【お医者さんになるには】海外医学部からの医師国家試験 合格状況【国内のほうが良いかも】

2024年3月21日 木曜日

医師国家試験の合格状況も15日に発表があったのですが、こちらは歯科医師国家試験と違い全体の合格率が89.9%と高く、設置別にみても、国立は92.9%、公立は93.8%、私立は94.1%とほぼ差はありません。最も低い大学でも84.1%ですから、医学部に入学できればあとはレールに乗っていれば大丈夫そうです。ところで、医師国家試験の受験は日本の医学部卒だけではなく、海外の医学部を卒業していても可能です。但し大学が設置されている国によって差があり、日本の医学部と同じ扱いの「認定」、事前に試験を受けてその結果で国家試験の受験資格が得られる「予備試験」という方法のどちらかになります。ヨーロッパの多くは認定扱いですから、東欧の大学の医学部へ6年間留学する、という受験生も珍しくなくなりました。

さて、その合格率はどんなものなのでしょうか。厚生労働省のホームページで遡ることができる13年分を調べてみました。

すると、13か年平均してみると、認定+予備試験からの合格率は、一般の合格率90.4%よりもはるかに低い48.4%です。今年は少し向上しましたが、それでも270人受験で145人合格ですから53.7%という割合です。この数値には日本から留学した学生だけでなく、言葉の問題がある海外出身者も含まれていますが、2017年のデータですが、日本国籍の35名中合格者は14名、合格率40%と、むしろ日本国籍の受験生の方が低くなっています。

もちろん海外の大学なら、国内では得られることができない経験ができ、語学力や国際的感覚も獲得できると思いますが、少なくとも医師国家試験に関しては国内で学んだ方が有利だと思います。