大阪・滋賀・京都・兵庫・奈良・徳島・東京・神奈川・埼玉・千葉に展開する小学生・中学生・高校生 クラス指導、個別指導の進学塾・学習塾

開成教育グループ


【2025入試結果速報】近畿大学 東大阪にある理系【募集単位ごとの変化】

2025年4月15日

文系では募集単位間の差が小さいと昨日書きましたが、理系は様相が異なります。理系は専門分野の内容差が大きいので当然だとは思いますが、考えようによってはまだまだ狙い目があります。

①情報学部 やっぱり難しいです

初年度の2022年度には実質倍率が20倍近くになった近畿大学の情報学部は、今年度実質倍率が9倍強と倍率だけ見れば落ち着いたように見えます。しかし合格最低得点率は全く下がっていないのです。つまり高学力層だけが出願しているという戦いになったようです。

②建築学部 やっぱり難しいです

こちらも過去3か年の実質倍率、合格最低得点率が高め安定で変化していません。揺り戻しのような波もありません。次年度以降の受験生は、過去問演習でその年の合格最低点を超えられるように頑張りましょう。

③理工学部 エネルギー物質学科、狙い目だ

エネルギーと聞くと発電所がイメージされますが、近畿圏で研究用原子炉を持っている大学は京大と近大だけですし、風力や洋上発電など新しい発電技術も学ぶことができるとなるとこれはお得なような気がします。さらにこの学科のすごいところは生体から発せられる微弱な電流をとらえて診断に使おうという医療技術につながる基礎研究もおこなわれているところです。しかし、合格最低得点率はいつも理工学部の中では3年連続で低め安定です。理系の受験生諸君、今がチャンスかも。

【2025入試結果速報】近畿大学 文系【募集単位ごとの変化】

2025年4月14日

いやぁ、大阪・関西万博、始まりましたねぇ。準備段階ではいろいろ批判的な意見もあったようですが、各国・地域の展示をまとめてみることができるというのは貴重な機会だと思います。教育的な内容もあるようですから、ちょっと空いた頃に行ってみようかな。(梅雨の時期の平日の午前中が狙い目か?)

万博には近畿大学水産学部で養殖されたお魚のお刺身やお寿司が食べられるお店も出店されているそうです。こちらも要チェック!

それはさておき入試結果の分析です。

近畿大学は2025年度入試でも多くの受験生を集めました。そんな中で目立った募集単位をいくつか紹介します。

①総合社会学部心理系専攻は今年もさらに難化

実質倍率が7倍を下回り、合格最低得点率も61.3%と落ち着いていた昨年度が低すぎたことによる揺り戻しでしょうか、今年は文系では最も実質倍率が高い募集単位となりました。(実質倍率、9.8倍(2023年)→6.9倍(2024年)→11.7倍(2025年))

合格最低得点率も65.3%に跳ね上がっています。というわけで、次年度は敬遠されるかもしれません。

②文系学部では最低得点率の差が小さくなる傾向に

本来は、より深く学びたい専門分野や取得できる資格など、将来の職業も意識して受験校を選ぶべきかもしれませんが、大学のイメージ(ブランド力)を優先して選んでいる受験生も少なくないと思います。すると、キャンパス立地などで差が生じる例外はありますが、総じてブランド力の高い大学は、募集単位間の合格最低得点率の差が小さくなりがちです。近畿大学の文系学部では募集単位ごとの差が年々小さくなっていますので、学部はさておき、ともかく近畿大学に入りたいという受験生が増えていると考えられます。

というわけで、次年度以降は、このように募集単位間の難易度差が小さくなっていますので、近畿大学なら何学部でも良いので少しでも倍率の低い学部に出願するぞ、と考えず、逆に自分の勉強したい分野で学部選びをする方が良いでしょう。

【2025入試結果速報】甲南大学【募集単位ごとの変化】

2025年4月11日

昨日までの流れで「産近甲龍だし、今日は近畿大学かな?」と期待していた皆さん、済みません。近畿大学からは詳細なデータをいただいているのですが、そのデータが多すぎて分析が追い付いていません。また次の機会にさせてください。というわけで、こちらも注目の甲南大学の状況を紹介します。

今年度入試から一般選抜の日程を1月に移動させて、関関立(主に関学?)との併願が可能となった甲南大学ですが、入試結果はどうだったのでしょうか。

①出願者数は激増、但し他大学併願受験者も増えたため、難易度はあまり変わらず

一般選抜の出願数が、全学部合計17,199件(2024)から23,036(2025)と3割以上伸びた甲南大学ですが、合格者数は5,000名弱と昨年と変わらず。すると入学者は確保できるのか?と不思議に思うのですが、合格最低点はほぼ変わらず。国公立や上位大学に抜けていく数も例年並み。つまり出願増加は学力下位層(受験しやすくなったから憧れの甲南も受けておこうかな?という層)の他大学併願が増えたから、ということになります。

従って、文系では狙い目となっていたマネジメント創造学部の合格最低ラインが大きく上がるなど、お手軽学部がお手軽ではなくなりました。逆に文系の中では最難関グループの文学部の歴史文化学科では、合格しても入学手続きをしなかった受験生が多かったのでしょう、29名の補欠合格を出したために合格最低点が下がっています。結果的に大学内での難易度差が圧縮された形になりました。

②理系は全体的に難化

理工学部の物理学科ですが、実質倍率は1.5倍(2023)→3.0倍(2024)→3.7倍(2025)と変化し、合格最低得点率も43.3%(2023)→55.5%(2024)→63.3%(2025)と難化しています。甲南大学理系学部は現在新校舎の建設と学部改編を計画中です。この勢いで理系分野の更なる発展を考えているということでしょう。次年度以降も注意が必要です。

模擬試験の判定基準となる偏差値が変動する事も考えられます。早めの模試で良い判定が取れたからといって安心せず、その後も志望校として登録し判定を確認するようにした方が良いでしょう。

★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。

【2025入試結果速報】京都産業大学【募集単位ごとの変化】

2025年4月10日

入試結果分析をしていて、いつも不思議に思うのが京都産業大学。コロナ禍の影響を受け始めた2021年度入試から出願数は減少しましたが、難易度はそれほど変化していないのです。むしろ今年に関しては、倍率はあまり変化がないのに、合格最低得点率に関しては募集単位間の差が広がる、つまり人気分野には高学力層が集まる、という状況になっています。研究分野で大学を選ぶ受験生には支持されている大学だということでしょうか。

①現代社会学部現代社会学科は最難関に

現代社会学科の合格採点得点率(スタンダード方式)は66.3%(2021)、62.0%(2022)、64.7%(2023)、65.7%(2024)、68.8%(2025)とV字回復(いやそれ以上!)となり、他学部との差が広がっています。経営学部も昨年より2ポイント以上難化し、文系の中では上位になっています。

②外国語学部は変化なし

文系の中で比較的合格ラインが低いので、狙い目とされる外国語学部ですが、いずれの専攻もここ3年間合格ラインは6割ほどと変化していません。分野的に興味があれば、という前提ですが、文化学部の併願としての使い方もできそうです。

③理系では理学部宇宙物理・気象学科が最難関に

近畿圏私大では唯一の宇宙物理や気象を扱う学科(正確に言うと龍谷大学の先端理工学部、環境科学課程もありますが、「学科」としては唯一)という強みでしょうか、2016年の創設以来人気を誇っています。近畿大学の水産学科と同じ構図ですね。

こちらも文系と同じように募集単位間の合格最低得点率の差が広がっていますが、今まで落ち着いていた生命科学部も合格ラインがあがっていますので、どうやら上位層も戻ってきたようです。

★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。

【2025入試結果速報】関西学院大学【募集単位ごとの変化】

2025年4月9日

今回は関西学院大学です。一般選抜による入学者数を増やしたい→受験生にとって一般選抜を受験しやすくしたい、という方針に転換してから数年経ちましたが、今年は甲南大学の入試方式、日程の変更という外部環境も変わりました。どのような入試だったのでしょうか。

①全体倍率は大きく変わらず。但し文学部は難化、商学部以外の社会科学系は倍率上昇+難化か?

文系の募集単位に関し、人文科学系の学部、学科はこの3年間、全体としてはあまり動いていないのですが、文学部、特に日本文学日本語学専修に関しては、この3年間の合格最低得点率が60.7%(2023)→65.9%(2024)→70.0%(2025)と上昇しており、今年の西洋史学専修の合格最低得点率も68.1%、日本史学専修も66.6%とここ数年で最高となっています。

一方で社会科学系では、法学部と経済学部に関して倍率、合格最低点とも上昇しています。

②商学部は昨年並み、

多くの大学で商、経営学系統は人気上昇中なのですが、関学では相対的に落ち着きました。これはもう少し分析が必要なのですが、学部系統的に立命館の大阪いばらきキャンパスと甲南との重なりが大きいので、その影響を受けた可能性も考えられます。

③理系では情報工学、知能・機械工学が落ち着く

理系で最も難関といわれるこの2つの募集単位が落ち着いています。数理重視型でみてみると2023年度には情報工学は3.4倍、合格最低得点率は60.9%でしたが、今年は2.5倍、55.5%となっています。情報工学系に関しては他大学でも学部や学科の新設など多様化・細分化が進んでおり、「関学の情報系」というブランド力で集まる受験生が減少しているのかもしれません。

★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。

ところで、この流れで明日は同志社かな?と期待されたかと思いますが、同志社も立命館もまだデータがございません。しばらくお待ちください。

【2025入試結果速報】関西大学【募集単位ごとの変化】

2025年4月8日

今年もそろそろ各大学から、合格最低点や合格者数が発表される時期となってまいりました。あくまでも速報ですが、現在判明している情報から気がついたことをお知らせしたいと思います。

今回は関西大学です

①乱高下の法学部、2年連続で落ち着く

2023年度入試では平均で7倍という高倍率となった法学部、昨年度その揺り戻しで4倍を下回りました。今年度の動きに注目していましたが平均倍率4倍ちょっと、合格最低得点率も62%と落ち着いた難易度となりました。

②人間健康学部、さらに狭き門へ

ここ2年間6.5倍を超えていた人間健康学部ですが、2025年度入試ではついに7.5倍になり、合格最低得点率も6割近くと難化しました。選択できる科目が異なるなど単純比較はできませんが、合格最低得点率では総合情報学部や社会安全学部を抜いています。

③ビジネス・データサイエンス学部のポジションが決まる?

新設学部ということで話題のビジネス・データサイエンス学部の入試はどうだったのでしょうか。新学部ですから他学部との併願関係も含めて受験生の動向に注目していましたが、平均倍率は4.2倍と関西大学の中では平均的、合格最低得点率は54.5%と関西大学の中では一番低い数値となりました。吹田市ではありますが、メインの千里山から少し離れた新キャンパスの立地や既存学部とのコンセプトのオーバーラップが向かい風になったと思われます。次年度以降商学部の併願という使われ方になるのか、今後の大学側の広報にも注目です。

★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。

【69年ぶり】東京大学 新学部「カレッジ・オブ・デザイン」設置【なんじゃこりゃ】

2025年4月7日

「東京大学が、2027年秋に創設する5年制の新課程「カレッジ・オブ・デザイン」のトップに、学内の外国人教授を起用する方針を固めたことが3日、わかった。新課程は学部の一つとする方向で、東大の学部長に外国人が就くのは1877年の開学後、初となる。100人程度の定員の半分を海外からの留学生とし、日本人学生を含む多様な若者の学びの場となることを目指す。」(読売新聞オンライン 4月4日5:00配信)

現時点で判明している情報は・・・

①定員は100名程度

②文理融合

③約半数を留学生とする

④授業はすべて英語で行う

⑤1年次は全寮制

⑥5年生課程で学士と修士両方の学位が得られる

⑦入学については、秋入学とし、現行の入試とは異なる選考が行われる

①、③、④、⑤を見ると、これって、大分県別府市にある「立命館アジア太平洋大学(APU)」が東京にできるってことですかね。初年度ですが全寮制にするのなら地価の高い東京よりも大分の方が合理的かも?寮を出たら別府温泉のホテルでバイトもできるし・・・。

⑦についてですが海外からの学生を獲得するには日本の学年暦が障壁になっているといわれており、1年前にこのエントリーで紹介したように大阪公立大学 2027年度より秋入試に移行? « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ、今後、他大学でも秋入学が広がるかもしれません。選考方法について、数年前に京都大学の当時の山極総長が「海外からの優秀な学生を獲得するために日本語の入試をやめたいんですよね。」と話されていたことも思い出しました。この新学部入試は日本語ではなくなるかも。

②については、大学公式HPによると、「デザインを幅広い概念として改めて定義し、従来の人文学、社会科学、自然科学、工学などの分野をまたぎ、文理融合の学際的な知識に基づく、従来とは異なる「デザイン」教育を展開」とありますから、何をやっても許されそうです。どんな教員組織になるのか楽しみです。

⑥については国立大学なら千葉大学や東京藝術大学音楽学部、京都大学医学部のように飛び入学制度(高校卒業を大学入学の用件としない、例えば高2終了時に入学する事も可能)や、大学院への飛び入学制度(大学3年次終了で大学院に入学する事が可能)が既に認められていますから、こちらは特に問題は無いでしょう。

というわけで、東京大学も攻めているぞ、というお話でした。(心の声・・・東大が頑張るとマネする他大学が出ちゃうのよね)

【大学いろいろランキング】女性教員割合(女性教員の実人数100名以上の大学)ベスト20

2025年4月4日

朝日新聞社刊「2025大学ランキング」には女性教員の人数ランキングはあるのですが、これだと規模の大きな大学が上位に来てしまいますので、女性教員100名以上の65大学を比率で並び替えてみました。

1位は東京医療保健大学ですが、この大学は東京五反田の本学と目黒、立川、千葉、和歌山にそれぞれ看護学部を設置している大学で、2位の埼玉県立大学も看護や理学療法などの医療従事者系の分野が多くを占める大学、というわけで女性教員の割合が高くなっています。それ以外では女子大、もしくは元女子大と外国語学部を持つ大学の多くがランクインしています。それでも15位以下で既に1/3を下回っていますから、まだまだ日本の大学は女性の進出が進んでいるとはいえませんね。特に関西の大学はわずか2校。関西は遅れているのか?

【大学いろいろランキング】留学生割合(学生数2,500人以上の大学)ベスト20

2025年4月3日

街を歩いていると、海外からの観光客は日々増え続けているんじゃないかなと感じることもありますが、マンガやアニメといった日本発の文化を求めているのでしょうか、アニメショップや聖地では特に海外からの観光客率が高くなっているように感じます。

さて、大学には留学生が居ますが、その割合のランキングがありましたので、在籍数が2,500名以上の規模の大学での留学生率ランキングの上位20校を紹介します。

ご覧のように3位の京都精華大学をはじめとしてアニメ、マンガ、芸術系の大学がいくつもランクインしていることがわかります。19位の東京工芸大学は小西六(現在のコニカミノルタ)の社長が創設したことから写真学科が今でも設置されています。アニメーションや3DCGが学べる学科もあります。

1位の立命館アジア太平洋大学は約半数が留学生で、日本の学生にとっては国内で留学気分が味わえるという大学です。学校内の生協の店舗にはハラル認証の食材が並び、ヒジャブを被っている学生がレジ打ちのバイトしていました。留学生と日本の学生2人一部屋の寮で暮らすこともできますよ(因みに真ん中に引き戸があって個室にすることは可能ですのでご安心ください)。

【大学いろいろランキング】博士号累計人数(新制大学以降)ベスト20

2025年4月2日

大学の研究力は、教員が発表した論文の本数や、引用された回数などでも判断されますが、その論文を読んでもらおうと思えば著者に博士号があった方が良い、ということになります。但し博士号を得るには3年間以上博士後期課程に在籍して研究を行う(課程博士)か、論文を書いて審査してもらう(論文博士)のどちらかとなるのですが、大学側としてもそれを判断するだけの知見を持った組織が必要となります。

というわけで、今までにその大学から博士号をもらった人の累計人数ランキングは大学の研究力をある程度表す、というわけで紹介します。

1位は東京大学。2位を大きく離して6万人以上が東大の博士号を持っています。アジア諸国からの留学生も多く取得しているようです。

2位は京都大学。ノーベル賞など国際的な学術賞を受賞する研究者が多い事でも知られていますが、博士課程に在籍しても博士号が取れない(いわゆる「単位取得退学」)大学院生も多く、中でのハードルは結構高いです。

3位は大阪大学。工学部や基礎工学部、医学部など理系分野を中心に多くの論文が発表されるなど、研究力の強い大学の一つです。

現段階では4位の東北大学ですが、2023年に国内で唯一の国際卓越研究大学に指定されましたので、こちらも今後研究力が大幅に進化する事でしょう。しかし7位までが旧帝国大学に占められているというのがよくわかります。但し次年度は東京工業大学と東京医科歯科大学を合算しますので、6位になると思います。

研究者にとって、博士号は一つの目標になるのですが、分野によっては必須というわけでも無いそうです。逆に博士号を得てもオーバードクターともいわれる研究職に就けない浪人状態の方もいらっしゃいます。

「博士号」とかけまして、「足の裏に付いたご飯粒」と解きます。そのココロは、「取らないと気持ち悪いけど、とっても食えない」

おあとがよろしいようで・・・