立命館大学2月2日出題内容
2020年2月2日関西学院大学2月2日入試問題内容
2020年2月2日立命館大学2月1日出題内容
2020年2月1日奈良学園中学校 算数(B日程)の入試問題
2020年1月31日1965年に創立された「奈良文化女子短期大学」や「奈良文化女子高校」を持つ法人(中和学園→奈良学園)が1979年に郡山に設立した「奈良学園中学校」は登美ヶ丘にお引越しする話もあったそうですが、そちらには「奈良学園登美ヶ丘」として2008年に新たな学校を設置、奈良県中南部(大和の国の中部・南部というわけで、「中和」「南和」といいます)と北部との教育格差を是正したいという創設者、伊瀬敏郎氏の遺志を継ぐ形で「奈良学園中学校」は郡山に残し2012年にはSSHに指定されるなどさらに発展しています。昨年度の大学合格実績も185名の卒業生に対し、東大2、京大8、阪大12、関関同立140と進学校としても輝かしい実績を残しています。 といった学校から送られてきた今年の入試問題のなかから2問紹介します。

「この斜線部の面積を求めなさい」という問い方は問題集にもあるオーソドックスなものですが、今回の出題は、 いつもは問題条件に含まれている移動角度を逆に求めるという問題です。 落ち着いて考えると、この斜線部の求め方は(半円)+(Aを中心とする扇形)‐(半円(白い部分))と考えると、実は(Aを中心とする扇形の面積)を求めるだけでいいわけです。つまり半円の面積=Aを中心とする扇形、となる中心角(い)を求めればよいことになります。 (半径6㎝)という条件も書かれていますが、この問題では必要なく、扇形の半径が半円の2倍だから同じ中心角だと面積は4倍になる、つまり同じ面積にするには180度を4で割る、という暗算で答えが出ます。(答え45) 次は食塩水の問題です。

これも「2つの容器の濃さが等しい」、という条件をどのように脳内で変換するかというのがポイントです。二つの容器の濃さが等しいのなら、まとめて混ぜても結果は同じ、となりますので、最初に3つ全部混ぜたときの濃さを求めます。数字もきれいなので暗算で4%が求まりますので、あとは天秤算でも何でも使えば、あっさり100gが求まります。(答え100)
後半で、設定の理解にも時間がかかる「場合の数」の問題がありますので、前半の小問をいかに早く楽に解いて抜け出すか、が勝敗の分かれ目になるわけです。そこまで計算されている入試問題、さすがでございます。
さて、明日から関関同立の大学入試が始まります。大学入試問題をごりごり解いてその内容をお知らせしていきたいと思っております。そちらもお楽しみにどうぞ。
灘中学校と神戸女学院中学校 今年の算数の入試問題(算数の2番は「消費税」でした)
2020年1月30日毎年、塾業界では話題に上る灘中学校と神戸女学院中学校の算数の問題です。 どちらも大問2では、消費税増税をテーマにした時事問題(?)が出題されています。 まずは灘中学校から。灘といえば補助線や移動を使って考える平面図形の良問が並ぶのですが、今回はあえて1日目の2番をご紹介しましょう。 食料品は、持ち帰るのなら軽減税率の8%、店内飲食なら10%という消費税のややこしい(?)ルールをテーマにした算数の問題です。

店内で食べるなら5つ買うことはできない=税抜き単価×1.1×5>1000、⇒税抜き単価>181.8円以上・・・のように挟み撃ちで数値を出すという問題です。それ自体難しくはないのですが、日常生活の中にも算数の問題が隠れていますよ、という灘中らしいメッセージを感じることができます。 (答えは182円。いったい何を食べたんでしょう?)
一方、神戸女学院中学校の2番も同じ消費税をテーマにした問題ですが、要求されている「力」が異なるように感じます。

こちらの方は解き方が見えやすい問題ですが、(2)は小数点以下を切り捨てにするというルールから、消費税が732円⇒732~732.999・・・、というふうに解釈し、消費税732円=本体価格は9150円以上、9162.5円未満、のように、不等式の考え方で範囲を絞り込むという考えが必要です。「すべて答えなさい。」の文字を見て、不等式の問題だと気付く能力も要求されています。 (答えは(1)72円 (2)9160円、9161円、9162円)
このように、上位校では大人世界の日常的な事象や時事問題がテーマとなった入試問題が増える傾向があります。これから受験を迎える学年の皆さんは、日々のニュースに関心を持つことや、家族内でのコミュニケーション量の多さも必要だということを意識しておきましょう。
大谷中学校(大阪) 今年の国語と理科の入試問題
2020年1月29日今回は女子校を取り上げてみます。まずは国語の最後の問題。

慣用句や同音異字の書き取りなど知識を問う問題が続いた後に、この新約聖書の書き出しのような問題です。家系図を書かずに頭の中で組み立てようとすると混乱します。短い文章でも文を正確に読み取る力を問うことができる良い問題です。(答えは③と④です)

(中略)

次は理科の問題です。水の働きに関する問題ですが、流速と侵食、体積の相関を現した図2のグラフの読み取りがポイントです。流れが緩やかになれば小さい粒のものも堆積する、といったイメージではなく、流速を読み取って、堆積する粒を選ばせる、といった設問が続きます。理科は暗記物ではありません、という学校側の姿勢がはっきり出ています。さすが理科教育でも定評のある大谷らしい問題なのでした。 (答えは(3)はイ、(4)はウ、(5)はアとイ です)
洛星中学校 今年の算数の入試問題
2020年1月28日今回は京都の洛星中学校のほっこりする(?)問題です。

ウサギとカメの競争です。昔話通り、ウサギが起きた後急いで走ったけどカメに追いつけなかったというオチまでついています。因みに(1)について具体的な距離はわかりませんが、スタートラインからウサギが寝始めた場所までかかった時間(ウサギは2分、カメは50分)に着目すれば速さの比はわかるというものです。何となく洛星の校風をほうふつとさせる問題なのでした。(答えは25:1)