされて800点満点で判定)

【ポイント3】入学検定料の納入は、国公立前期の結果を見てからどうぞ(おサイフにも優しいぞ)

詳細はQRコード、または大学HPからどうぞ。

【公務員試験だけでなく】大阪経済法科大学 就職状況速報【弁護士・公認会計士も】

2023年2月16日 木曜日

大阪府八尾市東部の高台に本部がある大阪経済法科大学は、1971年に開学しました。2012年に八尾駅前に新キャンパスを開設したあたりから拡大路線が始まり、今では4学部体制で募集定員880名、収容定員3,400名の規模に成長しました。以前このブログでも紹介しましたが、資格取得や就職といった「出口」に非常に強い大学でもあります。そちらから今年の公務員試験の状況速報が届きました。

おお、公務員に94名合格。すごいぞ。そればかりか・・・

司法試験に11名(3か年合計)、公認会計士試験にも3名(こちらも3か年累計)合格しており、近畿圏での公務員就職率ランキングでは2位となっております。

(昨年11月に書いたこちらのブログもご参考に)

【法学部】公務員試験に強い近畿圏の私立大学はここだ!【公務員就職率ランキング】 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ (kaisei-group.co.jp)

このように、とてもお得な大学があるよ、というお話でした。

(ここからは航空ファンの方向けの内容となっております。)

それはさておき、八尾市といえば、主滑走路がちょうど真東真西(09-27)になっている八尾空港があることでも知られています。滑走路の侵入方位は磁北=360度から時計まわりに回転した角度の10分の1の2桁の数字で表します。東西向きの滑走路は侵入方向が真西から真東だと90度、反対方向からだと270度となりますので、滑走路の西側の先端にはその10分の1の09、反対側の東端には27の数字が書かれています。NHKの朝ドラ「舞いあがれ!」のロケ地となった航空大学校帯広分校の滑走路は17-35、つまり南向きの180度と磁北の360度より共に10度少ないので南北よりも反時計回りに10度傾いていることになります。

人工島に作った神戸空港も(09-27)ですが、元からある地盤の上にある空港では伊丹空港は磁北から東に40度(14-32)、但馬空港も東に10度(01-19)傾いており、人工島であっても関西国際空港は離着陸時の騒音を考えて海岸線と平行にしたため、西に60度(06-24)傾いているなど、きっちり4方位に向いている滑走路を持つ空港というのは珍しいものです。因みにウクライナで昨年被弾焼失した世界最大の貨物機アントノフ225(ムリーヤ)が2020年に立ち寄った中部国際空港セントレアも人工島という利点も生かして18-36と、南北になっています。早く戦争終わってムリーヤを再建してくれないかなぁ。セントレアでお会いしたいものです。

【国立初】電気通信大学 令和7年度(2025年度)入試から情報Ⅰを2次試験で

2023年1月27日 金曜日

新課程初年度となる2025年度入試での新たな教科「情報Ⅰ」の扱いについて、各大学の対応が分かれているという記事を書きましたが、なんと電気通信大学が2次試験に「情報Ⅰ」を導入するというニュースが飛び込んできました。その後はさておき、2025年度は英語と数学は必須。物理、化学、情報の3科目から2科目選択という形で、既卒生への配慮もできています。すばらしすぎます。

しかも、特別選抜(総合型選抜と学校推薦型選抜)では情報ⅠをCBT(コンピューター利用テスト)で行うそうです。つまり試験場に用意したパソコンで問題を解くわけです。ここから先は私の妄想ですが、プログラミングのデバッグ(不具合を探して解決する事)といった実践的な試験ができるかも。

ともかく今後の詳しい発表が楽しみです。

【関西8大学】私立大学入学定員と今年の狙い目【今年は立命館が熱い?】

2023年1月24日 火曜日

2015年から段階的に厳しくなっていた文部科学省による「私立大学入学定員厳格化」ですが、特にこれといった検証もないまま今年から緩和されることになりました。私学助成が全額不交付になるという基準は、収容定員が8000名以上の大規模大学なら募集定員の1.10倍、4000名以上、8000名未満の中規模大学なら1.20という基準を各年度の入試で判断するという運用をされてきましたが、今年度から収容定員、つまり全学年合計での判断にするとのことです。

ということは、昨年度、基準ぎりぎりまで入学させていた大学よりも、余裕がある大学の方が今年、多くの合格者を出してくれるのではないか、という期待が生まれます。

実際にはそれぞれの大学や学部が要求する水準に達していなければ、合格はさせてもらえないのでそんなに単純なものではないのですが、ひとまず関西8大学の、昨年の入学者÷定員でランキングを作ってみました。

甲南大学だけ中規模大学になりますので、基準値が1.20となりますが、ご覧のように同志社と立命館はお席に余裕があるように見えます。一般募集の規模も大きい立命館は今年狙い目かも、というお話でした。

動物看護士 国家資格へ

2023年1月23日 月曜日

英語の民間検定が大学入学共通テストに導入されると誰もが信じていた2019年6月、国会では動物看護師を国家資格とする法律「愛玩動物看護師法」が成立していました。今までは「認定動物看護士」といった民間資格はありましたが、資格が無くても動物病院で獣医師の助手として働くことができ、逆に資格があってもできることが限られているため、その待遇も厳しいものとなっていました。従って動物看護士も人向けの看護師と同じように、採血や注射など一定の医療行為を行うことができる国家資格にすべきとの意見が専門家の間では広まっていました。そういう流れの中で2018年に新設された加計学園、岡山理科大学の獣医学部は別の意味で世間の話題となっていましたが、実は同時に設置された獣医保健看護学科はまさに時代の最先端を読んでいたわけです。

さて、第1回目の国家試験がこの4月から開始されます。その受験資格は「養成校」を卒業しているか、予備試験に合格した者、となっています。大学でその「養成校」に該当するのは・・・

酪農学園大学、千葉科学大学、帝京平成大学、帝京科学大学、日本獣医生命科学大学、ヤマザキ動物看護大学、日本大学、倉敷芸術科学大学、東亜大学、岡山理科大学、九州保健福祉大学の11大学(ヤマザキ動物看護専門職暖気大学 も含めると12大学)しかありませんので、人向けの看護師に比べてかなり狭き門となっております。

というわけで、動物の健康にかかわる仕事を考えているが、獣医師はハードルが高いな、と感じている皆様、こちらの分野についても詳しく調べてみましょう。