東京都 私立高校の無償化が始まります

2017年1月18日 水曜日

大阪では2011年から始まっている、私立高校の無償化が東京都でも実施されることとなりました。

17日の新聞各社の報道によりますと、東京都の小池百合子知事は都内外の私立高校に通う都内在住の生徒の授業料について、世帯年収760万円未満の家庭を対象に、実質無償化する方針を明らかにしました。都の試算によると、支給対象は都内の約5万1千人で、約3割の生徒が対象になるようです。この支給基準となる年収760万円というのは、大阪の590万円と比べてかなり高くなっています。

無償といっても施設費や制服、修学旅行の積立などは対象外となりますので、全く費用が必要なくなるというわけではありませんが、最大で年間44万2千円を受け取ることができるため、その効果は大きいと思います。

また、都内の私立高校だけでなく、都民であれば都外の私立高校に通っていても無償化が適用されるというのも魅力的です。私立高校によっては広い校地・充実した設備といった学習環境や、進学実績を特長としている学校もありますので、公立高校と経済的な負担があまり変わらないとなると、当然私立高校への入学希望者が増えることになるでしょう。また、私立高校の方が良いといった評判から、近年盛んになってきた都立高校の学校説明会に参加する人数が減少すれば、都立高校の魅力を知ってもらう機会が減る事にもなりますので、来年以降の都立高校受験者がさらに減少するかもしれません。

一方、年収400万円未満であれば、私立小学校・中学校に通う世帯には年間10万円が支給される制度も来年度から始まります。高校から私立に進むのではなく、もっと早く、小学校、中学校から入学するという動きも出てくることでしょう。

 

模擬試験の重要性(中学生の皆さんへ)

2017年1月17日 火曜日

今年も高校入試シーズンが近づいてきましたが、来年以降に入試を迎える中1・2生の皆さんに模擬試験はなぜ受けなければいけないのかをお伝えしておきましょう。
同じ「テスト」と言っても、学校の定期テストと入試問題には様々な違いがあります。学校の定期テストでは、「授業内容をきちんと理解できているかどうか」を確認するために、「教科書の一定のテスト範囲」の中から、基本的事項を中心に問われます。しかし、入試は基本的な問題から応用的な問題まで、そしてあえて引っ掛けるような問題まで「中学3年間の全ての範囲」の中から出題されます。つまり、高校が入学生を選ぶためのテストなのです。
・試験の雰囲気とは?
・どういう流れで進むの?
・なじみのない場所・環境で試験に集中できるの?
・その集中を入試全科目が終わるまで維持させることができるの?
・力を出しきるためにどういう工夫をすればいいの?
―そういった不安を軽減し、入試を実感するために、「模試」で入試本番さながらの問題と雰囲気を体感してください。
模試は一般的に「腕試し」や「志望校判定」のためだけのもの、と考えられがちですが、実際には、実戦に慣れる場であり、復習する場であり、苦手な分野・得意な分野を明らかにする場です。模試を利用して、志望校合格へと近づきましょう。

 

大学入試センター試験が行われました

2017年1月16日 月曜日

今年の大学入試センター試験は寒波到来の中、土曜・日曜の2日間にわたって行われました。昨年より1万2199人多い57万5967人が、全国の691カ所の試験場で試験に取り組みました。1日目は北日本を中心に、2日目の15日は西日本でも、積雪の影響などで、交通機関の運休や遅れが相次ぎ、試験開始時間の繰り下げなどが行われました。大学入試センターによりますと、試験時間の繰り下げは過去10年間で最大規模となり、計約1万2千人に影響があったとのことです。

積雪や公共交通機関の遅延・運休などによって試験会場に時間までにたどり着けなかった場合、会場全体の試験時間を繰り下げる場合もありますが、人数によっては、遅刻した受験生のみ他の部屋で時間をずらして実施するなどの対応が行われます。これからも私立大学の一般入試や国公立大学個別試験などで悪天候や交通機関のトラブルに巻き込まれる恐れもありますが、そのような場合でも落ち着いて、安全を第一に、ともかく遅れていてもあきらめずに試験会場にたどり着くようにしましょう。また、不測の事態が生じた場合、連絡先が受験案内に詳しく書いている場合もあります。そのためにも、事前に注意事項をよく読み、必要な連絡先などは携帯電話に登録しておくなどの準備もしておきましょう。

今回の大学入試センター試験を事故や体調不良などで受験できなくても、1週間後の追試験を受験することができる場合があります。その申請は明日火曜日までとなっていますので、受験できなかった方は受験案内の追試験の申請方法を確認してください。追試験の会場は全国2か所となっています。昨年は東日本で114名、西日本で62名の合計176名が、それぞれ東京芸術大学と京都工芸繊維大学で追試験を受験しています。

センター試験受験後は、自己採点を元に出願校を選択することになります。ここからはデータとの勝負です。自分が目標としていた点数を下回っていても、平均点が下がっていれば強気の出願もできるわけです。主な3教科に関しては英語、数学はやや易化、国語は難化していると見られますが、ともかく分析を行う各社から木曜日以降に大体の集計結果が発表されますので、それも参考に出願校を決めていきましょう。

 

大阪でも私立中学入試 始まりました(その2)

2017年1月13日 金曜日

昨日に引き続き、私立中学入試の様子をお送りします。

次は9日に大阪福島にありますTKPガーデンシティ大阪梅田という会場で実施された愛媛県の愛光中学校の県外入試の様子です。

ビルの真ん中を高速道路が貫いているというユニークな構造のビルですが、受験生は面白がっている場合ではありません。ここは上の階にある受験会場までエレベーターで入場するのですが、1Fのエレベーターからは受験生だけが入場していくようになっています。

そこで、建物の外で受験生が塾ごとに集合して激励を受けたりすることになります。毎年同じなのですが、800人以上の受験生が集まるこの入試会場ではのぼりや応援の旗が林立して神社の縁日のようになっています。そこで開成ベガの塾生たちは、寒風と混雑を避けて近くの地下モールに集まり、先生たちから注意事項の伝達を受けていました。

こちらもすでに合否が発表されています。この後の日程の中学校を受験する場合は、合格した受験生はその通知を自信に変え、残念だった受験生は結果を反省材料として生かし、14日から本格化する京阪神の中学入試では力を出し切ってほしいと思います。

 

大阪でも私立中学入試 始まりました(その1)

2017年1月12日 木曜日

今週末には大学入試センター試験と京阪神の私立中学校入試が行われますが、近畿圏以外の私立中学校で大阪を会場とする入試(「県外入試」と呼ばれます)はすでに始まっています。

昨年9月に「開成進学フェア」の会場として使わせていただいた「マイドームおおさか」では、この8日(日)に函館ラ・サール中学校の入試が行われ、早くも合格発表が出ています。そこで、実際の入試会場の様子をお伝えしたいと思います。

御覧のように広い会場に机が並べられています。いつもと違う雰囲気で生徒たちは緊張していますが、試験開始直前まで保護者や塾の先生も試験場の中に入ることができますので、直前のアドバイスを与える姿なども見られました。

この週末は気温も下がり厳しい天候になるとの予報もありますが、受験生は体調管理に気を付けて、力を出しきってもらいたいと思います。

 

 

大阪府立富田林中の競争倍率が発表されました

2017年1月11日 水曜日

大阪府立としては初めて設置される「大阪府立富田林中学校」の入試(適性検査)が1月21日に行われます。その志願者数が大阪府教育庁より発表されました。

120名の定員に対して603名が出願で、競争倍率は5.03倍と厳しい戦いになっています。参考までに近畿圏の公立中高一貫校の競争倍率で、判明しているものを上げておきます。

富田林中学校には、男子274名、女子329名と女子の方が多く出願しています。女子の方が厳しい戦いになっているように見えますが、男女別に定員の45%を選び、残りの定員10%は男女関係なく選ぶという方針ですので、男女比が45:55以上に偏らない限り、難易度には差が無いと考えられます。(男子が定員の45%、つまり54名合格し、女子が定員残りの66名合格すると仮定すると、男子の倍率は5.07倍、女子の倍率は4.98倍とほぼ同倍率になります。)

 

1月21日には以下の「適性検査」と「作文」が実施されます。

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ア 適性検査Ⅰ(国語的問題)

国語を適切に表現し正確に理解するための基礎的・基本的な知識・技能、他の人の立場で考える想像力、分かりやすく伝えるための表現力及び筋道立てて考えるための思考力と思考に基づく判断力をみる。【45分間100点】

イ 適性検査Ⅱ(社会・理科融合的問題)

グローバルな視野、資料やデータを活用する力、論理的思考力及び課題発見・解決能力などをみる。【45分間100点】

ウ 適性検査Ⅲ(算数的問題)

資料・図表や与えられた条件などから見通しをもち、判断や考察をし、問題解決を図る能力をみる。【45分間100点】

【作文の出題方針】

400字程度とし、中高一貫校で6年間学び続けていくことができる意欲・適性及び自らの考えや意見を論理的かつ適切に表現する力をみる。【30分間60点】

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この合計360点の上位から合格者が決まるというシステムです。

 

ちなみに入学辞退者が生じた場合、「募集人員を満たすよう繰上合格者を決定する。」とされています。それに関して募集要項には次のように書かれています。

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・入学意思の確認の実施日及び時間帯は、2月1日(水)の午後2時から5時までとし、予備日として2月2日(木)の午後2時から3時までとする。

・入学意思の確認は、保護者への電話連絡により実施する。電話連絡は、入学志願書中の緊急連絡先へ行う。留守番電話への伝言の録音等は行わない。

・連絡がとれない場合や保護者による確認ができない場合は、繰上順位を最終に回す。

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つまり、電話が通じなかったらせっかくの権利が消滅するということです。

富田林中学を受験して合格通知が来なかった受験生はもちろん、それに伴って入学辞退者が生じた私立中学校からも繰上合格が発生する可能性もありますので、中学受験をしたご家庭は、少なくとも1月中は連絡が常にとれるようにしておいた方が良いでしょう。

 

 

旧帝国大学と学部

2017年1月10日 火曜日

戦前から日本の高等教育システムの中で特権的な地位を占めていた帝国大学ですが、戦後は占領下で行われた学制改革(6・3・3・4制)の中に組み込まれることになります。つまり他の新制大学と同じ位置づけとなったわけですが、昭和23年8月に文部省が通知した「新制国立大学実施要項」によりますと、「国立大学は、特別の地域(北海道、東京、愛知、大阪、京都、福岡)を除き、同一地域にある官立学校はこれを合併して一大学とし、一府県一大学の実現を図る」とされました。この「特別の地域」以外の国立大学は「地方国立大学」として一府県ごとに一校の新制大学が誕生したわけですが、この「特別の地域」の旧帝国大学と、それに含まれない宮城県の東北大学を併せて、国内の旧帝国大学は旧制高校を教養学部(教養部)という形で吸収合併し、総合大学として存続することになります。

 

昭和27年から平成29年の65年間に、この旧帝国大学でどれほどの学部が増設されたのかを一覧にしてみました。黄色に塗ってある所はこの間に増えた学部、水色に塗ってあるところは、他大学を合併して誕生した学部です。

まず、驚くべきなのは、この間に消えた学部が一つもないという事です。私立では教養系の学部の改組や募集停止などがよく見られますが、東京大学の教養学部は65年経った今でも存続しています。また、他の大学も含めて増設された学部は薬学部と歯学部以外、ほとんどありません。つまり旧帝国大学に関しては、65年前の学部構成で世界と戦い続けていることになります。逆に言えば、当時の組織設定が半世紀以上経った今でも通用する素晴らしいものであったともいえます。

数少ない新設された学部についていくつか紹介しておきます。

北海道大学の「獣医学部」は農学部からの分離独立です。「水産学部」とあわせて、北海道大学を特徴付ける学部構成です。

京都大学の「総合人間学部」は教養部を解体して生まれたものですが、宗教学、心理学、文化人類学から現代社会論、語学など幅広い学問分野をカバーする学部です。

一方学部名が似ている大阪大学の「人間科学部」は社会学、教育学や行動学としてサルの研究をしているなど、かなり内容が異なります。従って、センター試験の結果によってこの二つのどちらかを選ぶのではなく、内容で選びましょう。ちなみに大阪大学だけ教育学部がありませんが、人間科学部がその役割を担っています。

「人間科学部」という学部は今日では早稲田大学をはじめとする私立大学に数多くみられ、国立でも今年4月に島根大学にも新設されるなど、もはや珍しくはありませんが、大阪大学が1972年に設置したのが日本初です。一方「総合人間学部」という名前の学部を設置しているのは京都大学と東京のルーテル学院大学の2大学のみです。

九州大学の「芸術工学部」は国立の九州芸術工科大学を合併したものです。建築のみならず映像、音響などのデザインを専門に扱う学部で、全国から学生が集まっています。

大阪大学の「外国語学部」も国立の大阪外国語大学を合併して誕生しましたが、校舎は元のまま、離れた場所にあり、豊中本部との移動は「再履バス」(再履修の学生が移動するためと揶揄して呼ばれている無料スクールバス)で30分ほどかかります。そこで今でも独立したクラブ・サークルが存在します。東京外国語大学とよく比較されますが、スワヒリ語、ハンガリー語、スウェーデン語、デンマーク語が学べる国立大学は日本にここしかありません。

学部ではありませんが、九州大学の「21世紀プログラム」というのは、特定の学部に属さずに卒業できるというシステムです。どの学部を受講してもよく、卒業後は「学士(学術)」という学士号が与えられるというものです。興味・関心や問題意識が固まっている学生にとっては面白いシステムだといえるでしょう。

 

帝国大学は朝鮮半島と台湾にもありました。しかし募集定員は少なく、昭和17年度では朝鮮半島の京城帝国大学は3学部計200名、台湾の台北帝国大学は3学部計160名と小規模だったようです。いずれも終戦後廃校になりましたが、その遺産はそれぞれソウル国立大学、国立台湾大学に継承されて残っているそうです。

 

 

中学入試・高校入試にもスマホの波

2017年1月6日 金曜日

日に日に寒さが厳しくなって参りました。この厳しさが増すたびに、入試の時期がやってきたように感じます。
この時期にも、各学校ごとにさまざまな情報が受験生に提供されていますが、最近では提供方法にも時代を感じさせる手段が用いられています。

スマホの普及率が7割を超えたといわれる昨今、保護者の多くの皆様もスマホを利用されているのではないでしょうか。スマホにはアプリといわれるスマホ専用のソフトが存在し、ゲームやお助けツールなど手軽に楽しめるものが無料で利用できたりします。そのアプリの中に「私立学校の公式アプリ」があるのをご存知でしょうか。

資料請求や進学相談会のニュースなど、受験生やその保護者にとって有益な情報が手元で素早く確認することができて便利です。またニュースが更新されるとお知らせされるようになっているので、大切な情報を逃すこともありません。

志望校合格を目指す受験生・保護者はもちろん、次年度以降へ向け志望校選びの真っ最中だという皆様にも必携のアプリではないでしょうか。まずはアプリを入手するサイト(App Storeや Google Playストアなど)へ行き、そこで気になる学校名を検索してみてください。大学とは違い、私立中学校・高校学校ではまだまだアプリを公開している学校は少ないですが、今後増えて来ることが予想されます。定期的に検索してみて確認されるといいでしょう。

以上、中学入試・高校入試 スマホ・アプリについてでした。

 

 

第96回 全国高校ラグビーフットボール大会

2017年1月5日 木曜日

この年末年始も、毎年恒例の「全国高校ラグビーフットボール大会」が東大阪市の花園ラグビー場で開催されています。この会場の花園ラグビー場は、88年前に日本発のラグビー場として作られ、2年前までは近畿日本鉄道(近鉄)の所有でしたが、今は東大阪市に移管されています。中は3つのグラウンドに分かれていますが、その中の3万人収容できる第1グラウンド(メインスタジアム)がこの高校ラグビーの準決勝や決勝戦で使われますので、テレビにもよく登場します。50年以上前からこの花園ラグビー場が「全国高校ラグビーフットボール大会」の会場となっていますので、高校球児にとっての甲子園と同じように、高校生ラガーにとっての聖地となっています。

1月3日の結果です。学校名に薄く色を付けているのは近畿圏の高校で、学校名の頭に★をつけているのは「公立」の高校です。戦前は同志社が5連覇するなどしていましたが、近年では常翔学園、東海大仰星、東福岡、御所実業、桐蔭学園が決勝に進んでいます。昨年の優勝校は東海大仰星、準優勝が桐蔭学園、準決勝まで進めたのは東福岡と石見智翠館でした。昨年のベスト4校がすべて今年の準々決勝まで勝ち残っているというのも驚きです。練習環境や、監督やコーチの先生にも恵まれているのだと思いますが、先輩方やOBのサポートや顧問以外の先生方の理解に加えて、「自分たちは強豪チームの中で育ってきた」という自信も連勝できる原動力となっているのでしょう。

ラグビー部に関係していない生徒でも、これらの学校の生徒は、自分の学校の名前がテレビや新聞で大きく報道されるわけですから、誇らしいことでしょう。

準々決勝の結果、近畿勢は御所実業と東海大仰星の2校が残りました。本日5日の準決勝が楽しみです。東福岡と東海大仰星は「第95回全国高校サッカー選手権大会」でもベスト8に入っています。同じく5日に、こちらは東京等々力陸上競技場で準々決勝が行われます。

学校の先生方はどちらに応援に行こうかと、うれしい悲鳴を上げていらっしゃることでしょう。

 

 

大学も「美味しく」なりました

2017年1月4日 水曜日

あけましておめでとうございます。年末年始ということで、特別においしいものを召し上がった方もいらっしゃると思いますが、今回は「食」と大学についてお伝えしたいと思います。

「食」に関係のある大学の研究分野といえば、「家政学」や「栄養学」の分野での、いかに必要な栄養素を摂取するためにおいしく調理するか、という方向性と、「食品科学」「食品工学」が扱っているように、加工食品を作るための技術を開発する、というアプローチがメインでした。もちろん品種改良や栽培方法によっておいしくて生産性の高い農作物を作る「農学」「生物工学」という研究分野も古くから盛んに行われているのですが、一般の消費者からすると、どの大学のどの研究がどの食品に結びついているのかがあまり伝わっていなかったように思います。

その点、近畿大学の「近大マグロ」は、水産研究所での長年にわたる地道な研究がわかりやすく一般に伝えることができた先進的な例だといえるでしょう。

(これは1年前の近畿大学の新聞広告です)

そこからの刺激もあったのでしょうか、最近は大学発の食品に関するニュースがよく見られるようになりました。

半年ほど前ですが、東京新宿高島屋で「大学は美味しい!!」フェアという大学発の食品を集めた催しが行われました。そこには信州大学の「ブナの実羊羹」、立教大学の「レジどら」(という名前のどら焼き)や、東京農業大学の味噌と、東京大学が養殖したわかめを使ったみそ汁などが提供されました。日本大学生物資源科学部からはミントを食べさせた豚「日大ミンとん」を使ったロースハムとベーコンも出品されましたが、加工に携わった学生たちも販売を行い、直接消費者の声を聞くことができたというメリットもあったようです。

全国で唯一「醸造」の名がつく学科を持つ東京農業大学は日本酒だけでなく、大学が栽培したヤムイモを使った焼酎やビールなどを産学協同も含めて製造、販売しています。この大学ではこれ以外にもお菓子やジャムなど数種類の食品をHPで直売しています。

 山梨大学生命環境学部地域色科学科にはワイン科学特別コースというコースがあり、ワインの製造の研究・開発が行われています

 関西の大学も負けていません。武庫川女子大学食物栄養学科調理学研究室は大森屋とのコラボで「ベジふり」というふりかけを開発しました。ふりかけの袋に武庫川女子大学のキャラクターも描かれています。

大手前大学の健康栄養学部には「大手前大学カレー研究所」が作られました。そこからの発信も今後楽しみです。

奈良女子大学は奈良漬を使用したサブレやカステラなどのスイーツを開発し、一般向けに販売されています。

さて、ブームの火付け役となった近畿大学では付属農場で作った「近大みかん」も数量限定ですが一般販売しています。例年学生向けの販売もあるようです。房や皮が薄くて食べやすく、糖度も酸味も適度で大変食べやすいとのことです。

エースコックから「近畿大学水産研究所×つるとんたん監修スーパーカップ1.5倍近大マグロ使用魚だしカレーうどん」が発売されました。220円(税抜)で全国のコンビニで手に入るようです。お手軽に近畿大学の味を楽しむことができそうです。

このように大学による「食」に関する研究や発信も盛んになっています。食べることが大好きな(?)高校生の大学選びの参考にしてもらえればと思います。

というわけで、今年もこのマグロ、いやブログをよろしくお願い申し上げます。