倍率が1倍台の有名国立大学

2016年11月28日 月曜日

センター試験まであと50日を切りました。センター試験受験生は心休まらない日々を過ごしていることでしょう。さらに、国公立大学志望者にとってはその次の二次試験も突破しなければいけません。まだまだ戦いが続きます。

ところで、二次試験の競争倍率というのはどの程度のものでしょうか。昨年度では富山大学理学部の後期日程の19.1倍や、弘前大学医学部のように前期でも13.5倍と10倍を超えるような倍率になった大学もあり、それほど極端でなくても競争倍率が4倍を超える国公立大学も珍しくありません。

 

そんな中で、昨年度入試で1倍台の大学を紹介します。(サンデー毎日12月4日号より抜粋)黄色で塗りつぶしているところが2倍未満のところです。たまたま昨年度だけ1倍台になっているところは、逆に今年揺り戻しが考えられますが、3年連続で1倍台(つまり黄色が3つ並んでいる大学、学部)は狙い目だといえるでしょう。たとえば長崎大学の多文化社会学部は、『法、政治、経済を中心とした「世界の仕組み」を、英語によって学ぶ』ことができる「グローバル社会コース」や社会学や文化人類学の研究ができる「社会動態コース」など、興味深い専門分野が用意されているのに、2年連続で1.1倍と落ち着いた倍率になっています。

もちろん志望する専門分野と異なるところに、倍率が低いだけで受験するのはどうかと思いますが、希望する学部がある場合は参考にしてみては如何でしょうか。

 

留学(海外研修)をしなければいけない大学

2016年11月24日 木曜日

今回は大学の留学についてです。

かつては、一部の希望者(または選抜メンバー)だけが参加できる海外語学研修制度を設けている大学が大半でしたが、近年の社会のグローバル化を受けて、希望者が増え、その枠が広がり、ついにその学部やコースの全員が海外研修できるところも出てきました。さらには大学を卒業するためには留学(海外研修)をしなければいけない、と定めている大学も増えてきました。

2016年度に新設された近畿大学国際学部は、今年は1回生のみが在学しているわけですが、現在、東大阪のキャンパスには学生は一人もいません。実は1年の秋から全員がアメリカに留学するシステムになっているので、学生は残っていないというわけです。彼らは2回生の夏に戻ってきて、英語を忘れる前にまずTOEICを受験し、その後の授業も英語で行われるという予定になっているそうです。異文化の中で1年間過ごした彼らは、卒業後も各界で活躍することでしょう。

これは近畿地方の大学で、卒業するためには留学(海外研修)を原則必須としているところの一覧です。(偏差値というのはベネッセ駿台マーク模試でB判定の値です。また、期間は「月」で表していますので、12というのは1年間、0.25というのは1週間のことです。6以上、1~6、などの表記は、行き先や利用するプログラムによって期間が変わるという意味です。)

期間が12か月(1年間)のところには色を付けています。1年間海外で暮らすと、実用レベルの会話力は身に着くといわれますが、それ相応の費用も必要となります。交換留学制度(協定校と生徒を入れ替える制度)を利用している場合は留学先の学費は不要ですので旅費と生活費さえ準備できればいいのですが、場合によっては現地の語学学校に入るなどさらに費用が必要になるケースもあるようです。これらの大学を考える場合は留学(海外研修)にかかる費用も受験前に調べておきましょう。

 

近畿圏、定員が増える大学

2016年11月22日 火曜日

文部科学省は、昨年度、平成28年度からの私立大学等経常費補助金が不交付となる定員充足率(いわゆる定員超過率)の基準を厳格化することを決めました。学生数が定員に対して一定割合以上超過もしくは不足していた場合には、「補助金減額」や「新設学部の申請不可」などのペナルティが課されるという制度です。

 

大学の規模を3段階(収容定員4,000名未満、4,000名以上8,000名未満、8,000名以上)に分けて、それぞれに定員超過の基準を定めています。この収容定員というのは入学定員ではなく、その大学に在籍させることができる学部学生数の合計をいいます。つまり、前の年度に基準以上の入学者を迎えた大学は、次の年、合格者を絞ることで調整をすることになります。

 

または、大学が募集定員そのものを増やす、という作戦もあります。もちろんそれに見合うだけの教員や教室を準備しなくてはいけませんが、定員を超過するという「リスク」を避けることができます。定員が増えると合格ラインが下がるのでは、と考えられがちです。しかし実は昨年度、定員以上入学させた大学が、その現状に合わすために定員を増やしたケースでは、今年度の合格者数は昨年度より増えるわけではありません。つまり志願者数が大きく変動しない限り、あまり合否ラインに変化は無いと考えるべきでしょう。一方、昨年度まで定員に達していないのに、将来の志願者増を見越して先に増員している大学もあります。その場合は合否ラインが多少下がるとみてもいいかもしれません。

 

定員増の規模の大きい順に近畿圏の大学を並べてみました。昨年度入試でも高倍率になるなどの勢いのある大学もみられます。受験校選びの参考になさってください。

 

同志社大学 一般選抜入試について

2016年11月21日 月曜日

そろそろ私立大学の一般入試に向けた出願が始まります。

同志社大学では正月明けの1月4日~1月13日(大学入試センター試験の前日)までが出願期間となっています。

試験日程は2月4日から2月10日まで、連続で1週間行われます。学部ごとに試験日程が異なりますが、学部を選ばなければ7回受験することも可能です。昨年度の同志社の志願者数は5万人以上と発表されていますが、これは実人数が5万人という意味ではなく、延べ人数です。実際には一人で複数回出願している受験生も多く、4回以上の受験も珍しくありません。

実は3回以上受験した生徒の合格率は1回だけ受験した受験生よりもはるかに高くなるというデータがあります。それは、回を重ねると問題の傾向や解答方式に慣れる、試験会場までの道順で迷うことが無い、などメンタル面でのメリットもありますが、たとえば英語の長文問題では、自分の興味関心のある主題の文章が出題された時には内容が理解しやすく、いつもより問題がスムーズに解けるなど、複数回受験した方が、自分にフィットする問題に当たる率が上がるので、合格率があがるというわけです。

この時期は他の大学の入試も行われているので、1週間すべてを同志社大学に費やすことはできないかもしれませんが、ここを第一志望にしている受験生は、できるだけ多く受験できるように日程を組み立ててみては如何でしょうか。

 

大学のネット出願について

2016年11月17日 木曜日

ここ数年で一気に広がった大学のネット出願(Web出願)についてです。紙の願書ですと、住所や氏名を書き込むだけでも緊張しますので一苦労ですが、その後、実は方式によって提出するべき用紙が違っていた、となるともう一度同じことを書くなど、地味な作業に時間が取られたものです。今ではネット出願が一般化してきましたので、書店に大学の願書が並ぶという光景を見ることも無くなってきました。

ネット出願は受験日ぎりぎりまで出願できることや、受験料の払い込みや郵送のために銀行や郵便局が営業している時間内に出向く手間が省けるなどの利点がありますが、それに加えて複数出願するときの受験料が自動で計算してもらえるというメリットもあります。

摂南大学の「スマート出願」というネット出願の案内によりますと、受験料が自動で計算される以上に、公募推薦で合格した受験生がさらに「特別奨学生」を目指して一般入試を受ける場合や、英検などの資格保持優遇制度など、複雑な制度も出願時に選ぶことができるというシステムになっています。

要項をじっくり読まなくても、画面上で理解しながら出願できるようになっていますが、特別推薦など、紙の願書だけで出願できる方法が残っている大学などもありますので、やはり募集要項をよく読んで理解しておいた方が無難だと思います。

ネット出願をする際に、保護者のメールアドレスや、クレジットカードの番号入力が必要な場合もありますので、おうちの方と一緒に入力するようにしましょう。
 

 

京都産業大学 一般入試対策講座について

2016年11月16日 水曜日

私立大学入試の多くはセンター試験後、1月の後半から始まるところが多いので、あと2か月後といった時期に差し掛かってきました。そこで、その一般入試に向けての無料の対策講座を大学が行うところも増えてきました。

今回紹介する京都産業大学は、学舎の新築や今年度の理学部宇宙物理・気象学科の新設に加えて、来年度は「現代社会学部」が新設されるなど、勢いのある大学です。今年の公募推薦入試はこの週末に実施されますが、そのあとすぐに一般入試に向けての対策講座をなんと金沢、福井から広島、高松など9会場で開催されます。関西圏に住んでいない人でも対策講座に参加できるというのは大きなメリットです。

対策講座の後、個別相談もセットされています。出願に向けて不安がある場合は質問することができそうです。

京都産業大学を考えている受験生は、いずれかの会場を選んで参加してみてはいかがでしょうか。

 

大学「地元進学率」について

2016年11月14日 月曜日

最近の若者は冒険をしない、という話を聞きますが、大学進学についても地元志向が強くなったといわれています。そこで、どの程度その地元志向が強いのかを文部科学省「学校基本調査」を基に旺文社が算出した、都道府県ごとのデータをもとに見てみましょう。

(ここでの「地元進学」とは出身高校の都道府県と進学先の都道府県が同じものを指しています。従って、電車などで通学していても、都道府県境を超えると「地元進学」とは数えていません。)

まず近畿地方で全国平均を上回っている3府県についてです。

 大阪と京都は年を追うごとに地元進学の割合が上昇しています。兵庫が急激に落ちているのは関西学院大や甲南大に比べて、立命館大や同志社大、近畿大などのマンモス大学の学部増設やキャンパス移転などの環境変化が大きく、京都と大阪からの流出が減り、兵庫県から大阪への流出が増えているためです。つまり兵庫県の大学は大阪に学生を取られているともいえます。

全国平均を下回っている3県についての推移です。平成15年から滋賀県が大きく動いているのは、兵庫県立大、長浜バイオ大の開設や、その後の立命館大学びわこ草津キャンパス(BKC)の定員増、龍谷大学瀬田学舎に理工学部情報メディア学科、環境ソリューション工学科などが新設されるなどの影響です。一つ例を挙げますと、2016年度滋賀県立東大津高校の卒業生232人のうち53名(13.5%)が立命館大学に進学しています。(この53名には京都や大阪のキャンパスに通う生徒も含まれていますが、理系の学生は全員びわこ草津キャンパスに通っていることになります。)

和歌山は、流出数―流入数=2712名と大きく流出が超過しており、地元の大学には490名、(11.2%)しか進学していない計算になります。この割合は全国最低です。これは和歌山には大学が少ないことも影響しています。(和歌山県内には和歌山大学、県立医科大学、近畿大学生物理工学部、和歌山信愛女子短期大学、高野山大学の5大学がありますが、いずれも定員はそれほど多くはありません。)

奈良県も地元進学数は1,197名(15.1%)と全国44位(47都道府県中)となっています。これも和歌山と同じような理由になっています。

最後に全国で地元進学率が高い上位12の都道府県を挙げておきます。愛知県と北海道は必ず1位か2位になるのだそうです。上位は大学の数が多く、選択肢が多い地域が並んでいます。

全国平均では昨年度では大学進学者の43.7%が、出身高校と同じ都道府県の大学に進学しています。つまり地元志向が強いというのはどうやら本当のようです。昔は大学そのものが少なかったので、大学進学=一人暮らし、というのが当たり前でしたが、大学進学後も実家に住み続けている大学生が結構多いという状況も見えてきました。大学はそれぞれ独自の専門性の高い研究を行っており、その内容は多岐にわたります。大学を場所で選ぶのではなく、全国の、いや世界の大学から選んで欲しいものです。この記事を読んでいる高校生の皆さん、もう少し冒険してみませんか?この記事を読んでいる高校生の皆さん、もう少し冒険してみませんか?

 

旺文社サイト「県別大学進学「流入v.s.流出」37 県で流出超過!地方創生と大学進学。大学進学で若者が出て行く!」

(http://eic.obunsha.co.jp/pdf/educational_info/2016/0927_1.pdf)

を参考に作成しました。

 

 

 

関西大学梅田キャンパスにお邪魔してきました

2016年11月4日 金曜日

関西大学梅田キャンパスにお邪魔してきました

本日11月4日で、関西大学は130歳を迎えます!本日13:30~15:00に行われる記念式典は千里山キャンパス 第2 学舎BIG ホール100で開催されますが、招待者しか入場できません。代わりに式典の様子は大学HP上で配信されるそうです。

その関西大学創立130周年記念事業の一環として、大阪市北区鶴野町に「関西大学梅田キャンパス」が建設されました。愛称は「KANDAI Me RISE」(かんだいみらいず)といいます。
かつて2部(夜間部)の授業で使われていた、天神橋筋六丁目駅の近くにあった学舎は売却されてしまいましたが、代わりにこの8階建ての立派な施設が作られました。阪急梅田駅から徒歩5分ととても便利な場所にあります。

1階、2階はスターバックスと蔦屋書店が入ったおしゃれな空間です。もちろん一般の方の利用も可能です。会員制のサロンやセミナー用のフロアもありますが、今回は学生さんが直接お世話になるであろう5階のキャリアセンターを紹介します。

このフロアは就職活動中の学生が立ち寄り、情報収集を行うための施設です。調べ物をしたり書類を作成したりするためのパソコンがずらりと並んでいて自由に使うことができます。もちろんプリンターやコピー機もそろっています。成績証明などを出力するための端末も設置されています。

就職に関するセミナー用の部屋も用意されています。

ビジネス文書を作成するための書籍や雑誌などもそろえられ、自由に使うことができます。学生の就職活動といえば、待ち時間が発生した時にはカフェなどお店に入っていたものですが、実はその費用もばかになりませんでした。関西大学の学生になれば自動販売機や軽食をとるスペースもあるこのフロアでゆっくりできそうです。さすが就職率の高さを誇る関西大学、こんな一等地に就職を支援するスペースを1フロア使うなんて力の入れ方が違います。

生涯学習を行うためのホールや教室を設けているフロアもあり、関西大学を卒業してからもお世話になれそうなキャンパスでした。関大OB、OGで無い方も、ひとまず1階、2階のカフェでゆっくりしてみてはいかがでしょうか。

大学学生数ランキング

2016年10月31日 月曜日

大学の規模を示す指標の一つとして、大学の学生数に注目してみたいと思います。在籍している学部学生の人数で一覧を作成しました。(旺文社『螢雪時代8月号臨時増刊 2016年全国大学内容案内号』(2016年7月))のデータを参考にしています。

2015年時点で、学部学生が1万人を超えているのは全国で51校あります。そのうち、まず51位から30位まで・・・

来春付属中学校開校と勢いのある神戸学院大学は移転と学部増設で1万人規模の仲間入りを果たしました。神戸大学を学生数で抜く日も近いと思われます。

次は29位から11位までです。

国立大学で学生数が一番多いのは大阪大学となります。かつては東大、京大に次ぐ規模でしたが、2007年に大阪外国語大学と合併し、一気にトップに躍り出ました。2万人規模となりますと、同志社、関西学院といった大学がランクインします。中央大学も同規模です。龍谷大学も間もなく2万人規模となりそうです。

以前、このブログで書きましたが、大阪府立大学と大阪市立大学の統合が予定通り進めば1万2千人規模の、日本最大の公立大学が誕生することになります。

次は10位から4位です。

関西大学も3万人に迫る勢いです。慶應義塾、法政も同規模です。受験者数全国1を誇る近畿大学は学生数では現在4位です。といっても3万人を超えています。

いよいよベスト3です。

学生数日本一はやはり日本大学。約6万8千人と日本の市の人口ランキングに当てはめても真ん中に位置します。(794市中、400位)卒業者数も毎年1万5千人以上となっています。関西のトップは拡大路線が続く立命館となっています。

学生数の大きい大学は、クラブやサークルの規模の大きさや卒業してからの豊富な人脈などのメリットがある反面、キャンパスが分散していて一体感が無いという大学もありますので大きい方がいいという単純なものでもありませんが、このデータも学校選びの参考になさってはいかがでしょうか。

 

 

同志社大学 秋の入試説明会 全国で開催

2016年10月28日 金曜日

大学選びも終盤を迎えてきましたが、同志社大学は全国20ヶ所で入試説明会を開催します。入学課スタッフによる入試制度及び概要説明、学生によるスピーチ、有名予備校講師による英語問題解説が行われるようです。

 

入試や大学生活なども含め同志社大学を知るチャンスです。

来場者には願書、大学案内、各学部のパンフレットや記念品のプレゼントもあるようです。

 

同志社大学の受験を考えているが、まだ説明会に行っていない受験生は是非参加してみましょう。