東京都高校別 難関国立大学合格率 ランキング

2020年12月9日 水曜日

このところ、近畿圏の学校の話題が続きましたので、久しぶりに東京の高校についてのデータも紹介してみたいと思います。元データは「サンデー毎日増刊 大学入試全記録2020年度版」を参考にしています。

その中から国立の国立難関10大学(旧帝国大学7校+一橋+東工+神戸)の合格者数の合計を、学校の規模の大小による影響を補正するために、卒業生数で割った【率】について、ランキングを作成してみました。 すると、1位は筑波大付属駒場。卒業生数が161名という規模の高校なのに、東大には93名、その他を含めて101名と学年の6割以上がこの10大学に合格、という圧倒的な合格実績を誇っています。2位は東大理Ⅲ13名をはじめとして、東大だけで185名の合格者を誇る男子校の開成。こちらも6割近くが10大学に合格です。3位は女子校である桜蔭。この表にはありませんが、早稲田にも152名、慶應義塾にも97名と圧倒的な合格実績を誇ります。一方、私立以外の学校も健闘しています。都立国立、都立西、筑波大付属、日比谷・・・。おや?制服が無い自由な校風の学校が上位に並びます。 というわけで、東京都には429校の国立、公立、私立の高等学校がありますが、難関国公立に近い高校はそれほど多くないかも、というお話でした。

【中3女子向け】京都光華高等学校 冬休み直前対策講座

2020年12月8日 火曜日

中学3年生対象のイベントチラシが届きました。今年は公開クリスマス会も無く、季節感が薄いのですが、気が付けば早くも冬休み。受験生の皆さん、そろそろ受験校も決まってきた頃でしょうか。 以前、このエントリーでも何回か紹介した京都光華高等学校は、隣接する(実は地下でつながっている)京都光華女子大学に進学する生徒が多い印象がありますが、2020年度入試では東京大学合格者も出すなど、Sプリムラコース1期生が卒業した7年前から進学校としての存在感も示しています。

それはさておき、今回は高校受験向けの対策講座が開催されます。もちろん自分の不得意な分野の授業を選択すればいいと思うのですが、この大学合格実績の源となった授業を体験できるという貴重な機会でもあります。参加してみては如何でしょうか。但し事前申し込みが必要です。詳しくは学校ホームページの中にある「受験生応援サイト KOKA CHEERING」からイベントを選んでお申し込みください。

大阪産業大学附属高等学校 吹奏楽部 第2回定期演奏会にお邪魔してきました

2020年12月7日 月曜日

学校法人大阪産業大学には高校が大阪桐蔭と大阪産業大学附属の2校ありますが、大阪産業大学附属は大阪市城東区、一方大阪桐蔭は大東市の大阪産業大学と同じところにあります。何故かといえば、実は37年前の1983年、当時の人口急増を受けて、大阪産業大学附属高校が大東市の大学の横に分校(大阪産業大学大東校舎)を臨時に作ったのですが、1988年に大阪桐蔭として独立した学校になった、というわけです。ところで吹奏楽部といえば、このエントリーでも以前紹介したように大阪桐蔭が有名なので、大阪産業大学附属の方は部員もあまり居なかったようなのですが、昨年から本格活動が開始されました。

 と、ややこしい前置きでしたが、大阪産業大学附属高等学校吹奏楽部の第2回演奏会が開催されるということで、聴きに行ってきました。お?昨年練習を見せていただいた時よりも部員が増えています(35名とのこと)。1曲目の「ファンファーレとセレブレーションマーチ」。初心者ばかりとの事ですが、良く鳴っています。2曲目は「もののけ姫」セレクション。木管、ホルンが活躍する曲ですがホルンは2年が一人、残りは1年生。オーボエは1年生1名だけとは思えない完成度。舞台照明も曲の雰囲気に合わせて色を変えるなど、凝っています。

 と、この調子で全曲講評を書いているとバンドジャーナル(吹奏楽の専門誌)になってしまいますので、やめておきますが、アンコールは1年前学校にお邪魔した時に練習をしていた「銀河鉄道999」。ありがとう。この演奏会で3年生が引退との事(高3の12月まで部活ができることにもちょっと驚き)で、しんみりする場面もありましたが、素晴らしい指導者に恵まれている生徒さん方の生き生きした様子が演奏を通じて伝わってくる楽しい演奏会でした。

京都府 中学校卒業予定者の進路希望状況

2020年12月4日 金曜日

11月27日に京都府教育庁から中学生の進路希望調査結果が発表されました。 まず、京都府下では中学3年生が22,088名と昨年より171人(0.7%)減、つまりほぼ人数は変わらないのですが、公立高校希望者の1.0%減少に対して私立高校希望者が2.9%減少と、私立の減少幅が大きくなっています。9月の調査ですが、私立高校が逆に昨年より7%も増えている兵庫県と逆の結果となっています。コロナ禍で直撃された観光業の多い京都ならではの影響でしょうか。もう一つ気になるのは専門学科希望者が7.1%減少している点です。高校受験でも安全志向が広がっているのかもしれません。

まだまだ451名と少数派ではありますが、通信制を希望している人数が70名(18.4%)増えています。こちらは兵庫県でも23.2%増ですので、全国的な傾向なのかもしれません。今後の動きにも要注意です。

ノートルダム女学院中高 オーケストラクラブ体験相談会+クリスマス入試説明会

2020年11月27日 金曜日

今回は開成進学フェアのミュージックフェアにも参加していただいた京都のノートルダム女学院のお話です。1948年、第二次世界大戦敗戦直後の混乱期に、アメリカ・セントルイスから4人のシスターが京都に派遣されましたが、その時持っていらっしゃった数台のバイオリンがノートルダム女学院中学高等学校オーケストラクラブの始まりなのだそうです。2019年には佐賀県で開催された「第43回全国高等学校総合文化祭」に京都府代表で京都合同オーケストラとして出演、「全国高等学校選抜オーケストラフェスタ」(東京)には、8年連続で選抜され単独出演、今年は中止になってしまいましたが、びわ湖ホールで定期演奏会を毎年開催するなど、関西を代表する学生オーケストラの一つとなりました。

というわけで、この学校がオーケストラクラブ推薦を行っている理由がお判りいただけたと思います。しかし、オーケストラでの演奏経験がないけれども大丈夫かな?と思われる小中学生女子、ご心配はございません。みんな入学後にオーケストラというものに参加した先輩ばかりです。先輩・後輩関係で受け継がれる技術に加えて、複数の指導者も入ることで、自然と高水準の演奏を届けることができるようになるようです。ひとまず楽器に興味のある女子は申し込んでみましょう。詳しくは学校ホームページをご覧ください。 併せて今年最後の説明会のお知らせも届きました。

こちらも詳しくは学校ホームページでご確認ください。

こちら↓の写真は2019年9月に撮影した弦楽器だけの練習風景です。今では皆さんマスク着用で練習していますが、そもそも弦楽器はエアロゾルが発生しませんので安全です。

楽器のレンタルも可能だそうです。中学からの入学については弦楽器初心者でも大歓迎。特に、チェロ、ビオラは熱烈求人募集中のようです。因みに上皇陛下はチェロ、天皇陛下はビオラが弾けますので、始めておくことで将来お会いする機会があれば話が弾むことでしょう。

金光大阪中学校 高等学校にお邪魔してきました 【コロナ対策】

2020年11月20日 金曜日

大阪府北東部、阪急上牧駅前の金光大阪中学校・高等学校にお邪魔してきました。いつ行っても感心するのですが、どの生徒さんも大きな声で気持ちよく挨拶してくれます。先生に聞くと、学校としては特にそのような指導をしているわけではなく、先輩から自然に受け継がれている伝統だそうです。そういえば今月引退した中日ドラゴンズの吉見一起選手もここの出身でした。あの礼儀正しさは金光大阪によるものだったのですね。

 この写真では広さが伝わらないのですが、放課後は自習室にもなる立派な食堂をのぞいてみました。ここでは焼き立てのパンも提供されており、夕方でも販売しています。コロナ対策ということでしょう、全席1方向にそろえられ、正面には透明の仕切りが付けられています。まだまだ感染拡大が収まりそうにないコロナ禍ですが、生徒の利便性を維持しつつ、感染防止の工夫がされている、というお話でした。

コロナ禍と公立高校入試(その2)

2020年11月17日 火曜日

昨日の続きです。次はこの表の一番下の集計行をご覧ください。(昨日と同じ表をもう一度貼っておきます)

これは47都道府県のうち、どの単元が試験範囲として採用されているのかを表した数字です。ご覧のように、公民の(私たちと国際社会の諸課題)、数学の(資料の活用)、理科の(自然と人間)(下に★印をつけています)は半分以上の都道府県が試験範囲にしませんよ、ということになります。いずれもこれからの社会の諸課題を考えるうえで大きな意味のある単元で、答えのない課題を扱うという意味でも指導要領改訂の看板の一つであったような気もするのですが、教科書の最後のページになっているためか、このような扱いになってしまいました。確かに今年はコロナ禍の影響による授業時数の減少という異常事態ではありますが、時代の変化に合わせるべく数十年にわたる議論とそこで決められた指導要領に基づいて作られた検定教科書の単元が、軽く扱われているようにも見えます。もちろん、都道府県によっては、これらの単元は勉強しなくていいわけではなくて、学校では扱いますよ、と大きく注記されているところもありますので、年度末の忙しい時期ではありますが、何とか入試から除外された単元についての学習も促すような機会を中学校でも卒業までに作っていただきたいものです。

ところで、山口県は、除外範囲が無い(正確には選択問題を作って乗り切る)ばかりか、新指導要領に含まれる移行措置の内容まで一部入試の試験範囲に含まれています。山口県、攻めてます。

一方、福井県は英検の加点制度を取りやめました。これも英語4技能を重視しようという今の流れと反対向いているように見えますが、実は代わりに独自のスピーキングテストを導入する準備をしているとのことですので、こちらも一歩先に進んでいます。と、このように義務教育であっても地域ごとの特色が出ています、というお話でした。

コロナ禍と公立高校入試(その1)

2020年11月16日 月曜日

2021年度公立高校入試の試験範囲についてのお話です。 公立高校入試の出題除外(入試問題に出さない単元)についての情報が、各都道府県の教育委員会から発表されていますので、その情報をまとめてみました。(教科書のページ数のみの表記など、表現方法がまちまちですので、一部表現が不正確な部分があるかもしれません。各地域の受験生は必ず各都道府県の教育委員会発表の文書で出題範囲をご確認ください。) 〇というのは出題範囲、△はその単元の中の一部が除外、▲は複数日程のうち、一部の日程では除外、×は全日程で除外という意味です。地域による差がある5科目18単元のみこの表に記載しています。

まず、都道府県別の除外状況を見てみましょう。(この表の右端に〇の数を記入しています。〇が多い場合は青く、少ない場合は赤い色を付けています。たとえば秋田県では除外範囲は無い、つまり例年通りの試験範囲ですよ、という意味になります)北海道・三重・埼玉・大阪が最も〇が少なくなっています。これらの道府県は中学校での授業の遅れがあまり取り戻せていないと判断したということですが、入試範囲から外れている部分は、学校の授業で取り扱うといわれても、演習量は明らかに少なくなると思われますので、その道府県の高等学校はその単元の学びなおしが必要になると思われます。特に、数学で「三平方の定理」が除外されている地域では、私立高校も範囲除外にするケースも多く、高校での数学の理解度に差が生まれる可能性があります。また、2年生の3学期に扱うことが多い「確率」の単元に関しては長崎県が除外としています。3月1日から突然全国で休校となったわけですから、他の地域でも同じように授業時数が不足していると思うのですが、3年生に入ってからその単元に時間を取った学校はあまりなかったのではないでしょうか。そう考えると、むしろ試験範囲から除外している都道府県が少ないことにも疑問を感じます。(続く)

【ことしもやります】薫英女学院中学校高等学校「留学フェア」【30年の歴史】

2020年11月13日 金曜日

阪急正雀駅、JR岸辺駅から徒歩圏内の「大阪薫英女学院」は英検合格者を多数輩出していることで知られている女子校です。(現時点で、86.2%の生徒が英検準2級以上に合格、英検1級合格者も4名!)と、ほぼ全員上級合格という、学校ぐるみで英検に真面目に取り組んでいます。もちろんこの学校では30年も前から本格的な留学制度が整備されていることでも有名です。

今年はコロナ禍の影響で、お隣の阪急正雀工場での「阪急レールウェイフェスティバル」は春・秋とも中止という悲しい状況ですが、薫英の「留学フェア」は例年通り開催されます。スカイプを使って留学先とのライブ中継や先輩による体験談など盛りだくさんなイベントです。今は海外への移動は大変ですが、長い目で見れば国際化・グローバル化の流れは止まることはありません。事前申し込み制となっていますので学校ホームページからお申し込みください。 お帰りの際は正雀工場の横を通ってみましょう。運が良ければ運び込まれたばかりの新型1300系を見ることができるかもしれません。

各地域の公立高校入試 出題範囲について(というよりそのお知らせページの体裁について)

2020年11月11日 水曜日

ところで、大阪府の教育委員会のホームページにあるのは、このような表です。

http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/6221/00000000/syutudaihanni.pdf

まあ、教科書ごとに具体的なページ数まで記されたわかりやすい表です。ところが、埼玉県教育委員会から示されたお知らせはこちら。

明らかに中学生が見ることを意識して親しみやすいデザインで作られています。公文書の雰囲気を出すためか角印が押してありますが、その角印でも遊んでいます。

https://www.pref.saitama.lg.jp/f2208/documents/r3rifuretto.pdf

因みに東京はこちら。こちらも中学生向けのデザインです。(画像はなくリンクだけです)

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/files/r3_leaflet/03syutudaihani.pdf

同じように神奈川県もイラスト入りです。(こちらもリンクだけ)

https://www.pref.kanagawa.jp/documents/24739/r3syutudaihanni.pdf

千葉県も2021年度から公立高校入試制度が大きく変更されますが、そのための説明ページも中学生が見る前提でのデザインです。ほんの数年前までは中学生以下はスマートホンなどの情報端末やパソコンを持っていない前提で、ネットでは保護者向けの発信が主だったのですが、これからの時代は直接中学生や小学生が見る可能性が高いため、このような表記やデザイン上の工夫が必要なのかもしれません。